選択制夢
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
チョコを作るとして。
・・・・・・・・・・果たしてサッチさんよりも美味しいものが作れるだろうか。
正直サッチさんの作るチョコレートケーキは美味しい。
以前作ってもらったことがあるけど、それはもう心まで満たされる味だった。
・・・・・・・・・それ以上の味が私に作り出せるか。
それでも覚悟を決めて、材料を買い込んだ。
モビーに戻る途中、たくさんの女の人に囲まれている男の人を見た。
・・・・・・・・・・・チョコ、たくさん貰ってたな。
「・・・・・・・・・・ふんだ」
昨日サッチさんに確認したところ、今日はずっと出かけないらしいから。
ナースさん達にいっぱいチョコもらってるかもしれない。
そんで鼻伸ばしてるんだきっと。
「何してんのアコちゃん」
考えながら厨房に向かっていたら、噂をすれば何とやら、サッチさんが目の前に現れた。
「あ、サッチさん」
じ、っとサッチさんを見つめた。
・・・・・・・・・・・・・・よし、決めた。
「アコちゃーん?」
「サッチさん確保」
「は?」
サッチさんの逞しい腕をがしっと掴む。
そして、
「厨房行きましょうサッチさん!我らが戦場へ!」
「何!?どういうこと!?」
困惑するサッチさんを連れて厨房へ。
「私これからチョコレートケーキ作りたいんです、手伝ってもらえませんか?」
「・・・・・・・・・・・あーそういうコトね」
何処かがっかりとしたようなサッチさん。
別に嘘はついてない。
これからチョコレートケーキを作る予定だったんだもん。
それでもサッチさんより美味しいケーキを作る自信がないんだから、いっそのことサッチさんと一緒に作ればいい。
「そんじゃま、かかりますか」
「はいっ」
まずケーキの生地を、と取り掛かったところで、私はサッチさんに気になっていたことを聞いてみた。
「そういえばサッチさん今日チョコ何個もらったんですか?」
「・・・・・・・・・・・・アコちゃん、それ俺に聞く?」
5個か10個か、と覚悟していたけれど。
答えはそのどれでもなく。
ただ寂しそうにそう返って来た。
・・・・・・・・もしかして、
「・・・・1個ももらってない、とか?」
「・・・・・・・・・・聞かないで」
心の中でガッツポーズ。
「え、えーと」
こういう場合なんてフォローすれば!?
更にサッチさんは続けて、
「本命にももらえそうにねーしなァ」
と呟いた。
「まだわかんないですよサッチさん!」
「いやもう駄目だろコレ」
「これ?」
「・・・・・・・・何でもねえ」
「え、でも」
サッチさんの本命、って。
「あーほら、スポンジ焦げちまう」
「うわ!」
「次はチョコの湯煎な」
「あ、はいっ」
結局サッチさんの本命を聞けないまま、ものすごーく美味しそうなチョコレートケーキは完成してしまった。
「うわー!すごいすごいっ美味しそう!」
何これ私が食べたいんですけど!
たっぷり使ったチョコレートに生クリーム、ふわっふわのスポンジ。
「で、どうすんのこれ。ラッピングする?手伝うけど」
「・・・・・・・・・・・んー」
まあ普通なら可愛くラッピングして持っていくんだろうけど。
渡したい相手今ここにいるんだよね。
「・・・・いいなあアコちゃんの手作りケーキ食える奴」
「でもこれはサッチさんとの共作ですからね!」
「それでも、だ」
拗ねたような、何処か泣きそうなサッチさんと今作ったばかりのケーキを見比べた。
そして、
「え、ちょっとアコちゃん?」
作ったばかりのケーキにナイフを入れた。
そして切り分けたケーキにフォークを刺して。
「はいサッチさん、あーんして下さい」
「はい!?」
「だから、あーん」
フォークで刺したケーキをサッチさんの口の前に持って行く。
「いやでもそれ、アコちゃんが一生懸命作ったヤツだろ?好きなやつのために、よ」
「いやだからその好きな人がサッチさんなんですって」
「・・・・・・・・・・・・俺!?」
これ以上ないというくらい驚くサッチさんが少し面白い。
「だからラッピングもいらないです。この場で一緒に食べましょう!私も食べたいですし」
「・・・・・・・・・・・・マジか」
「マジですよ」
そこでようやく信じてくれたのか、サッチさんはゆっくりと口を開けてケーキを食べてくれた。
「・・・・・・・・・・あー俺ちょー幸せ。もう駄目だと思ってたってんだよ」
「もう駄目って?」
「だってよ、俺の本命ちゃんは俺に一緒にケーキ作ってくれっていうんだぜ?こりゃもう駄目だと思うだろ」
「・・・・・・・・・・サッチさん、私もケーキ食べたいです」
「いやアコちゃん今いいとこ」
「サッチさんのケーキっ」
恥ずかしさで話を逸らせば、サッチさんは少し照れくさそうにケーキを切り分けて、それを私の前に。
「はいアコちゃん、あーん」
「あー・・・・・む、おいっっしい!」
一口入れた瞬間ほわっと香るチョコの甘さ。
濃いのにしつこくなくて、
スポンジのふわふわ感もたまらない。
「アコちゃん可愛いなー」
「サッチさんも可愛いですよ。好きです、大好きですサッチさん」
「アコちゃん・・・俺も、愛してる!」
「のケーキ」
「ええええええ!!??」
ケーキも、
サッチさんも。
大好き。
「ハッピーバレンタイン、サッチさん」
「・・・・・・抱きしめていいですか?」
・・・・・・・・・・果たしてサッチさんよりも美味しいものが作れるだろうか。
正直サッチさんの作るチョコレートケーキは美味しい。
以前作ってもらったことがあるけど、それはもう心まで満たされる味だった。
・・・・・・・・・それ以上の味が私に作り出せるか。
それでも覚悟を決めて、材料を買い込んだ。
モビーに戻る途中、たくさんの女の人に囲まれている男の人を見た。
・・・・・・・・・・・チョコ、たくさん貰ってたな。
「・・・・・・・・・・ふんだ」
昨日サッチさんに確認したところ、今日はずっと出かけないらしいから。
ナースさん達にいっぱいチョコもらってるかもしれない。
そんで鼻伸ばしてるんだきっと。
「何してんのアコちゃん」
考えながら厨房に向かっていたら、噂をすれば何とやら、サッチさんが目の前に現れた。
「あ、サッチさん」
じ、っとサッチさんを見つめた。
・・・・・・・・・・・・・・よし、決めた。
「アコちゃーん?」
「サッチさん確保」
「は?」
サッチさんの逞しい腕をがしっと掴む。
そして、
「厨房行きましょうサッチさん!我らが戦場へ!」
「何!?どういうこと!?」
困惑するサッチさんを連れて厨房へ。
「私これからチョコレートケーキ作りたいんです、手伝ってもらえませんか?」
「・・・・・・・・・・・あーそういうコトね」
何処かがっかりとしたようなサッチさん。
別に嘘はついてない。
これからチョコレートケーキを作る予定だったんだもん。
それでもサッチさんより美味しいケーキを作る自信がないんだから、いっそのことサッチさんと一緒に作ればいい。
「そんじゃま、かかりますか」
「はいっ」
まずケーキの生地を、と取り掛かったところで、私はサッチさんに気になっていたことを聞いてみた。
「そういえばサッチさん今日チョコ何個もらったんですか?」
「・・・・・・・・・・・・アコちゃん、それ俺に聞く?」
5個か10個か、と覚悟していたけれど。
答えはそのどれでもなく。
ただ寂しそうにそう返って来た。
・・・・・・・・もしかして、
「・・・・1個ももらってない、とか?」
「・・・・・・・・・・聞かないで」
心の中でガッツポーズ。
「え、えーと」
こういう場合なんてフォローすれば!?
更にサッチさんは続けて、
「本命にももらえそうにねーしなァ」
と呟いた。
「まだわかんないですよサッチさん!」
「いやもう駄目だろコレ」
「これ?」
「・・・・・・・・何でもねえ」
「え、でも」
サッチさんの本命、って。
「あーほら、スポンジ焦げちまう」
「うわ!」
「次はチョコの湯煎な」
「あ、はいっ」
結局サッチさんの本命を聞けないまま、ものすごーく美味しそうなチョコレートケーキは完成してしまった。
「うわー!すごいすごいっ美味しそう!」
何これ私が食べたいんですけど!
たっぷり使ったチョコレートに生クリーム、ふわっふわのスポンジ。
「で、どうすんのこれ。ラッピングする?手伝うけど」
「・・・・・・・・・・・んー」
まあ普通なら可愛くラッピングして持っていくんだろうけど。
渡したい相手今ここにいるんだよね。
「・・・・いいなあアコちゃんの手作りケーキ食える奴」
「でもこれはサッチさんとの共作ですからね!」
「それでも、だ」
拗ねたような、何処か泣きそうなサッチさんと今作ったばかりのケーキを見比べた。
そして、
「え、ちょっとアコちゃん?」
作ったばかりのケーキにナイフを入れた。
そして切り分けたケーキにフォークを刺して。
「はいサッチさん、あーんして下さい」
「はい!?」
「だから、あーん」
フォークで刺したケーキをサッチさんの口の前に持って行く。
「いやでもそれ、アコちゃんが一生懸命作ったヤツだろ?好きなやつのために、よ」
「いやだからその好きな人がサッチさんなんですって」
「・・・・・・・・・・・・俺!?」
これ以上ないというくらい驚くサッチさんが少し面白い。
「だからラッピングもいらないです。この場で一緒に食べましょう!私も食べたいですし」
「・・・・・・・・・・・・マジか」
「マジですよ」
そこでようやく信じてくれたのか、サッチさんはゆっくりと口を開けてケーキを食べてくれた。
「・・・・・・・・・・あー俺ちょー幸せ。もう駄目だと思ってたってんだよ」
「もう駄目って?」
「だってよ、俺の本命ちゃんは俺に一緒にケーキ作ってくれっていうんだぜ?こりゃもう駄目だと思うだろ」
「・・・・・・・・・・サッチさん、私もケーキ食べたいです」
「いやアコちゃん今いいとこ」
「サッチさんのケーキっ」
恥ずかしさで話を逸らせば、サッチさんは少し照れくさそうにケーキを切り分けて、それを私の前に。
「はいアコちゃん、あーん」
「あー・・・・・む、おいっっしい!」
一口入れた瞬間ほわっと香るチョコの甘さ。
濃いのにしつこくなくて、
スポンジのふわふわ感もたまらない。
「アコちゃん可愛いなー」
「サッチさんも可愛いですよ。好きです、大好きですサッチさん」
「アコちゃん・・・俺も、愛してる!」
「のケーキ」
「ええええええ!!??」
ケーキも、
サッチさんも。
大好き。
「ハッピーバレンタイン、サッチさん」
「・・・・・・抱きしめていいですか?」