ホームセンターストーリー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「すっごいねーエース君歌上手かったんだね」
「そっか?こんくらい普通だろ?」
「ううん、何かすっごい感動した。あ、次私歌うね?」
「お、おう」
散々何を歌うか迷って、最近見始めたアニメの主題歌を入れてみた。
・・・アニメの主題歌なんて子供っぽいと思われるかなあ、なんて考えたけど画像が出る訳じゃないし、と気軽に入れた。
・・・・・・のに、
「え。画像出るんだ、コレ・・・・」
大好きなそのアニメ画像がモニターに映されていた。
うわあああ恥ずかしい!
「あ、俺これ知ってる」
「え、ホント?」
「アコも見てんのか、このアニメ。いいよな」
けれどエース君もこの作品を知っていたらしく、賛同してくれた。
「そう!兄弟がカッコイイんだぁ」
「はしゃぐのはわかるけど、歌始まっちまうぜアコ。・・・アコの歌、聞きたい」
「し・・・失礼しました」
楽しそうに笑うエース君に今度こそ本当に恥ずかしくなった。
そして私も歌う。
ノリのいい歌で、緊張はしても失敗はしないで歌えた。
「いいな、アコの声」
「へ!?そ、そう?」
「ああ、好きだ」
「あ・・・・・アリガトウ」
なななな!なんっ、なんてことを!
一気に顔が熱くなって、目の前のコーラを飲み干した。
それから2人で交互に歌って、次何歌おうかなーと検索していたところ、あるものを見つけた。
「ねぇねぇ、エース君こんなのあったんだけど、やってみない?」
エース君の歌が終わったのを見計らって聞いてみる。
「・・・・アフレコ?」
「ちょっと調べたらさっきのアニメのやつもあったんだよー。ねね、面白そうじゃない?」
「んじゃ、やってみるか」
さっき話したアニメは、
兄弟の冒険物の話で。
基本的には冒険がメインなんだけど、少しだけ恋愛要素も入ってて女の子も楽しめる物だ。
「・・・いろんな場面があるんだねー。どれがいい?」
エース君の隣まで近づいて、リモコンの画面を見せて選んでもらう。
「ん?あー・・・・・・・じゃ、これ」
「おっけい!」
そのアニメのその場面を選択して、スタートボタンを押す。
『アフレコへようこそ!まずは見本を見てね!』
まずは見本を見てみるらしい。
モニターに見慣れたアニメ画像が出て、聞き慣れた声優さんの声が聞こえた。
『俺じゃ、駄目か?』
『・・・駄目、って』
『あいつは俺の自慢の弟だけど、俺だってお前のことなら知ってる』
『・・・うん』
『俺を選んでくれ』
・・・・って、
何コレ。
こんな場面あったっけ!?
ていうかエース君よくこんなの選んで、
『それじゃあ本番だよ!頑張ってね!』
ああああ!本番来た!!
エース君の目は真っ直ぐにモニターに向かっていて、私も慌てて目を向けた。
口が動くのと一緒に文字の色が変わるのでそれに合わせて話せばいいらしい。
「俺じゃ、駄目か」
うわ!エース君いい声過ぎる!
「・・・っ駄目、って」
「あいつは俺の自慢の弟だけど、俺だってお前のことなら知ってる」
「・・・うん」
よし、これで私の台詞は終わり。
「俺を選んでくれ、アコ」
「・・・・・・・・・・・・・へ」
『おっつかれさまー!これで収録終わりだよ!早速聞いてみよう!』
そして沈黙の中流れる台詞。
当然、
『俺を選んでくれ、アコ』
この台詞も。
「すっすごいねエース君、声優さんになれるんじゃ「アコ」」
「ふぁいっ!」
突然名前を呼ばれて動揺して、変な声が出た。
でもエース君は気にした様子もなくただ真剣に私の目を見つめてくる。
「今付き合ってる奴とかいんのか?」
「い・・・居ない、けど」
「じゃあ・・・・ルフィのことどう思ってる?」
急に何だろう。
「ルフィ君?どう、って・・・うーん、大事な幼馴染で、可愛い弟で」
あ、でも最近頼もしくなってきたよね。
なんて考えてたら、
「じゃあ俺は?」
「へ?」
「大事な幼馴染で、バイト先の先輩で友達、か?」
「え、えと」
「俺はアコのことそんな風に見てねェ」
さっきアフレコの場面を選んでもらうために近いづいたせいで、距離が、
「エース、くん」
肩が触れた。
「好きだアコ。俺を・・選んでくれ」
きゅ、と腕が捕まれて。
さっきから心臓が大変なことになってるのに、こんなことされたら。
「・・・・・・・っ」
言葉が出なくなった。
+最新のカラオケ 終+