空と海、そして君
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「さっきのは、あれは・・・っ」
エースの目が私を真っ直ぐに見つめて、
私も見つめ返す。
暴れだした心臓は止まりそうにない。
「俺は「楽しんでるー?アコっ」」
「・・・あ、ミリア」
横からひょい、とやって来たのはミリアで、
「・・・あら、お邪魔だったかしら」
エースに気づくと、少し困ったように笑った。
「・・・オヤジの様子は?」
エースは何事もなかったかのようにミリアに話しかけて。
「とてもご機嫌ですわね。お酒は飲み過ぎないように注意してますが」
「わかった。アコ、俺ちょっとオヤジんとこ行ってくる。ミリア、アコを頼む」
「あ、うん、行ってらっしゃい」
くるりと背を向けてそのままエースは行ってしまった。
「・・・・ごめんなさいね、アコ」
しゅん、と眉を下げて悲しそうにするミリア。
「ううん、心配して様子見に来てくれたんだよね?ありがとね」
答えが聞けなくて、ほっとしたようながっかりしたような。
・・・・・あっぶねェ!!
思うわず言っちまうとこだった!
オヤジんとこに行く予定はなかったけど、顔出してみるか。
思いながら歩いていると見覚えのある包帯男が見えた。
「何やってんだ、サッチ」
「おうエース。俺は今からオヤジんとこに・・・ってお前こそアコちゃんどうしたんだよ?」
「ミリアと居る」
・・・そういや、さっきサッチが余計なこと言ったからこんなことになってんだよな。
「マジで。じゃあ俺がお前の代わりにちょっと行ってく・・・嘘ですごめんなさい睨まないでエース君怖い」
「サッチ、殴っていいか」
「やめて。・・・マジで何かあったのか?」
真面目に心配してくれてる様子のサッチに、少し話してみるかと思った。
「男の嫉妬は何とかってどう意味だって聞かれた」
「へえ、アコちゃんなかなか積極的。で、何て答えたんだ?」
「・・・・答えなかった」
「はァ?」
「答えようとしたらミリアが来たから」
「・・・なるほどな、それで逃げてきたって訳か」
逃げた訳じゃねェ、そう言いたかったが、こんなの実際逃げたも同然だ。
情けねェ。
「言えねぇよ。言わなくて良かったんだ」
「何でだよ?アコちゃんもお前のこと好きなんだろ?」
「本の中の登場人物としてな。マルコのことだって好きだぜ、あいつは」
「・・・マルコ、ね。じゃあマルコがアコちゃんのこと好きだっつたら諦めんのか?」
「・・・・それは、嫌だ」
諦めたくねェ。
でも好きだなんて俺には言えない。
俺にはきっと幸せに出来ないから。
「嫌ならどうする?取られないように見張っておくか?それだけじゃねえだろ?」
俺達は海賊だぜ?
そう、サッチは言う。
「海賊なら、欲しいものは奪えってんだ。だろ?」
「・・・・傷つけたくねェんだ」
「なら惚れさせればいいだけのことだろ?」
「駄目だ。それでも俺は・・・俺なんかじゃ、駄目だ」
「ったく、頑固だなあお前も。じゃあ聞いてみろよ、アコちゃんがもしお前のことを好きって言ってくれたらさ」
「・・・・何を」
「何が幸せか、自分じゃ駄目か、って。まずはそれからなんじゃねえの?」
違う。
そういうことじゃないんだ、サッチ。
「まず誰かにとられたらどうしようもねえだろ?」
・・・・でも、それもそうだな。
「・・・ああ」
「お!その気になったな?それじゃあ1つサッチ様の女性の口説き方を教えてやろう」
「それはいらねェ」
「ごめんねアコ、私もう戻らなきゃ」
「ううん、仕事頑張ってねミリア」
「エース隊長見かけたらすぐ来るように言っておくわね?」
「ありがと」
白ひげさんの体調管理、大変なのかな。
お酒好きそうだもんなあ。
エースには戻ってきて欲しいような欲しくないような。
・・・・怖い。
別になんとも思ってねェよ、とか。
言われたらと考えただけで。
聞かなきゃ良かった。
何であんなこと言っちゃったんだろ。
下を向いてそんなことを考えていたせいか、突然どん、と何かにぶつかった。
「あ、すみませ」
「・・・・お前さんかい」
・・・・ぶつかったのはパイナップルでもバナナでもなく。
マルコさんでした。
+危機回避能力が欲しい 終+
エースの目が私を真っ直ぐに見つめて、
私も見つめ返す。
暴れだした心臓は止まりそうにない。
「俺は「楽しんでるー?アコっ」」
「・・・あ、ミリア」
横からひょい、とやって来たのはミリアで、
「・・・あら、お邪魔だったかしら」
エースに気づくと、少し困ったように笑った。
「・・・オヤジの様子は?」
エースは何事もなかったかのようにミリアに話しかけて。
「とてもご機嫌ですわね。お酒は飲み過ぎないように注意してますが」
「わかった。アコ、俺ちょっとオヤジんとこ行ってくる。ミリア、アコを頼む」
「あ、うん、行ってらっしゃい」
くるりと背を向けてそのままエースは行ってしまった。
「・・・・ごめんなさいね、アコ」
しゅん、と眉を下げて悲しそうにするミリア。
「ううん、心配して様子見に来てくれたんだよね?ありがとね」
答えが聞けなくて、ほっとしたようながっかりしたような。
・・・・・あっぶねェ!!
思うわず言っちまうとこだった!
オヤジんとこに行く予定はなかったけど、顔出してみるか。
思いながら歩いていると見覚えのある包帯男が見えた。
「何やってんだ、サッチ」
「おうエース。俺は今からオヤジんとこに・・・ってお前こそアコちゃんどうしたんだよ?」
「ミリアと居る」
・・・そういや、さっきサッチが余計なこと言ったからこんなことになってんだよな。
「マジで。じゃあ俺がお前の代わりにちょっと行ってく・・・嘘ですごめんなさい睨まないでエース君怖い」
「サッチ、殴っていいか」
「やめて。・・・マジで何かあったのか?」
真面目に心配してくれてる様子のサッチに、少し話してみるかと思った。
「男の嫉妬は何とかってどう意味だって聞かれた」
「へえ、アコちゃんなかなか積極的。で、何て答えたんだ?」
「・・・・答えなかった」
「はァ?」
「答えようとしたらミリアが来たから」
「・・・なるほどな、それで逃げてきたって訳か」
逃げた訳じゃねェ、そう言いたかったが、こんなの実際逃げたも同然だ。
情けねェ。
「言えねぇよ。言わなくて良かったんだ」
「何でだよ?アコちゃんもお前のこと好きなんだろ?」
「本の中の登場人物としてな。マルコのことだって好きだぜ、あいつは」
「・・・マルコ、ね。じゃあマルコがアコちゃんのこと好きだっつたら諦めんのか?」
「・・・・それは、嫌だ」
諦めたくねェ。
でも好きだなんて俺には言えない。
俺にはきっと幸せに出来ないから。
「嫌ならどうする?取られないように見張っておくか?それだけじゃねえだろ?」
俺達は海賊だぜ?
そう、サッチは言う。
「海賊なら、欲しいものは奪えってんだ。だろ?」
「・・・・傷つけたくねェんだ」
「なら惚れさせればいいだけのことだろ?」
「駄目だ。それでも俺は・・・俺なんかじゃ、駄目だ」
「ったく、頑固だなあお前も。じゃあ聞いてみろよ、アコちゃんがもしお前のことを好きって言ってくれたらさ」
「・・・・何を」
「何が幸せか、自分じゃ駄目か、って。まずはそれからなんじゃねえの?」
違う。
そういうことじゃないんだ、サッチ。
「まず誰かにとられたらどうしようもねえだろ?」
・・・・でも、それもそうだな。
「・・・ああ」
「お!その気になったな?それじゃあ1つサッチ様の女性の口説き方を教えてやろう」
「それはいらねェ」
「ごめんねアコ、私もう戻らなきゃ」
「ううん、仕事頑張ってねミリア」
「エース隊長見かけたらすぐ来るように言っておくわね?」
「ありがと」
白ひげさんの体調管理、大変なのかな。
お酒好きそうだもんなあ。
エースには戻ってきて欲しいような欲しくないような。
・・・・怖い。
別になんとも思ってねェよ、とか。
言われたらと考えただけで。
聞かなきゃ良かった。
何であんなこと言っちゃったんだろ。
下を向いてそんなことを考えていたせいか、突然どん、と何かにぶつかった。
「あ、すみませ」
「・・・・お前さんかい」
・・・・ぶつかったのはパイナップルでもバナナでもなく。
マルコさんでした。
+危機回避能力が欲しい 終+