ホームセンターストーリー
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「アコさーん、持ち手お願い!」
「はーいっ!」
「アコさん、3レジサッカー入って!」
「はい!今行きます!」
「アコさんお客様のご案内お願いします!」
「はい!」
日曜日のホームセンターが、
こんなに混雑するとは思わなかった・・・!
さっきから走りっぱなしだ。
ご案内って言われても私まだ入って2日目なんですけど!?
渡された案内図を見ながら何とか案内をしてレジに戻ると、
「すみませーん、重曹何処にありますか?」
「え!?えっと、」
そもそも重曹って何!?
誰かに聞かなきゃ!そう思って首を回した瞬間、肩をぽん、と叩かれた。
「重曹は2番通路っすよ」
「ああ、どうも」
すんなり答えてくれたのはエース君で、
「あ・・・有難うエース君」
ほーっと息を吐くと、エース君は全然疲れてなさそうに笑顔を浮かべて、
「お疲れ。今日混んでんなー。俺サッカーで良かった」
ふと周りを見ると少し落ち着いてきた様子。
「エース君はレジよりサッカーの方が好き?」
「まあそれもあるけど、アコのフォローが出来るだろ?」
「すっごく心強い!」
「素直で結構。わかんないことあったらいつでも聞けよ?」
エース君は満足そうに頷いて、優しく言ってくれる。
そしたらお言葉に甘えようかな。
「あ、じゃあ1つ聞いてもいい?」
「おう、何だ?」
「重曹って何?」
「あー重曹ってのは、俺もよくわかってねェんだけど、料理とか掃除に使うもんらしい」
急いでメモ帳を取り出して、書き込む。
「お、ちゃんとメモ取ってんのか、偉い偉い」
「あ・・・有難う!」
エース君はよくこうして私を褒めてくれる。
「4レジお願いしまーす!」
「あ、はーい!」
声に慌てて4レジへ行くと、
「これの在庫確認お願いします」
え。
在庫確認てどうすればいいの!?」
「あの、私まだ「俺がやる。おいくつご利用ですか?」」
まだわからない、と言おうとしたところへまた助けてくれたのはエース君。
「あと4つ」
「了解」
それからエース君はPHSで何処かに電話して、2言3言会話して、電話を切った。
「すぐこちらにお持ちしますんで、少々お待ち下さい」
お客さんにそう言って、エース君は頭を下げた。
・・・・すごい、なあ。
それからすぐに商品を持ってきてくれた人がいて、お客さんは会計をして帰って行った。
「あの、お役に立てなくてすみませんでしたっ」
4レジの人に頭を下げた。
私と同じか、年上くらいの女の人。
そこへエース君が、
「まだ入って2日目だからさ、アコは」
とフォローしてくれる。
「え、そうなの?すごいテキパキ動いてるからベテランなのかと。どうりで見たことない顔だと思ったーごめんね?」
「いえ、こちらこそ・・・あの、アコですよろしくお願いします!」
「うん、私はナミ。こちらこそよろしくねー」
「俺の幼馴染だから、いじめんなよ?」
「え、ポートガス君の幼馴染?じゃあ後で弱点教えてよ」
「おい」
「弱点ですか!?ええと」
「お前も教えんな」
「あ、ごめん」
「いいじゃない少しくらい。あ、いらっしゃいませー」
ナミさんは良い人で、その後も何回か暇を見つけては話しかけてくれた。
おかげで他の人とも少し話せたし。
「ふあー!疲れた!」
「お疲れ様でした・・・・!」
勤務時間終わって、更衣室。
「アコさんはこれで終わり?」
「あ、はい。ナミさんは?」
「私はこれから休憩。夜もやるの」
「え!?そうなんですね・・・お疲れ様です」
「アコさんも平日は夜でしょ?大学生だもんね?」
「はい、そうですっ」
「じゃあ一緒ね。あ、これ私のメアド。わからないことあったら聞いて」
「わ、有難う御座います!」
るんるん気分で更衣室を出ると、
一昨日の裏の出口の自販機のところに、私服のエース君が居た。
「エース君?」
「お、お疲れ。今日も一緒に帰らねェ?」
「う・・・うん、今日は自転車だけど」
「俺も。一緒に帰ろうぜ」
「うん、今日も有難うね」
「どーいたしまして。なあ、今日うちに来ねェ?ルフィが##NAME2##に会いたがってんだ」
従業員用駐輪場への道を歩きながらルフィ君の名前を聞いて、思わず声が出た。
「わ、ルフィ君が!?嬉しい私も会いたいー!」
「よっしゃ、決まりだな!」
久し振りのルフィ君、楽しみだ。
+バイト友達 終+