僕ときみと
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「へ・・・部屋も一緒なんですか?」
「エマから聞いてなかったか?」
「は・・・・はい」
聞いてないよエマ!
いざ夜で今夜寝る部屋を取れたのはいいけど、
1部屋しか用意されてない状況に疑問を口にしたら部屋も一緒だぜ?ってエース隊長の答え。
「・・・・別にどうしてもって訳じゃねェし、今からなら部屋とれるかもしれねェけど」
どうする?
と、悩む私にエース隊長は優しく声をかけてくれた。
「お・・・驚いただけなので、私は大丈夫、なんですけど」
「けど?」
「むしろエース隊長にすみません・・・」
「何でアコがすみませんなんだよ?」
「だって同じ部屋ならもっと可愛い子の方が」
良かったと思うから。
私なんかで申し訳ない。
軽いショックを受けてる私の耳に聞こえてきたのは笑い声。
「・・・っ、くく、やっぱ面白いなアコ」
「・・・・エース隊長?」
「そんなこと気にすんのアコくらいだぜ?」
「そうですか・・・?」
「それにそれを言うなら俺も同じだろ。俺で悪かった」
「何をおっしゃいますかエース隊長はイケメンですよ!!間違いなく!!」
思わず興奮してしまって大絶叫。
これにエース隊長は、大爆笑。
「ぶはははっ!!ははっ、ありがとなアコ!」
・・・何かちょっと恥ずかしいけど、私は間違ってない。
「いえ・・・・」
「アコだって十分可愛いだろ?それにアコを指名したの俺だからな」
「え・・・・エース隊長がっですかっ!?」
私を!?
「あァ。アコと一緒なら楽しそうだと思ってよ」
「う・・・嬉しいです!有難う御座います・・・っ」
あれ、でもちょっと待って。
ってことは、
「・・・マルコ隊長がエマを指名したんですか?」
・・・ってことになるよね?
でもそう聞いた途端エース隊長のお顔が少し強張った・・・ような気がした。
「エマは・・・・そうだな、まァそんな感じだ」
あ、絶対誤魔化された。
そう感じた。
「ま、それはともかく今夜は部屋から出るなよ」
「え?」
「この島、良くねェ感じだからな」
「・・・・はい」
そうだ、忘れてたけど。
この島の良くない雰囲気。
気を引き締めないと。
「怖いんなら俺と一緒に寝るか?」
「はへ!?」
「前にもあっただろ、同じベッドで寝たこと」
ケラケラとエース隊長が笑った。
あ・・・・あった、確かに。
でもあの時は少し酔ってたし・・・!
「だっ大丈夫です・・・!」
「そっか、残念」
「ざ・・・・っ!?」
残念!?
「そういやエマに連絡しなくていいのか?」
「あっそうでした!」
そろそろエマに連絡しないと!
「邪魔なら部屋出るけど、どうする?」
「お構いなく・・・!」
・・・と言ってはみたものの、
エース隊長とどうなの?とかエマに聞かれたらどうしよう!
ああ、エマ変なこと聞かないでね・・・!
心の中で願いながらエマの電伝虫にかけてみる。
・・・・・・けど。
「・・・・今忙しいみたいですね」
電伝虫は眠ったまま。
「・・・だな」
「エース隊長はどなたかにご連絡などは?」
「報告は帰ってからすりゃいいんだし、特にねェな」
ほっ。
船に好きな女の人居たら絶対連絡するだろうし・・・良かった。
エマと話しが出来なかったのは残念だったけど。
「風呂、入るか」
「お、お先にどうぞっ」
「アコ先に入れよ」
「いえっ私よりエース隊長お先に!」
「・・・別に覗いたりしねェぜ?」
「そそそそんなつもりではなくてですねっエース隊長お疲れでしょうしっ」
「疲れ?何で」
「ストライカー運転されて、私のことお気遣い頂いて・・・!」
「別にあんなの疲れねェって。アコのことも気にし過ぎ」
「そ・・・そうですか?」
「あァ。だから先入って来いよ。な」
「・・・・では、お言葉に甘えさせて頂きますね」
このまま譲り合っても埒が明かないし。
エース隊長の優しさに甘えることにしよう。
どぎまぎしながら準備して、
湯船にちゃぷん。
・・・・やっぱり落ち着かない。
お風呂から出たら・・・エース隊長にいい匂いだな、とか言われたりして。
そしてそのまま抱きしめられたり・・・とか。
・・・・・・想像してみたけど。
ある訳ないか。
どっちにしても幸せな状況であることに変わりはない。
今までは頑張って攻めて来たけど・・・今日はこのままでも、いいよね?
「お待たせしました・・・っ」
「お、サッパリしたな?」
「はい、お次エース隊長どうぞ」
「ああ、何かあったら大声出せよ」
「大丈夫です、ごゆっくり・・・」
エース隊長だってお風呂の時くらいゆっくりしてもらわないと。
そう思って大丈夫、って言ったんだけど。
こつん、とエース隊長の手が私の額を軽く叩いた。
「遠慮すんな。いいから呼べって。わかったら返事」
「・・・・は、い」
まるで『お兄ちゃん』のような笑みで私を見つめて、
エース隊長は浴槽へ向かった。
・・・・・倒れそう。
もう1回、と再びエマに連絡を試みる。
ぷるぷるぷるぷる、と呼び出し音の後、
『アコ?』
「エマ!良かった、元気そう」
『アコも何もなかったみたいね』
「大丈夫。でも島はちょっと変、かも」
『変?』
「上手く言えないけど・・・もしかしたらモビーは停泊出来ないかも」
『まあ、そうなの・・・気を付けてね、アコ』
「うん、ありがと。そっちは変わりない?」
『・・・・・ええ』
「・・・エマ?」
返事の前に少し沈黙があったことが少し気になった。
『何でもないのよ、本当に。・・・・声が聞けて良かったわ、アコ。頑張って』
「でもエマ、」
『本当に・・・気を付けてね。それじゃあ』
そこで、電伝虫が目を閉じた。
・・・・・・絶対何かあったのに。
でもエマが言ってくれないんじゃあどうしようもない。
ふぅ、と一息ついて仕方なく冷蔵庫からお茶を取り出して、喉に通した。
んー!美味しい!
「お、美味そうだな」
「っ、おかえりなさいませエース隊長!」
ちょうどエース隊長がお風呂からあがったらしい。
その姿を見て心臓が跳ねあがった。
上半身裸にハーフパンツ。
それはいつものことなのに、妙に色気を感じてしまった。
・・・・・お風呂上りすごい。
私のお風呂上りじゃ色気は出せないわ。
「俺も飲みたい」
「あ、新しいのおつぎします」
「いや、それでいい」
「こっ、これですか?」
私の飲みかけですよ!?
「ん。いいか?」
「ど・・・・・・どぞっ」
勢いよく差し出したそのお茶をエース隊長は迷うことなくごくり。
・・・・っ私が口つけたものをエース隊長がっ!!
こ・・・これってアレだよね間接キス・・・だよね!?
ひゃああああ!!!
「ぷはーっ美味ェ!!」
「す・・・素晴らしい飲みっぷりですねエース隊長!」
「アコももっと飲むか?」
っか、考えただけで鼻血出そうなんですけどそれ!
「だっ大丈夫・・・です!!」
「そっか?」
「はい・・・それより、今日のまとめされますか?」
「まとめ?」
「えと、エマが・・・1日の終わりにはその日に気づいたことや感じたことの報告のまとめをするのよって」
言ってたんですけど。
「大変だったんだな、エマ」
「・・・と、おっしゃいますと」
「寝ようぜ?」
どん。
見事な笑顔でそう言われては。
「・・・・っは、あははっ、ですね!私も眠くなってきちゃいました」
エース隊長らしくて、思わず笑ってしまった。
「だろ?アコも疲れてるんじゃねェ?」
「・・・少し」
「んじゃ今日は終了。お疲れ」
「はい、お疲れ様でした」
「おやすみ、アコ」
「は・・・・・・・・」
はい、と言おうとして止まった。
エース隊長がおやすみ、と言って私の頬に口づけたから。
・・・・・・・今何が起こったの?
そんな問いを口にする間もなくエース隊長はさっさとベッドに入ってしまい、
私も慌てて隣のベッドに入った。
・・・・・・何この幸せな1日。
あ、エース隊長酔ってたのか。
+こんなことって 終+