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マルコさんに甘い物って。
・・・・・・・・合わない。
しかもチョコとか。
このイベント自体くだらないとか思ってそう。
それでも島に着いた私は、
1人買出しへと向かった。
こんなもんかな、と購入した材料を確認していると、やけにカップルが目につく。
・・・・・・そりゃそうか。
女の子が好きな人に告白して、うまく行けば両思いになれる日なんだもんね。
まあ、私にそんな甘い考えはないけど。
私もマルコさんも海賊で。
相手はオヤジ命、のマルコさんだしね。
せいぜい伝えられていつもお世話になってます、
尊敬してます大好きですよーくらいかな。
「おい姉ちゃん、可愛い顔してんなぁ、1人か?」
「え?ああ、私のことですか?どうも有難う御座います」
突然知らない男3人に声をかけられた。
正直不愉快極まりないけど、とりあえず褒められたのだからお礼を言っておく。
「いやいや、どういたしまして・・・じゃねえよ!暇なら俺達に付き合ってもらうぜ?」
「は?嫌ですけど?」
何を言ってるんだこの人達は。
私にはやらなければいけないことがあるというのに。
早くモビーに帰ってチョコ作らなきゃ。
「おいおい、そんな冷たいこと言うなよ姉ちゃん」
決して冷たくはない。
むしろ対応してるんだから温かいはずだ。
とそこへ、
「その女に何か用かい?」
「何だてめェ、俺達に・・・っておい、不死鳥だ!逃げろ!」
「あ、マルコさん」
低い声音で脅すように彼らに言い放った声の主は私のよく知るマルコさんで。
彼らはマルコさんの胸のマークを見た途端半泣き状態で逃げていった。
「何してたんだい、アコ」
「ちょっと個人的な買い物を。有難う御座いました、マルコさん」
マルコさんは逃げていった彼らには目もくれず、私に優しい声音で話しかけてくれる。
でも・・・・迂闊だった。
「個人的な買い物?それで1人で来てるのかい」
「はい、マルコさん・・・は今日は泊まるご予定ですか?」
そういえば朝からナースさんがマルコさんが居ないとか言って騒いでたような気もする。
・・・・・・・・・もし今日街でマルコさんが泊まる予定ならチョコは渡せない。
けれどマルコさんは、
「いや、様子見に来てただけだよい。アコはまだ買うもんがあるのかい」
「いえ、私はこれで終わりです」
「じゃあ帰るかい」
「え、でもマルコさんは?」
「もう用はねェし、帰ってやらなきゃいけねえ仕事が残ってんだよい」
「・・・・・・・・・・お疲れ様です」
「そんじゃ行くよい」
ふ、と笑ってマルコさんはさりげなく、
「!?」
・・・・さりげなく腰に回された手。
私は固まったのを見てマルコさんは楽しそうに歩き出した。
「もう1人で出掛けんなよい」
「あ・・・有難う御座いました。あの、これからずっと部屋にいらっしゃいます?」
「ああ、どっかの馬鹿共のせいで書類が溜まってるからねい」
馬鹿共、なんて言いながらやっぱり何処か優しい顔のマルコさんが、私は好きだなあと思う。
「・・・・・・・じゃあ、頑張って、下さいね」
お菓子作ってきたら食べてくれますか?
なんて言えなかった。
「・・・・・・・アコ」
「はい?」
「いや、何でもねえよい」
何か言いかけたようなマルコさんは、けれどすぐに書類に視線を向けた。
私は疑問を感じながら部屋を出た。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・さて。
甘い物が好きかどうか聞く勇気のなかった私が、お菓子を作るか。
作ったとして渡せるか。
一瞬迷ったけど、それでも料理人としての血が騒いだ。
私は意を決して厨房へ向かった。
「・・・・・・・・うーん」
甘い物が苦手かもしれないマルコさんの為に、果物にビターチョコをコーティングしてみた。
これなら食べてもらえるかもしれないと思ったから。
問題は持って行く勇気がない、ということだ。
しっかりしろ私。
頑張れ私。
仮にも海賊なんだから!
震える足を推し進めて、私は再びマルコさんの部屋へ向かった。
ドアの前で深呼吸。
そして、
コンコン。
「開いてるよい」
「し、失礼します」
部屋に入ればマルコさんは私を見て、くっと笑った。
「遅かったねい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
予想外の言葉に目を丸くする。
「もう少し早く来ると思ってたよい」
「え、あの」
「バレンタインのチョコ、だろい?」
「ええええ!?マルコさん知ってたんですか!?」
「まあ、アコが俺以外の男にやる訳ねえってことも予想出来てたけどねい」
・・・・・・・・・・・・・・そんな、馬鹿な。
一気に身体の力が抜けて、へなへなと崩れ落ちていく。
マルコさんはそんな私を見て不敵に笑い、
私が手に持っていたお皿の上のお菓子を手に取る。
「・・・・・・・・・・おい、何でよりによってこの果物にしたんだい」
「ちょ・・・チョコにはバナナが合うかなって。他意はありませんです、ハイ」
チョコバナナ、美味しいじゃないですか。
「・・・・・・・・・いい度胸してるねいアコ」
そう言ってマルコさんはチョコバナナを口に入れた。
「・・・・・・・・美味い、よい」
座り込んだまま私はその言葉を聞いて更にほっとした。
・・・・・・・・のも束の間、
「ん!?んん、っ・・・・・は、ん」
口の中にビターなチョコとバナナの味。
目の前にはドアップのマルコさんの顔。
「待ちぼうけくらったぶんはたっぷり払ってもらうよい」
唇が離れた後マルコさんは悪い顔をした。
「え、私行くなんて一言も」
「うるせえよい」
・・・・・・・・・・・そして再び、
重なった。
「マルコさん」
「なんだい」
「・・・・ハッピーバレンタイン、です」
マルコさん、実はもらえないんじゃないかと不安になってたらしいです。
・・・・・・・・合わない。
しかもチョコとか。
このイベント自体くだらないとか思ってそう。
それでも島に着いた私は、
1人買出しへと向かった。
こんなもんかな、と購入した材料を確認していると、やけにカップルが目につく。
・・・・・・そりゃそうか。
女の子が好きな人に告白して、うまく行けば両思いになれる日なんだもんね。
まあ、私にそんな甘い考えはないけど。
私もマルコさんも海賊で。
相手はオヤジ命、のマルコさんだしね。
せいぜい伝えられていつもお世話になってます、
尊敬してます大好きですよーくらいかな。
「おい姉ちゃん、可愛い顔してんなぁ、1人か?」
「え?ああ、私のことですか?どうも有難う御座います」
突然知らない男3人に声をかけられた。
正直不愉快極まりないけど、とりあえず褒められたのだからお礼を言っておく。
「いやいや、どういたしまして・・・じゃねえよ!暇なら俺達に付き合ってもらうぜ?」
「は?嫌ですけど?」
何を言ってるんだこの人達は。
私にはやらなければいけないことがあるというのに。
早くモビーに帰ってチョコ作らなきゃ。
「おいおい、そんな冷たいこと言うなよ姉ちゃん」
決して冷たくはない。
むしろ対応してるんだから温かいはずだ。
とそこへ、
「その女に何か用かい?」
「何だてめェ、俺達に・・・っておい、不死鳥だ!逃げろ!」
「あ、マルコさん」
低い声音で脅すように彼らに言い放った声の主は私のよく知るマルコさんで。
彼らはマルコさんの胸のマークを見た途端半泣き状態で逃げていった。
「何してたんだい、アコ」
「ちょっと個人的な買い物を。有難う御座いました、マルコさん」
マルコさんは逃げていった彼らには目もくれず、私に優しい声音で話しかけてくれる。
でも・・・・迂闊だった。
「個人的な買い物?それで1人で来てるのかい」
「はい、マルコさん・・・は今日は泊まるご予定ですか?」
そういえば朝からナースさんがマルコさんが居ないとか言って騒いでたような気もする。
・・・・・・・・・もし今日街でマルコさんが泊まる予定ならチョコは渡せない。
けれどマルコさんは、
「いや、様子見に来てただけだよい。アコはまだ買うもんがあるのかい」
「いえ、私はこれで終わりです」
「じゃあ帰るかい」
「え、でもマルコさんは?」
「もう用はねェし、帰ってやらなきゃいけねえ仕事が残ってんだよい」
「・・・・・・・・・・お疲れ様です」
「そんじゃ行くよい」
ふ、と笑ってマルコさんはさりげなく、
「!?」
・・・・さりげなく腰に回された手。
私は固まったのを見てマルコさんは楽しそうに歩き出した。
「もう1人で出掛けんなよい」
「あ・・・有難う御座いました。あの、これからずっと部屋にいらっしゃいます?」
「ああ、どっかの馬鹿共のせいで書類が溜まってるからねい」
馬鹿共、なんて言いながらやっぱり何処か優しい顔のマルコさんが、私は好きだなあと思う。
「・・・・・・・じゃあ、頑張って、下さいね」
お菓子作ってきたら食べてくれますか?
なんて言えなかった。
「・・・・・・・アコ」
「はい?」
「いや、何でもねえよい」
何か言いかけたようなマルコさんは、けれどすぐに書類に視線を向けた。
私は疑問を感じながら部屋を出た。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・さて。
甘い物が好きかどうか聞く勇気のなかった私が、お菓子を作るか。
作ったとして渡せるか。
一瞬迷ったけど、それでも料理人としての血が騒いだ。
私は意を決して厨房へ向かった。
「・・・・・・・・うーん」
甘い物が苦手かもしれないマルコさんの為に、果物にビターチョコをコーティングしてみた。
これなら食べてもらえるかもしれないと思ったから。
問題は持って行く勇気がない、ということだ。
しっかりしろ私。
頑張れ私。
仮にも海賊なんだから!
震える足を推し進めて、私は再びマルコさんの部屋へ向かった。
ドアの前で深呼吸。
そして、
コンコン。
「開いてるよい」
「し、失礼します」
部屋に入ればマルコさんは私を見て、くっと笑った。
「遅かったねい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
予想外の言葉に目を丸くする。
「もう少し早く来ると思ってたよい」
「え、あの」
「バレンタインのチョコ、だろい?」
「ええええ!?マルコさん知ってたんですか!?」
「まあ、アコが俺以外の男にやる訳ねえってことも予想出来てたけどねい」
・・・・・・・・・・・・・・そんな、馬鹿な。
一気に身体の力が抜けて、へなへなと崩れ落ちていく。
マルコさんはそんな私を見て不敵に笑い、
私が手に持っていたお皿の上のお菓子を手に取る。
「・・・・・・・・・・おい、何でよりによってこの果物にしたんだい」
「ちょ・・・チョコにはバナナが合うかなって。他意はありませんです、ハイ」
チョコバナナ、美味しいじゃないですか。
「・・・・・・・・・いい度胸してるねいアコ」
そう言ってマルコさんはチョコバナナを口に入れた。
「・・・・・・・・美味い、よい」
座り込んだまま私はその言葉を聞いて更にほっとした。
・・・・・・・・のも束の間、
「ん!?んん、っ・・・・・は、ん」
口の中にビターなチョコとバナナの味。
目の前にはドアップのマルコさんの顔。
「待ちぼうけくらったぶんはたっぷり払ってもらうよい」
唇が離れた後マルコさんは悪い顔をした。
「え、私行くなんて一言も」
「うるせえよい」
・・・・・・・・・・・そして再び、
重なった。
「マルコさん」
「なんだい」
「・・・・ハッピーバレンタイン、です」
マルコさん、実はもらえないんじゃないかと不安になってたらしいです。