短編②
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俺は幸せ者だ。
誰よりも愛おしいアコと出会えて、
結婚して。
・・・・子供が、生まれた。
愛しい女が自分の子供を産んでくれて、
嬉しくない訳がない。
アコも、子供も大事だ。
それは今も変わってはいない。
・・・・・・・だが。
「アコ」
「あ、ごめんシャンクスこれ片付けておいてくれる?ウミが口にしたら危ないから」
「・・・ああ、わかった」
ウミが生まれて4か月。
アコはほとんどウミに付きっきりの状態で、
会話が減った。
俺の仕事が忙しいせいもあるだろうが。
・・・・・仕方ないのも理解してはいる。
だがもう4か月だ。
最初の1、2か月は我慢した。
今はもう、限界に近い。
「アコ、今度取引先から飯に誘われてるんだ。アコも一緒に」
「嬉しいけど・・・ウミも一緒だと相手に迷惑だし・・・置いていく訳にもいかないし」
「そのレストランには託児所があるそうだ」
「そうなの?でも・・・まだ首が座ったばっかりだし・・・心配だから」
ごめんなさい、と言いながらウミを抱っこして寝かしつけようとするアコ。
「そう・・・だな。じゃあ断っておこう」
「シャンクスだけでも行って来て?」
「いや、俺もアコとウミが心配だからいいさ」
言いながらアコに抱っこされているウミの頭を撫でてやる。
アコによく似た強い意思を宿した瞳が俺の顔をのぞき込む。
「口元がシャンクスに似てる気がしない?」
そう言って笑うアコに募る愛しさ。
「目元はアコに似てるだろう」
そっと撫でれば嬉しそうに笑うウミ。
・・・・大切なことに変わりはないが。
そのままそっと目を閉じたウミを見て、
アコが人差し指を口元に当てた。
起こさないようにベビーベッドに寝かせると、
「寝たと思ってベッドに寝かせるとすぐ起きちゃったりするの。良かった」
ほっとした様子で戻って来た。
これでようやくアコと触れ合える。
「お疲れ、アコ」
「シャンクスも」
「任せっきりですまないとは思ってる」
「まだ慣れないから大変だけど、楽しんでるから平気。シャンクスも手伝ってくれてるし」
「もっと弱音吐いてもいいんじゃねェのか?」
「弱音なんか吐いたりしないよ。シャンクスが頼もしいから」
くすくす、と可愛らしく笑いながら、
「もしかして産後鬱を心配してくれてるの?それなら大丈夫、シャンクスだってちゃんとお父さんしてくれるもの」
・・・・・・・・・出来てるか?
ウミに妬いてる俺が。
「・・・・なら、いいんだが」
苦笑しながら抱きしめて、アコを閉じ込めた。
久しぶりのアコの感触、匂い。
そしてそのまま口づけようと顔を近づけた瞬間。
「んぎゃああああ!!!」
「あらあら、おむつかな?それともお腹すいたかなー?」
ウミの泣き声が部屋に響いてぱっとアコが俺から離れる。
・・・・・もう少しだったってのに。
恨むぞウミ。
「シャンクスーお願い、ミルク作ってくれない?」
それでも可愛いアコにお願いされたら、
「任せてくれ」
・・・やるさ。
ミルクを作って渡せば、
今度こそアコはウミに夢中。
「・・・アコ」
名前を呼んでも、
「ごめんねシャンクス、あとで聞くから」
・・・・・・振り向いてすらくれねェってのはさすがに寂しいんだが。
「・・・・わかった」
小さくため息を吐いてもどうにもすっきりしねェ。
「まあ4か月じゃまだまだ手がかかるだろうなぁ」
平然とヤソップが呟いた。
「・・・・わかってはいるんだ」
「っつーか子供なんていくつになっても手がかかるもんだしな。俺んとこのウソップだってまだまだだぜ」
「・・・・お前んとこって言ったらもうデカいだろう?」
「17だな」
あと17年たってもこの状況が続くのか?
・・・・だとしたら最悪だ。
「実際可愛いんだろ、子供」
「可愛いに決まってる。俺とアコの子供だぞ」
「じゃあいいんじゃねーの?」
「・・・それとこれとは別なんだ」
「まあ、子供が生まれてから離婚する夫婦は多いな」
「離婚・・・・!?」
冗談じゃない。
「それこそ奥さんが子供に付きっきりだから浮気する男もいるだろ」
「俺は絶対しない」
「・・・浮気がバレて離婚か、ガキ相手に妬いて呆れられて離婚が多いらしいぜ世間では」
離婚なんてしてたまるか。
「・・・・ヤソップはよく我慢出来たな」
「俺ぁ子育てにも協力したしよ」
「俺だって協力してるさ」
「そしたらそのうちラブラブに戻れるだろ。2人目出来たりしてな」
「2人目・・・・・か」
嬉しくない訳じゃない。
女の子だったらいい、と考えたりもする。
アコも女の子も欲しいね、とはにかみながら言っていたこともある。
・・・・可愛かったな、あの時のアコは。
いつも可愛いが特別に可愛かった。
「ま、幼稚園にでも入れば余裕も出来るだろうよ」
「・・・その時間俺は仕事だが」
「嫁さんの精神的に余裕ってことだよ。今はまだ歩くことも話すことも出来ないんだから」
「そう、だな・・・・」
自分がこんなに心の狭い人間だとは思わなかった。
父親の自覚のない男だとアコに思われたくない。
嫌われたくない。
だがこのままだと・・・・辛いな。
「ただいま・・・・アコ?」
たまたま早く帰れた日。
家に帰ってみるも、鍵はかかっていて、
中に入っても誰も居ない。
・・・・ああ、そう言えば昨日ウミの検診がどうとか言っていたような気もするな。
前に早く帰って来れた時、
どうしたの?と驚きながら喜んでくれたアコ。
・・・アコが居ないだけで、俺の世界はこんなにも暗いのかと思い知らされる。
戸棚の上の写真立てには、
結婚式の写真と・・・隣にはつい最近飾られたばかりの、
俺とアコ・・・そしてウミの写真。
慣れない手つきでウミを抱っこするアコの手つきと、
愛おしそうに見つめる表情がたまらなく愛しい。
この笑顔を・・・・俺に、
「あれ、シャンクス?」
「・・・・アコ」
「おかえりなさい、早かったね」
「ああ、今日はたまたま早くあがれたんだ。ウミは・・・寝てるのか」
「疲れちゃったみたい。でも泣きもせずに頑張ったんだよー」
「・・・・そうか」
アコは嬉しそうに笑いながらウミをベッドに寝かせた。
「夕飯作っちゃうね。あ、先お風呂入る?」
「いや」
「・・・シャンクス?」
疲れているのかもしれない。
ヤソップの助言が無駄になることを承知で、
「アコ」
アコを強く抱きしめて、
「どうしたの?」
「・・・・俺は父親になる資格はなかったみてェだ」
懺悔をした。
「・・・・どういうこと?」
「ウミが生まれて・・・アコがウミのことばっかり構うんで妬いてた」
嫌われたくはねェが、言わずにいられなかった。
「でもそれは、」
「わかってる。少しでも目を離せば何するかわからないしな・・・」
だから仕方ないことはわかってる。
「自分でもこんなに心の狭い人間だとは思わなかった・・・嫌いに、なったか?」
口にしたら少しスッキリした。
「・・・ウミはね、最近首が座るようになって抱っこが少し楽になったの」
アコは何故かウミの話しを始めた。
「泣くだけじゃなくてあーとかうーとか言うようになってきたし。きっと・・・これからもっと成長するわ」
「そう・・・・だな」
「そのうちきっと這うようにあって、立てるようになって歩けるようになる」
「・・・ああ」
「その成長をシャンクスと一緒に喜びたいな、私は」
「・・・・・・・すまん」
やっぱり俺は駄目だ。
「だからもう少しだけ、協力お願いしてもいいかな」
「・・・アコ?」
顔をあげたアコは可愛らしく笑って、俺の頬に口づけた。
「シャンクスはウミのお父さんだけど、私の旦那様でもあるんだもん」
もう少し余裕が出来たら、とアコが言った。
「・・・・今以上に協力する。1ヵ月に1日必ずアコを休ませる日を作る。だから、もっと俺に構ってくれるか?」
「はい、喜んで」
微笑んだアコは、俺のよく知るアコの笑顔で。
たまらなく愛おしくなって、
久しぶりにゆっくりとアコの唇を堪能した。
誰よりも愛おしいアコと出会えて、
結婚して。
・・・・子供が、生まれた。
愛しい女が自分の子供を産んでくれて、
嬉しくない訳がない。
アコも、子供も大事だ。
それは今も変わってはいない。
・・・・・・・だが。
「アコ」
「あ、ごめんシャンクスこれ片付けておいてくれる?ウミが口にしたら危ないから」
「・・・ああ、わかった」
ウミが生まれて4か月。
アコはほとんどウミに付きっきりの状態で、
会話が減った。
俺の仕事が忙しいせいもあるだろうが。
・・・・・仕方ないのも理解してはいる。
だがもう4か月だ。
最初の1、2か月は我慢した。
今はもう、限界に近い。
「アコ、今度取引先から飯に誘われてるんだ。アコも一緒に」
「嬉しいけど・・・ウミも一緒だと相手に迷惑だし・・・置いていく訳にもいかないし」
「そのレストランには託児所があるそうだ」
「そうなの?でも・・・まだ首が座ったばっかりだし・・・心配だから」
ごめんなさい、と言いながらウミを抱っこして寝かしつけようとするアコ。
「そう・・・だな。じゃあ断っておこう」
「シャンクスだけでも行って来て?」
「いや、俺もアコとウミが心配だからいいさ」
言いながらアコに抱っこされているウミの頭を撫でてやる。
アコによく似た強い意思を宿した瞳が俺の顔をのぞき込む。
「口元がシャンクスに似てる気がしない?」
そう言って笑うアコに募る愛しさ。
「目元はアコに似てるだろう」
そっと撫でれば嬉しそうに笑うウミ。
・・・・大切なことに変わりはないが。
そのままそっと目を閉じたウミを見て、
アコが人差し指を口元に当てた。
起こさないようにベビーベッドに寝かせると、
「寝たと思ってベッドに寝かせるとすぐ起きちゃったりするの。良かった」
ほっとした様子で戻って来た。
これでようやくアコと触れ合える。
「お疲れ、アコ」
「シャンクスも」
「任せっきりですまないとは思ってる」
「まだ慣れないから大変だけど、楽しんでるから平気。シャンクスも手伝ってくれてるし」
「もっと弱音吐いてもいいんじゃねェのか?」
「弱音なんか吐いたりしないよ。シャンクスが頼もしいから」
くすくす、と可愛らしく笑いながら、
「もしかして産後鬱を心配してくれてるの?それなら大丈夫、シャンクスだってちゃんとお父さんしてくれるもの」
・・・・・・・・・出来てるか?
ウミに妬いてる俺が。
「・・・・なら、いいんだが」
苦笑しながら抱きしめて、アコを閉じ込めた。
久しぶりのアコの感触、匂い。
そしてそのまま口づけようと顔を近づけた瞬間。
「んぎゃああああ!!!」
「あらあら、おむつかな?それともお腹すいたかなー?」
ウミの泣き声が部屋に響いてぱっとアコが俺から離れる。
・・・・・もう少しだったってのに。
恨むぞウミ。
「シャンクスーお願い、ミルク作ってくれない?」
それでも可愛いアコにお願いされたら、
「任せてくれ」
・・・やるさ。
ミルクを作って渡せば、
今度こそアコはウミに夢中。
「・・・アコ」
名前を呼んでも、
「ごめんねシャンクス、あとで聞くから」
・・・・・・振り向いてすらくれねェってのはさすがに寂しいんだが。
「・・・・わかった」
小さくため息を吐いてもどうにもすっきりしねェ。
「まあ4か月じゃまだまだ手がかかるだろうなぁ」
平然とヤソップが呟いた。
「・・・・わかってはいるんだ」
「っつーか子供なんていくつになっても手がかかるもんだしな。俺んとこのウソップだってまだまだだぜ」
「・・・・お前んとこって言ったらもうデカいだろう?」
「17だな」
あと17年たってもこの状況が続くのか?
・・・・だとしたら最悪だ。
「実際可愛いんだろ、子供」
「可愛いに決まってる。俺とアコの子供だぞ」
「じゃあいいんじゃねーの?」
「・・・それとこれとは別なんだ」
「まあ、子供が生まれてから離婚する夫婦は多いな」
「離婚・・・・!?」
冗談じゃない。
「それこそ奥さんが子供に付きっきりだから浮気する男もいるだろ」
「俺は絶対しない」
「・・・浮気がバレて離婚か、ガキ相手に妬いて呆れられて離婚が多いらしいぜ世間では」
離婚なんてしてたまるか。
「・・・・ヤソップはよく我慢出来たな」
「俺ぁ子育てにも協力したしよ」
「俺だって協力してるさ」
「そしたらそのうちラブラブに戻れるだろ。2人目出来たりしてな」
「2人目・・・・・か」
嬉しくない訳じゃない。
女の子だったらいい、と考えたりもする。
アコも女の子も欲しいね、とはにかみながら言っていたこともある。
・・・・可愛かったな、あの時のアコは。
いつも可愛いが特別に可愛かった。
「ま、幼稚園にでも入れば余裕も出来るだろうよ」
「・・・その時間俺は仕事だが」
「嫁さんの精神的に余裕ってことだよ。今はまだ歩くことも話すことも出来ないんだから」
「そう、だな・・・・」
自分がこんなに心の狭い人間だとは思わなかった。
父親の自覚のない男だとアコに思われたくない。
嫌われたくない。
だがこのままだと・・・・辛いな。
「ただいま・・・・アコ?」
たまたま早く帰れた日。
家に帰ってみるも、鍵はかかっていて、
中に入っても誰も居ない。
・・・・ああ、そう言えば昨日ウミの検診がどうとか言っていたような気もするな。
前に早く帰って来れた時、
どうしたの?と驚きながら喜んでくれたアコ。
・・・アコが居ないだけで、俺の世界はこんなにも暗いのかと思い知らされる。
戸棚の上の写真立てには、
結婚式の写真と・・・隣にはつい最近飾られたばかりの、
俺とアコ・・・そしてウミの写真。
慣れない手つきでウミを抱っこするアコの手つきと、
愛おしそうに見つめる表情がたまらなく愛しい。
この笑顔を・・・・俺に、
「あれ、シャンクス?」
「・・・・アコ」
「おかえりなさい、早かったね」
「ああ、今日はたまたま早くあがれたんだ。ウミは・・・寝てるのか」
「疲れちゃったみたい。でも泣きもせずに頑張ったんだよー」
「・・・・そうか」
アコは嬉しそうに笑いながらウミをベッドに寝かせた。
「夕飯作っちゃうね。あ、先お風呂入る?」
「いや」
「・・・シャンクス?」
疲れているのかもしれない。
ヤソップの助言が無駄になることを承知で、
「アコ」
アコを強く抱きしめて、
「どうしたの?」
「・・・・俺は父親になる資格はなかったみてェだ」
懺悔をした。
「・・・・どういうこと?」
「ウミが生まれて・・・アコがウミのことばっかり構うんで妬いてた」
嫌われたくはねェが、言わずにいられなかった。
「でもそれは、」
「わかってる。少しでも目を離せば何するかわからないしな・・・」
だから仕方ないことはわかってる。
「自分でもこんなに心の狭い人間だとは思わなかった・・・嫌いに、なったか?」
口にしたら少しスッキリした。
「・・・ウミはね、最近首が座るようになって抱っこが少し楽になったの」
アコは何故かウミの話しを始めた。
「泣くだけじゃなくてあーとかうーとか言うようになってきたし。きっと・・・これからもっと成長するわ」
「そう・・・・だな」
「そのうちきっと這うようにあって、立てるようになって歩けるようになる」
「・・・ああ」
「その成長をシャンクスと一緒に喜びたいな、私は」
「・・・・・・・すまん」
やっぱり俺は駄目だ。
「だからもう少しだけ、協力お願いしてもいいかな」
「・・・アコ?」
顔をあげたアコは可愛らしく笑って、俺の頬に口づけた。
「シャンクスはウミのお父さんだけど、私の旦那様でもあるんだもん」
もう少し余裕が出来たら、とアコが言った。
「・・・・今以上に協力する。1ヵ月に1日必ずアコを休ませる日を作る。だから、もっと俺に構ってくれるか?」
「はい、喜んで」
微笑んだアコは、俺のよく知るアコの笑顔で。
たまらなく愛おしくなって、
久しぶりにゆっくりとアコの唇を堪能した。