鏡花水月、のように
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「アコにとってマルコ隊長って何なの?」
「・・・・・へ?」
「何か不思議な空気だなあって思って、2人の間が」
アレクシスさんとケーキを食べていたら突然こんな話になった。
「不思議、ですか?」
「そ。だから何なのかしらって」
「・・・・私にとっての、マルコさん」
マルコさん、は。
「アレクシスー!!ちょっと来てくれるー?」
「あらごめんなさい、また今度聞かせて頂戴ねアコ」
・・・・誰かに呼ばれて行ってしまったアレクシスさん。
・・・・・・・・マルコさんといえば残ったもう1つのお話しが気になるところ。
1つは戦が起こるかもしれない、とは聞いたけど。
「好んで戦をしやしねェが、挑まれたら受けて立つ」
「・・・・・はあ」
「ただ無意味な戦はしたくないんだよい」
「まあ、そうですね」
「前に赤髪が来ただろい?」
「はい」
「そん時の用件はそのことだい」
「・・・・・・・・・なるほど」
大事な用、命に関わること。
そんなようなこと言ってたしな、シャンクスさん。
「いつどうなってもいい覚悟はしとけよい」
「はーい」
「・・・・ほんとにわかってんのかい」
「いつどうなってもマルコさんの側にいる覚悟はしてあります」
疑いの目を向けられたのでしっかりとそう答えれば、
明らかにマルコさんの顔つきが変わった。
「・・・・・・そうかい」
そしてそれだけ言って部屋を出て行ってしまった。
・・・・・・・・・絶対何かある。
この戦に?
それとももう1つの話しの方に?
今日は絶対聞きたいところ。
夕飯も食べて、部屋に戻って。
結局あの後アレクシスさんに会えなかったけど。
・・・・・・マルコさんとお話しは、出来る。
ぎゅ。
「・・・なんのつもりだい」
マルコさんの腕を掴んだ。
「逃げられないようにしようと思って」
って言ったのに、
ぱっ。
簡単に手が離れた。
「簡単に逃げられるよい」
「・・・・マルコさんひどい」
「これが現実だい」
「ま、逃げたら追いかけますけどどこまでも」
「・・・・どこまでも、ねい」
そう言って目を伏せたマルコさんは何処か寂しそうにも見えた。
「・・・・・マルコさんから言ったんじゃないですか、話しがしたいって」
だから起きてろって。
・・・・昨日は寝ちゃったんだけど。
「・・・・そうだよい」
認めながらも何も言おうとしないマルコさん。
・・・・よし、こうなったら当ててみよう。
マルコさんが言いたいこと。
今までのマルコさんの言動から推測するに。
「・・・・あ、もしかして」
わかちゃったかも。
「何だよい」
「戦があるかもしれないから私を何処か遠いところに預けようとしてます!?」
「・・・・してねェよい」
「・・・・・・・じゃあ」
あと思いつくのはこれしか、ない。
「・・・・じゃあ?」
「・・・・・私を元の世界に帰そうとしてます、か?」
ゆっくりとそう口にした瞬間背中がぞくりと粟立った。
「・・・・だったら何だい?」
冷たい視線を投げかけて来るマルコさんはいつもより何倍も怖い。
投げかけられた言葉も心に深く突き刺さった。
けど。
「帰りませんよ」
「アコ」
「帰りません」
「お前の場所はここじゃねェだろい」
「私の生まれた場所はこの世界じゃありません、でももう私の居るべき場所はここなんです」
「違う」
「違いません」
「・・・・っアコいい加減にしろよい!!」
「いいえしません!!もしマルコさんが私を無理やり帰したとしてもまたここに来ます!!」
どんな手を、使っても。
「いつまでここに居られるかわからねェんだよい?」
「居られるだけ居ます。駄目になってもまた来ます、絶対」
「・・・・ったく頑固だねい」
「・・・・マルコさんも」
お互いに睨み合う。
・・・・・・絶対負けない、この勝負だけは。
「・・・・アコ」
「・・・・マルコさんにとって私は、なんなんですか?」
「アコはアコだろい?」
「私はマルコさんが好きです、何回でも言います。大好きです、だから側に居たいです」
「それはいつまでだい?」
「いつまででもです!!」
「その保証が何処にある」
「私が今ここにいることです」
「・・・・それの、何処が」
「部屋の鏡を通してここに来ることが出来たのは私の覚悟だと思ってます」
「たまたまだろい?」
・・・・・・ほんとにさ、この人は。
あっさりと否定してくれるよね。
でも。
「私にとってマルコさんは道しるべです」
「道しるべ?」
「私を導いてくれる、道しるべであり・・・私にとっての光、です」
「・・・・・俺はそんな大層なもんじゃねェよい」
「私にとっては、そうなんです」
だから絶対、諦めません!!!
+ません 終+