宣戦布告!
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「・・・・大丈夫?エース」
「・・・・あァ」
・・・・えっと、神様。
確かにエースと進展したいとは思ってたけど。
これは進展し過ぎじゃないですかね。
嬉しいけど!!
フクザツ!!
「先風呂入れよ、アコ」
「え、あ、うん・・・・・」
ドキドキが止まらない。
まさかエースとホテルで2人きりだなんて!!
まあ小さいビジネスホテルだけども!!
それでも2人きりで。
お泊り。
こんなことになったのも、すべては自然災害のせい。
学祭が近いこともあって色々準備してて、
夜になっちゃったなあなんてのんびり出たらまさかの大雨。
プラス雷。
折り畳みの傘持ってきておいて良かったぁ、と駅まで行って驚いた。
駅に入れない程の人、人、人。
バス停もタクシー乗り場にも。
何コレ。
何でこんなことになってるの!?
驚く私に、
「地震と雨で電車止まってんだと」
「え・・・・・ちょ、大丈夫!?」
ずぶ濡れのエースが隣に立ってて更に驚いた。
「こりゃ当分動かねェだろうな・・・」
「・・・・うそ」
地震あったのなんて気づかなかった!!
「ど、どどどどうしよう!!」
帰れないじゃん!!
ていうか、
「エースそのままじゃ風邪引いちゃう!!」
「これくらいで風邪引くような身体じゃねェよ」
「でもしばらく帰れないんだよ!?」
「明日にゃ電車も動いてんだろ」
「明日じゃ遅い!!」
「つーか、お前はどうすんだよ」
「え、あ・・・・・ね、ネットカフェ?」
「既に大混雑だってよ」
「・・・・歩いて帰る」
「この大雨の中を何時間も、その靴でか?」
・・・・私の馬鹿。
何でこんな時にヒール高めのパンプスなんか履いてきちゃったの。
「・・・・・・どうしようエース」
「近くに知り合い居ないのか?」
「居ない」
「迎えにきてくれそうな親戚は」
「居ない」
「・・・・じゃあどっか泊まるしかねェだろ」
「そ、そっか!・・・・エースはどうするの?」
「俺もどっか適当に探す」
さらっと言い切るエースに、
「一緒に泊まろ?」
思い切ってお願いしてみるけど、
「却下」
あっさり即答。
「・・・エースお金あるの?」
「・・・・・俺は別に野宿でも」
「じゃあ私も一緒に野宿する」
「馬鹿。駄目に決まってんだろ」
「・・・・だって1人でホテルって不安」
「何が不安なんだよ、鍵かけときゃ安心だろ」
「エース知らないの?鍵かけてても簡単に開けられちゃうんだよ・・・・」
「・・・・ンなことねェだろ」
「あとは外に出て戻る瞬間に知らない人に腕を掴まれて無理やり・・・・!!」
「・・・・・・・・・・・・・わァったよ」
「え」
エースは酷く渋い顔で、
「さっさと行くぞ。早く行かないと部屋なくなるからな」
「・・・・・ほ、ほんとに?」
という訳で散々満室と断られてようやく見つかった小さいビジネスホテルの一室。
ホテルまで相合傘もしたけど、
エースが、
「俺もう濡れてるから意味ねェだろ」
とあまりくっついてくれなかったので、
エースは更に濡れてる。
だからホントはエースに先にお風呂入って欲しかったんだけど。
先に入れと言われて思わず頷いてしまった。
「・・・・エース一緒にお風呂」
「さっさと入れよ」
・・・エースいつにも増して怖い気がする。
「・・・じゃあ先にエース入らない?びしょぬれだし寒いでしょ?風邪引いちゃうよ?」
エースは私の方を見もしないで、タオルで頭だけを拭いて、
「いいからさっさと入って来いって」
・・・そっけない。
「・・・・はぁい」
仕方なく急いでシャワーだけ済ませて、バスタブにお湯をためて出た。
一刻も早くエースにあったまってもらわないと!
備え付けのナイトウェアに袖を通して、
「エースお待たせっ」
「・・・・・・おー」
エースはやっぱり私を見ることなく入れ違いに浴室へ入って行った。
・・・・半ば無理やり連れてきたことやっぱ怒ってるのかな。
「・・・・・はあ」
窓から外を見たら変わらずの土砂降り。
テレビをつけたら地震の被害にあったところを取材してるようだった。
震源地は遠いけどこっちも震度4とか5くらいあったみたい。
なるべく被害が少なく済みますように。
ぼーっとテレビを見ていたらエースがお風呂から出て来た。
「ちゃんとあったまった?」
「ん」
エースの短い返事とほぼ同時に、
ぐぅーぎゅるるるー・・・・・とお腹が鳴った。
私の、お腹が。
「はう・・・・」
恥ずかしさにお腹をおさえたら、
「ははっ、腹減ったなそういや。下に売店あったろ、食い物買いに行こうぜ?」
「行く!!」
この日初めてエースが笑ってくれた。
下の売店は小さいながらも品ぞろえは悪くなくて、
お弁当とお菓子、飲み物を結構買った。
部屋に戻ってご飯を食べて。
「そういえばルフィに連絡しなくて大丈夫?」
ふとルフィのことが気になった。
「さっき連絡した」
「大丈夫だって?」
「ルフィは家に居たからな。家になら食い物もあるし、大丈夫だろ」
「そっか、良かった」
「・・・・ゾロは?」
「ぞろ?」
「ゾロは平気なのか?」
・・・・何でゾロ?
「知らないけど」
「心配じゃねェ?」
「全然。むしろエースの方が心配」
いろんな意味で心配。
「・・・・へェ」
「・・・・ねえ、エース」
「・・・・ん」
何かエースこの間からゾロゾロって。
「私が好きなのはエースだからね。そこ間違えないで」
そして。
「そんで、信じて」
「・・・・・・あァ」
・・・・・・・・こんなに近くにいて。
ドキドキして。
嬉しくて。
でも苦しいのは、エースだけなのに。
+だけ 終 +