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チョコあげるならベンさんにあげたい。
・・・・・・・・・と思うけど、
受け取ってくれるかな。
ベンさんにチョコ、って。
・・・・・・・・・・・・何か合わないかも。
ベンさんの渋い顔を想像して思わず笑みが零れた。
それでもあげたい、と思ってしまう私は我が侭だなと思いながら、島に着くのを待った。
「ベンになぁ」
「やっぱ駄目ですかね?」
無事に島に着いたところで、ヤソップさんに付いてきてもらって、買い物。
ついでにベンさんにチョコをあげたい旨を伝えれば、苦笑いされてしまった。
「駄目ってことはねぇけどよ。アコからなら喜んでもらうだろうぜ」
「・・・・・そりゃお頭ならそうかもしれませんけど」
「いやいや、アコに甘いのはお頭だけじゃねえよ」
「でもあげるにしても、ここにあるチョコってイマイチピンと来ないんですよねー」
さすが1年に1度だけのイベントで、チョコの種類もたくさんあるんだけど。
なんかどれも可愛すぎて。
「じゃあ作ってやればいいんじゃねえか」
「・・・・・・・・・・手作り、ですか?」
「自分で納得出ねェもんやるより、作った方がアコにとってもいいだろ?その方がベンも喜ぶ」
確かに。
ヤソップさんの言う通りかもしれない。
でも逆に手作りの方が難しい。
私料理得意じゃないし、ベンさんに合うチョコなんて。
・・・・・・・・・・・・・・あ。
あった、かも。
しかもちょっとした悪戯も出来る!
「わかった!私わかりましたヤソップさん!」
「お、頑張れよー」
「はいっ」
料理の得意じゃない私でも作れて、
なおかつベンさんにぴったりのチョコレート。
「・・・・・・・・・・・出来たっ」
厨房にこもること1時間弱。
思っていたものは何とか形になった。
ラッピングする必要はないし、そのままお皿に盛って、ベンさんの部屋へ向かう。
確かベンさんはお頭を見張る為に自分も残るって言ってたから、部屋に居るはず。
・・・・・・・・・そういう優しいとこ、好きなんだよなあ、って思う。
そしてその優しさにいつも支えられてる私が居る。
「ベンさん、今お時間いいですか?」
「アコ、か?」
「失礼します」
「ヤソップと買い物に行ったと聞いたが」
部屋に入ればベンさんは1人煙草を吸いながら本を読んでいた様子。
・・・・・・本読むときは危ないから煙草はやめたほうがいいですよ、っていつも言ってるんだけど。
「行ってきましたけど、やることがあったんで帰ってきました」
「やること?」
私は持って来たお皿を前に出して、
「チョコ、ですよ!今日はこの島のイベントでバレンタインっていうのがあるんですって」
「ああ、それはお頭から聞いたが」
「ということでチョコです」
「・・・・・・・・・お頭にやった方がいいんじゃないか?」
「お頭にはあげましたよ?義理って書いたヤツ」
「義理?」
ヤソップさんに聞いた話だと、
このイベントで贈るチョコには、
本当に好きな人1人だけに贈る『本命』と、
いつもお世話になってますの意味をこめて贈る『義理』があるんだそうで。
それならば、とお頭には義理、と書いてあったチョコを買って、帰ってすぐに持って行った。
その旨を伝えればベンさんの眉間にシワが出来た。
「・・・・・・・・ベンさーん?」
「これは本命ということでいいんだな?」
「・・・・・・・・・・・・・それは内緒で」
本命に、っていう割には簡単な手作りだけども。
「まあ、有り難く頂くことにしよう」
私があげたものは、
スティック状のスナック菓子にチョコレートをつけて固めたもの。
ベンさんといえば、煙草。
煙草=銜える。
それならこの形にすればベンさんにぴったり、と思ったから。
ぱく、と口に入れて、ベンさんは優しく笑う。
「美味い」
「良かった・・・じゃあ、もう1本」
「・・・・・・・・・・・おい」
突然低くなった声音。
恐らくその原因は、
「何だそれは」
私がお菓子の端を口に銜えたから。
私は一旦お菓子をはずして、説明する。
「勝負です!2人同時に食べ進めて行って、折った方の負け!」
「・・・・・・・・・・・・勝負?」
「です!」
勝負、と言った瞬間ベンさんの目が鋭く細められた。
そして、
「勝負だな?」
くだらない、と言いたそうな顔で端を口に銜えたベンさんに、やっぱり優しいなと思いながら私もスナックの端を口に。
不意に目が合ってドキッとした。
うわああああ!!
やっぱやめとけば良かった!
さく、っと一口。
あ、美味しい。
・・・・・・・・っじゃなくて!
私は一口に時間かかってるのに、ベンさんはもう目の前まで来ていた。
ちょちょちょちょっと待って、
これじゃ、
キス・・・・・・・・・・しちゃう!
慌てて折ろうとしたのも束の間。
煙草の香りとチョコの味が口に広がった。
そして感じる温かさ。
つまり、それは、
キス、で。
「・・・・・・・で、これはどっちが勝ちなんだアコ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・えーと、引き分け、ですかね」
呆然とした頭で何とか言葉を紡いだ私に、ベンさんは口元を引き上げて笑った。
「そうか。あと4本・・・勝負がつくといいんだが」
「はい!?」
あと4回もやる気ですか!?
「言い出したのはアコだからな」
「・・・・・・・・・うえ」
「ほら、どうした」
「・・・・・・・・・・・・・・・・えっと」
「俺が勝ったらこれが本命なのか聞かせてもらうことにする」
「・・・・・・・・・・・・・・・はい」
もう、駄目。
私は観念した。
けれどその前に、一言。
「ベンさん、ハッピーバレンタイン、です」
ちなみに勝負の結果は、
内緒です。
ただベンさんが嬉しそうにしていた、とだけ。
・・・・・・・・・と思うけど、
受け取ってくれるかな。
ベンさんにチョコ、って。
・・・・・・・・・・・・何か合わないかも。
ベンさんの渋い顔を想像して思わず笑みが零れた。
それでもあげたい、と思ってしまう私は我が侭だなと思いながら、島に着くのを待った。
「ベンになぁ」
「やっぱ駄目ですかね?」
無事に島に着いたところで、ヤソップさんに付いてきてもらって、買い物。
ついでにベンさんにチョコをあげたい旨を伝えれば、苦笑いされてしまった。
「駄目ってことはねぇけどよ。アコからなら喜んでもらうだろうぜ」
「・・・・・そりゃお頭ならそうかもしれませんけど」
「いやいや、アコに甘いのはお頭だけじゃねえよ」
「でもあげるにしても、ここにあるチョコってイマイチピンと来ないんですよねー」
さすが1年に1度だけのイベントで、チョコの種類もたくさんあるんだけど。
なんかどれも可愛すぎて。
「じゃあ作ってやればいいんじゃねえか」
「・・・・・・・・・・手作り、ですか?」
「自分で納得出ねェもんやるより、作った方がアコにとってもいいだろ?その方がベンも喜ぶ」
確かに。
ヤソップさんの言う通りかもしれない。
でも逆に手作りの方が難しい。
私料理得意じゃないし、ベンさんに合うチョコなんて。
・・・・・・・・・・・・・・あ。
あった、かも。
しかもちょっとした悪戯も出来る!
「わかった!私わかりましたヤソップさん!」
「お、頑張れよー」
「はいっ」
料理の得意じゃない私でも作れて、
なおかつベンさんにぴったりのチョコレート。
「・・・・・・・・・・・出来たっ」
厨房にこもること1時間弱。
思っていたものは何とか形になった。
ラッピングする必要はないし、そのままお皿に盛って、ベンさんの部屋へ向かう。
確かベンさんはお頭を見張る為に自分も残るって言ってたから、部屋に居るはず。
・・・・・・・・・そういう優しいとこ、好きなんだよなあ、って思う。
そしてその優しさにいつも支えられてる私が居る。
「ベンさん、今お時間いいですか?」
「アコ、か?」
「失礼します」
「ヤソップと買い物に行ったと聞いたが」
部屋に入ればベンさんは1人煙草を吸いながら本を読んでいた様子。
・・・・・・本読むときは危ないから煙草はやめたほうがいいですよ、っていつも言ってるんだけど。
「行ってきましたけど、やることがあったんで帰ってきました」
「やること?」
私は持って来たお皿を前に出して、
「チョコ、ですよ!今日はこの島のイベントでバレンタインっていうのがあるんですって」
「ああ、それはお頭から聞いたが」
「ということでチョコです」
「・・・・・・・・・お頭にやった方がいいんじゃないか?」
「お頭にはあげましたよ?義理って書いたヤツ」
「義理?」
ヤソップさんに聞いた話だと、
このイベントで贈るチョコには、
本当に好きな人1人だけに贈る『本命』と、
いつもお世話になってますの意味をこめて贈る『義理』があるんだそうで。
それならば、とお頭には義理、と書いてあったチョコを買って、帰ってすぐに持って行った。
その旨を伝えればベンさんの眉間にシワが出来た。
「・・・・・・・・ベンさーん?」
「これは本命ということでいいんだな?」
「・・・・・・・・・・・・・それは内緒で」
本命に、っていう割には簡単な手作りだけども。
「まあ、有り難く頂くことにしよう」
私があげたものは、
スティック状のスナック菓子にチョコレートをつけて固めたもの。
ベンさんといえば、煙草。
煙草=銜える。
それならこの形にすればベンさんにぴったり、と思ったから。
ぱく、と口に入れて、ベンさんは優しく笑う。
「美味い」
「良かった・・・じゃあ、もう1本」
「・・・・・・・・・・・おい」
突然低くなった声音。
恐らくその原因は、
「何だそれは」
私がお菓子の端を口に銜えたから。
私は一旦お菓子をはずして、説明する。
「勝負です!2人同時に食べ進めて行って、折った方の負け!」
「・・・・・・・・・・・・勝負?」
「です!」
勝負、と言った瞬間ベンさんの目が鋭く細められた。
そして、
「勝負だな?」
くだらない、と言いたそうな顔で端を口に銜えたベンさんに、やっぱり優しいなと思いながら私もスナックの端を口に。
不意に目が合ってドキッとした。
うわああああ!!
やっぱやめとけば良かった!
さく、っと一口。
あ、美味しい。
・・・・・・・・っじゃなくて!
私は一口に時間かかってるのに、ベンさんはもう目の前まで来ていた。
ちょちょちょちょっと待って、
これじゃ、
キス・・・・・・・・・・しちゃう!
慌てて折ろうとしたのも束の間。
煙草の香りとチョコの味が口に広がった。
そして感じる温かさ。
つまり、それは、
キス、で。
「・・・・・・・で、これはどっちが勝ちなんだアコ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・えーと、引き分け、ですかね」
呆然とした頭で何とか言葉を紡いだ私に、ベンさんは口元を引き上げて笑った。
「そうか。あと4本・・・勝負がつくといいんだが」
「はい!?」
あと4回もやる気ですか!?
「言い出したのはアコだからな」
「・・・・・・・・・うえ」
「ほら、どうした」
「・・・・・・・・・・・・・・・・えっと」
「俺が勝ったらこれが本命なのか聞かせてもらうことにする」
「・・・・・・・・・・・・・・・はい」
もう、駄目。
私は観念した。
けれどその前に、一言。
「ベンさん、ハッピーバレンタイン、です」
ちなみに勝負の結果は、
内緒です。
ただベンさんが嬉しそうにしていた、とだけ。