鏡花水月、のように
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「また来る」
「来なくていいよい」
帰り際シャンクスさんが私に手を伸ばしたので、
握手かと思って思わずその手を掴んだら、
ぐっと引っ張られた。
そして耳元で、
「今度はアコを勧誘しに来るさ」
と囁いた。
でも私が返事を、と口を開く前にぐいっと引き戻された。
「赤髪ィ!」
「だっはっは、それじゃあな!」
・・・・・・嵐のような人だった。
「気軽に手なんか出すんじゃねェよい」
シャンクスさんが帰った後マルコさんに頭をこつんとされた。
「・・・・でも差し出されたから」
「相手はその辺の雑魚じゃねェんだ、ちったァ警戒しろよい」
「・・・・はーい」
「案の定気に入られやがったしよい・・・」
「いやーあれは何処まで本気だったか」
失礼ながらふざけた人だったし。
たぶん冗談だったんじゃないかと思うんだけど。
「ありゃあかなり本気だよい」
・・・・マルコさんはあっさりとそう言い切った。
「え、いやまさかそんな」
「ったく面倒なことになったよい・・・・」
・・・・・いやいやいや。
え?
ホントに?
・・・・うん、まあでも。
「大丈夫だと思いますよ」
「・・・・何がだよい」
「例え本気で私のこと面白いって思ってたとしてもホントに面倒なことにはならないと」
思います。
私もはっきりと言い切った。
「根拠があるのかい?」
マルコさんが怪訝な顔で見つめて来る。
「いざとなったら敵同士かもしれないけど今はそこそこの関係を築いてる、それを壊すようなことはしないんじゃないかなって」
「・・・・どうだかねい」
「本気で敵対することになったらきっとシャンクスさんにとっても困ると思うんですよ」
お父様すっごい強いみたいだし。
「・・・まあ、それはあるよい」
「でしょ?それを私1人の為に壊す程馬鹿な人じゃないですよ」
「ならいいけどよい・・・・にしても」
「はい?」
今度はほっぺをぷに、と摘ままれた。
「よく見てるじゃねェかよい、赤髪をよい」
「・・・・ほーへふは?」
「そう見えるよい」
「ふぁふぇひひひへふぁふぇん!」
ぱっと手が離れた。
「何言ってるかわかんねェよい」
「伊達に生きてません!」
会社に入ったらお局様を見極めて、
誰と誰がどんな関係にあるのか。
そんなことばっかり考えて生きて来たから。
・・・・だから、わかる。
深いところはお父様とシャンクスさんにしかわからないんだろうけど。
「・・・いざとなりゃ戦うだけだい」
きらりとマルコさんの目が光った。
・・・・カッコイイ。
「その時は私も戦います!」
「馬鹿言うなよい。その時こそ黙って見てろよい」
「・・・・うへえい」
「・・・まあ、今日は良くやったよい」
今度はぽんぽん、と優しく2回。
これは褒めてくれてる。
・・・恥ずかしいけど嬉しい。
「マルコさんも、お疲れ様でした!」
「俺はこれからオヤジと話してくるから、部屋に戻ってろよい」
「はーいっ」
部屋に戻る途中、
「ちょっとアコすごいじゃない」
アレクシスさんに声をかけられた。
「え、何がですか?」
「あの赤髪に口説かれるなんてなかなかよ」
何のことかと思ったら、
アレクシスさんお父様の隣で見てたらしい。
「口説かれ・・・・・たんですかね?」
「当たり前じゃない。しかもマルコ隊長も悋気すごかったし!」
「・・・・・どのあたりで?」
「・・・・・・アコって鈍感?」
「・・・・・・・・・・かもしれません」
鈍感だから覇気とかも感じなかった!?
・・・・私って鈍感なの!?
さっきちょっと『伊達に生きてませんから!』とか威張っちゃったばっかりなのに恥ずかしい!!
呆れ顔のアレクシスさんにちょっとショックを受けた。
「もう少しマルコ隊長を信じてもいいんじゃない?」
「・・・・今信じてませんかね私」
「自分で考えてみることね、もう子供じゃないんだから」
「・・・・・・・・・ですね」
・・・・信じるって難しい。
好きだって言われたら信じるけど。
言われた訳じゃないし。
言葉を信じる訳じゃないのかな。
じゃあ信じるのは・・・マルコさんそのもの?
もっと見なきゃいけないってことかな。
マルコさんの表情とか、細かい癖とか。
言葉の端々まで。
感じろってことかな。
・・・・・・・・・・難しいよほんと。
はあ、とため息が出た瞬間、
ぴぃん、と小気味良い音と同時に額に痛み。
「・・・・・いったぁぁぁい」
「これでも加減してやったよい。今度は何に悩んでんだい?」
じぃっと見つめて来るマルコさんを私も見つめる。
・・・心配、してくれてるんだよね。
「マルコさんから目を離すなとシャンクスさんから教わったなぁと」
「そりゃこっちの台詞だい。目離せねェ」
「離さないで下さい」
私も、もう離さないから。
+教えてくれた 終+
「来なくていいよい」
帰り際シャンクスさんが私に手を伸ばしたので、
握手かと思って思わずその手を掴んだら、
ぐっと引っ張られた。
そして耳元で、
「今度はアコを勧誘しに来るさ」
と囁いた。
でも私が返事を、と口を開く前にぐいっと引き戻された。
「赤髪ィ!」
「だっはっは、それじゃあな!」
・・・・・・嵐のような人だった。
「気軽に手なんか出すんじゃねェよい」
シャンクスさんが帰った後マルコさんに頭をこつんとされた。
「・・・・でも差し出されたから」
「相手はその辺の雑魚じゃねェんだ、ちったァ警戒しろよい」
「・・・・はーい」
「案の定気に入られやがったしよい・・・」
「いやーあれは何処まで本気だったか」
失礼ながらふざけた人だったし。
たぶん冗談だったんじゃないかと思うんだけど。
「ありゃあかなり本気だよい」
・・・・マルコさんはあっさりとそう言い切った。
「え、いやまさかそんな」
「ったく面倒なことになったよい・・・・」
・・・・・いやいやいや。
え?
ホントに?
・・・・うん、まあでも。
「大丈夫だと思いますよ」
「・・・・何がだよい」
「例え本気で私のこと面白いって思ってたとしてもホントに面倒なことにはならないと」
思います。
私もはっきりと言い切った。
「根拠があるのかい?」
マルコさんが怪訝な顔で見つめて来る。
「いざとなったら敵同士かもしれないけど今はそこそこの関係を築いてる、それを壊すようなことはしないんじゃないかなって」
「・・・・どうだかねい」
「本気で敵対することになったらきっとシャンクスさんにとっても困ると思うんですよ」
お父様すっごい強いみたいだし。
「・・・まあ、それはあるよい」
「でしょ?それを私1人の為に壊す程馬鹿な人じゃないですよ」
「ならいいけどよい・・・・にしても」
「はい?」
今度はほっぺをぷに、と摘ままれた。
「よく見てるじゃねェかよい、赤髪をよい」
「・・・・ほーへふは?」
「そう見えるよい」
「ふぁふぇひひひへふぁふぇん!」
ぱっと手が離れた。
「何言ってるかわかんねェよい」
「伊達に生きてません!」
会社に入ったらお局様を見極めて、
誰と誰がどんな関係にあるのか。
そんなことばっかり考えて生きて来たから。
・・・・だから、わかる。
深いところはお父様とシャンクスさんにしかわからないんだろうけど。
「・・・いざとなりゃ戦うだけだい」
きらりとマルコさんの目が光った。
・・・・カッコイイ。
「その時は私も戦います!」
「馬鹿言うなよい。その時こそ黙って見てろよい」
「・・・・うへえい」
「・・・まあ、今日は良くやったよい」
今度はぽんぽん、と優しく2回。
これは褒めてくれてる。
・・・恥ずかしいけど嬉しい。
「マルコさんも、お疲れ様でした!」
「俺はこれからオヤジと話してくるから、部屋に戻ってろよい」
「はーいっ」
部屋に戻る途中、
「ちょっとアコすごいじゃない」
アレクシスさんに声をかけられた。
「え、何がですか?」
「あの赤髪に口説かれるなんてなかなかよ」
何のことかと思ったら、
アレクシスさんお父様の隣で見てたらしい。
「口説かれ・・・・・たんですかね?」
「当たり前じゃない。しかもマルコ隊長も悋気すごかったし!」
「・・・・・どのあたりで?」
「・・・・・・アコって鈍感?」
「・・・・・・・・・・かもしれません」
鈍感だから覇気とかも感じなかった!?
・・・・私って鈍感なの!?
さっきちょっと『伊達に生きてませんから!』とか威張っちゃったばっかりなのに恥ずかしい!!
呆れ顔のアレクシスさんにちょっとショックを受けた。
「もう少しマルコ隊長を信じてもいいんじゃない?」
「・・・・今信じてませんかね私」
「自分で考えてみることね、もう子供じゃないんだから」
「・・・・・・・・・ですね」
・・・・信じるって難しい。
好きだって言われたら信じるけど。
言われた訳じゃないし。
言葉を信じる訳じゃないのかな。
じゃあ信じるのは・・・マルコさんそのもの?
もっと見なきゃいけないってことかな。
マルコさんの表情とか、細かい癖とか。
言葉の端々まで。
感じろってことかな。
・・・・・・・・・・難しいよほんと。
はあ、とため息が出た瞬間、
ぴぃん、と小気味良い音と同時に額に痛み。
「・・・・・いったぁぁぁい」
「これでも加減してやったよい。今度は何に悩んでんだい?」
じぃっと見つめて来るマルコさんを私も見つめる。
・・・心配、してくれてるんだよね。
「マルコさんから目を離すなとシャンクスさんから教わったなぁと」
「そりゃこっちの台詞だい。目離せねェ」
「離さないで下さい」
私も、もう離さないから。
+教えてくれた 終+