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「あら、エース隊長お出掛け?」
船を出る時、美人のナースさんにそう声をかけられた。
「ああ。アコの買い物だ」
「アコ?」
名前を呼ばれたので、
「はい、アコと申します!暫くこの船でご厄介になります。
なにぶん田舎者なのでご迷惑おかけしますがよろしくお願いします!」
慌てて自己紹介すればナースさんはクス、と笑った。
「よろしく、アコ。話は聞いてるわ、何かあったらいつでも相談して」
「有難う御座いますナースさんっ」
「やだ、ナースさんじゃなくてシンシアよ」
「シンシアさん・・・・!お世話になります」
黒髪ショートカットのシンシアさんは姉御肌、という言葉がよく似合いそうなナースさんで。
「じゃあエース隊長、アコのことで何かわかったら連絡します」
「ああ、頼む」
そんな会話をしてる2人がお似合いに見えた。
もしかして付き合ってたりして。
「何ぼーっとしてんだよアコ。行くぞ、店閉まっちまう」
「あ、はいっ!」
いつの間にか会話を終えていたエースさんに声をかけられて我に返った。
「行ってらっしゃいアコ」
「行ってきます!」
そして笑顔のシンシアさんに見送られて船を降りた。
「そういえばエースさん、隊長って何ですか?」
さっきシンシアさんにエース隊長、と呼ばれていたことを思い出して聞いてみた。
「俺は2番隊の隊長だからな。ちなみにマルコが1番隊の隊長で、サッチが4番隊長」
「えええええ!?」
実は3人共すごい人だった!?
「16番隊まであって、それぞれに隊長がいるんだ」
「エースさん隊長さんだったんですね・・・すごいです」
「別にたいしたことはしてねェぜ?たまに任務とか行くくらいで」
「任務!カッコイイですね!」
任務なんて言葉聞き慣れないけど、
漫画とかではよく聞く。
「・・・・・・・・・・・・いや、だからたいしたことしねェし」
「でもエースさん強いですし優しいですもんねー」
隊長だっていうのも頷ける。
強くて面倒見がいいエースさんのこと。
きっと隊員からも慕われてるんだろう。
「・・・・・・・・・・・・・・あのな」
「あ、そういえば部屋に手配写真?貼ってありましたね、男の子の」
「・・・・・・・・・弟だ」
「やっぱり!ルフィ君でしたっけ」
弟さんも海賊をやってると聞いていたからもしかして、と思ったけどやっぱりそうだった。
部屋で見た手配書の写真はやっぱり海賊とは思えないくらいの笑顔の男の子で。
その笑顔がエースさんと似ている気がしたからそうだと思った。
「可愛いですねールフィ君。笑顔がエースさんにそっくりですね」
思ったことをそのまま口にしただけなんだけど、
私の言葉を受けてエースさんは一瞬きょとんとして、それから思い切り、へへ、と笑った。
そして、
「そっか」
と短くそれだけ。
・・・・・・・・・・それだけ、
なんだけど。
その笑顔がやっぱりルフィ君みたいで。
何だか胸があったかくなった。
「すみませんエースさん、荷物持ってもらっちゃって」
もう夕方ということもあって急いで買い物を済ませちゃったけど、
買った物のほとんどをエースさんが持ってくれている。
「あー気にすんな。いつもナース達に荷物持ちさせられてるしな」
「エースさんモッテモテなんですね!」
「違ェよ。荷物持ち要員だからな。サッチなんかは喜んで行くけど」
あ、やっぱサッチさん女好きなんだ。
「あとで各隊長軽く紹介してやるよ」
「よろしくお願いしますっ」
「それと、ニホンのこともな。1人くらいは知ってる奴居るかもしれねえし」
「何から何まで・・・・本当すみません」
エースさんの話によると白ひげ海賊団は1600人ほどいて、
傘下の海賊団も居るんだとか。
その大きな情報網を使って私の帰り方を探してくれるとのこと。
船の大きさといい、船員の多さといい。
・・・・・・・・船長さんも優しくて、
皆親切で。
私は幸せ者だなあとしみじみ実感する。
「なあ、アコ」
「はい?」
不意に名前を呼ばれてエースさんの顔を見れば、何とも言えない顔をしていた。
怒ってるような、悩んでいるような。
なのにエースさんは少しの沈黙の後、
「・・・・・・・・何でもねェ」
と私から顔を背けてしまった。
何でもない訳ない、のに。
それでも私はそれ以上聞くことが出来なかった。
+シンシアさん 終+
船を出る時、美人のナースさんにそう声をかけられた。
「ああ。アコの買い物だ」
「アコ?」
名前を呼ばれたので、
「はい、アコと申します!暫くこの船でご厄介になります。
なにぶん田舎者なのでご迷惑おかけしますがよろしくお願いします!」
慌てて自己紹介すればナースさんはクス、と笑った。
「よろしく、アコ。話は聞いてるわ、何かあったらいつでも相談して」
「有難う御座いますナースさんっ」
「やだ、ナースさんじゃなくてシンシアよ」
「シンシアさん・・・・!お世話になります」
黒髪ショートカットのシンシアさんは姉御肌、という言葉がよく似合いそうなナースさんで。
「じゃあエース隊長、アコのことで何かわかったら連絡します」
「ああ、頼む」
そんな会話をしてる2人がお似合いに見えた。
もしかして付き合ってたりして。
「何ぼーっとしてんだよアコ。行くぞ、店閉まっちまう」
「あ、はいっ!」
いつの間にか会話を終えていたエースさんに声をかけられて我に返った。
「行ってらっしゃいアコ」
「行ってきます!」
そして笑顔のシンシアさんに見送られて船を降りた。
「そういえばエースさん、隊長って何ですか?」
さっきシンシアさんにエース隊長、と呼ばれていたことを思い出して聞いてみた。
「俺は2番隊の隊長だからな。ちなみにマルコが1番隊の隊長で、サッチが4番隊長」
「えええええ!?」
実は3人共すごい人だった!?
「16番隊まであって、それぞれに隊長がいるんだ」
「エースさん隊長さんだったんですね・・・すごいです」
「別にたいしたことはしてねェぜ?たまに任務とか行くくらいで」
「任務!カッコイイですね!」
任務なんて言葉聞き慣れないけど、
漫画とかではよく聞く。
「・・・・・・・・・・・・いや、だからたいしたことしねェし」
「でもエースさん強いですし優しいですもんねー」
隊長だっていうのも頷ける。
強くて面倒見がいいエースさんのこと。
きっと隊員からも慕われてるんだろう。
「・・・・・・・・・・・・・・あのな」
「あ、そういえば部屋に手配写真?貼ってありましたね、男の子の」
「・・・・・・・・・弟だ」
「やっぱり!ルフィ君でしたっけ」
弟さんも海賊をやってると聞いていたからもしかして、と思ったけどやっぱりそうだった。
部屋で見た手配書の写真はやっぱり海賊とは思えないくらいの笑顔の男の子で。
その笑顔がエースさんと似ている気がしたからそうだと思った。
「可愛いですねールフィ君。笑顔がエースさんにそっくりですね」
思ったことをそのまま口にしただけなんだけど、
私の言葉を受けてエースさんは一瞬きょとんとして、それから思い切り、へへ、と笑った。
そして、
「そっか」
と短くそれだけ。
・・・・・・・・・・それだけ、
なんだけど。
その笑顔がやっぱりルフィ君みたいで。
何だか胸があったかくなった。
「すみませんエースさん、荷物持ってもらっちゃって」
もう夕方ということもあって急いで買い物を済ませちゃったけど、
買った物のほとんどをエースさんが持ってくれている。
「あー気にすんな。いつもナース達に荷物持ちさせられてるしな」
「エースさんモッテモテなんですね!」
「違ェよ。荷物持ち要員だからな。サッチなんかは喜んで行くけど」
あ、やっぱサッチさん女好きなんだ。
「あとで各隊長軽く紹介してやるよ」
「よろしくお願いしますっ」
「それと、ニホンのこともな。1人くらいは知ってる奴居るかもしれねえし」
「何から何まで・・・・本当すみません」
エースさんの話によると白ひげ海賊団は1600人ほどいて、
傘下の海賊団も居るんだとか。
その大きな情報網を使って私の帰り方を探してくれるとのこと。
船の大きさといい、船員の多さといい。
・・・・・・・・船長さんも優しくて、
皆親切で。
私は幸せ者だなあとしみじみ実感する。
「なあ、アコ」
「はい?」
不意に名前を呼ばれてエースさんの顔を見れば、何とも言えない顔をしていた。
怒ってるような、悩んでいるような。
なのにエースさんは少しの沈黙の後、
「・・・・・・・・何でもねェ」
と私から顔を背けてしまった。
何でもない訳ない、のに。
それでも私はそれ以上聞くことが出来なかった。
+シンシアさん 終+