僕ときみと
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私がエマと居ると、周りがざわつく。
でもそれだけで、私には特に何もない。
・・・・でも、もしエマが1人だったら。
何言われてるか、
されてるかわからない。
「もっと落ち込んでるかと思った」
エマが居ない時部屋を訪ねて来てくれたエース隊長がそう言って笑った。
「もう開き直りました。もうこれ以上は時間が解決するのを待つしかないのかなって」
「へェ、そっか」
「勿論エマに何かしたら許しません、それは例外です」
エマは何も言わないけど。
もしそんな現場を見つけたら。
誰であろうとただじゃおかない。
「そん時ゃ俺も協力するぜ」
「有難う御座います・・・!」
「エマ、まだ決めてないんだろ?」
「みたいです。本当に悩んでる、って言ってました」
「・・・・だろうな」
「とりあえず言うだけは言えたのでスッキリしました。だからあとは・・・エマに任せます」
「アコちゃんと寝れてるか?」
「あははっ、大丈夫ですよ」
「寝れなかったら来いよ、一緒に寝てやるから」
「あ・・・・あはは・・・・有難う御座います・・・・」
本気なのかからかってるのかわからないエース隊長に顔を真っ赤にしながらそう返事するのが精一杯だった。
「あ、私そろそろ行かないと・・・」
「おう、俺も行く」
「エース隊長も具合悪くてもそうでなくても遠慮なく来て下さいね!」
出来れば私の居る時に、なんて。
・・・・言えなかったけど。
「ねぇアコ、もうエマと話すのやめたら?」
「何でですか?」
「何でって、ほら・・・・あるでしょ、色々」
・・・・エイミーさん、この人はちょっと苦手だ。
「何もありません」
「・・・・・裏切者」
ぼそっと呟いた言葉にかっとなったけど、
深呼吸。
「裏切者なんて何処にも居ませんし」
「よく言うわ」
「嘘情報を伝えて敵を翻弄し、早めに潰しただけだと思いますが」
「結果論でしょ?」
「結果論で十分だと思います」
「あなただって裏切られて閉じ込められたんでしょ?」
「守ってくれたんです、私を巻き込まないように」
エイミーさんは目をぱちくりとさせて、
「・・・・お人好しって言われる?」
「・・・・最近ちょっと」
呆れたように微笑んだ。
「でしょうね。そういう考え方、私は嫌いじゃないけど」
「ほんとですか!?」
「他の皆が信じるかは複雑よ、エマも何も言わないし」
・・・何だか少し、エイミーさんの印象変わったかも。
もっと難しくて怖い人だと思ってた。
「エマが何か言えば・・・・変わると思いますか?」
「エマだけじゃ駄目ね。アコと・・・あともう1人くらい信用出来る方が居ないと」
アコだけじゃ弱いわ、と言ってくれるエイミーさんの真剣さが伝わって来る。
・・・嬉しい。
「が・・・頑張ります・・・!」
「アコがそこまでする必要あるの?」
「したいんです、私が」
エマが船を降りるにしても、その時エマが笑っていられるように。
私が笑って送り出せるように。
「・・・そう、じゃあ頑張って。ところでアコ、この間の処方箋だけど」
「あ、はいっ」
仕事の話しに切り替わったところで気持ちも切り替えようとした時、
「アコ居るか!?」
慌てたエース隊長が入って来た。
「エース隊長!?どうされました!?」
「エイミー、アコ借りるぜ!」
「は?」
エイミーさんがぽかんと口を開けたままで、
でも私はピンと来た。
「エマですか!?」
「あァ」
エース隊長に手を取られて、
「エイミーさんごめんなさいっ」
一言だけ残して部屋を出た。
「何処ですか!?」
「そこの角だ!」
手を繋いだまま走った。
「エマ!?」
エース隊長に連れて行かれたその場所で、
エマはアリッサさん達5人のナースさんに囲まれていた。
「ほらエマ、アコにも謝りなさいよ」
「アリッサさん、私エマに謝ってもらうようなことはされてませんっ」
必死に抗議したけど、
「あらアコはいいのよ、悪くないんだから。大丈夫、私たちが守ってあげるから」
・・・・通じない。
「私たちもう仲直りしたんです。エマはたくさん私に謝ってくれましたし、私も謝りました」
「お人好しなアコは騙せても私たちは騙せないわよエマ」
エマはただ無表情に前を見てる。
・・・・でもきっと。
私は無理やり割って入って、エマの手を取った。
「アコ、私は平気。だから、」
「私が平気じゃないの!」
エマを思いっきり抱きしめた。
「エマは私の大事な親友です、だから信じてます。ずっと」
平気なはずない。
エマだって。
「私たちには信じられないわ」
・・・・でもこう言うアリッサさん達の気持ちもわからない訳じゃない。
「エマ、お願い言って」
エマの口から言えばきっと。
でもエマは何も言ってくれなかった。
「・・・・エマ」
「俺は信じてるけどな」
そこに入ってくれたのはエース隊長の声。
「・・・お言葉ですがエース隊長もアコと同様騙されてるとしか」
「俺も信じてやってるよい」
・・・・・・・・・よい?
「マルコ隊長まで・・・どういうおつもりですの?」
まさかのマルコ隊長!?
「1番の被害者であるこいつらが・・・仲間であるこいつらが信用しろってんならそれで十分だろい?」
「だよな、マルコ」
「・・・私にそんな価値は御座いませんわ、マルコ隊長、エース隊長」
「エマ、」
「私利私欲の為に皆さんを利用したんですもの」
「結果こいつらが行かなきゃてめェのモン取り返せなかっただろうよい」
「それは・・・」
「親の形見より大事なモンを守る為だろうが」
「・・・・親の形見、取られてたの?エマ」
今初めて知った様子のアリッサさん達は目を丸くして驚いてる。
「そんなの言い訳にならないもの。私は裏切者で十分ですわ」
「・・・・そうよ、裏切者に変わりないわ」
「アリッサさんでも、」
エマはずっと悩んでて苦しんでて、
それでもマルコ隊長の目を盗んで1番に連絡してくれたのは私、で。
・・・・なのに何も出来ないなんて。
「だって仲間である私たちに言わなかったんだもの。・・・・悔しいじゃない、そんなの」
「・・・・アリッサさん?」
言葉に棘はない。
「巻き込みたくなかった・・・・それだけ、です」
掠れた声でエマが言った。
その瞬間、
エマを抱きしめる私ごと抱きしめられた。
柔らかい身体は、アリッサさんのもの。
「馬鹿ね・・・・早く言いなさい、そういうことは」
エマの頬に涙が流れたのが見えた。
・・・・マルコ隊長、やっぱり優しい人。
これからもエマのこと守ってくれればいいのにと思った。
+1人、2人 終+
でもそれだけで、私には特に何もない。
・・・・でも、もしエマが1人だったら。
何言われてるか、
されてるかわからない。
「もっと落ち込んでるかと思った」
エマが居ない時部屋を訪ねて来てくれたエース隊長がそう言って笑った。
「もう開き直りました。もうこれ以上は時間が解決するのを待つしかないのかなって」
「へェ、そっか」
「勿論エマに何かしたら許しません、それは例外です」
エマは何も言わないけど。
もしそんな現場を見つけたら。
誰であろうとただじゃおかない。
「そん時ゃ俺も協力するぜ」
「有難う御座います・・・!」
「エマ、まだ決めてないんだろ?」
「みたいです。本当に悩んでる、って言ってました」
「・・・・だろうな」
「とりあえず言うだけは言えたのでスッキリしました。だからあとは・・・エマに任せます」
「アコちゃんと寝れてるか?」
「あははっ、大丈夫ですよ」
「寝れなかったら来いよ、一緒に寝てやるから」
「あ・・・・あはは・・・・有難う御座います・・・・」
本気なのかからかってるのかわからないエース隊長に顔を真っ赤にしながらそう返事するのが精一杯だった。
「あ、私そろそろ行かないと・・・」
「おう、俺も行く」
「エース隊長も具合悪くてもそうでなくても遠慮なく来て下さいね!」
出来れば私の居る時に、なんて。
・・・・言えなかったけど。
「ねぇアコ、もうエマと話すのやめたら?」
「何でですか?」
「何でって、ほら・・・・あるでしょ、色々」
・・・・エイミーさん、この人はちょっと苦手だ。
「何もありません」
「・・・・・裏切者」
ぼそっと呟いた言葉にかっとなったけど、
深呼吸。
「裏切者なんて何処にも居ませんし」
「よく言うわ」
「嘘情報を伝えて敵を翻弄し、早めに潰しただけだと思いますが」
「結果論でしょ?」
「結果論で十分だと思います」
「あなただって裏切られて閉じ込められたんでしょ?」
「守ってくれたんです、私を巻き込まないように」
エイミーさんは目をぱちくりとさせて、
「・・・・お人好しって言われる?」
「・・・・最近ちょっと」
呆れたように微笑んだ。
「でしょうね。そういう考え方、私は嫌いじゃないけど」
「ほんとですか!?」
「他の皆が信じるかは複雑よ、エマも何も言わないし」
・・・何だか少し、エイミーさんの印象変わったかも。
もっと難しくて怖い人だと思ってた。
「エマが何か言えば・・・・変わると思いますか?」
「エマだけじゃ駄目ね。アコと・・・あともう1人くらい信用出来る方が居ないと」
アコだけじゃ弱いわ、と言ってくれるエイミーさんの真剣さが伝わって来る。
・・・嬉しい。
「が・・・頑張ります・・・!」
「アコがそこまでする必要あるの?」
「したいんです、私が」
エマが船を降りるにしても、その時エマが笑っていられるように。
私が笑って送り出せるように。
「・・・そう、じゃあ頑張って。ところでアコ、この間の処方箋だけど」
「あ、はいっ」
仕事の話しに切り替わったところで気持ちも切り替えようとした時、
「アコ居るか!?」
慌てたエース隊長が入って来た。
「エース隊長!?どうされました!?」
「エイミー、アコ借りるぜ!」
「は?」
エイミーさんがぽかんと口を開けたままで、
でも私はピンと来た。
「エマですか!?」
「あァ」
エース隊長に手を取られて、
「エイミーさんごめんなさいっ」
一言だけ残して部屋を出た。
「何処ですか!?」
「そこの角だ!」
手を繋いだまま走った。
「エマ!?」
エース隊長に連れて行かれたその場所で、
エマはアリッサさん達5人のナースさんに囲まれていた。
「ほらエマ、アコにも謝りなさいよ」
「アリッサさん、私エマに謝ってもらうようなことはされてませんっ」
必死に抗議したけど、
「あらアコはいいのよ、悪くないんだから。大丈夫、私たちが守ってあげるから」
・・・・通じない。
「私たちもう仲直りしたんです。エマはたくさん私に謝ってくれましたし、私も謝りました」
「お人好しなアコは騙せても私たちは騙せないわよエマ」
エマはただ無表情に前を見てる。
・・・・でもきっと。
私は無理やり割って入って、エマの手を取った。
「アコ、私は平気。だから、」
「私が平気じゃないの!」
エマを思いっきり抱きしめた。
「エマは私の大事な親友です、だから信じてます。ずっと」
平気なはずない。
エマだって。
「私たちには信じられないわ」
・・・・でもこう言うアリッサさん達の気持ちもわからない訳じゃない。
「エマ、お願い言って」
エマの口から言えばきっと。
でもエマは何も言ってくれなかった。
「・・・・エマ」
「俺は信じてるけどな」
そこに入ってくれたのはエース隊長の声。
「・・・お言葉ですがエース隊長もアコと同様騙されてるとしか」
「俺も信じてやってるよい」
・・・・・・・・・よい?
「マルコ隊長まで・・・どういうおつもりですの?」
まさかのマルコ隊長!?
「1番の被害者であるこいつらが・・・仲間であるこいつらが信用しろってんならそれで十分だろい?」
「だよな、マルコ」
「・・・私にそんな価値は御座いませんわ、マルコ隊長、エース隊長」
「エマ、」
「私利私欲の為に皆さんを利用したんですもの」
「結果こいつらが行かなきゃてめェのモン取り返せなかっただろうよい」
「それは・・・」
「親の形見より大事なモンを守る為だろうが」
「・・・・親の形見、取られてたの?エマ」
今初めて知った様子のアリッサさん達は目を丸くして驚いてる。
「そんなの言い訳にならないもの。私は裏切者で十分ですわ」
「・・・・そうよ、裏切者に変わりないわ」
「アリッサさんでも、」
エマはずっと悩んでて苦しんでて、
それでもマルコ隊長の目を盗んで1番に連絡してくれたのは私、で。
・・・・なのに何も出来ないなんて。
「だって仲間である私たちに言わなかったんだもの。・・・・悔しいじゃない、そんなの」
「・・・・アリッサさん?」
言葉に棘はない。
「巻き込みたくなかった・・・・それだけ、です」
掠れた声でエマが言った。
その瞬間、
エマを抱きしめる私ごと抱きしめられた。
柔らかい身体は、アリッサさんのもの。
「馬鹿ね・・・・早く言いなさい、そういうことは」
エマの頬に涙が流れたのが見えた。
・・・・マルコ隊長、やっぱり優しい人。
これからもエマのこと守ってくれればいいのにと思った。
+1人、2人 終+