もう1つの家族
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「ただいまーっと」
買い物を終えて帰ってみたけど
まだ両親はデートから帰っていないようだ。
とりあえず買ってきた食材を出して、
エプロン装着。
早速料理に取り掛かりますか。
「何か手伝うか?」
「ううん、エースは座ってて」
エースの申し出を断って、私は服の袖をめくる。
「そっか、悪ィな」
そして、
「楽しみにしてる」
エースのこの一言で私は断然やる気モード。
味噌汁を作って。
味見。うん、オッケ。
卵焼き。あとは焼くだけ状態にしておく。
魚も半分焼いておいて、あとは炒め物。
お肉も一口サイズに切って、
野菜を細かく切って行く。
と、
「へェ、器用なもんだな」
「うわ!」
後ろからいきなりエースの声がして、私は驚いて声をあげた。
しかし我ながら、
「くっ、色気ねェ叫び声だなオイ」
・・・・エースに言われなくても知ってるってば。
にしてもいつから立ってたんだろ。
「座ってていいって言ったのに」
「ん、ああまァな」
「・・・・?」
変なエース。
「俺のコトは気にすんな。続けろよ」
「あ、うん」
言われたとおり野菜に包丁を向ける。
勿論憎きにんじんも切り刻む。
でも、
ぎゅ。
後ろから突然抱きしめられた。
誰が、ってそんなの
エースしか、居ない訳で。
「えー、す?」
危ないよ、と言おうとしたけど。
エースがいつもと違う気がして言えなかった。
「なあアコ、もし俺が・・・・」
言いかけてエースは黙る。
もし、俺が?
続きを促そうとした時ガチャ、とドアの開く音がした。
「ただいまー!夕飯は順調かしらー?」
「2人にたい焼き買ってきたぞー」
母と父の声。
その瞬間、
エースはぱっと私から離れて、まるで何事もなかったかのように、
「たい焼き!?」
と反応して行ってしまった。
結局何だったのかわからないまま夕飯へ。
「あらうまく出来てるじゃない、アコの嫌いなにんじんもちゃんと入ってるし、偉い偉い」
「ま、まあね!それじゃ頂きます!」
私の言葉を合図にそれぞれお箸をつける。
気になるのはエースの反応で。
私はちら、とエースを見る。
「ん!うめェ!!」
その言葉に私はほっと一安心。
「そう?良かった。たくさん食べてね」
「おう!」
と、いうところで。
私は隣に座るエースに小声で話しかける。
「ねね、エース、私のぶんのにんじんも食べてくれるんだよね?」
「ん?ああ、食ってやるよ。アコが俺の言うコト聞いてくれンならな」
「はい?」
「食って欲しいんだろ?」
「・・・・・っ卑怯者ぉ」
そんなの聞いてないぃぃ!!
「忘れたのか?アコ。俺は海賊だぜ?」
そうでした!
更に小声で私達は続ける。
「・・・ルフィのフィギュアならあげないよ?」
最初欲しがってたもんね。
あげないけど!
「そんなんじゃねェよ。飯食ったら俺の部屋な」
そう言われてしまっては私に拒否権はない。
うぐう。騙された!
いや!確かにタダでとは言ってなかったけど!
そして夕食の後、
私はエースの部屋へ。
「・・・・・・私は何をすればいいのでしょうかエース様」
何を言われるのか不安なんですけど。
エースはニヤッと笑ったあと、言った。
「今度、アコが楽しいと思うトコに連れてってくれ」
「・・・・え、いいけど」
「よし、じゃ決まりだな」
「あ、うん。それで、いいの?」
拍子抜けした。もっとすごいコト言われるものかと。
「じゃあ一緒に風呂でも入るか」
「すみませんでした」
私が楽しいと思うトコ?
カラオケ?ゲーセン?
・・・・・・・遊園地とか、かな。
こっちの世界に来てから考えてたことがある。
俺は突然こっちに来た。
それもアコが居ない時に。
だから帰るときもアコが居ない時に突然帰るって事態もあり得る。
・・・・もし、そうなったら。
アイツは泣くだろうか。
そういえばまだ泣いたトコ見たことねえな。
ああ、でもやっぱ笑ってて欲しいと思う。
そしてもし、そうなったら。
俺がここに居たことなんて時がたてば夢か幻になってしまうんじゃないかと思った。
本のキャラが自分の世界に来ていたなんて。
そんなの本人が居なくなればそうなってもおかしくない。
だから、
もし突然俺が居なくなっても、楽しかった思い出と一緒に、確かに俺が居たことを思い出してもらう為に。
+騙された! 終+
買い物を終えて帰ってみたけど
まだ両親はデートから帰っていないようだ。
とりあえず買ってきた食材を出して、
エプロン装着。
早速料理に取り掛かりますか。
「何か手伝うか?」
「ううん、エースは座ってて」
エースの申し出を断って、私は服の袖をめくる。
「そっか、悪ィな」
そして、
「楽しみにしてる」
エースのこの一言で私は断然やる気モード。
味噌汁を作って。
味見。うん、オッケ。
卵焼き。あとは焼くだけ状態にしておく。
魚も半分焼いておいて、あとは炒め物。
お肉も一口サイズに切って、
野菜を細かく切って行く。
と、
「へェ、器用なもんだな」
「うわ!」
後ろからいきなりエースの声がして、私は驚いて声をあげた。
しかし我ながら、
「くっ、色気ねェ叫び声だなオイ」
・・・・エースに言われなくても知ってるってば。
にしてもいつから立ってたんだろ。
「座ってていいって言ったのに」
「ん、ああまァな」
「・・・・?」
変なエース。
「俺のコトは気にすんな。続けろよ」
「あ、うん」
言われたとおり野菜に包丁を向ける。
勿論憎きにんじんも切り刻む。
でも、
ぎゅ。
後ろから突然抱きしめられた。
誰が、ってそんなの
エースしか、居ない訳で。
「えー、す?」
危ないよ、と言おうとしたけど。
エースがいつもと違う気がして言えなかった。
「なあアコ、もし俺が・・・・」
言いかけてエースは黙る。
もし、俺が?
続きを促そうとした時ガチャ、とドアの開く音がした。
「ただいまー!夕飯は順調かしらー?」
「2人にたい焼き買ってきたぞー」
母と父の声。
その瞬間、
エースはぱっと私から離れて、まるで何事もなかったかのように、
「たい焼き!?」
と反応して行ってしまった。
結局何だったのかわからないまま夕飯へ。
「あらうまく出来てるじゃない、アコの嫌いなにんじんもちゃんと入ってるし、偉い偉い」
「ま、まあね!それじゃ頂きます!」
私の言葉を合図にそれぞれお箸をつける。
気になるのはエースの反応で。
私はちら、とエースを見る。
「ん!うめェ!!」
その言葉に私はほっと一安心。
「そう?良かった。たくさん食べてね」
「おう!」
と、いうところで。
私は隣に座るエースに小声で話しかける。
「ねね、エース、私のぶんのにんじんも食べてくれるんだよね?」
「ん?ああ、食ってやるよ。アコが俺の言うコト聞いてくれンならな」
「はい?」
「食って欲しいんだろ?」
「・・・・・っ卑怯者ぉ」
そんなの聞いてないぃぃ!!
「忘れたのか?アコ。俺は海賊だぜ?」
そうでした!
更に小声で私達は続ける。
「・・・ルフィのフィギュアならあげないよ?」
最初欲しがってたもんね。
あげないけど!
「そんなんじゃねェよ。飯食ったら俺の部屋な」
そう言われてしまっては私に拒否権はない。
うぐう。騙された!
いや!確かにタダでとは言ってなかったけど!
そして夕食の後、
私はエースの部屋へ。
「・・・・・・私は何をすればいいのでしょうかエース様」
何を言われるのか不安なんですけど。
エースはニヤッと笑ったあと、言った。
「今度、アコが楽しいと思うトコに連れてってくれ」
「・・・・え、いいけど」
「よし、じゃ決まりだな」
「あ、うん。それで、いいの?」
拍子抜けした。もっとすごいコト言われるものかと。
「じゃあ一緒に風呂でも入るか」
「すみませんでした」
私が楽しいと思うトコ?
カラオケ?ゲーセン?
・・・・・・・遊園地とか、かな。
こっちの世界に来てから考えてたことがある。
俺は突然こっちに来た。
それもアコが居ない時に。
だから帰るときもアコが居ない時に突然帰るって事態もあり得る。
・・・・もし、そうなったら。
アイツは泣くだろうか。
そういえばまだ泣いたトコ見たことねえな。
ああ、でもやっぱ笑ってて欲しいと思う。
そしてもし、そうなったら。
俺がここに居たことなんて時がたてば夢か幻になってしまうんじゃないかと思った。
本のキャラが自分の世界に来ていたなんて。
そんなの本人が居なくなればそうなってもおかしくない。
だから、
もし突然俺が居なくなっても、楽しかった思い出と一緒に、確かに俺が居たことを思い出してもらう為に。
+騙された! 終+