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目の前にどかんと現れたそれ。
船・・・・・大きい!!
「何ですかこれ」
「モビーだ」
「モビー・・・・船の名前ですか?」
「ああ。俺達の大事な仲間だ」
船が仲間。
・・・・やっぱりエースさんは変態だけどいい人なのかも。
そんなエースさんについて船の中へ。
・・・・・・・ここが海賊船かと思うと少しドキドキする。
「おうエース、お前今朝美味い飯屋見つけて食いに行くって・・・・誰よその子」
まず1番に会ったその人は、
リーゼントさん(仮)
白い服に首にスカーフを巻いたリーゼントさんは私を見てにやりと笑った。
「もしかしてこの時間からお持ち帰りか?やっぱ若ェのは違うなあおい」
「何言ってんだサッチ。それより腹減った。何か作ってくんねェ?」
「え、さっき私のお弁当・・・・・」
食べましたよね。
けれどエースさんはけろりと、
「あんなんじゃ足りねェ」
と言い張った。
・・・・・・・・・・育ち盛りは大変だ。
「仕方ねーな。今作って来るからちょっと待ってろ」
「サンキューサッチ!あ、そういやマルコ見なかったか?」
「マルコぉ?お前マルコは料理なんて出来ねーぞ」
「ははッマルコの手料理とか食いたくねェ!じゃなくてよ、こいつ迷子なんだ」
エースさんは楽しそうに笑うと、こいつ、と言って私を指さした。
さされた私はリーゼントさんに向かって軽く会釈した。
「・・・・・・・・迷子?」
「アコっていうんだ。弁当くれた。いい奴だ」
「リーゼントさんは日本をご存知ですか?」
この際だからリーゼントさんにも聞いてみることにする。
日本語が通じてるってことは誰か知ってる人もいるかも知れないし。
「ニホン?」
けれどリーゼントさんは険しい顔で首を捻った。
「つーか俺リーゼントさんじゃないから。俺はサッチ。よろしくなアコちゃん?」
「あ、どうも。こちらこそ。・・・・それでここが日本じゃないなら何処ですか?イタリア、とか?」
「イタリア?」
え、イタリアも駄目?
「・・・・・・・・・・・・ちなみに地球のどのあたりになるんでしょう、ここは」
そしてまさかの、
「チキュウ?何言ってんだアコ、さっき言っただろ?ここは新世界の春島だって」
エースさんの地球ですらない発言。
「なるほど、確かにこりゃマルコ呼んだ方が良さそうだ。今はいねえけどもうちょっとしたら帰ってくると思うぜ」
「そっか。じゃあその間に飯頼む」
「了解。アコちゃんも何か食べる?」
「え、いいんですか?」
貴重なお弁当をエースさんにあげてしまったので、実を言うとお腹がすいていて、とても有り難かった。
「んじゃ俺は先に厨房行ってっから、お前はちゃんとアコちゃんをエスコートしろよエース!」
「美味い肉料理頼むぜサッチ」
「おう、任せとけ」
サッチさんはそう言うととびきりの笑顔で去っていった。
「・・・・・・・今の、サッチさん?って方も海賊なんですか?」
「当たり前だろ?ここにいるのは皆海賊だ」
サッチさんを見送って、何気なく聞いてみた。
だってエースさんもサッチさんも何だかすごくいい人で。
海賊には思えない。
「怖いか?」
エースさんに真面目な顔でそう聞かれて、思わず困惑した。
「・・・・・・怖くないので驚いてるんです」
「は?何だそれ」
「だって私海賊なんてお会いしたことないですし」
そもそも海賊が本当に存在したってことに驚きですよ。
あ、でもここ日本じゃないみたいだから仕方ないのか。
「へェ。じゃあ俺が初めての海賊って訳か」
「訳です」
何処か楽しそうに笑うエースさんに拍子抜け。
・・・・・・・・・海賊ってもっと怖いものだと思ってた。
こんなに笑顔が可愛い海賊が居るんだなあ。
「で、どうだ?」
「え?」
「初めて海賊に会った感想は」
「えーと、食費が大変そうだなと思いました」
正直な感想を伝えれば、
「ははっ確かにな!」
とやっぱりエースさんは笑った。
「とりあえず飯食いに行こうぜ!サッチの飯は美味いから楽しみにしてろよ?」
自分のことのように得意げに笑うエースさんは、やっぱり素敵な人だ。
ここが何処なんだか、
私が今どういう状況なんだかさっぱりわかんないけど。
出会ったのがエースさんで良かった、と
心から思った。
+優しい海賊 終+
船・・・・・大きい!!
「何ですかこれ」
「モビーだ」
「モビー・・・・船の名前ですか?」
「ああ。俺達の大事な仲間だ」
船が仲間。
・・・・やっぱりエースさんは変態だけどいい人なのかも。
そんなエースさんについて船の中へ。
・・・・・・・ここが海賊船かと思うと少しドキドキする。
「おうエース、お前今朝美味い飯屋見つけて食いに行くって・・・・誰よその子」
まず1番に会ったその人は、
リーゼントさん(仮)
白い服に首にスカーフを巻いたリーゼントさんは私を見てにやりと笑った。
「もしかしてこの時間からお持ち帰りか?やっぱ若ェのは違うなあおい」
「何言ってんだサッチ。それより腹減った。何か作ってくんねェ?」
「え、さっき私のお弁当・・・・・」
食べましたよね。
けれどエースさんはけろりと、
「あんなんじゃ足りねェ」
と言い張った。
・・・・・・・・・・育ち盛りは大変だ。
「仕方ねーな。今作って来るからちょっと待ってろ」
「サンキューサッチ!あ、そういやマルコ見なかったか?」
「マルコぉ?お前マルコは料理なんて出来ねーぞ」
「ははッマルコの手料理とか食いたくねェ!じゃなくてよ、こいつ迷子なんだ」
エースさんは楽しそうに笑うと、こいつ、と言って私を指さした。
さされた私はリーゼントさんに向かって軽く会釈した。
「・・・・・・・・迷子?」
「アコっていうんだ。弁当くれた。いい奴だ」
「リーゼントさんは日本をご存知ですか?」
この際だからリーゼントさんにも聞いてみることにする。
日本語が通じてるってことは誰か知ってる人もいるかも知れないし。
「ニホン?」
けれどリーゼントさんは険しい顔で首を捻った。
「つーか俺リーゼントさんじゃないから。俺はサッチ。よろしくなアコちゃん?」
「あ、どうも。こちらこそ。・・・・それでここが日本じゃないなら何処ですか?イタリア、とか?」
「イタリア?」
え、イタリアも駄目?
「・・・・・・・・・・・・ちなみに地球のどのあたりになるんでしょう、ここは」
そしてまさかの、
「チキュウ?何言ってんだアコ、さっき言っただろ?ここは新世界の春島だって」
エースさんの地球ですらない発言。
「なるほど、確かにこりゃマルコ呼んだ方が良さそうだ。今はいねえけどもうちょっとしたら帰ってくると思うぜ」
「そっか。じゃあその間に飯頼む」
「了解。アコちゃんも何か食べる?」
「え、いいんですか?」
貴重なお弁当をエースさんにあげてしまったので、実を言うとお腹がすいていて、とても有り難かった。
「んじゃ俺は先に厨房行ってっから、お前はちゃんとアコちゃんをエスコートしろよエース!」
「美味い肉料理頼むぜサッチ」
「おう、任せとけ」
サッチさんはそう言うととびきりの笑顔で去っていった。
「・・・・・・・今の、サッチさん?って方も海賊なんですか?」
「当たり前だろ?ここにいるのは皆海賊だ」
サッチさんを見送って、何気なく聞いてみた。
だってエースさんもサッチさんも何だかすごくいい人で。
海賊には思えない。
「怖いか?」
エースさんに真面目な顔でそう聞かれて、思わず困惑した。
「・・・・・・怖くないので驚いてるんです」
「は?何だそれ」
「だって私海賊なんてお会いしたことないですし」
そもそも海賊が本当に存在したってことに驚きですよ。
あ、でもここ日本じゃないみたいだから仕方ないのか。
「へェ。じゃあ俺が初めての海賊って訳か」
「訳です」
何処か楽しそうに笑うエースさんに拍子抜け。
・・・・・・・・・海賊ってもっと怖いものだと思ってた。
こんなに笑顔が可愛い海賊が居るんだなあ。
「で、どうだ?」
「え?」
「初めて海賊に会った感想は」
「えーと、食費が大変そうだなと思いました」
正直な感想を伝えれば、
「ははっ確かにな!」
とやっぱりエースさんは笑った。
「とりあえず飯食いに行こうぜ!サッチの飯は美味いから楽しみにしてろよ?」
自分のことのように得意げに笑うエースさんは、やっぱり素敵な人だ。
ここが何処なんだか、
私が今どういう状況なんだかさっぱりわかんないけど。
出会ったのがエースさんで良かった、と
心から思った。
+優しい海賊 終+