何度でも、君と
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先輩のマンション付近で待つこと1時間。
車で帰ってきても入り口は必ず通るはずだから、見落とさずにいるはず。
「アコ?」
12時までは待とうと決めた時、
シャンクス先輩の声がした。
「あ、お疲れ様です」
「まさか俺を待ってたのか?」
「はい。紅茶のお礼に、クッキー焼いてきました」
「電話してくれりゃすぐ来たんだが・・・とにかく部屋に行こう」
酷く驚いた様子の先輩に案内されて、
こないだ来た部屋へ通された。
「お邪魔します」
「どれくらいあそこに居た?」
部屋に入るなり先輩が怒ったように問いかける。
「1時間くらいですかね」
そう答えれば、
「こんな時間に1人で1時間も?何かあったらどうするんだ、どうして俺に電話しなかった」
やっぱりきつい口調でそう返って来た。
「仕事の邪魔をしたくなかったので。・・・・それにマンションの警備員さんだって、」
「人気のないとこに連れ込まれたらどうする」
「・・・・・・・・・・すみません」
その真剣な顔に思わず謝ってしまった。
瞬間、
ぎゅっと強く抱き締められた。
「先輩?」
「すまん、きつく言い過ぎたな」
今度はいつもの、優しい、声。
「いえ、私が軽率でした。クッキーお渡ししたかったのと・・・お伝えしたいことがあって」
先輩が怒ってくれたのは私のことを心配してくれた証。
嬉しかった。
「伝えたいこと?」
どくどく心臓の音が大きく響く。
逃げるな。
私は今日、これを伝える為に来たんだから。
その為に待っていたんだから。
「今日、ルフィ君に会ったんです。それでやっぱり好きだなあって」
「・・・・・・・・・何が言いたい?」
「ルフィ君の真っ直ぐなとこ、好きだから。私も真っ直ぐになってみようかなと。ええと、つまりですね」
こんなこと初めてで、
頭が真っ白で。
それでも言いたいことはもう決まってるから。
「先輩に謝らなきゃと思って」
「謝る?」
「私、ずっと嘘ついてました。異性として好きな人がいないなんて嘘です」
そして深く深呼吸。
ゆっくりと息を吐いて、
シャンクス先輩の目を真っ直ぐに見つめた。
「好きです先輩。ずっと、好きでした」
心臓が飛び出るんじゃないかと思った。
先輩は目を丸くさせて、
それからこれ以上ないくらいの笑みを浮かべた。
「何度でも言う。俺もアコが好きだ、俺の彼女に・・・なってくれ」
「よろしく、お願いします・・・・・!」
恥ずかしさを堪えてそれだけ返事するのが精一杯だった。
「せっかくアコが作ってくれたクッキー、食べるか」
「あ、じゃあ私紅茶淹れます。先輩どっちがいいですか?」
実は郵送してもらった紅茶も持って来てた。
「アコ」
「はい?」
「先輩、じゃないだろ?」
・・・・・・・・おっしゃりたいことはわかります、が。
「・・・・・・・・・・シャンクス先輩」
「じゃなくて」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シャンクス」
小さい声で呟いた後一気に顔が熱くなった。
「よし。俺はどっちでもいい。アコの好きな方淹れてくれ」
満足そうに頷いて、先輩は笑う。
今日のクッキーに合うのは・・・アップルティーかなと勝手に決めて準備を始めた。
「夜景見ながら、でもいいですか?」
紅茶とクッキーをトレイに乗せて運びながら聞くと、意外な答えが返って来た。
「勿論だ。元々アコの為に選んだ部屋だしな」
「・・・・・・・・・・私の為?」
「昔デートで展望台に行った時、夜景が綺麗に見える部屋に住んでみたい、と言ってただろう」
「え、」
「そんなに気に入ってくれたならやっぱりここにして正解だった」
「・・・・・・・・・・・私別に夜景が見たくて好きって言った訳じゃないですからね?」
わかってくれてると思うけど一応フォローしてみる。
すると、
「知ってる」
と、頬に唇が落とされた。
「アコの望みを叶えられるようになるまで声はかけないと決めていた」
「・・・・・・有り難う、御座います」
見つめられて、ドキドキする。
「そうだ、アコ。これを渡しておく」
そう言って差し出されたものは2つ。
「鍵・・・・これ、ここの?」
「今日みたいなことがあったらと思うと心配だからな」
「ていうかこれ!あの時なくしたブレス」
1ヶ月記念に、と先輩が昔くれたブレス。
「見つけて取っておいたんだ。アコが許してくれたらもう1回受け取ってもらいたいと思ってた」
「有難う、御座います」
あの時探したけど見つからなかったもの。
まさか先輩が持ってるとは思わなかった。
もう1回、手にすることが出来るなんて。
「ん。クッキー美味いな」
「アップルティーも美味しいです」
私が作ったクッキーを美味しそうに食べてくれる先輩の顔を見つめて。
何となく、本当に何となく先輩の袖を軽く引っ張った。
そしてゆっくりと、
重なった唇。
そのキスは、
クッキーとアップルティーの混ざった味がした。
+つまりですね 終+
車で帰ってきても入り口は必ず通るはずだから、見落とさずにいるはず。
「アコ?」
12時までは待とうと決めた時、
シャンクス先輩の声がした。
「あ、お疲れ様です」
「まさか俺を待ってたのか?」
「はい。紅茶のお礼に、クッキー焼いてきました」
「電話してくれりゃすぐ来たんだが・・・とにかく部屋に行こう」
酷く驚いた様子の先輩に案内されて、
こないだ来た部屋へ通された。
「お邪魔します」
「どれくらいあそこに居た?」
部屋に入るなり先輩が怒ったように問いかける。
「1時間くらいですかね」
そう答えれば、
「こんな時間に1人で1時間も?何かあったらどうするんだ、どうして俺に電話しなかった」
やっぱりきつい口調でそう返って来た。
「仕事の邪魔をしたくなかったので。・・・・それにマンションの警備員さんだって、」
「人気のないとこに連れ込まれたらどうする」
「・・・・・・・・・・すみません」
その真剣な顔に思わず謝ってしまった。
瞬間、
ぎゅっと強く抱き締められた。
「先輩?」
「すまん、きつく言い過ぎたな」
今度はいつもの、優しい、声。
「いえ、私が軽率でした。クッキーお渡ししたかったのと・・・お伝えしたいことがあって」
先輩が怒ってくれたのは私のことを心配してくれた証。
嬉しかった。
「伝えたいこと?」
どくどく心臓の音が大きく響く。
逃げるな。
私は今日、これを伝える為に来たんだから。
その為に待っていたんだから。
「今日、ルフィ君に会ったんです。それでやっぱり好きだなあって」
「・・・・・・・・・何が言いたい?」
「ルフィ君の真っ直ぐなとこ、好きだから。私も真っ直ぐになってみようかなと。ええと、つまりですね」
こんなこと初めてで、
頭が真っ白で。
それでも言いたいことはもう決まってるから。
「先輩に謝らなきゃと思って」
「謝る?」
「私、ずっと嘘ついてました。異性として好きな人がいないなんて嘘です」
そして深く深呼吸。
ゆっくりと息を吐いて、
シャンクス先輩の目を真っ直ぐに見つめた。
「好きです先輩。ずっと、好きでした」
心臓が飛び出るんじゃないかと思った。
先輩は目を丸くさせて、
それからこれ以上ないくらいの笑みを浮かべた。
「何度でも言う。俺もアコが好きだ、俺の彼女に・・・なってくれ」
「よろしく、お願いします・・・・・!」
恥ずかしさを堪えてそれだけ返事するのが精一杯だった。
「せっかくアコが作ってくれたクッキー、食べるか」
「あ、じゃあ私紅茶淹れます。先輩どっちがいいですか?」
実は郵送してもらった紅茶も持って来てた。
「アコ」
「はい?」
「先輩、じゃないだろ?」
・・・・・・・・おっしゃりたいことはわかります、が。
「・・・・・・・・・・シャンクス先輩」
「じゃなくて」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シャンクス」
小さい声で呟いた後一気に顔が熱くなった。
「よし。俺はどっちでもいい。アコの好きな方淹れてくれ」
満足そうに頷いて、先輩は笑う。
今日のクッキーに合うのは・・・アップルティーかなと勝手に決めて準備を始めた。
「夜景見ながら、でもいいですか?」
紅茶とクッキーをトレイに乗せて運びながら聞くと、意外な答えが返って来た。
「勿論だ。元々アコの為に選んだ部屋だしな」
「・・・・・・・・・・私の為?」
「昔デートで展望台に行った時、夜景が綺麗に見える部屋に住んでみたい、と言ってただろう」
「え、」
「そんなに気に入ってくれたならやっぱりここにして正解だった」
「・・・・・・・・・・・私別に夜景が見たくて好きって言った訳じゃないですからね?」
わかってくれてると思うけど一応フォローしてみる。
すると、
「知ってる」
と、頬に唇が落とされた。
「アコの望みを叶えられるようになるまで声はかけないと決めていた」
「・・・・・・有り難う、御座います」
見つめられて、ドキドキする。
「そうだ、アコ。これを渡しておく」
そう言って差し出されたものは2つ。
「鍵・・・・これ、ここの?」
「今日みたいなことがあったらと思うと心配だからな」
「ていうかこれ!あの時なくしたブレス」
1ヶ月記念に、と先輩が昔くれたブレス。
「見つけて取っておいたんだ。アコが許してくれたらもう1回受け取ってもらいたいと思ってた」
「有難う、御座います」
あの時探したけど見つからなかったもの。
まさか先輩が持ってるとは思わなかった。
もう1回、手にすることが出来るなんて。
「ん。クッキー美味いな」
「アップルティーも美味しいです」
私が作ったクッキーを美味しそうに食べてくれる先輩の顔を見つめて。
何となく、本当に何となく先輩の袖を軽く引っ張った。
そしてゆっくりと、
重なった唇。
そのキスは、
クッキーとアップルティーの混ざった味がした。
+つまりですね 終+