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彼はもう食べただろうか。
私が作ったクッキーを。
・・・・ただ一緒に歩きたい、なんて。
そんなことを言われたら。
・・・・側に居たいと思ってしまうじゃないか。
本当のことを言えば食べる姿を見たかった。
彼がどんな顔で私が一生懸命に作ったクッキーを食べてくれたのか。
美味しかったのか、
まずかったのか。
・・・・まあそれは明日聞けばいいか。
宿に行けば、会えるんだし。
正義を背負ったこの服を着るのも最後。
何だか感慨深くて、
今日は紅茶でも飲みながら夜を明かそうかと思った時、
コンコン。
ノック音。
でも音はドアからじゃなくて、
窓。
「・・・・・嘘でしょ?」
思わず呟いて、恐る恐る窓を開けたら。
「よォ、いい夜だなアコ」
月明りに照らされた彼・・・火拳の笑顔がとても綺麗だと思った。
「驚いた、まさか今日来るなんて」
「クッキー、ありがとな」
火拳は私の驚きを無視して部屋に入って来た。
「・・・どうだった?」
「すげェ美味かった」
言いながら彼が見せたのは私があげた手作りクッキー。
「・・・食べてないの?」
「1個食ってすげェ美味かったから、アコと一緒に食おうと思って持ってきた」
「作ったの私なのに?」
「美味いモンは一緒に食った方がもっと美味くなるんだぜ?」
「嬉しい。一緒に食べましょ」
まるで私がそうしたかったことを見透かされたみたい。
「・・・っつーのは建前で」
「建前?」
「本音はまァ・・・会いたくて我慢出来なかった」
気まずさそうに言う火拳に、こみあげてくる愛しさ。
「私も・・・会いたかった。ほら、お茶淹れるからそこ座って」
「お邪魔します」
と、今更な挨拶をして丁寧に深々とお辞儀をする火拳。
・・・・こんな海賊も居るんだ、と改めて思う。
ベッドに並んで座って、小さいテーブルに並べたお茶とクッキーで、
夜の小さなお茶会。
「いただきます。・・・・ん、我ながら上出来」
「だろ?」
「でもこれは元々貴方の為に作ったものだから。・・・いっぱい食べて、エース」
初めて名前を呼んだら、
エースの目が嬉しそうに細められた。
「あァ、食ってる。最高」
「・・・そういえば、海軍の私がいきなり行っても大丈夫?お仲間とか、白ひげとか」
「オヤジはそんなこと気にしねェよ。大丈夫だ」
「・・・すごいのね」
海軍である私を受け入れてくれる海賊がいるなんて。
思ってもみなかった。
「海は広いからな。色んなやつらが居る。面白いぜ」
「・・・・そっかぁ」
「アコが捕まえて来た奴らなんかほんの一握りだ。俺と一緒に、見て回ろうな」
「楽しみにしてる」
エースに向けて笑ったら視線がかち合って、
何となく・・・・・本当に何となく、
お互いの顔が近づいた。
そして打ち合わせた訳でもないのにほぼ同時に目を閉じて。
一瞬唇が重なった。
目を開けたら再び目が合って、
どんな顔をしていいのかわからなくなって思わず背を向けてしまった。
「・・・・・・っ」
「こっち向けよ、アコ」
「無理・・・・っ」
「・・・・初めて?」
「・・・・だって私、今まで鍛えてばっかりで・・・こんなこと・・・っ」
したことなかった。
小さく答えたら、
お腹にエースの手が回された。
「・・・・嫌だったか?」
エースの小さい声。
「嫌だったらとっくに殴ってる」
ただ恥ずかしいだけ。
「・・・何味だった?」
「・・・・クッキーの味」
「俺も」
優しい声に、顔が見たくなってくるりと身体を回したら。
声と同じように優しい笑みを浮かべたエースが、居た。
「俺を選んでくれてありがとな、アコ」
「何処にいても私を愛してくれるんでしょ?」
「勿論だ。・・・・でもその前に」
「え、ちょっ」
その前に、と言いながらエースの手が私のシャツのボタンにかかった。
「なっ何」
「アコは海軍じゃなくなるんだろ」
「そうだけど・・・っ」
「俺が脱がせてェんだ」
1つ。また1つとボタンが外されていく。
なのに私は抵抗出来なくて。
されるがまま。
そして最後のボタンが、はずされた。
エースは満足そうに正義の証を脱がすと、
私の首筋に唇をつける。
「ひけっ・・・・エース!」
「今度は俺のだって証、つける」
そう言うとそのまま強く吸う。
「・・・ん、っ」
「・・・痛かったか?」
「これくらい平気。私を誰だと思ってるの?」
「俺の女、だろ?」
「・・・そう。甘く見ないでね?」
「ああ、楽しみだ」
楽しみ。
これから2人で見て回る海。
自由に。
・・・・後日、新聞に私とエースの記事が載ったとか載らないとか。
私が作ったクッキーを。
・・・・ただ一緒に歩きたい、なんて。
そんなことを言われたら。
・・・・側に居たいと思ってしまうじゃないか。
本当のことを言えば食べる姿を見たかった。
彼がどんな顔で私が一生懸命に作ったクッキーを食べてくれたのか。
美味しかったのか、
まずかったのか。
・・・・まあそれは明日聞けばいいか。
宿に行けば、会えるんだし。
正義を背負ったこの服を着るのも最後。
何だか感慨深くて、
今日は紅茶でも飲みながら夜を明かそうかと思った時、
コンコン。
ノック音。
でも音はドアからじゃなくて、
窓。
「・・・・・嘘でしょ?」
思わず呟いて、恐る恐る窓を開けたら。
「よォ、いい夜だなアコ」
月明りに照らされた彼・・・火拳の笑顔がとても綺麗だと思った。
「驚いた、まさか今日来るなんて」
「クッキー、ありがとな」
火拳は私の驚きを無視して部屋に入って来た。
「・・・どうだった?」
「すげェ美味かった」
言いながら彼が見せたのは私があげた手作りクッキー。
「・・・食べてないの?」
「1個食ってすげェ美味かったから、アコと一緒に食おうと思って持ってきた」
「作ったの私なのに?」
「美味いモンは一緒に食った方がもっと美味くなるんだぜ?」
「嬉しい。一緒に食べましょ」
まるで私がそうしたかったことを見透かされたみたい。
「・・・っつーのは建前で」
「建前?」
「本音はまァ・・・会いたくて我慢出来なかった」
気まずさそうに言う火拳に、こみあげてくる愛しさ。
「私も・・・会いたかった。ほら、お茶淹れるからそこ座って」
「お邪魔します」
と、今更な挨拶をして丁寧に深々とお辞儀をする火拳。
・・・・こんな海賊も居るんだ、と改めて思う。
ベッドに並んで座って、小さいテーブルに並べたお茶とクッキーで、
夜の小さなお茶会。
「いただきます。・・・・ん、我ながら上出来」
「だろ?」
「でもこれは元々貴方の為に作ったものだから。・・・いっぱい食べて、エース」
初めて名前を呼んだら、
エースの目が嬉しそうに細められた。
「あァ、食ってる。最高」
「・・・そういえば、海軍の私がいきなり行っても大丈夫?お仲間とか、白ひげとか」
「オヤジはそんなこと気にしねェよ。大丈夫だ」
「・・・すごいのね」
海軍である私を受け入れてくれる海賊がいるなんて。
思ってもみなかった。
「海は広いからな。色んなやつらが居る。面白いぜ」
「・・・・そっかぁ」
「アコが捕まえて来た奴らなんかほんの一握りだ。俺と一緒に、見て回ろうな」
「楽しみにしてる」
エースに向けて笑ったら視線がかち合って、
何となく・・・・・本当に何となく、
お互いの顔が近づいた。
そして打ち合わせた訳でもないのにほぼ同時に目を閉じて。
一瞬唇が重なった。
目を開けたら再び目が合って、
どんな顔をしていいのかわからなくなって思わず背を向けてしまった。
「・・・・・・っ」
「こっち向けよ、アコ」
「無理・・・・っ」
「・・・・初めて?」
「・・・・だって私、今まで鍛えてばっかりで・・・こんなこと・・・っ」
したことなかった。
小さく答えたら、
お腹にエースの手が回された。
「・・・・嫌だったか?」
エースの小さい声。
「嫌だったらとっくに殴ってる」
ただ恥ずかしいだけ。
「・・・何味だった?」
「・・・・クッキーの味」
「俺も」
優しい声に、顔が見たくなってくるりと身体を回したら。
声と同じように優しい笑みを浮かべたエースが、居た。
「俺を選んでくれてありがとな、アコ」
「何処にいても私を愛してくれるんでしょ?」
「勿論だ。・・・・でもその前に」
「え、ちょっ」
その前に、と言いながらエースの手が私のシャツのボタンにかかった。
「なっ何」
「アコは海軍じゃなくなるんだろ」
「そうだけど・・・っ」
「俺が脱がせてェんだ」
1つ。また1つとボタンが外されていく。
なのに私は抵抗出来なくて。
されるがまま。
そして最後のボタンが、はずされた。
エースは満足そうに正義の証を脱がすと、
私の首筋に唇をつける。
「ひけっ・・・・エース!」
「今度は俺のだって証、つける」
そう言うとそのまま強く吸う。
「・・・ん、っ」
「・・・痛かったか?」
「これくらい平気。私を誰だと思ってるの?」
「俺の女、だろ?」
「・・・そう。甘く見ないでね?」
「ああ、楽しみだ」
楽しみ。
これから2人で見て回る海。
自由に。
・・・・後日、新聞に私とエースの記事が載ったとか載らないとか。