Thank you for...
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「そういえば私エースにお願いしたいことがあって」
「俺に?」
まだ慣れないエース呼びに戸惑いながら、それでも嬉しそうなエースに結構真剣なお願い。
船長さん・・・・・お父さんにさっき挨拶してから思ってたこと。
「私を鍛えて欲しいの」
「断る」
けれど私の真面目なお願いはあっさり断られた。
「なっ・・・・・・何で?」
「お願いっつーからもっと可愛いことだと思ってたのによ」
「・・・・・・・・・・可愛いことって?」
「抱きしめてーとかキスしてーとか」
ニヤニヤしながら見つめてくるエースに耳を塞ぎたくなった。
・・・・・・・・エースってこういう人だったっけ?
「・・・・・・・そんなお願いしないもん」
「何で」
「しなくてもしてくれるから」
だから、する必要がないのだ。
と思っていたら、
「それもそーだな。じゃ、しようぜ」
したり顔で迫ってきたエース。
「今はしないっ!」
必死でそう言い返すとエースは、ちぇ、と軽く舌打ち。
「そもそもアコが鍛える必要なんかねェだろ?俺が守るって」
「それは嬉しいし信じてるけど、でもやっぱり甘えたままでいたくないっていうか」
「俺はもっと甘えて欲しいんだよ」
「・・・・・・・・・・うー」
嬉しい。
嬉しすぎる。
・・・・・でも私もこの海賊船で生きていくと決めた以上甘え続けてる訳にはいかない。
言葉に詰まって、それでも納得しない私にエースは諦めたように、はあ、とため息を吐いた。
「わかった。じゃあ俺をその気にさせてみろ」
「・・・・・・・・その気?」
「アコの願いなら何でも叶えてやるって気にさせるんだよ俺を。どんな手を使ってもいいぜ」
そう言って不敵に笑むエースがカッコイイと不覚にも思ってしまった。
・・・・・・・・・ていうかどうやれば。
私は必死に考えて、
「エース様!お願いします!」
頭を下げてお願い。
「駄目だな」
「・・・・・・・・・・・・・・・エースさぁぁん」
「そんな顔しても駄目だ」
「・・・・・・・・・大好きなエースだから頼んでるのに」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・駄目」
エースは少しだけ沈黙した後やっぱり拒否の言葉を口にした。
むう。
「・・・・・・・・・・じゃあ、横向いて」
「横?こうか?」
あと私に出来るのはこれくらいしかない。
恥ずかしいけど。
すっごーく恥ずかしいけど。
私の言う通りに横を向いてくれた為、
見えたエースの頬。
私はそこに、
ちゅ、
と軽く自分の唇を押し付けた。
「・・・・・・・・・・・・・アコ?」
「・・・・・・っお願い、エース」
驚いた顔でこちらを見たエースに再度必死のお願い。
「・・・・・っ!!」
エースは私の顔をじっと見つめた後、
「え、あ、」
腕を引き寄せられて、あっという間に。
今度は私の唇は、エースの頬じゃなくて、
エースの唇と重なった。
「するなら・・・こっちにしとけよ」
「・・・・・・・・・うん」
「仕方ねェから鍛えてやる」
そしてエースからの合格。
やった!
「じゃあまずは俺からのキスを避けてみること」
「ふぁい!?」
喜んだのも束の間、再び迫るエースの顔。
今度は触れるだけの簡単なものじゃなくて、深く求められた。
「・・・・・・・ん、あ、」
ずるい、こんなの。
避けられる訳、ないのに。
「もう1回」
「ちょっ、待っ」
「おーい2人とも!宴始まるぞー!!」
唇が重なる寸前のところでドアの外から聞こえた隊員さんの声。
「・・・・・・・・・・・宴、だって。エース」
エースは軽く舌打ちをして、立ち上がった。
「行くか、アコ」
「あ、うん」
私の前を歩き出したエースに、
私は伝えたいことがあって。
「アコ?行かねェの?」
「エース」
「ん?」
「・・・・・・・・・愛してくれて、有り難う」
知らない世界に来て戸惑っていた私を助けてくれて。
守ってくれて。
・・・愛してくれて。
エースは私の言葉に破顔して、
「バーカ。それはこっちの台詞だっての。アコ」
「・・・・・・・・ん」
「鬼の血を引くこの俺を・・・・こんなどうしようもねェ俺を、愛してくれて・・・有り難う」
そして私はエースと手を繋いで。
2人でこれから始まる宴へと向かった。
ポケットの中に入ってる懐中時計が時を刻む。
2人、同じ時間を。
+Thank you for loving me 終+
「俺に?」
まだ慣れないエース呼びに戸惑いながら、それでも嬉しそうなエースに結構真剣なお願い。
船長さん・・・・・お父さんにさっき挨拶してから思ってたこと。
「私を鍛えて欲しいの」
「断る」
けれど私の真面目なお願いはあっさり断られた。
「なっ・・・・・・何で?」
「お願いっつーからもっと可愛いことだと思ってたのによ」
「・・・・・・・・・・可愛いことって?」
「抱きしめてーとかキスしてーとか」
ニヤニヤしながら見つめてくるエースに耳を塞ぎたくなった。
・・・・・・・・エースってこういう人だったっけ?
「・・・・・・・そんなお願いしないもん」
「何で」
「しなくてもしてくれるから」
だから、する必要がないのだ。
と思っていたら、
「それもそーだな。じゃ、しようぜ」
したり顔で迫ってきたエース。
「今はしないっ!」
必死でそう言い返すとエースは、ちぇ、と軽く舌打ち。
「そもそもアコが鍛える必要なんかねェだろ?俺が守るって」
「それは嬉しいし信じてるけど、でもやっぱり甘えたままでいたくないっていうか」
「俺はもっと甘えて欲しいんだよ」
「・・・・・・・・・・うー」
嬉しい。
嬉しすぎる。
・・・・・でも私もこの海賊船で生きていくと決めた以上甘え続けてる訳にはいかない。
言葉に詰まって、それでも納得しない私にエースは諦めたように、はあ、とため息を吐いた。
「わかった。じゃあ俺をその気にさせてみろ」
「・・・・・・・・その気?」
「アコの願いなら何でも叶えてやるって気にさせるんだよ俺を。どんな手を使ってもいいぜ」
そう言って不敵に笑むエースがカッコイイと不覚にも思ってしまった。
・・・・・・・・・ていうかどうやれば。
私は必死に考えて、
「エース様!お願いします!」
頭を下げてお願い。
「駄目だな」
「・・・・・・・・・・・・・・・エースさぁぁん」
「そんな顔しても駄目だ」
「・・・・・・・・・大好きなエースだから頼んでるのに」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・駄目」
エースは少しだけ沈黙した後やっぱり拒否の言葉を口にした。
むう。
「・・・・・・・・・・じゃあ、横向いて」
「横?こうか?」
あと私に出来るのはこれくらいしかない。
恥ずかしいけど。
すっごーく恥ずかしいけど。
私の言う通りに横を向いてくれた為、
見えたエースの頬。
私はそこに、
ちゅ、
と軽く自分の唇を押し付けた。
「・・・・・・・・・・・・・アコ?」
「・・・・・・っお願い、エース」
驚いた顔でこちらを見たエースに再度必死のお願い。
「・・・・・っ!!」
エースは私の顔をじっと見つめた後、
「え、あ、」
腕を引き寄せられて、あっという間に。
今度は私の唇は、エースの頬じゃなくて、
エースの唇と重なった。
「するなら・・・こっちにしとけよ」
「・・・・・・・・・うん」
「仕方ねェから鍛えてやる」
そしてエースからの合格。
やった!
「じゃあまずは俺からのキスを避けてみること」
「ふぁい!?」
喜んだのも束の間、再び迫るエースの顔。
今度は触れるだけの簡単なものじゃなくて、深く求められた。
「・・・・・・・ん、あ、」
ずるい、こんなの。
避けられる訳、ないのに。
「もう1回」
「ちょっ、待っ」
「おーい2人とも!宴始まるぞー!!」
唇が重なる寸前のところでドアの外から聞こえた隊員さんの声。
「・・・・・・・・・・・宴、だって。エース」
エースは軽く舌打ちをして、立ち上がった。
「行くか、アコ」
「あ、うん」
私の前を歩き出したエースに、
私は伝えたいことがあって。
「アコ?行かねェの?」
「エース」
「ん?」
「・・・・・・・・・愛してくれて、有り難う」
知らない世界に来て戸惑っていた私を助けてくれて。
守ってくれて。
・・・愛してくれて。
エースは私の言葉に破顔して、
「バーカ。それはこっちの台詞だっての。アコ」
「・・・・・・・・ん」
「鬼の血を引くこの俺を・・・・こんなどうしようもねェ俺を、愛してくれて・・・有り難う」
そして私はエースと手を繋いで。
2人でこれから始まる宴へと向かった。
ポケットの中に入ってる懐中時計が時を刻む。
2人、同じ時間を。
+Thank you for loving me 終+