もう1つの家族
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エースが好き。
ずっとそう思ってた。
でも私はエースの何を知ってるんだろう。
改めて考えてみる。
『火拳のエース』
ルフィのお兄ちゃんで、白ひげ海賊団の2番隊隊長。
メラメラの実の能力者。
大食いで、強い。
食べてる最中に寝る。
外見は、
黒髪のくせっ毛で、そばかす。
上半身裸で筋肉隆々で。
テンガロンハットにネックレス、ブレスレットもしてて。
左腕にタトゥー。
ニヒルな笑みがカッコイイ。
エースがうちに来てわかったことは、
意外と心配性。礼儀正しい。
紳士で優しくてでも時々意地悪。
不安も寂しさも表に出さなくて割りといつも飄々としてる。
服を着てもカッコイイ。
特に赤と白。
ルフィと白ひげの皆が大好きで。
メラメラの能力が使えなくてもあったかくて。
私の持ってるフィギュアに興味深々。
笑うタイミングが意味不明。
酔うと何するかわからない。
それと、私の知らない闇を抱えてるってこと。
・・・・とか。
うちに来てからわかったことのほうが多くて、私が今まで言ってた『好き』はどうしてだったんだろうと思うくらいだ。
『さあもうすぐです、カウントダウン!』
テレビが騒がしくなってきた。
もうすぐ年が明ける。
もうすぐエースの誕生日、だ。
母はいそいそと食事の支度をしている。
私も少し手伝ったんだけど。
お肉にお酒に、それからケーキ。
そして、
『3・2・1、』
テレビの中でアナウンサーの人が言う前に、
「エースおめでとー!」
「エース君おめでとう、たっくさん作ったからお腹いっぱい食べてね!」
「よし、今日はとっておきの酒を出す!エース君の誕生日に乾杯!」
皆でエースと乾杯、エースは目の前にしたご馳走に嬉しそうに目を細めた。
「いただきます!・・・んめェ!」
美味しそうに頬張っているエースを見ながら、私は考える。
さて、私のプレゼントはいつ渡すかと。
ちら、とエースを見る。
美味しそうにご飯を食べてる。
・・・でも何か、少し寂しそう。
「モビーではどんな宴をするの?」
「ん?普段のと変わらねェよ?飲んで食って騒ぐ!」
「そっか。楽しそう」
「ああ、楽しいぜ」
それだけで、会話が途切れた。
何だろう、何でか気まずい気がする。
とそこへ、
「さて!私とお父さんはこれから初詣に行ってくるから、あんた達は留守番ね!」
「え、何で!?」
「あんたまだ宿題終わってないでしょ?アレばっかやってて」
後半の部分を妙に強調して言う母にぐぅの音も出ない。
「せっかくだから2人でゆっくり過ごすといい。じゃあ行ってくるから」
言って両親2人は出て行った。
残される私とエース。
「えーと・・・ケーキ食べる?」
「アコ・・・・アレってなんだ?」
空気を一新させようと立ち上がった私にエースが尋ねる。
「・・・・・・・・今持ってくる」
覚悟を決めて、私は自分の部屋へそれを取りに行く。
引き出しにしまってあったソレ。
渡すときが来た。
正直渡すときには居ないんじゃないかって思ってたから、嬉しいし安心してる。
でも喜んでくれる保障はないので不安でもある。
戻ると、エースは食事に箸もつけずに待ってくれてた。
「誕生日、おめでと。これ私からプレゼント」
「アコが、俺に?」
「ん」
小さな紙袋を渡す。
「開けていいか?」
エースはそれを受け取ってくれた。
「・・・どーぞ」
緊張と不安で胸が高鳴る。
エースはそっと紙袋を開ける。
「・・・・これ何処で売ってんだ?」
「や、私が作ったんだけど」
「アコが?」
エースが驚いているのはわかる。
でも、喜んでくれてるのかはその表情からはわからなくて。
「うん。・・・下手でゴメン」
「すげェ・・・すげーよアコ!俺すげぇ嬉しい!」
「やー私不器用だからあんまし上手じゃないんだけどね?」
「んなことねェって!絶対ェ大事にすっから!」
言ってめいっぱいの笑顔を見せてくれたエース。
良かった本当に嬉しそうだ。
手に持った、ペンダントを掲げて。
私が作った白ひげさんをモチーフにしたペンダント。
アートクレイシルバーというシルバーを作るキットで私が作ったもの。
エースの誇りだし、怒られるかなとも思ったんだけど喜んでくれて良かった。
「エース、月並みだけど、おめでとう。生まれてきてくれて、でもってうちに来てくれて、有難う」
「礼を言うのはこっちだ。ありがとな、アコ」
言って笑ったエースの顔は、
何処か泣きそうな顔に見えた。
+おめでとうの日 終+
ずっとそう思ってた。
でも私はエースの何を知ってるんだろう。
改めて考えてみる。
『火拳のエース』
ルフィのお兄ちゃんで、白ひげ海賊団の2番隊隊長。
メラメラの実の能力者。
大食いで、強い。
食べてる最中に寝る。
外見は、
黒髪のくせっ毛で、そばかす。
上半身裸で筋肉隆々で。
テンガロンハットにネックレス、ブレスレットもしてて。
左腕にタトゥー。
ニヒルな笑みがカッコイイ。
エースがうちに来てわかったことは、
意外と心配性。礼儀正しい。
紳士で優しくてでも時々意地悪。
不安も寂しさも表に出さなくて割りといつも飄々としてる。
服を着てもカッコイイ。
特に赤と白。
ルフィと白ひげの皆が大好きで。
メラメラの能力が使えなくてもあったかくて。
私の持ってるフィギュアに興味深々。
笑うタイミングが意味不明。
酔うと何するかわからない。
それと、私の知らない闇を抱えてるってこと。
・・・・とか。
うちに来てからわかったことのほうが多くて、私が今まで言ってた『好き』はどうしてだったんだろうと思うくらいだ。
『さあもうすぐです、カウントダウン!』
テレビが騒がしくなってきた。
もうすぐ年が明ける。
もうすぐエースの誕生日、だ。
母はいそいそと食事の支度をしている。
私も少し手伝ったんだけど。
お肉にお酒に、それからケーキ。
そして、
『3・2・1、』
テレビの中でアナウンサーの人が言う前に、
「エースおめでとー!」
「エース君おめでとう、たっくさん作ったからお腹いっぱい食べてね!」
「よし、今日はとっておきの酒を出す!エース君の誕生日に乾杯!」
皆でエースと乾杯、エースは目の前にしたご馳走に嬉しそうに目を細めた。
「いただきます!・・・んめェ!」
美味しそうに頬張っているエースを見ながら、私は考える。
さて、私のプレゼントはいつ渡すかと。
ちら、とエースを見る。
美味しそうにご飯を食べてる。
・・・でも何か、少し寂しそう。
「モビーではどんな宴をするの?」
「ん?普段のと変わらねェよ?飲んで食って騒ぐ!」
「そっか。楽しそう」
「ああ、楽しいぜ」
それだけで、会話が途切れた。
何だろう、何でか気まずい気がする。
とそこへ、
「さて!私とお父さんはこれから初詣に行ってくるから、あんた達は留守番ね!」
「え、何で!?」
「あんたまだ宿題終わってないでしょ?アレばっかやってて」
後半の部分を妙に強調して言う母にぐぅの音も出ない。
「せっかくだから2人でゆっくり過ごすといい。じゃあ行ってくるから」
言って両親2人は出て行った。
残される私とエース。
「えーと・・・ケーキ食べる?」
「アコ・・・・アレってなんだ?」
空気を一新させようと立ち上がった私にエースが尋ねる。
「・・・・・・・・今持ってくる」
覚悟を決めて、私は自分の部屋へそれを取りに行く。
引き出しにしまってあったソレ。
渡すときが来た。
正直渡すときには居ないんじゃないかって思ってたから、嬉しいし安心してる。
でも喜んでくれる保障はないので不安でもある。
戻ると、エースは食事に箸もつけずに待ってくれてた。
「誕生日、おめでと。これ私からプレゼント」
「アコが、俺に?」
「ん」
小さな紙袋を渡す。
「開けていいか?」
エースはそれを受け取ってくれた。
「・・・どーぞ」
緊張と不安で胸が高鳴る。
エースはそっと紙袋を開ける。
「・・・・これ何処で売ってんだ?」
「や、私が作ったんだけど」
「アコが?」
エースが驚いているのはわかる。
でも、喜んでくれてるのかはその表情からはわからなくて。
「うん。・・・下手でゴメン」
「すげェ・・・すげーよアコ!俺すげぇ嬉しい!」
「やー私不器用だからあんまし上手じゃないんだけどね?」
「んなことねェって!絶対ェ大事にすっから!」
言ってめいっぱいの笑顔を見せてくれたエース。
良かった本当に嬉しそうだ。
手に持った、ペンダントを掲げて。
私が作った白ひげさんをモチーフにしたペンダント。
アートクレイシルバーというシルバーを作るキットで私が作ったもの。
エースの誇りだし、怒られるかなとも思ったんだけど喜んでくれて良かった。
「エース、月並みだけど、おめでとう。生まれてきてくれて、でもってうちに来てくれて、有難う」
「礼を言うのはこっちだ。ありがとな、アコ」
言って笑ったエースの顔は、
何処か泣きそうな顔に見えた。
+おめでとうの日 終+