宣戦布告!
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「有難う御座いましたぁー!!」
文化祭当日。
我がたこ焼きの屋台は結構忙しい。
有難い。
エースは今頃お化けやってるのかな。
「アコータコー!!」
「はーい!!」
このあとは私に休憩に合わせてエースも休憩にしてくれるから、その時デート。
・・・・・でもね、私は気づいてしまったのです。
その時にお化け屋敷に行ったところでエースは居ないと。
せっかくならお化けのエース見たいじゃないか。
そりゃエースと2人きりでお化け屋敷できゃーなんてのも捨てがたいけど。
でもエースがお化けなんて滅多にないから!!
だから特別な休憩をもらうために今必死で頑張ってるのだ。
「アコ-!!」
「んー!?」
「行っておいで!!」
「ありがとー!!」
その言葉を待っていた!!
行って来ます!!
「それでは恐怖の世界へ行ってらっしゃぁい!」
と言われて入ってみたけど。
・・・・・何だこれ。
日本のお墓かと思えば外国のお墓とかがあって、
「わー気持ちいい・・・・」
冷えたと思ったら雪女が出て来て。
あら結構美人、こんな人がいたのかライバルじゃないといいなと考えていたら、
金髪ギャルが血流して出て来て、
「オタク怖いよおおお」
とか言って来たから、
「いやオタク怖くないよ」と慰めてあげた。
・・・・・世界観って言葉知らないな?
・・・・・まあ、これはこれで面白いからいいか。
で、肝心のエースがまだなんだけど。
部屋の構造的にもうすぐ終わりじゃない?
不安になりながら進んでいくと、
真っ黒いマントが目に止まった。
「・・・・・・・・・かっ」
・・・・・思わず声が出て口を押えたけど後の祭り。
イケメンの吸血鬼さんが振り返って、目を見開いた。
「・・・・・ンでいんだよ」
・・・・エースは、吸血鬼だった。
「・・・・お化けのエースが見たくて」
「・・・・・ったく、ちょっとこっち来い」
「え、何」
言われるがまま近寄ったら、
ふぁさ。
・・・・マントの中に閉じ込められた。
「・・・・エース?」
「客来なくて暇してたんだよ」
「はい!?」
「何か面白いことしてくれんだろ?」
「この状況で!?」
「ははっ、冗談だよ。これはアレだ、俺を驚かせた罰」
「・・・・・こんな罰ならずっと受けたい」
「・・・・ばーか」
「・・・血、吸わなくていいの?」
「・・・はァ?」
「だって今吸血鬼だし、エース」
「・・・・・んじゃ遠慮なく」
「え」
首筋に、違和感、と同時にちゅ、という可愛い音。
「・・・・・ほえええええ?」
・・・・・ここはお化け屋敷じゃなかった。
天国だった。
「・・・・・そんなに怖かったの?」
ふらふらして戻ったらすごく心配された。
「恐ろしいところだった・・・・・」
「顔真っ赤だけど。真っ青じゃなくて」
「だってエースがカッコ良かったんだもん」
「はいはい。あ、エース君いらっしゃい」
「ほえ!?」
まさかのエースサマご来店。
あ、吸血鬼じゃなくなってる。
「・・・・私、焼く」
「あい、お任せね」
「焦がすなよ、アコ」
「大丈夫・・・・!」
タコを切るだけが私の人生じゃない!!
「・・・・・ん・・・・・・っしょ・・・」
集中してタネを流して、タコ入れて頃合い見計らってくるりと回す。
「出来た!結構綺麗に出来たんじゃ・・・・・・何してんの」
ふと見ればエースと友達が何やら内緒話。
「・・・・・・・別に」
え、エースちょっと顔赤いんですけど!?
友達はニヤニヤしてるし。
「ほらほら、お皿に盛って渡さないと!」
「・・・・・一緒に食べたい」
「はいはい、もう行っていいから」
「やった!ありがと!」
「焼きたてだよっ」
「見りゃわかる」
「食べて食べて!!」
「・・・・・あっち」
「美味しい!?」
「いや・・・美味いけど熱ィ」
熱い熱いと言いながら美味しそうに食べてくれるエースを見ながらふと思った。
「そういえばさっき何話してたの?」
「さっき?」
「私がたこ焼き焼いてた時」
「あー・・・・・・・・・・・・」
エースは何やら言いにくそう。
「・・・・言えない?」
「・・・・一生懸命なアコの阿呆面が可愛かったっつー話し」
「・・・・・・・・・・・・エース、何か変なもの食べた?」
最近エースがおかしい。
可愛い、とか。
さっきのキスもそうだし。
いやベストカップルコンテストに出るっていうのも変だし。
「これだろ?」とたこ焼きを指さす。
「ぎゃふん。・・・・ひどいよエース・・・」
「嘘に決まってんだろ?美味いぜ、これ」
「・・・・ホントに?」
「ホントに。美味かった、ごちそーさまでした」
「・・・・どーいたしまして」
美味かった、と笑うエースのカッコ良さにドキドキ。
「さ、次は何食うかな・・・・」
まだ食べるのか!
「そしたらラーメン!あと色が変わるレモネードでしょ、あとアイスも!」
「よし、行くか!」
一通り食べて、
見て回ったら。
いよいよ。
ベストカップルコンテストの始まりです。
絶対負けられない戦い!!
+さあ! 終+