空と海、そして君
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「食い終わったな?」
「ん。ご馳走様でした!」
「じゃあ、ナースんとこ行くぞ」
「え、何で?」
「お前の部屋のこと話しに行く」
あ、そっか。
エースの部屋で寝るのは1日だけって約束。
あとはエースの部屋の隣が空くまでミリア達の部屋でってことだったっけ。
「了解」
言って席を立ち、食べ終えたお皿を持とうとするも、
「アコはここで待ってろ」
「あ・・・・」
横からひょいとお皿を取られ、エースに持っていかれた。
・・・・・後姿、カッコイイなあ。
なんて見惚れていたら、
「間抜け面」
・・・・隣のマルコさんから呆れた声でそう言われた。
「うぐぅ!反論出来ません・・・!」
たぶん本当に間抜け面してたんだろし。
と思っていたら、
「よし行くぞアコ」
「わ!?」
いつの間にか後ろにエースが来ていた。
あれ、さっきまで厨房に居たと思ったのに。
「じゃあなマルコ」
「・・・やれやれ、だよい」
そして今度は有無を言わさず手を取られ、繋がれた。
「ミリア居るか?」
ナース部屋の前でエースと2人。
・・・手、繋がれたままなんですけど。
「どうぞー?」
「入るぜ」
「お邪魔しまーす」
手を繋いだまま入室した私達を見て、ミリアが目を丸くした。
「・・・・どういった、ご用件で?」
「今夜からアコを頼むって話だ」
「ええ、そちらのことでしたら準備はもうすぐ完了致します、が。・・・よろしいのですか?」
困惑しているであろうミリアはそれでも笑顔でエースと会話する。
「・・・何がだ?」
「いえ、その」
ちら、とミリアが目線を私に向ける。
何で手を繋いでるのかって聞きたいのかな?
「・・・何でもありませんわ。準備はすぐに整いますので」
「そっか。頼むな」
「はい。ところでエース隊長、昨日はよく眠れなかったようですね?」
「は?」
「目の下に、隈が」
にっこりと微笑むミリアに、エースの顔が少し赤くなった。
・・・・何か、
「腹減って寝れなかっただけだ」
「まあ、それはお可哀想に」
2人、いい雰囲気だなあ。
「そうしましたらエース隊長、アコの荷物をお持ち頂けますか?」
「ん、ああわかった」
「あ、じゃあ私も」
「アコはここに。構いませんね?エース隊長?」
「・・・別にいいけどよ、たいした量じゃねェし」
含みのある笑顔で、ミリア。
それに対して、不思議そうに首を傾げるエース。
繋がれていた手が離れる。
私はただ呆然とエースが部屋から出て行くのを見送った。
そしてエースが居なくなった途端、部屋に居たナースさん達にあっという間に囲まれる。
「ちょっとどういうことなのアコ?昨日1晩でどんな進展があったの?」
「エース隊長が寝不足ってアコのせいなの?」
「エース隊長も手が早いわねー!」
・・・・やっぱついていけないわこのノリ。
私は今日からこの部屋でお世話にることに一抹の不安を覚えた。
「や、何も進展はないんだけど」
「え、何もなかったの?でも手繋いでたじゃない」
「・・・迷子にならないようにじゃない?向こうでも買い物行く時繋いだし」
向こうではエースが、こっちでは私が迷わないように。
「迷子って・・・そんな感じじゃなかったわよ」
「そう?」
「アコはよく寝れたみたいね?」
「うん、ぐっすり」
ナース達がいっせいに首を捻ったところで、コンコン、とノック音。
そしてすぐにエースが入ってきた。
「アコの荷物ってこれだけだよな?」
「うん、ありがと」
「んじゃミリア、アコのこと頼んだぜ」
「あら、エース隊長何処へ?」
「マルコんとこ行ってくる。すぐ戻る」
「・・・承知しました」
さっきマルコさんとは一緒に居たのに。
そう思いながら私は再びエースを送り出した。
「行ってらっしゃいー」
・・・・・・謎だらけだ。
+そんなミステリー 終+