僕ときみと
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「へっ変じゃないかなエマ!?」
「変よ」
「変!?」
「挙動不審。もっとしゃんとしなさい!!」
「はいっ」
これからエース隊長とのデート。
「大丈夫よ、ちゃんと似合ってるわ。ヘアピンも・・・そのネックレスも」
「・・・有難う、エマ」
「エース隊長に何かされたら言って頂戴、マルコ隊長に言いつけるから」
「え。・・・・エマ、マルコ隊長と」
そんな仲になったの!?
驚く私にエマはにーっこりと微笑み、
「大嫌いよ」
と言い放った。
「そ・・・・そうなの?でも」
マルコ隊長とそう言う話が出来るってことは。
・・・・それなりに仲良くなったってことでは?
「二言目にはいつもオヤジオヤジって馬鹿みたいだし冷徹だしパイナップルなのよ!?」
「あ・・・・あはは・・・・」
「・・・・でもここに残るチャンスを下さったことにだけは感謝してるのよ」
「・・・・エマ」
「あの時の私じゃその場で切り捨てられることも海に突き落とされてもおかしくなかったもの」
「そうだね、マルコ隊長に感謝」
私も感謝。
「ええ、だから私これからはなるべくマルコ隊長のお側に居ることにしたわ」
「え・・・・・」
「絶対弱みを握ってやるわ」
「・・・・・・・ガンバッテー」
・・・まあ怯えてるエマを見るよりいいかな。
「それよりほらアコ、時間よ」
「・・・あ、うん」
「背中ピン!はい、行ってらっしゃい!」
「行って来ますっ」
ドキドキする。
でもそれは今までとは違う。
その後ろ姿を見つけて、更に胸が高鳴った。
「お・・・お待たせしました」
そっと声をかければ、
優しい笑顔で振り向いてくれた。
「へェ、似合ってんな」
「へ!?」
「ピンも・・・その竜の息も」
エマとお揃いのヘアピン。
エース隊長から頂いたドラゴンブレスのネックレス。
「あ・・・有難う御座います」
やったぁ褒められた!
ああ嬉しい恥ずかしい・・・!!
なんて照れてたら、エース隊長の逞しい腕が目の前に。
「行こうぜ」
見ればエース隊長の顔は少し赤い。
・・・・これはたぶん風邪、じゃなくて。
・・・・エース隊長も照れてらっしゃる?
「は・・・・はいっ」
手を取ったら、優しく握られた。
・・・・・・・・・はう。
「・・・そういや2人で出かけンのアレだな、島の下見以来か?」
「あ・・・そう、ですね」
「あん時のアコめちゃくちゃ緊張してたな」
ケラケラと楽しそうに笑うエース隊長に私も思い出して改めて恥ずかしさがこみあげる。
・・・・そりゃ緊張もしますよ。
「今も・・・してますから」
ぽつりと呟けば、
「・・・・俺もだ」
と返って来た。
驚いて顔を見たけど、エース隊長は嬉しそうに微笑んでるばかりで。
・・・・でももし本当なら、嬉しい。
「そういえばエース隊長・・・」
「ん?」
「島の下見、って今までも何回か行かれてるんですよね」
「ああ、まァな」
「だっ誰と一緒でした!?」
「・・・気になるか?」
ニヤ、と意味ありげな笑みを浮かべたエース隊長。
「なりますよ!!」
「ははっ、素直だな。・・・まぁ経験は2回だ」
「ど、どなたと!?」
「アイリーンと・・・カタリナだったか」
アイリーンさんは美人だけど年下には興味ないって聞いたことあるし、
カタリナさんは・・・・・セクシーだしちょっと危険、かも。
「何もありませんでした!?」
「ねェって」
「カタリナさんとも!?」
「あいつは大変だった」
「何があったんですか!?」
まさかまさか・・・・!!
「酔いつぶれちまって介抱すんのがな」
「・・・・・は」
「こんな機会滅多にないわーとか言って酒浴びるように飲んでたからよ、注意したのに聞かねェし」
・・・・・よ、良かった。
「・・・アコはねェんだよな?俺以外の男と」
「なっないです!!」
「・・・っし、腹も減ったしそろそろ店に入るか」
「はい!」
エース隊長のおすすめ、という店で食事。
「以前もこの島に来られたことあるんですか?」
「ああ、あるぜ。ここオヤジの島だからな・・・見回りみてェなもんさ」
「じゃあ私の島にも行ったり・・・」
「どうだろうな・・・あん時本当はあの島は予定になかったしな」
「そうなんですか!?」
「・・・・俺が、寄ってくれるように頼んだんだ」
「そっそれって・・・・!!」
エース隊長はひひっ、と笑って、
「アコの為」
・・・・・これはもう、私死ぬんじゃないかって可愛さ。
でもそれからエース隊長は突然真剣な顔。
「・・・もう1つアコに言わなきゃいけねェことがあるんだ」
「え、何ですか?」
気軽な気持ちで聞いてたら、
「俺のオヤジは・・・・海賊王だってことさ」
・・・・とんでもないことを聞いてしまった。
「そ・・・・・それは・・・・」
「・・・嫌か?」
「嫌ですよ!そんなことで諦めるなんてー!!」
エース隊長と私じゃ釣り合わないってことなの!?
でもそんなことで諦めない!!
「・・・・アコ?」
「駄目ですか!?ずっと好きでいたら・・・・っ」
興奮した私の手をエース隊長が手に取って、
それはそれは嬉しそうの目を細めて。
私の手にちゅ、とキスをした。
「有難う、アコ」
「どどどどどういたばしく・・・・っ!!」
それから何故かその指が赤くなってることに、
私は気づいた。
「あ・・・・れ」
「アコは約束を守った。だから今度は俺が約束してそれを守る番だ」
「やく、そく?」
「これからずっと・・・・何があってもアコを守る、幸せにする」
「・・・・エースたいちょ・・・・っ」
左手の薬指に飾られた特大の、
ドラゴンブレス。
「もう離さねェからな!」
「私だって負けません!!」
1度は約束をして離れた、けれど。
・・・・・もう離れられない。
でもきっともし離れてしまってもまた一緒になれる。
・・・・そうやって紡いでいく、
私とあなたの物語。
+物語 終+