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『付き合ってるだけならいくらでも付け入る隙なんてあるぜ』
隙って何だよ。
・・・・・・・付き合ってるだけじゃ駄目、って、じゃあどうしたらいいんだ。
・・・・・・昔に結婚の約束でもしときゃ良かった。
そこまで考えて、今からでも遅くはないんじゃないかと思い直した。
アコと結婚、か。
アコが嫁さんなら幸せだろうなァ。
しかし問題がある。
・・・・・・・・・金がない。
ただでさえルフィが食べ盛りだ。
でもプロポーズなしでの結婚はあり得ない。
つまりプロポーズするなら指輪くらい贈りたい。
・・・・・シフト増やしてもらって、
休みの日は短期バイト入れれば何とかなるか。
あとは俺が飯の量を減らせば。
「え、アコ来てたのか?」
1日だけの引越し作業のバイトを終えて夜遅くに家に帰れば、美味そうなカレーの匂い。
「さっきまで居たんだ。でもエース帰ってこねェし、カレーだけ置いて帰っちまった」
思い出すのは、
『ううん、持ってく。エース君が食べたい物、持ってく』
漠然とした何かではなく、俺の食べたい物、と言ってくれたアコの笑顔。
昔好きな食べ物はカレーだと言ってたことを覚えてくれてたのか。
最近仕事以外で全然会えてねェな。
・・・・・・・・・・会いたかった。
抱きしめたいしキスしたい。
アコが作ってくれたカレーを皿に盛って口に放り込めば、口の中に広がる幸せ。
「美味ェ」
たぶん今まで食べてきた中で1番美味いカレーだ。
「・・・・・・・・・よし」
指輪の相場は調べた。
サイズもわかる。勘で。
金も溜まった。今日は休みだ。
俺は意を決して宝石店へと入った。
俺の持ってる金で買えるもので、アコに似合いそうな指輪。
シンプルなシルバーに埋め込まれたダイヤモンド。
・・・・・つけたところを想像して思わず口元が緩んだ。
散々迷って決めて、購入して、
その足でアコが居るであろうバイト先に向かった。
・・・・・・・・もうすぐ終わる頃だよな。
入ってすぐのレジのところで目に付いた深々と頭を下げてるアコの姿。
「アコ、お疲れ」
「え?」
アコは俺の姿を確認すると、酷く驚いた。
「エース君?」
「もう少しで終わりだろ?この後時間あるか?」
「え、うん。大丈夫だけど」
「大事な話があるんだ。いつものとこで待ってる」
「・・・・・・・・うん、わかった」
もう1日も待てない。
ガキだってわかってても、
俺の我が侭だってわかってても、
早くアコを俺のにしたかった。
いつもの自販機のところでアコを待っていて、ふと不安になった。
・・・・・・・・ちょっと待てよ。
結婚してくれ、と言ったところでアコはOKしてくれるのか?
もし・・・・嫌だとか、言われたら。
落ち着け。
まずオヤジの会社に入って、ってことを説明しよう。
そんで幸せにするって伝える。
よし。
自販機を見つめて、小銭を入れた。
・・・・初めてアコと一緒に帰った時、飲んでたのはレモンティー、だったよな。
疲れてやって来るアコの為に、ボタンを押した。
「お疲れさん」
「ごめんね、お待たせ」
仕事を終えて来たアコに買ったばかりのレモンティーを渡せば、
「アコはこれ、だったよな?」
「え、あ、ありがと」
照れたように笑って受け取った。
「今日混んだか?」
「結構混んだかな。今日日用品の人が少なくて」
「そっか、大変だったな」
よし、大丈夫だ。
・・・・言うなら今しかねェ。
「・・・・屋上、行ってもいいか?」
「屋上?・・・・うん」
戸惑うアコが頷くのを確認して、階段を上った。
「・・・っ結構、疲れる、ね」
「ははっ体力ねェなあアコ。大丈夫か?」
「がっ頑張る」
息切れするアコの身体を支えながら屋上に行けば、夜景が見えた。
前にナミからここは密かな夜景スポットだと聞いてたからな!
「わー綺麗!ここってこんなに夜景綺麗だったんだ」
「意外と穴場なんだ、ここ」
「だね。従業員しか入れないの勿体無いかも」
「・・・・・・・アコ」
目の前の夜景に夢中になってるアコの、名前を呼ぶ。
「・・・ん?」
「これ、見てくれ」
まずサッチの名刺を出して、アコにサッチのことを知ってもらう。
「・・・・名刺?これ、ってサッチさんの」
名刺を見て目を丸くしたアコに頷く。
「株式会社白ひげ・・・!?」
・・・・・まあ、驚くだろうな。
「サッチさんて白ひげの会社の人だったの!?」
「大学のOBなんだ、サッチは。そんでオヤジ・・・社長にも会わせてもらった」
「・・・・すごい」
「俺、大学卒業したらここに就職したいと思ってる。その為の勉強もしてるんだ、今」
「・・・・・・・・そっか、頑張って」
「ああ、頑張る。だから・・・それまでは苦労かけるかもしれねェけど」
心臓がばくばく鳴ってる中、ポケットから指輪の入った箱を手に握った。
「・・・・・え、」
「絶対幸せにする。だから・・・・アコ」
ぱくん、と音を立てて箱を開いた。
「・・・・俺と結婚して下さい」
頭を下げてアコの返事を待つ。
その時間は1分もなかったかもしれない。
それでも俺にとっては5分以上にも思えた。
「ふ・・・不束者ですが、よろしくお願い・・・します」
小さくて、けれど確かにアコの声でそう聞こえた。
幸せにする、と言ったら、
『私もエース君のこと幸せにするから』
と言われた。
その言葉がアコらしくて可愛いと思った。
その後何も出来ない自分が悔しいと泣いたアコを抱きしめて、
久し振りのアコを堪能した。
+男の意地とやらで 終+
隙って何だよ。
・・・・・・・付き合ってるだけじゃ駄目、って、じゃあどうしたらいいんだ。
・・・・・・昔に結婚の約束でもしときゃ良かった。
そこまで考えて、今からでも遅くはないんじゃないかと思い直した。
アコと結婚、か。
アコが嫁さんなら幸せだろうなァ。
しかし問題がある。
・・・・・・・・・金がない。
ただでさえルフィが食べ盛りだ。
でもプロポーズなしでの結婚はあり得ない。
つまりプロポーズするなら指輪くらい贈りたい。
・・・・・シフト増やしてもらって、
休みの日は短期バイト入れれば何とかなるか。
あとは俺が飯の量を減らせば。
「え、アコ来てたのか?」
1日だけの引越し作業のバイトを終えて夜遅くに家に帰れば、美味そうなカレーの匂い。
「さっきまで居たんだ。でもエース帰ってこねェし、カレーだけ置いて帰っちまった」
思い出すのは、
『ううん、持ってく。エース君が食べたい物、持ってく』
漠然とした何かではなく、俺の食べたい物、と言ってくれたアコの笑顔。
昔好きな食べ物はカレーだと言ってたことを覚えてくれてたのか。
最近仕事以外で全然会えてねェな。
・・・・・・・・・・会いたかった。
抱きしめたいしキスしたい。
アコが作ってくれたカレーを皿に盛って口に放り込めば、口の中に広がる幸せ。
「美味ェ」
たぶん今まで食べてきた中で1番美味いカレーだ。
「・・・・・・・・・よし」
指輪の相場は調べた。
サイズもわかる。勘で。
金も溜まった。今日は休みだ。
俺は意を決して宝石店へと入った。
俺の持ってる金で買えるもので、アコに似合いそうな指輪。
シンプルなシルバーに埋め込まれたダイヤモンド。
・・・・・つけたところを想像して思わず口元が緩んだ。
散々迷って決めて、購入して、
その足でアコが居るであろうバイト先に向かった。
・・・・・・・・もうすぐ終わる頃だよな。
入ってすぐのレジのところで目に付いた深々と頭を下げてるアコの姿。
「アコ、お疲れ」
「え?」
アコは俺の姿を確認すると、酷く驚いた。
「エース君?」
「もう少しで終わりだろ?この後時間あるか?」
「え、うん。大丈夫だけど」
「大事な話があるんだ。いつものとこで待ってる」
「・・・・・・・・うん、わかった」
もう1日も待てない。
ガキだってわかってても、
俺の我が侭だってわかってても、
早くアコを俺のにしたかった。
いつもの自販機のところでアコを待っていて、ふと不安になった。
・・・・・・・・ちょっと待てよ。
結婚してくれ、と言ったところでアコはOKしてくれるのか?
もし・・・・嫌だとか、言われたら。
落ち着け。
まずオヤジの会社に入って、ってことを説明しよう。
そんで幸せにするって伝える。
よし。
自販機を見つめて、小銭を入れた。
・・・・初めてアコと一緒に帰った時、飲んでたのはレモンティー、だったよな。
疲れてやって来るアコの為に、ボタンを押した。
「お疲れさん」
「ごめんね、お待たせ」
仕事を終えて来たアコに買ったばかりのレモンティーを渡せば、
「アコはこれ、だったよな?」
「え、あ、ありがと」
照れたように笑って受け取った。
「今日混んだか?」
「結構混んだかな。今日日用品の人が少なくて」
「そっか、大変だったな」
よし、大丈夫だ。
・・・・言うなら今しかねェ。
「・・・・屋上、行ってもいいか?」
「屋上?・・・・うん」
戸惑うアコが頷くのを確認して、階段を上った。
「・・・っ結構、疲れる、ね」
「ははっ体力ねェなあアコ。大丈夫か?」
「がっ頑張る」
息切れするアコの身体を支えながら屋上に行けば、夜景が見えた。
前にナミからここは密かな夜景スポットだと聞いてたからな!
「わー綺麗!ここってこんなに夜景綺麗だったんだ」
「意外と穴場なんだ、ここ」
「だね。従業員しか入れないの勿体無いかも」
「・・・・・・・アコ」
目の前の夜景に夢中になってるアコの、名前を呼ぶ。
「・・・ん?」
「これ、見てくれ」
まずサッチの名刺を出して、アコにサッチのことを知ってもらう。
「・・・・名刺?これ、ってサッチさんの」
名刺を見て目を丸くしたアコに頷く。
「株式会社白ひげ・・・!?」
・・・・・まあ、驚くだろうな。
「サッチさんて白ひげの会社の人だったの!?」
「大学のOBなんだ、サッチは。そんでオヤジ・・・社長にも会わせてもらった」
「・・・・すごい」
「俺、大学卒業したらここに就職したいと思ってる。その為の勉強もしてるんだ、今」
「・・・・・・・・そっか、頑張って」
「ああ、頑張る。だから・・・それまでは苦労かけるかもしれねェけど」
心臓がばくばく鳴ってる中、ポケットから指輪の入った箱を手に握った。
「・・・・・え、」
「絶対幸せにする。だから・・・・アコ」
ぱくん、と音を立てて箱を開いた。
「・・・・俺と結婚して下さい」
頭を下げてアコの返事を待つ。
その時間は1分もなかったかもしれない。
それでも俺にとっては5分以上にも思えた。
「ふ・・・不束者ですが、よろしくお願い・・・します」
小さくて、けれど確かにアコの声でそう聞こえた。
幸せにする、と言ったら、
『私もエース君のこと幸せにするから』
と言われた。
その言葉がアコらしくて可愛いと思った。
その後何も出来ない自分が悔しいと泣いたアコを抱きしめて、
久し振りのアコを堪能した。
+男の意地とやらで 終+