宣戦布告!
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「頼みますゾロパイセン」
「断る」
「ぞーろー」
「だいたい何で俺なんだよ、こういうのは普通女同士だろ」
「だって可愛いって言って欲しいのはエースにだもん、こういうときは男の子の意見が必要でしょ」
「エースの好みなんか知らねェぞ俺は」
「・・・・やっぱ違う?」
「違うに決まってんだろ、阿呆」
「・・・・エースみたいなこと言わないでよう」
「とにかく俺は行かない」
「・・・・・わかったよぅ」
仕方ない、1人で街をふらつきますか。
・・・・・・エースの好みなんて私でもわからないっての。
ふわふわ可愛い系?
それともしゅっとしたスポーツ系?
今まで可愛いとか言われたこともなかったし。
・・・・どの子が可愛い、とかいう話しもしたことがない。
やだな私。
エースのこと・・・・結構知らないじゃん。
幼馴染で、長いこと一緒に居て。
・・・・可愛い、って言われたいけど。
言わせたいけど。
言わせるために必要な人が今居ないじゃん。
「おい」
「という訳で来て頂きました、本日のゲストエースさんです。わー」
「わーじゃねェよ。お願いだから来て!って言うから来てやったんだぞわざわざ」
「うん、今すっごい感動してる有難う」
「おう。じゃねェって。俺は何の為に呼ばれたんだよ・・・くだらねェことだったらすぐ帰るぜ」
ご機嫌はあまりよろしくないらしい。
でもほんと電話で来てお願いって言ったらすぐ来てくれたからそこまで悪い訳じゃないとは思うけど。
「服を選んで欲しいの」
「却下。じゃあな」
エースは本当にそっけなくて、簡単に背中を向けられてしまった。
「待って!!ご飯奢るから!!!」
腕を掴んで必死に縋る。
「・・・・・服だァ?」
「うん、可愛いの」
「荷物持ちならゾロにしろよ」
「ゾロに断られたの」
「帰る」
「ああああああ!!やだー帰らないでー!!だってゾロじゃエースの好みの服わかんないって言うんだもん!!」
「・・・・・・・はァ?」
「だからそもそも考えたらゾロじゃ役不足なの!!」
「・・・・・服って、お前」
「エースに可愛いって言ってもらえる服が欲しいの」
エースは思いっきり嫌そうな顔をしたあと、
「・・・普通そういう時に本人呼ぶか?」
今度は思いっきり馬鹿にしたような顔。
いや実際馬鹿にしてるんだろうけど。
「だって・・・私エースの好み何も知らないから」
好きな食べ物は肉と辛い物。
くらいしか知らない。
「別にいいだろ知らなくて」
「やだ。知りたいもん、好きだから」
「・・・簡単に言うなよ」
・・・今度は、少し怒ったような。
何でそんな顔になったのかはわからないけど、
私が言えることは1つ。
「簡単じゃないよ。・・・・ずっと、ずっと好きだったんだからね」
「・・・・そうかよ」
ちょっとショックだ、簡単な好きだと思われてたなんて。
「そうだよ。私は今傷つきました。だから責任持って服選んでエース」
エースは少しだけ気まずさそうにして、
「・・・・わァったよ。少しだけだからな」
「やった!ありがとエース!!」
エースに服選んでもらえる!!ってことで!!
「どう!?」
まず着たのはボーイッシュ系ってことでシャツにショートパンツ。
「却下」
むむむ・・・・次!!
セクシー系でミニスカ。
「・・・却下」
難しいな・・・・じゃあ次はふんわり系ワンピース!!
「・・・・・まあさっきよりはいいんじゃねェ?」
お、これはアリ。
でも何かこういまいちなんだよなー反応が。
「・・・・・・エースはどんなのが好きなの?」
「ふつーの」
「・・・・は?」
つまらなさそうに呟いたエースの答え。
「ふつーのアコ」
「・・・・・えっ」
普通のって・・・・今の私!?
「つーか」
「つーか!?」
「アコらしくねェのは気持ち悪い」
きも・・・・・・っちわるい!!
これは喜んでいいのか悲しむべきなのか・・・!?
「で・・・・っでも私はエースに・・・可愛い、って言われたい・・・・」
「あー可愛い可愛い」
「そんな適当じゃなくて!!」
「無理」
即答!!
「もういいだろ?飯行こうぜ」
「・・・・・・・エースはカッコイイよ。優しいお兄ちゃんだし、強いし」
「・・・・何だよ、それ」
「好き。大好き。ちょー好き」
「ちょーってお前な」
「だからいつか絶対可愛いって言わせて見せるから」
覚悟しといてよ。
「カレー食いに行こうぜ」
「・・・・ちょい、お兄さん」
今私宣戦布告したんすけど!
「すっげェ辛いカレー食ってひぃひぃ言ってるアコは可愛いぜ?」
にしし、とエースが笑った。
・・・なんかご機嫌になったみたいだし。
一緒にご飯食べられるなら私も嬉しいし。
「・・・・行きましょうかカレー食べに」
「ん」
「・・・・え」
すっと出された大きな手。
まさかまさか、と恐る恐る手を握ったら。
ぐい、と引かれた。
「あー腹減った」
「・・・・おかわり許しましょう」
「っしゃ!」
あー・・・・・・・好き。
+好きだから 終+