宣戦布告!
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「さあ!ベストカップルコンテストの始まりです!!」
今年はどんなカップルがどんな愛を見せてくれるのでしょうか!!
と煽る司会者。
を舞台はしから覗く。
「が・・・・頑張ろうねエース!」
「おう!」
まずは参加者の入場。
なんだけども、もうここから勝負は始まっており、
入場の仕方もカップルそれぞれ。
手を繋ぐカップル、腕を組むカップル。
すごい人たちになるとお姫様抱っこをする組や、
キスをしながら登場する組も居る。
・・・・・で、私たちどうする?って相談して、
無難に手を繋いでってことに決めました。
・・・・それだけでも、私にはドキドキなんだけどね。
「さあ、入場です!!」
「行くぞ」
「・・・・ん」
ぎゅ、と握られた手は優しくて。
・・・本当のカップルなんだと勘違いしてしまいそうだ。
軽く自己紹介をして、
最初の問題。
男と女に別れて、馴れ初めの回答。
フリップに答えを書いてカップル同時に見せ合う。
これでズレたらポイントがもらえない。
これも相談済み。
「幼馴染のエース&アコカップル、正解!」
答えは幼馴染で、半年前にエースに告白されたのがきっかけ。
・・・・っていう偽り。
それから好きな食べ物、嫌いな食べ物、身長や血液型、星座の問題を難なくクリア。
・・・・ここからが、難題。
「さあ次の問題!相手との1番の思い出は何でしょうか!」
これがぴったり合わないといけない。
・・・・1番の思い出、なんて想像してなかったなあ。
ちらりとエースの顔を見れば案の定難しい顔をしてる。
・・・・・ぱっと思いつくのは、この間のお泊りのことだけど。
エースにとってそれは思い出なのかな。
『幼馴染として』のエースとの思い出なら、小さい頃のはたくさんある。
最近だとたこ焼きパーティとかはある、けど。
ええええええ難しい!!!
遊園地で迷路で迎えに来てくれたのも嬉しかったし、
お化け屋敷で2人きりになれたのも幸せだったし、
ああ、なんならついさっき吸血鬼のエースに抱きしめられたのも。
ふとエースの口元が動いた。
小さく、短く。
私も小さく頷いてフリップにペンを走らせた。
「それでは回答をどうぞ!」
私の答えは、嵐の日のお泊り。
気になるエースの答えは。
この間の台風の時に帰れず泊まったこと。
「お見事!」
ほっと胸を撫で下ろした。
さっきのエースの口元は、あめ。
雨、と動いたように見えたから。
でも難題はまだまだ続く。
「続いては!本当の愛を試す試練!!」
何!?
「彼女が言われたい言葉を言って見せるのが男の中の男!」
何ー!?
エースにそんなのわかるかな!?
「彼女側は答えをフリップに書いておいてくださいね!」
1分考える時間があったけど、エースとは一瞬目が合っただけで。
・・・・エースがわかったのかどうか、私には何もわからない。
・・・・言われたい言葉かあ。
好き、とか。
愛してる、も嬉しいけど。
・・・・私が、嬉しいのは。
「さあ回答のお時間です!男性陣は彼女の前に行って直接答えてくださーい!」
次々と男性陣が、愛してる、好きだ、結婚しようと言って喜ぶカップルあり、
そんなんじゃない!と怒るカップルあり。
エースの番。
「・・・・アコは、辛いカレー食ってひぃひぃ泣いてる時が1番可愛いぜ」
「・・・・・・・ふ、ふははっ!!あははっ!!」
こんなとこに来ても、やっぱりエースはエースだ。
「・・・・んだよ、回答見せろよ」
私の答えは、
『可愛い』
「幼馴染のエース&アコカップル決勝進出決定ー!!」
決勝戦。
今までの得点と、審査員5人の判定で決まる。
「さあここで優勝カップルが決まります!」
ドキドキ。
「皆さんご存知の通り商品は某有名テーマパークのペアチケット!!」
うんうん、是が非でもGETしたい所存です。
「そう簡単には差し上げられません!!という訳で!!」
と、女性陣の前にボードが置かれた。
少しだけ穴が空いてる。
男性陣は皆後ろを向いてる。
・・・・何させられるの?
「女性陣の皆さんは唇だけが出るようになっています。男性の皆さんは自分の恋人の唇を当てて下さい」
「な・・・・・・・っ」
そんな難し過ぎる!!
「更に自分の彼女の唇だと思った唇にキスを!!」
はああああああ!?
それ違う人とだったら最悪じゃない!?
恋人が自分以外の女とキスするってことでしょ!?
案の定、女性側からだけでなく男性側からもブーイングが聞こえた。
「ここで辞退するのは皆様の自由です!!」
・・・・とことん煽る司会者。
私は嫌、と3人の女性が辞退。
残った女性は私と、もう1人。
エース・・・・・は。
私の唇を当てられるだろうか。
ドキドキしながら待っていたら、
「おッとエース氏が動いたァ!」
ドキ。
「もう1人は動かない!ということは自分の彼女の唇ではないということでいいかな!?」
・・・・ということは。
私がキスされれば、私たちが優勝、ということ。
・・・・お願いエース。
間違えないで。
私じゃない人とキスしたりなんか、しないで。
・・・・やだよ、エース。
泣きそうな私の唇に、
ちゅ。
触れた、柔らかいもの。
「さあ!ボードオープンですっ!!彼の目の前に居たのは・・・・・!!」
・・・・・私。
「・・・エース」
「・・・・・当然だろ?」
「真っ赤な顔した彼女ー!!さあこれは当然審査員も・・・・・?OKが5人!出たー!!優勝!!」
・・・・・優勝。
エースと2回目の、キス。
・・・・目の前に居た、優しくて大好きな笑顔のエース。
ああ、私もう駄目かもしれない。
もう、エースを他のコに絶対あげられない。
「アコ!」
「エース!」
ハイタッチ。
・・・・これが、私たちらしいなと思った。
+ベストカップル 終+