宣戦布告!
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「ねえ、エースってば」
「・・・・・あんま話しかけて来んな」
・・・・・・・やれやれだよ。
小さい時は兄妹みたいに一緒に居た。
そんな幼馴染も、
お年頃というやつらしい。
話しかけてくんな、だって。
ちょーっと身体が大きくなったっていうだけで偉そうに。
・・・・・ふんだ。
実の兄弟のルフィとはすっごい仲良さそうなのに。
「行くぞルフィ」
「おお!」
・・・・・行くぞルフィ、だってさ。
そりゃ私にだってお姉ちゃんは居るけど!
年も離れててお互い1人暮らしだからそんな頻繁に会える訳じゃない。
エースは同じ大学なのに、
話しかけようと避ける。
・・・・・高校生になってから、だったかな。
エースの私に対する態度が変わったのは。
・・・・・ああ、男って面倒くさい。
こういう時は。
「どう思う?ゾロ」
1個下のゾロに相談。
某ファーストフード店でコーラをごくごく。
「・・・・・何で俺に聞く」
はあああ、とゾロが深いため息。
ゾロはルフィのお友達だけど、私の友達でもあるし、何より思春期に邪魔されてないいい奴だからね。
「だってゾロエースとも仲いいし。男の子同士でしょ?」
「・・・・お前いつから男になったんだ?」
「私の話しじゃないって。エースの話し」
「別に普通だろ」
「そりゃゾロとかには普通かもしれないけど」
「・・・・まあ、昔を知ってる奴ってのは気恥ずかしい部分がるんじゃねえのか」
「そんなもん?」
「そんなもんだ」
「じゃあその気恥ずかしい壁を取っ払うにはどうしたらいいと思う?」
「時間がたてば勝手に何とかなる」
「・・・・・時間、かぁ」
ゾロに御礼を言って別れた。
・・・・・ゾロは普通に接してくれるのにな。
ルフィだって普通なのに。
・・・・・エース、だけが。
「じゃじゃん!」
休みの日。
ルフィにお願いして家に入れてもらって、
エースとルフィにそれを見せた。
「おおおー!!」
ルフィは目を輝かせ、
「・・・・何だよそれ」
エースは目をチケットを一瞬だけ見て目を逸らした。
「食べ放題のチケット。3枚」
「行こうぜエース!!」
「・・・・行きたいんなら2人で行って来いよ」
ノリノリのルフィに、冷たいエース。
「エースも行こうよ」
「行かねェ」
「エース行かねェのか!?食い放題なんだぞ!」
「ああ、2人で行って来い」
・・・・意地っ張り。
「行こルフィ」
「エース!お土産買って来るからな!」
「エース!ルフィは私がもらっちゃうからね!」
もう怒った。
エースなんか置いて行ってやる。
私は怒りに任せてルフィと腕を組んで、
くるりと背中を向けた。
次の瞬間。
「っ誰がやるか!」
・・・・エースが並んだ。
「・・・・行くの?」
「仕方ねぇから行ってやるよ。アコとルフィじゃ心配だしな」
「しししっ」
ルフィも嬉しそうだし。
・・・私も嬉しい。
何だかんだ、エースはやっぱりエースだから。
優しい。
・・・・・うん、私やっぱりエースのこと好き。
決めた。
「エース」
「あ?」
「私エースのこと好き」
「な・・・・っばっ、アコおまっ何言っ」
「思春期だか何だか知らないけどその壁、絶対壊すから」
エースが勝手に作った壁に。
まずは宣戦布告。
+まずは 終+