空と海、そして君
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「任務?」
「3日くらいで帰れるとは思う。・・・なるべく早く帰るから、よ」
どうやらエースが任務の為3日くらい居なくなるらしい。
「・・・危険な任務だったりする?」
「いや、次の島の下見に行くだけだ」
「そっか、エースにはストライカーがあるもんね」
「ああ。・・・悪ィ」
申し訳なさそうに眉を下げるエースに、私は笑ってみせた。
「気にしないで、私は大丈夫だからさ。任務頑張ってね」
「・・・ん」
「大丈夫だと思うけど、怪我とか、気をつけてね。無理しちゃ駄目だよ?」
「俺はアコの方が心配だ」
「え、何で?」
至って真面目な顔でエースが言うもんだから、私は思わず真剣に考えた。
だってここはモビーで、そりゃあ強い人達がごろごろしてる。
いざとなれば白ひげさんだって居る訳だし。
そしてエースは何を言うのかと思えば、
「俺が居ない間はナースの言うことよく聞けよ。それからマルコとサッチには絶対ェ近づくな」
「・・・・・・・・はい?」
「あと出来るだけ1人で出歩かねェでナースの誰かと一緒に居ろ。何かされたらすぐ電伝虫で俺に言えよ」
「・・・・・・・・・・・・・」
過保護!
「風呂入る時もナースと一緒にな。あと誰かに見張り頼め」
「・・・・・エース、私をなんだと思ってる?」
「アコだろ?」
きょとん、とエースは言う。
どうせ手のかかる妹くらいにしか思ってないんだろうな。
私は小さくため息を吐いて、
「とにかく!私は大丈夫だから、エースも気をつけて行ってきて!」
「・・・わかった」
それでもまだ納得してない様子のエース。
「・・・でも、早く帰ってきて、ね」
「・・・・・おう」
それからストライカーに乗って行くエースを見送った。
「寂しそうね、アコ」
一緒に見送ってくれたミリアにそう言われて返答に困った。
「寂しい、っていうかね・・・複雑かなあ」
「複雑?」
「自分が居ない間はナースの言うことをよく聞け、1人で行動するな、ってさ。ミリア何か言われなかった?」
「・・・アコをよろしく、って言われたわ」
「だと思った。過保護だよねホント」
心配してくれるのは嬉しいんだけどな。
ミリアはふふ、と笑って、
「それだけ想われてるってことじゃない?」
「妹として、ね」
「あら、そうじゃないかもとは考えないの?」
「ない。・・・ていうかエースの好きな女の人のタイプってどんななんだろ」
「そうね・・・ベタベタする人は好きじゃないみたいだけど」
「あ、やっぱり。そんな感じする。でもお肉あげたら喜んでついていきそう」
「いくらエース隊長でもそれは・・・」
「あるね!お肉とルフィと白ひげさんへの愛は半端ないもん」
「アコ・・・・」
苦笑いするミリアに熱く語ってしまったけど、事実ではある。
「・・・でもね、ほんとはストライカーのことが一番寂しかった」
「ストライカーのこと?」
思い出すのは、遊園地。
ジェットコースターを楽しいと言った私に、
ストライカーに乗せてやりたいと言ってくれたエース。
「前にあっちの世界でね、こっちの世界に来ることがあればストライカーに乗せてくれるようなこと言ってくれたんだ」
任務だから一緒に行けないのはわかってるけど、何も言ってくれなかったのは忘れてるからなのか。
「んー次に上陸する島の下見とはいえまったく危険がない訳じゃないから、今回は仕方ないわ」
「でも何か一言欲しかったなあ、って思うのは我が侭ですかねお姉さま」
「アコの気持ちもわかるわ。そしたら今度言っちゃえばいいのよ。ストライカーでデートしたい!って」
「でっ!デートって!」
「ふふ、頑張るのよアコ」
デートなんて・・・!
言えないです姉さん!!
けれど否を言わせないミリアの瞳の力強さに、私は頷くしかなかった。
+任務 終+