宣戦布告!
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負けてられないのよ。
勿論エースの好きな子にもだけど。
・・・・エースの料理の腕にも!!
すっごい美味しい料理だったけど。
私だって。
食べるの大好きなエースの胃袋を掴みたい。
とりあえずご飯系はこの間頑張ったから。
次はおやつで攻める。
エース甘いのはあんまり、って言ってるけど食べ物なら基本何でも食べるし、
甘すぎなければ割と喜んで食べる。
・・・・・よし。
無難にクッキー・・・・・とか。
いや無難過ぎ?
何だか不安になったのでネットで検索。
恋人・・・・おやつ・・・手作り。
あ、いっぱい出て来た。
「塩チーズクッキー・・・・」
甘い物が苦手でも大丈夫!っていううたい文句のクッキーのレシピ。
・・・・・悪くないね!これにしよう。
早速レシピ通りに作る。
・・・・これをこうして。
それからマーガリンとチーズを・・・・。
「・・・・・出来た」
試しに完成品第1弾の中から1枚試食。
「ん」
美味しい。
かなりのレベルなんじゃないこれは!!
早速焼きたてをエースにお届け!!
今日はエースにバイトはない休みだってことは確認済みだもの!!
第2弾、3弾を作り終え。
簡単に包んで家を出た。
「・・・・・・・何と言うこと」
まさかの留守だった。
インターホンを押しても出ないから密かに持っていた合鍵で入ったけど本当に誰も居ない。
・・・・・焼きたて、食べて欲しかったんだけどな。
仕方ない。
・・・・待つか、帰るか。
一瞬だけ悩んで、私は待つことにした。
負けてられないから。
食べてもらいたいから。
待つことただいま30分経過。
・・・どっか出かけたのかな。
ルフィと買い物、かな?
ならもうすぐ帰って来るよね?
考えながら1時間経過。
・・・・・・まさか好きな子デートに誘って行ってる、とか?
2時間が経過した。
・・・・外で救急車のサイレンが鳴ってて、
不安を煽る。
携帯に電話。
しようかと思ってやめた。
・・・・大事なデートなら邪魔する訳にいかないし。
泣きそうになって、もう帰ろうと思って立ち上がった瞬間。
ガチャ。
玄関で音がした。
「・・・・何してんだよアコ」
エースの両手にスーパーの袋。
不機嫌そうな顔。
「え・・・・エースぅ・・・!!!」
色々な思いが入り混じって、
思わずエースに抱き着いた。
「なっ・・・・・何かったのか!?」
「クッキー冷めちゃったぁぁぁ!!!」
「はァ!?」
「でもエースが無事で良かったぁあぁ!!」
「・・・・おい」
エースの冷たい声に離れたら、
「・・・ごめん合鍵で入った」
ものすごい目で睨まれたので思わず謝罪。
「見りゃわかる。とりあえず魚腐るから待ってろ」
・・・・・魚に負けた。
いや、この際エースが無事だっただけでいいとしよう。
エースが買い物袋のものを冷蔵庫やら棚やらに詰めるのを待って、
「買い物だったの?」
話しかけた。
「あァ」
「ルフィは?」
「途中までいたけど帰りにゾロ達と会って遊びに行った」
「・・・お兄ちゃんは寂しいねえ」
「荷物持たせる予定がぱァだ」
と、エースは本音なんだか強がりなんだかわからないことを言う。
「で、アコが何でうちにいるか聞かせてもらうぜ」
「あ・・・・はい」
「いつから居た?」
「に・・・・2時間くらい」
「・・・・馬鹿だろ」
「・・・・クッキー焼いたから、食べて欲しくて来たけど居なかったから、待たせてもらおうと思って」
「だからって2時間待つか?」
「・・・・ごめん」
呆れ顔のエースにひたすら謝るしかない。
「何処だよ」
「え?」
「クッキー。・・・・あるんだろ」
「あっある!!あっち!!」
それでもエースがクッキーに興味を示してくれたことが嬉しかった。
「・・・美味いんだよな?」
「試食した時は美味しかったから大丈夫。・・・冷めちゃったけど」
「仕方ねェだろ」
「・・・・買い物、の割には遅かったんじゃない?」
そういえば、と思って聞いてみた。
「スーパーで買い出し中のサッチと会って長話してた」
「・・・・・そ、そっか」
良かった。
「女と会ってた、って言った方が良かったか?」
ほっと安堵した途端エースがそう言ってにやりと笑った。
「・・・・・言われたって何も出来ないじゃん私」
「・・・・まァな」
「何も、言えないし」
「でも言うだろ」
「・・・・・・口では、言うかもだけど」
「これだな」
「え、あ」
エースは自分で振った癖に私の答えをスルーして、
目の前にあったクッキーに手を出した。
「・・・食っていいんだろ?」
「・・・・うん」
頷いた私を見てクッキーをぱくりと口に入れた。
・・・・ドキドキドキ。
「・・・別に」
ぽつりと出たエースの感想に思わずパニック。
別に美味しくない!?
「べべべ別にって何!?」
「別に冷めたって美味いけど」
「・・・サクサク?」
「ほら」
冷めてもサクサクだっただろうか、と聞いてみたら、
ほら、と差し出されたクッキー。
こっこれってはいあーん的な!!
そのままぱくりと口に入れた。
「おまっ・・・手で取って食え!!」
「あ、ほんとだサクサクだぁ」
「・・・・・アコてめェ」
睨み付けるエース(でも全然怖くはない)、を無視して冷めたクッキーを味わった。
「良かった・・・ちゃんと美味しいのエースに食べてもらえて」
「・・・・作り方が悪いと冷めたらべちゃっとすんだよ」
「そうなの!?」
「だからまぁ・・・上手く出来てんじゃねェの?」
「美味しかった!?」
「美味いってさっき言っただろ。・・・・馬鹿」
何回でも聞きたい、エースの美味しいを。
「そっかそっかぁ、良かったぁぁ」
「・・・・飯」
「ん?」
エースがぽつりと何か言った。
「飯食ってけよ。どうせ暇だろ」
「暇!すんごい暇!!」
「借りは返す」
・・・・貸し借りじゃないのに。
でも、嬉しい。
「・・・ちったァ手伝えよ」
「勿論!!・・・・夫婦みたいだねっ」
「・・・・・ばーか」
で結局。
「・・・・・エースの手料理には勝てません」
結局負けた。
だってエースの作るご飯すっごい美味しいんだもの!!!
ああっ悔しいやら嬉しいやら!!
+勝ちたい! 終+