短編②
夢小説設定
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「エースの背中ってカッコイイ」
甲板で暇だーとか、敵船とか来ねェかなーなんて物騒なことを呟いていたエースの背中を見て思わず呟いた。
「・・・・・・オヤジの入ってる背中を褒めてくれんのは嬉しいけどよ」
エースは何処か不貞腐れたような顔で、
「背中だけかよ」
と言う。
あ。
そ、そうだよね・・・背中だけ褒めるとか失礼だったよね。
「勿論エースもカッコイイよっ」
慌てて言い直すけど、
「あ、そ」
どうやらご機嫌は直ってくれないらしい。
・・・・・・言葉って難しいなあ。
「・・・・後姿がカッコイイ人ってモテるよ?」
「別に興味ねェ」
私の精一杯のフォローもばっさり切り捨てられる。
「でもほら、遠くから見てもすぐエースだってわかるし!」
「他の奴も同じ刺青してたらわかんねェな」
ああ、もう!
「・・・・・・・・わかるよ」
「え?」
「私なら、わかる」
いい加減むっとした私が言い返すと、エースが意外そうな顔をした。
「・・・・・・全員同じなんだぜ?」
「エースの背中、好きだから。私ならわかる自信あるよ」
根拠を聞かれると困るんだけど。
それでもじっとエースを見つめれば、
「そっか」
と少しだけ笑ってくれてほっとした。
「ねえねえ、エースは私の部分で何処がお気に入り?」
ご機嫌が直ったようなので、
ついでに聞いてみる。
エースは一瞬きょとん、として。
それから顎に手をやり考えるポーズ。
「まず髪。撫でてると気持ちいいし、いい匂いするよな」
「え、そう?シャンプーの匂いかな」
まさかそう来るとは思わなかった。
ちょっと恥ずかしい。
「あと笑った顔がすげェ好き」
「え、あ、ありがと」
「それから声。普通ん時もいいけど驚いた時とかの声イイ」
「・・・・・・・・マニアックだね」
「アコはスタイルも悪くねェよな。ナースみたいに細すぎなくて」
「・・・・・・・・・・・えと」
なななな何かいたたまれなくなってきたよ!?
「手も握りやすそうな感じが好きだ」
「わわわわかった!もういいよ有難う!」
これ以上聞いたら爆発する!
そう思って止めたのに、
「あとはー・・・・・」
更に言おうとするエース。
「うひゃ!?」
もういいから、と言おうとした私は正面からエースに抱きしめられて思わず奇声をあげた。
「お、その声。すげー好き」
「なななな何!?」
「つーかよ」
「うん!?」
耳元で囁かれるエースの声に心臓がどうにかなっちゃいそうになりながら、必死で聞く。
「全部、好きだ」
心臓が大きく跳ねた。
「・・・・・・・今心臓爆発したかも」
「してねェだろ。生きてんだから」
「・・・・・・・・・・・・そっか」
「ははっ、アコのそういう訳わかんねェとこも好きだぜ?」
うん、
私も。
「・・・・・私も、エースの全部、好き」
「背中だけじゃなくて?」
「エースの背中が好きなのは・・・エースが好きだから、だよ」
「そういうことは早く言えよな」
拗ねたような言い方で、でもそっと身体を離して顔を見れば優しい笑み。
そして、
「えっ」
突き出された唇に驚いたのも束の間。
重なった、唇。
「アコの好きなとこ、2つ追加な」
「へ?」
「抱き心地最高、キスも気持ちいい」
「・・・・・・・・っ!!」
「ちょうど暇だったし、いいだろ?」
「何が!?」
「これからたっぷり、お前の好きなとこ語ってやるよ」
私も、
エースの笑顔が1番好き。
っていうのを、
追加します。