ホームセンターストーリー
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どうしよう。
本当にちょっと、ヤバイかもしれない。
「2ヶ月マトモに会ってない?」
「店では会ってるんだよ?でも、他では全然」
「メールは?」
「最近は全然・・・・」
「何でしないのよ」
「だって疲れてるみたいだし」
「・・・・・・・・・浮気?」
ナミさんの衝撃発言に慌てて首を横に振った。
「仕事頑張ってるみたいだから、違うと思う」
「何でそんな働くのよ」
「・・・・・ルフィ君の食欲の為?こないだカレー作って持って行ったらルフィ君ものすごーく喜んでたし」
「じゃあその時に会ったんじゃないの?」
「それが、エース君居なくて。10時過ぎまで待ってたんだけど帰ってこなかったから」
「他の休みの日は?」
「短期のバイト入れてるみたい」
「・・・・・・・・・文句の1つでも言ってやりなさいよ」
呆れた顔のナミさんに苦笑する。
「うん、今日メールしとく」
今日はエース君はお休みだけど、頑張らなきゃ。
「有難う御座いましたー」
お客様をお見送りして、腕時計を見れば閉店まであと10分。
よし、あと少し。
「アコ、お疲れ」
「え?」
大好きな声に名前を呼ばれて振り返れば、居たのは予想通り私服姿のエース君だった。
「エース君?」
「もう少しで終わりだろ?この後時間あるか?」
「え、うん。大丈夫だけど」
「大事な話があるんだ。いつものとこで待ってる」
「・・・・・・・・うん、わかった」
真面目な顔のエース君に、私はそれしか返せなかった。
大事な話がどんなことなのか気になって、
閉店までの10分も、いつもの閉店後作業もいつもよりも長くもどかしく感じた。
「お疲れさん」
いつもの自販機の所に行くと、エース君が待ってくれてた。
「ごめんね、お待たせ」
「アコはこれ、だったよな?」
「え、あ、ありがと」
エース君は自販機でレモンティーを買って、私に渡してくれた。
・・・初めて一緒に帰った時も同じ物買ってくれたんだよね。
「今日混んだか?」
「結構混んだかな。今日日用品の人が少なくて」
「そっか、大変だったな」
そう言って優しく頭を撫でてくれるエース君が嬉しくて、それだけで疲れが吹き飛ぶ気がする。
「・・・・屋上、行ってもいいか?」
「屋上?・・・・うん」
うちの店は5階が屋上になっていて、従業員以外は入れない。
エスカレーターもエレベーターも止まっている為階段で上がる。
「・・・っ結構、疲れる、ね」
階段・・・キツイ!
「ははっ体力ねェなあアコ。大丈夫か?」
「がっ頑張る」
エース君に支えられながら何とか屋上に到着。
「わー綺麗!ここってこんなに夜景綺麗だったんだ」
「意外と穴場なんだ、ここ」
「だね。従業員しか入れないの勿体無いかも」
屋上から見える夜景は5階からとはいえ、意外に綺麗なもので驚いた。
「・・・・・・・アコ」
「・・・ん?」
「これ、見てくれ」
そう言って、すっとエース君が差し出したのは1枚の紙。
「・・・・名刺?これ、ってサッチさんの」
それはサッチさんの名刺だった。
「株式会社白ひげ・・・!?」
そこに書かれていたのは、有名な会社の名前と、サッチさんの名前。
「サッチさんて白ひげの会社の人だったの!?」
「大学のOBなんだ、サッチは。そんでオヤジ・・・社長にも会わせてもらった」
「・・・・すごい」
そういう知り合いだったんだ、と納得。
「俺、大学卒業したらここに就職したいと思ってる。その為の勉強もしてるんだ、今」
「・・・・・・・・そっか、頑張って」
「ああ、頑張る。だから・・・それまでは苦労かけるかもしれねェけど」
「・・・・・え、」
「絶対幸せにする。だから・・・・アコ」
いつの間にそこにあったのか、エース君の手には1つの箱が握られていた。
エース君は箱を開く。
そこにあったのは、
シンプルなシルバーのリングに埋め込まれた、小さいけれど確かに光るダイヤモンド。
「・・・・俺と結婚して下さい」
90度のお辞儀と、
差し出された指輪。
・・・・・・・・・・・・・私でいいの?
とか、
エース君の方が料理上手なのに、
とか。
言いたいことはあるけど。
口から自然と紡がれた言葉は、
「ふ・・・不束者ですが、よろしくお願い・・・します」
驚きと嬉しさと、恥ずかしさと、とにかく色んな感情が混ざって頭がパニック。
でもこれだけは言える。
何があってもエース君の側に居たいと。
エース君は顔をあげて、
驚いたように叫ぶ。
「いいのか・・・アコ!?」
それは私の台詞なんだけどな。
「私で・・・よければ」
私がそう答えると、エース君は箱から指輪を取り出して、ゆっくりと私の左手の薬指にはめてくれた。
「すっげェ嬉しい・・・アコ、愛してる。絶対ェ幸せにするから」
「うん。私も・・・エース君のこと幸せにするから」
「ははっその方がアコらしいな。・・・有難うな、アコ」
満面の笑みを浮かべたエース君に私も幸せな気持ち。
「私のほうこそ、有難うだよ。・・・・指輪、高かったんじゃない?すごく綺麗」
「小さいけど、本物なんだ。・・・アコに喜んで欲しかったから」
「・・・・・じゃあもしかして今までエース君が働いてたのって」
「ああ、指輪の為だ」
さらりと言い切ったエース君の発言に疑問が湧く。
「そしたらルフィ君・・・エース君も、ご飯ちゃんと食べれてたの?」
「ルフィにはちゃんと食わせてたぜ?俺はまあ・・・・何とか」
「何とかって・・・・あんなに働いてたのに?」
「あ、カレーありがとな、美味かった」
「・・・・・もう。倒れたり、しない?」
「しねェよ。言ったろ?幸せにするって。俺が倒れたりしたらアコが泣くから」
「泣かないよ」
泣くから、なんて子ども扱いされてるようでむっとすれば、すぐに
「嘘つけ。昔俺が転んだだけでも泣いてただろ?」
なんて言葉が返って来た。
「・・・・・・・・・・もう泣かないよ」
「泣かせねェよ。・・・俺がずっとアコを守るからな」
泣かせねェよ、なんて。
そんなの、
「嘘つき」
「・・・・・・え、おい、アコ?」
だって私、今既に、
「何で泣いてんだよ!?」
「だってっ!最近全然会えなかったし、エース君疲れてるのに私何も出来ないしで!」
「・・・・・・・・・・アコ?」
「悔しかった。・・・・これからは私にもちゃんと守らせてよ、ね!」
泣き出した私を慰めるようにエース君は私をふわりと包むように抱きしめてくれた。
「・・・・・・・ああ、よろしく頼む」
この時のぬくもりは、きっとずっと忘れない。
+これからずっと 終+
本当にちょっと、ヤバイかもしれない。
「2ヶ月マトモに会ってない?」
「店では会ってるんだよ?でも、他では全然」
「メールは?」
「最近は全然・・・・」
「何でしないのよ」
「だって疲れてるみたいだし」
「・・・・・・・・・浮気?」
ナミさんの衝撃発言に慌てて首を横に振った。
「仕事頑張ってるみたいだから、違うと思う」
「何でそんな働くのよ」
「・・・・・ルフィ君の食欲の為?こないだカレー作って持って行ったらルフィ君ものすごーく喜んでたし」
「じゃあその時に会ったんじゃないの?」
「それが、エース君居なくて。10時過ぎまで待ってたんだけど帰ってこなかったから」
「他の休みの日は?」
「短期のバイト入れてるみたい」
「・・・・・・・・・文句の1つでも言ってやりなさいよ」
呆れた顔のナミさんに苦笑する。
「うん、今日メールしとく」
今日はエース君はお休みだけど、頑張らなきゃ。
「有難う御座いましたー」
お客様をお見送りして、腕時計を見れば閉店まであと10分。
よし、あと少し。
「アコ、お疲れ」
「え?」
大好きな声に名前を呼ばれて振り返れば、居たのは予想通り私服姿のエース君だった。
「エース君?」
「もう少しで終わりだろ?この後時間あるか?」
「え、うん。大丈夫だけど」
「大事な話があるんだ。いつものとこで待ってる」
「・・・・・・・・うん、わかった」
真面目な顔のエース君に、私はそれしか返せなかった。
大事な話がどんなことなのか気になって、
閉店までの10分も、いつもの閉店後作業もいつもよりも長くもどかしく感じた。
「お疲れさん」
いつもの自販機の所に行くと、エース君が待ってくれてた。
「ごめんね、お待たせ」
「アコはこれ、だったよな?」
「え、あ、ありがと」
エース君は自販機でレモンティーを買って、私に渡してくれた。
・・・初めて一緒に帰った時も同じ物買ってくれたんだよね。
「今日混んだか?」
「結構混んだかな。今日日用品の人が少なくて」
「そっか、大変だったな」
そう言って優しく頭を撫でてくれるエース君が嬉しくて、それだけで疲れが吹き飛ぶ気がする。
「・・・・屋上、行ってもいいか?」
「屋上?・・・・うん」
うちの店は5階が屋上になっていて、従業員以外は入れない。
エスカレーターもエレベーターも止まっている為階段で上がる。
「・・・っ結構、疲れる、ね」
階段・・・キツイ!
「ははっ体力ねェなあアコ。大丈夫か?」
「がっ頑張る」
エース君に支えられながら何とか屋上に到着。
「わー綺麗!ここってこんなに夜景綺麗だったんだ」
「意外と穴場なんだ、ここ」
「だね。従業員しか入れないの勿体無いかも」
屋上から見える夜景は5階からとはいえ、意外に綺麗なもので驚いた。
「・・・・・・・アコ」
「・・・ん?」
「これ、見てくれ」
そう言って、すっとエース君が差し出したのは1枚の紙。
「・・・・名刺?これ、ってサッチさんの」
それはサッチさんの名刺だった。
「株式会社白ひげ・・・!?」
そこに書かれていたのは、有名な会社の名前と、サッチさんの名前。
「サッチさんて白ひげの会社の人だったの!?」
「大学のOBなんだ、サッチは。そんでオヤジ・・・社長にも会わせてもらった」
「・・・・すごい」
そういう知り合いだったんだ、と納得。
「俺、大学卒業したらここに就職したいと思ってる。その為の勉強もしてるんだ、今」
「・・・・・・・・そっか、頑張って」
「ああ、頑張る。だから・・・それまでは苦労かけるかもしれねェけど」
「・・・・・え、」
「絶対幸せにする。だから・・・・アコ」
いつの間にそこにあったのか、エース君の手には1つの箱が握られていた。
エース君は箱を開く。
そこにあったのは、
シンプルなシルバーのリングに埋め込まれた、小さいけれど確かに光るダイヤモンド。
「・・・・俺と結婚して下さい」
90度のお辞儀と、
差し出された指輪。
・・・・・・・・・・・・・私でいいの?
とか、
エース君の方が料理上手なのに、
とか。
言いたいことはあるけど。
口から自然と紡がれた言葉は、
「ふ・・・不束者ですが、よろしくお願い・・・します」
驚きと嬉しさと、恥ずかしさと、とにかく色んな感情が混ざって頭がパニック。
でもこれだけは言える。
何があってもエース君の側に居たいと。
エース君は顔をあげて、
驚いたように叫ぶ。
「いいのか・・・アコ!?」
それは私の台詞なんだけどな。
「私で・・・よければ」
私がそう答えると、エース君は箱から指輪を取り出して、ゆっくりと私の左手の薬指にはめてくれた。
「すっげェ嬉しい・・・アコ、愛してる。絶対ェ幸せにするから」
「うん。私も・・・エース君のこと幸せにするから」
「ははっその方がアコらしいな。・・・有難うな、アコ」
満面の笑みを浮かべたエース君に私も幸せな気持ち。
「私のほうこそ、有難うだよ。・・・・指輪、高かったんじゃない?すごく綺麗」
「小さいけど、本物なんだ。・・・アコに喜んで欲しかったから」
「・・・・・じゃあもしかして今までエース君が働いてたのって」
「ああ、指輪の為だ」
さらりと言い切ったエース君の発言に疑問が湧く。
「そしたらルフィ君・・・エース君も、ご飯ちゃんと食べれてたの?」
「ルフィにはちゃんと食わせてたぜ?俺はまあ・・・・何とか」
「何とかって・・・・あんなに働いてたのに?」
「あ、カレーありがとな、美味かった」
「・・・・・もう。倒れたり、しない?」
「しねェよ。言ったろ?幸せにするって。俺が倒れたりしたらアコが泣くから」
「泣かないよ」
泣くから、なんて子ども扱いされてるようでむっとすれば、すぐに
「嘘つけ。昔俺が転んだだけでも泣いてただろ?」
なんて言葉が返って来た。
「・・・・・・・・・・もう泣かないよ」
「泣かせねェよ。・・・俺がずっとアコを守るからな」
泣かせねェよ、なんて。
そんなの、
「嘘つき」
「・・・・・・え、おい、アコ?」
だって私、今既に、
「何で泣いてんだよ!?」
「だってっ!最近全然会えなかったし、エース君疲れてるのに私何も出来ないしで!」
「・・・・・・・・・・アコ?」
「悔しかった。・・・・これからは私にもちゃんと守らせてよ、ね!」
泣き出した私を慰めるようにエース君は私をふわりと包むように抱きしめてくれた。
「・・・・・・・ああ、よろしく頼む」
この時のぬくもりは、きっとずっと忘れない。
+これからずっと 終+