何度でも、君と
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30分。
携帯電話と睨めっこ。
もう電話番号も知られてるし、
逃げる気もない。
だから別にメールすることは問題ないんだけど。
・・・・・・・・・・・・何て送ろう。
『まあ、もらえなくても俺は諦めるつもりはないが。・・・ただ、メールがあった時は、期待させてもらう』
この言葉がなければ普通に教えたのに。
・・・・・・・・もう、
2度と先輩と付き合うつもりなんてないのに。
でももう逃げるつもりがない以上、
これから連絡を取り合うなら電話よりメールの方が私にとっては有り難い。
なるべく普通に、メールしなければ。
となると、
「あ」
思いついた。
これでいこう。
私は頭に浮かんだ文章を打ち込んで、送った。
『こないだ言うの忘れてました。ロビンちゃんが白状しました。先輩の情報網、1個知りましたからね アコ』
これならあくまで普通だよね!?
送ってすぐに返事が返って来た。
『これからはアコに直接聞くことにする』
・・・・・・・・・・反省してないなこの人。
そんな簡単に教えるもんか、と思うけど、たぶん私は教えちゃうんだろうなあとも思う。
はあ、と深いため息を吐きながら、右腕にはめたイルカのブレスレットに目をやった。
・・・・・・・思い出す、お別れの日。
あの日私は、1ヶ月記念にもらったブレスレットをつけて先輩の教室へと向かった。
放課後デートの約束をしていたから。
数日前に友達から、
『シャンクス先輩浮気してるって噂たってるけど大丈夫?』
なんて聞かれた。
でも信じてなかった。
噂なんて所詮、噂だし、と。
そして教室のドアを開けた瞬間、
シャンクス先輩のクラスメイトの女生徒と、
シャンクス先輩が。
キスしているところを目の当たりにした私。
あの時のシャンクス先輩の顔、
今でも覚えてる。
その日はそのまま帰った。
携帯に何度も電話もメールもくれたけど、
私はそれを無視し続けた。
後日、学校で別れたいと告げた。
先輩は何度も謝ってくれたけど、私もひたすらごめんなさいとしか言わなかった気がする。
そのまま、先輩は卒業した。
もうあんな顔見たくない。
もうあんな顔、させたくないから。
あの時のブレスレットはなくしてしまった。
・・・・・・・・・・・だから今度は、
このブレスレットは、
大事にしようと思った。
「いただきますっ」
後日、ロビンちゃんに約束のケーキを奢ってもらった。
といっても会社には持って来れないから、2人揃って休みの日にロビンちゃんおススメのケーキ屋さんで。
そのケーキ屋さんにはイートインスペースがあって、私はティラミスと紅茶を頂くことにした。
「おいっしい!!紅茶もケーキも美味しい!店員さんもイケメンさんだしいいねーここ」
「お気に召しましたか?マドモアゼル」
金髪にぐるぐる眉毛のイケメン店員さんは、目をハートにしてお辞儀をする。
「ロビンちゃん、今日のお味は如何でしたか?」
「ええ、とても美味しいわ」
「え、知り合い?」
まさか恋人、と思いきや、
「彼の先生が知り合いなの」
だそうだ。
金髪ぐる眉毛の店員さん(後にサンジ君とわかった)はめろりーんとか言いながら回ってる。
楽しそうな人だなあ。
「・・・・・・・・ねぇ、ロビンちゃん」
「あら、なあに?」
「前に言ってた・・・その、シャンクス先輩の劇的な愛の言葉って」
「ふふ、聞きたい?」
「・・・・・・・・・・・・・・聞きたくない」
ほんとは少し、聞いてみたいけど。
でも何処か聞くことを怖がってる自分も居て。
そんな私を見てロビンちゃんは楽しそうに、
「俺の人生にアイツがいないことは考えられない」
「・・・・・・っ」
「素敵ね、アコ」
「・・・・・・・聞きたくないって言ったのに」
「それで、どうなってるの?アコを愛してやまない社長さんとは」
「・・・・・・・・・・・・別に、どうも」
「この間の水族館、誰と行ったのかしら」
「それは、他に行ける人が居なかったから」
「そのブレスも可愛いわね。・・・・あら、噂をすれば社長さんじゃない?」
「え?」
窓の外に目を向けたロビンちゃんの言葉にドキッとしながら私も見てみる。
そこに居たのは確かにシャンクス先輩だ。
たくさんの女性に囲まれて歩く、シャンクス先輩。
「どうしたのアコ?」
「・・・・・・・・・・・・なんか」
「ヤキモチ?」
「・・・・・・・・・・ううん、何でもない」
なんともいえない表情のシャンクス先輩。
私はその顔に見覚えがある気がした。
+思い出す 終+
携帯電話と睨めっこ。
もう電話番号も知られてるし、
逃げる気もない。
だから別にメールすることは問題ないんだけど。
・・・・・・・・・・・・何て送ろう。
『まあ、もらえなくても俺は諦めるつもりはないが。・・・ただ、メールがあった時は、期待させてもらう』
この言葉がなければ普通に教えたのに。
・・・・・・・・もう、
2度と先輩と付き合うつもりなんてないのに。
でももう逃げるつもりがない以上、
これから連絡を取り合うなら電話よりメールの方が私にとっては有り難い。
なるべく普通に、メールしなければ。
となると、
「あ」
思いついた。
これでいこう。
私は頭に浮かんだ文章を打ち込んで、送った。
『こないだ言うの忘れてました。ロビンちゃんが白状しました。先輩の情報網、1個知りましたからね アコ』
これならあくまで普通だよね!?
送ってすぐに返事が返って来た。
『これからはアコに直接聞くことにする』
・・・・・・・・・・反省してないなこの人。
そんな簡単に教えるもんか、と思うけど、たぶん私は教えちゃうんだろうなあとも思う。
はあ、と深いため息を吐きながら、右腕にはめたイルカのブレスレットに目をやった。
・・・・・・・思い出す、お別れの日。
あの日私は、1ヶ月記念にもらったブレスレットをつけて先輩の教室へと向かった。
放課後デートの約束をしていたから。
数日前に友達から、
『シャンクス先輩浮気してるって噂たってるけど大丈夫?』
なんて聞かれた。
でも信じてなかった。
噂なんて所詮、噂だし、と。
そして教室のドアを開けた瞬間、
シャンクス先輩のクラスメイトの女生徒と、
シャンクス先輩が。
キスしているところを目の当たりにした私。
あの時のシャンクス先輩の顔、
今でも覚えてる。
その日はそのまま帰った。
携帯に何度も電話もメールもくれたけど、
私はそれを無視し続けた。
後日、学校で別れたいと告げた。
先輩は何度も謝ってくれたけど、私もひたすらごめんなさいとしか言わなかった気がする。
そのまま、先輩は卒業した。
もうあんな顔見たくない。
もうあんな顔、させたくないから。
あの時のブレスレットはなくしてしまった。
・・・・・・・・・・・だから今度は、
このブレスレットは、
大事にしようと思った。
「いただきますっ」
後日、ロビンちゃんに約束のケーキを奢ってもらった。
といっても会社には持って来れないから、2人揃って休みの日にロビンちゃんおススメのケーキ屋さんで。
そのケーキ屋さんにはイートインスペースがあって、私はティラミスと紅茶を頂くことにした。
「おいっしい!!紅茶もケーキも美味しい!店員さんもイケメンさんだしいいねーここ」
「お気に召しましたか?マドモアゼル」
金髪にぐるぐる眉毛のイケメン店員さんは、目をハートにしてお辞儀をする。
「ロビンちゃん、今日のお味は如何でしたか?」
「ええ、とても美味しいわ」
「え、知り合い?」
まさか恋人、と思いきや、
「彼の先生が知り合いなの」
だそうだ。
金髪ぐる眉毛の店員さん(後にサンジ君とわかった)はめろりーんとか言いながら回ってる。
楽しそうな人だなあ。
「・・・・・・・・ねぇ、ロビンちゃん」
「あら、なあに?」
「前に言ってた・・・その、シャンクス先輩の劇的な愛の言葉って」
「ふふ、聞きたい?」
「・・・・・・・・・・・・・・聞きたくない」
ほんとは少し、聞いてみたいけど。
でも何処か聞くことを怖がってる自分も居て。
そんな私を見てロビンちゃんは楽しそうに、
「俺の人生にアイツがいないことは考えられない」
「・・・・・・っ」
「素敵ね、アコ」
「・・・・・・・聞きたくないって言ったのに」
「それで、どうなってるの?アコを愛してやまない社長さんとは」
「・・・・・・・・・・・・別に、どうも」
「この間の水族館、誰と行ったのかしら」
「それは、他に行ける人が居なかったから」
「そのブレスも可愛いわね。・・・・あら、噂をすれば社長さんじゃない?」
「え?」
窓の外に目を向けたロビンちゃんの言葉にドキッとしながら私も見てみる。
そこに居たのは確かにシャンクス先輩だ。
たくさんの女性に囲まれて歩く、シャンクス先輩。
「どうしたのアコ?」
「・・・・・・・・・・・・なんか」
「ヤキモチ?」
「・・・・・・・・・・ううん、何でもない」
なんともいえない表情のシャンクス先輩。
私はその顔に見覚えがある気がした。
+思い出す 終+