空と海、そして君
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「えと、エース、いいの?」
1日だけとはいえ急にエースの部屋を使わせてくれっていうのはやっぱり申し訳ないもので。
エースも何か不機嫌だし。
「1日くらいなら構わねェよ。俺ぁどっかで雑魚寝でもすっから」
諦めたようにそう言ったエースに、
「あら、それは駄目ですわエース隊長」
間髪入れず言い返したのはにこにことご機嫌なミリア。
「何でだよ」
「それじゃ意味がありません。先ほども申し上げましたが、ここは海賊船です。いつ襲われるかもわかりません。それに」
「・・・それに?」
「酔った誰かが間違えて部屋に入って、私の大事なアコが襲われたらどうするんです?」
ミリアがエースを脅迫してる!
いやでもこんな小娘襲う人居ないよ。
「鍵かけときゃ問題ねェ」
「・・・・わかりました。エース隊長がそんなにお嫌でしたら仕方ありませんね。マルコ隊長にお願いしてみます」
「ちょ、ミリア何言ってんの!?」
「何でそこでマルコが出てくんだよ」
「先ほどマルコ隊長がアコをお褒めになったと聞きましたので。滅多に人を褒めることのない、マルコ隊長が」
え、マルコさんてそんな厳しい人なの?
「・・・服を似合ってるって言っただけだぜ」
「それでも、ですわ。特に女性を褒めるなんてきっとマルコ隊長もアコのことを、」
「わかった。一緒に居る」
ミリアの言葉を遮るようにエースが言った。
・・・・でも何かエース怖い。
「有難う御座います。エース隊長もご一緒なら安心ですわ」
にっこりと微笑むミリア。
・・・・空気が!
空気が凍ってる!!
エース!今こそ火を使う時!
いやでも何かそれはエースの無駄遣いな気もする!
「良かったわね、アコ」
「え!?う・・・うん、ありがと、ミリア」
ぱちん、とウィンクするミリアに頷くしかなかった。
『じゃあ協力するわ。ふふ、楽しみね』
蘇るミリアの言葉。
「そんじゃ一旦荷物起きに行くか、アコ」
「あ、うん」
さっきからにこりともしないエースの後を追う。
「アコ、またあとでね」
「うん、また」
ミリアに手を振って挨拶。
けれどその間にもエースは早足で先に行ってしまう。
・・・・・・やっぱ怒ってるよ。
私は慌ててエースの背中を目指した。
「俺の部屋までは迷わず着けそうか?」
エースの部屋まで着いた時、そう言われて驚いた。
「・・・・・無理そう」
考えてなかったけど、道も覚えなきゃだった。
でもモビーは広くて。
「じゃあナースの部屋は?」
「・・・・・自信ない」
「すぐ覚えろとは言わねェけど、俺の部屋とナースの部屋くらいは覚えとけ。何かあった時の為にもな」
「ん、ごめん。頑張る。・・・頑張るから、慣れるまではエースに側に居て欲しい、な」
情けないのもエースに迷惑なことの承知の上でのお願い。
まったく知らない世界ではないけど、それでもやっぱり不安なもので。
するとエースはぽん、と私の頭の上に手を置いて。
「言われなくてもそのつもりだっつーの」
優しく笑ってくれた。
・・・機嫌直ったのかな?
「あ、でも頑張るからねマジで!」
「あんま無理すんな。ほら、入れよ」
「お邪魔しまっす!」
部屋に入って、私が寝れそうなとこを探す。
「・・・・一応聞くが、何してんだアコ」
「え?私が寝れそうなとこ探してるんだけど。あ、あのイス使わせてもらってもいい?」
「却下」
「・・・じゃあ地べたでいい。踏まないでね?」
エースの意地悪。
イスぐらい使わせてくれてもいいのに。
と思っていたら、
「馬鹿。お前がベッド使えって言ってんだよ」
呆れたように笑うエース。
「馬鹿じゃないもん。エースの部屋なんだからエースがベッド使うべきだよ」
「1日くらい床で寝たって俺は平気だから、気にすんな」
「気にする」
「お前な・・・・ったく、変わってねェな、アコ」
ったく、なんて言いながら笑ってくれるエースが嬉しかった。
「エースも変わってないよね、紳士なとこ」
「紳士ぃ?俺が?」
嫌そうに顔を歪めるエースに私も笑った。
「私は好きだけどね、そういうとこ」
「・・・・・あ、そ」
返事はそっけなかったけど、
少しだけエースの耳が赤くなった気がした。
+相変わらずで 終+
1日だけとはいえ急にエースの部屋を使わせてくれっていうのはやっぱり申し訳ないもので。
エースも何か不機嫌だし。
「1日くらいなら構わねェよ。俺ぁどっかで雑魚寝でもすっから」
諦めたようにそう言ったエースに、
「あら、それは駄目ですわエース隊長」
間髪入れず言い返したのはにこにことご機嫌なミリア。
「何でだよ」
「それじゃ意味がありません。先ほども申し上げましたが、ここは海賊船です。いつ襲われるかもわかりません。それに」
「・・・それに?」
「酔った誰かが間違えて部屋に入って、私の大事なアコが襲われたらどうするんです?」
ミリアがエースを脅迫してる!
いやでもこんな小娘襲う人居ないよ。
「鍵かけときゃ問題ねェ」
「・・・・わかりました。エース隊長がそんなにお嫌でしたら仕方ありませんね。マルコ隊長にお願いしてみます」
「ちょ、ミリア何言ってんの!?」
「何でそこでマルコが出てくんだよ」
「先ほどマルコ隊長がアコをお褒めになったと聞きましたので。滅多に人を褒めることのない、マルコ隊長が」
え、マルコさんてそんな厳しい人なの?
「・・・服を似合ってるって言っただけだぜ」
「それでも、ですわ。特に女性を褒めるなんてきっとマルコ隊長もアコのことを、」
「わかった。一緒に居る」
ミリアの言葉を遮るようにエースが言った。
・・・・でも何かエース怖い。
「有難う御座います。エース隊長もご一緒なら安心ですわ」
にっこりと微笑むミリア。
・・・・空気が!
空気が凍ってる!!
エース!今こそ火を使う時!
いやでも何かそれはエースの無駄遣いな気もする!
「良かったわね、アコ」
「え!?う・・・うん、ありがと、ミリア」
ぱちん、とウィンクするミリアに頷くしかなかった。
『じゃあ協力するわ。ふふ、楽しみね』
蘇るミリアの言葉。
「そんじゃ一旦荷物起きに行くか、アコ」
「あ、うん」
さっきからにこりともしないエースの後を追う。
「アコ、またあとでね」
「うん、また」
ミリアに手を振って挨拶。
けれどその間にもエースは早足で先に行ってしまう。
・・・・・・やっぱ怒ってるよ。
私は慌ててエースの背中を目指した。
「俺の部屋までは迷わず着けそうか?」
エースの部屋まで着いた時、そう言われて驚いた。
「・・・・・無理そう」
考えてなかったけど、道も覚えなきゃだった。
でもモビーは広くて。
「じゃあナースの部屋は?」
「・・・・・自信ない」
「すぐ覚えろとは言わねェけど、俺の部屋とナースの部屋くらいは覚えとけ。何かあった時の為にもな」
「ん、ごめん。頑張る。・・・頑張るから、慣れるまではエースに側に居て欲しい、な」
情けないのもエースに迷惑なことの承知の上でのお願い。
まったく知らない世界ではないけど、それでもやっぱり不安なもので。
するとエースはぽん、と私の頭の上に手を置いて。
「言われなくてもそのつもりだっつーの」
優しく笑ってくれた。
・・・機嫌直ったのかな?
「あ、でも頑張るからねマジで!」
「あんま無理すんな。ほら、入れよ」
「お邪魔しまっす!」
部屋に入って、私が寝れそうなとこを探す。
「・・・・一応聞くが、何してんだアコ」
「え?私が寝れそうなとこ探してるんだけど。あ、あのイス使わせてもらってもいい?」
「却下」
「・・・じゃあ地べたでいい。踏まないでね?」
エースの意地悪。
イスぐらい使わせてくれてもいいのに。
と思っていたら、
「馬鹿。お前がベッド使えって言ってんだよ」
呆れたように笑うエース。
「馬鹿じゃないもん。エースの部屋なんだからエースがベッド使うべきだよ」
「1日くらい床で寝たって俺は平気だから、気にすんな」
「気にする」
「お前な・・・・ったく、変わってねェな、アコ」
ったく、なんて言いながら笑ってくれるエースが嬉しかった。
「エースも変わってないよね、紳士なとこ」
「紳士ぃ?俺が?」
嫌そうに顔を歪めるエースに私も笑った。
「私は好きだけどね、そういうとこ」
「・・・・・あ、そ」
返事はそっけなかったけど、
少しだけエースの耳が赤くなった気がした。
+相変わらずで 終+