空と海、そして君
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ばしゃっ、と水の音がして、
人の声が聞こえた。
何事だと下に目をやった時、俺は自分の目を疑った。
「女だ!」
誰かがそう言って、
「おい、女が居るぞ!」
船内が騒ぎ出した。
嘘だろ。
だって、こんなとこに居る訳がねえ。
どんなに会いたくっても、もう会えないんだと思ってた。
「アコ?」
名前を呼んだ瞬間、アコが気づいた。
顔をあげて、俺を、見た。
「エー、ス」
その顔も、声も。
確かにアコだ。
「エース!・・・ってうぇ!?」
突然アコが海に沈んだ。
「・・・っ!」
俺は何も考えずに飛び込んだ。
でも力が抜けていく感覚に、俺は思い出した。
あ、そーいや俺泳げねェんだった。
沈んでいく身体が恨めしい。
それから派手な水音がして、
ラクヨウがアコを助けたのがわかった。
すぐに俺も助け出されて、船にあがる。
ラクヨウに礼を言っているアコの姿。
ここにアコが居ることが信じられなくて、思わずアコの両肩を掴んだ。
「アコ?ほんとに、アコなのか!?」
「エース・・・ひ、久し振り?」
何かを誤魔化すように笑ったアコ。
ああ、確かにアコだ。
信じられねェ。
でも良く見れば、アコが首につけているそれは、俺があげた物。
つけて、くれたのか。
俺はその存在をもっと確かなものにするためにアコを強く抱きしめた。
「おいエース、いい加減離してやれよい」
その言葉と共に私とエースの頭にばさ、と何かが掛けられた。
私はそれを取ろうとしたんだけど、
腕ごとエースに抱きしめられているので身動きがとれない。
「嫌だ。離したくねェ」
「エース、私髪濡れてて気持ち悪いんだけど」
「離さねェ」
困った。
どうしよう。
「ってェ!」
突然エースの悲鳴?が聞こえて、私の身体は開放された。
頭の上に先ほど掛けられたものはタオルで、
それをくれたであろうその人に、
「使えよい」と言われた。
生パイナップ・・・じゃなかったマルコさん!!
「あ・・・有難う御座います」
遠慮なく使わせてもらうことにする。
「痛ってェなマルコ!何すんだよ!」
「お前がいつまでも離さねえからだろい!」
「仕方ねェだろ、離したくねえんだから」
「我が侭言ってんじゃねえよい。・・・で、お前の知り合いかい」
ちら、と私を見るマルコさん。
敵意が!
少しだけ敵意が見える!
「ああ、アコだ。前に話したろ?」
「・・・・異世界の家族、ってやつかい?」
「そうだ」
疑わしそうに皆が私を見てる。
そりゃそうだ。
突然異世界から来ましたーってもそう簡単に信じられる訳ないよねー。
「何にしてもこのままじゃ風邪ひきます。それは私達にとっては見逃せませんね、マルコ隊長、エース隊長?」
そう言って目の前に現れたのは、
スタイル良し、顔良し、なナース服を着たお姉さま方。
「・・・・わかった、後は任せるよい。それでいいな、エース?」
「・・・わぁったよ」
渋々頷くエースに、ナースさんはにこりと微笑み返し、私へと視線を向ける。
うわ、美人さんだあ。
「行きましょう?このままじゃ本当に風邪をひいてしまうわ」
「あ、はい」
心配そうな顔で見送るエースに行ってくるね、と一言声をかけてから、私はナースのお姉さま方について行く。
「ここよ。まず身体を拭いて着替えなきゃね。寒くはない?」
ある部屋に案内されて、優しく聞かれる。
ナースのお姉さま4、5人に囲まれてドキドキ。
「寒くはないです。あの、有難うございます」
「私はミリアよ。よろしくね」
言いながらミリアさんが私の身体や頭を丁寧に拭いてくれる。
「あ、えっと、アコです。こちらこそよろしくお願いします」
「にしてもお肌綺麗ねー!羨ましいわぁ」
「そりゃそうよミリア、まだ若いんだもの」
「それより見た、ミリア?さっきのエース隊長の顔!可愛いわよねー!」
「ふふ、ホントね。はい、アコ。私のお古だけど何もないよりはいいでしょ?着てみて」
ナースさん達の会話についていけない私に、ミリアさんが服を用意してくれた。
一瞬ナース服なんじゃないかと思ったけど普通のブラウスにスカート。ミニだけど!
でもせっかく用意してくれたものだ。
お言葉に甘えて使わせてもらうことにした。
着替える為に一旦背負っていたリュックを降ろした。
傍らではしゃいでいるミリアさん達を見ながら一通りの着替えを済ます。
「きゃあ似合う!いいじゃない、エース隊長に見せてきたら?」
「あら駄目よ、エース隊長が狼になっちゃう」
・・・・この会話についていけない。
ていうかスカート膝上なんだけど!
「あ、あの、スカート短くないですかね」
「そんなことないわよ。私がつい最近まで着てたんだし平気よ」
「や、ミリアさんは美人さんだしスタイルも良いから」
「あら、嬉しい。でもよく似合ってるわよ、アコ。それと私のコトは呼び捨てにしてちょうだいね?敬語もなしでいいわ」
「え、でも」
「私はアコと仲良くなりたいの。駄目?」
こて、と首を傾げる様がとても可愛らしくて、思わずきゅんとしてしまった。
「私もミリアと仲良くなりたいっ」
「ふふ、有難うアコ」
ミリアと2人で笑い合ったところで、ドアが軽くノックされた。
「おい、アコまだか?」
不機嫌なエースの声がして、
私はミリアと顔を見合わせてもう一回笑った。
+こんにちは、異世界 終+
人の声が聞こえた。
何事だと下に目をやった時、俺は自分の目を疑った。
「女だ!」
誰かがそう言って、
「おい、女が居るぞ!」
船内が騒ぎ出した。
嘘だろ。
だって、こんなとこに居る訳がねえ。
どんなに会いたくっても、もう会えないんだと思ってた。
「アコ?」
名前を呼んだ瞬間、アコが気づいた。
顔をあげて、俺を、見た。
「エー、ス」
その顔も、声も。
確かにアコだ。
「エース!・・・ってうぇ!?」
突然アコが海に沈んだ。
「・・・っ!」
俺は何も考えずに飛び込んだ。
でも力が抜けていく感覚に、俺は思い出した。
あ、そーいや俺泳げねェんだった。
沈んでいく身体が恨めしい。
それから派手な水音がして、
ラクヨウがアコを助けたのがわかった。
すぐに俺も助け出されて、船にあがる。
ラクヨウに礼を言っているアコの姿。
ここにアコが居ることが信じられなくて、思わずアコの両肩を掴んだ。
「アコ?ほんとに、アコなのか!?」
「エース・・・ひ、久し振り?」
何かを誤魔化すように笑ったアコ。
ああ、確かにアコだ。
信じられねェ。
でも良く見れば、アコが首につけているそれは、俺があげた物。
つけて、くれたのか。
俺はその存在をもっと確かなものにするためにアコを強く抱きしめた。
「おいエース、いい加減離してやれよい」
その言葉と共に私とエースの頭にばさ、と何かが掛けられた。
私はそれを取ろうとしたんだけど、
腕ごとエースに抱きしめられているので身動きがとれない。
「嫌だ。離したくねェ」
「エース、私髪濡れてて気持ち悪いんだけど」
「離さねェ」
困った。
どうしよう。
「ってェ!」
突然エースの悲鳴?が聞こえて、私の身体は開放された。
頭の上に先ほど掛けられたものはタオルで、
それをくれたであろうその人に、
「使えよい」と言われた。
生パイナップ・・・じゃなかったマルコさん!!
「あ・・・有難う御座います」
遠慮なく使わせてもらうことにする。
「痛ってェなマルコ!何すんだよ!」
「お前がいつまでも離さねえからだろい!」
「仕方ねェだろ、離したくねえんだから」
「我が侭言ってんじゃねえよい。・・・で、お前の知り合いかい」
ちら、と私を見るマルコさん。
敵意が!
少しだけ敵意が見える!
「ああ、アコだ。前に話したろ?」
「・・・・異世界の家族、ってやつかい?」
「そうだ」
疑わしそうに皆が私を見てる。
そりゃそうだ。
突然異世界から来ましたーってもそう簡単に信じられる訳ないよねー。
「何にしてもこのままじゃ風邪ひきます。それは私達にとっては見逃せませんね、マルコ隊長、エース隊長?」
そう言って目の前に現れたのは、
スタイル良し、顔良し、なナース服を着たお姉さま方。
「・・・・わかった、後は任せるよい。それでいいな、エース?」
「・・・わぁったよ」
渋々頷くエースに、ナースさんはにこりと微笑み返し、私へと視線を向ける。
うわ、美人さんだあ。
「行きましょう?このままじゃ本当に風邪をひいてしまうわ」
「あ、はい」
心配そうな顔で見送るエースに行ってくるね、と一言声をかけてから、私はナースのお姉さま方について行く。
「ここよ。まず身体を拭いて着替えなきゃね。寒くはない?」
ある部屋に案内されて、優しく聞かれる。
ナースのお姉さま4、5人に囲まれてドキドキ。
「寒くはないです。あの、有難うございます」
「私はミリアよ。よろしくね」
言いながらミリアさんが私の身体や頭を丁寧に拭いてくれる。
「あ、えっと、アコです。こちらこそよろしくお願いします」
「にしてもお肌綺麗ねー!羨ましいわぁ」
「そりゃそうよミリア、まだ若いんだもの」
「それより見た、ミリア?さっきのエース隊長の顔!可愛いわよねー!」
「ふふ、ホントね。はい、アコ。私のお古だけど何もないよりはいいでしょ?着てみて」
ナースさん達の会話についていけない私に、ミリアさんが服を用意してくれた。
一瞬ナース服なんじゃないかと思ったけど普通のブラウスにスカート。ミニだけど!
でもせっかく用意してくれたものだ。
お言葉に甘えて使わせてもらうことにした。
着替える為に一旦背負っていたリュックを降ろした。
傍らではしゃいでいるミリアさん達を見ながら一通りの着替えを済ます。
「きゃあ似合う!いいじゃない、エース隊長に見せてきたら?」
「あら駄目よ、エース隊長が狼になっちゃう」
・・・・この会話についていけない。
ていうかスカート膝上なんだけど!
「あ、あの、スカート短くないですかね」
「そんなことないわよ。私がつい最近まで着てたんだし平気よ」
「や、ミリアさんは美人さんだしスタイルも良いから」
「あら、嬉しい。でもよく似合ってるわよ、アコ。それと私のコトは呼び捨てにしてちょうだいね?敬語もなしでいいわ」
「え、でも」
「私はアコと仲良くなりたいの。駄目?」
こて、と首を傾げる様がとても可愛らしくて、思わずきゅんとしてしまった。
「私もミリアと仲良くなりたいっ」
「ふふ、有難うアコ」
ミリアと2人で笑い合ったところで、ドアが軽くノックされた。
「おい、アコまだか?」
不機嫌なエースの声がして、
私はミリアと顔を見合わせてもう一回笑った。
+こんにちは、異世界 終+