何度でも、君と
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「水綺麗ですねー」
「相変わらずアコは面白いな」
ふと隣を見れば嬉しそうなシャンクス先輩の顔。
「・・・・・・・・まあ水族館が水汚かったら話にならないんですけどね」
素直に感想を述べただけなんだけど、さすがに今のは恥ずかしかったかもしれない。
「あっちに行ってみないか、アコ。吹き抜けの水槽があるそうだ」
「行きますっ」
ルフィ君からもらったチケットで来た水族館。
シャンクス先輩と初めての水族館、だけど。
ドキドキするけど、ここはもう生き物達に集中しよう。
「うわー綺麗!」
次に来たのはクラゲコーナー。
たくさんのクラゲがゆらゆらと動き、青色系統の光がクラゲ達を神々しく照らしている。
これがまた綺麗なんだなぁ。
「ふわー癒される・・・・・ずっと見ていたくなりますね」
ゆっくりと動くクラゲを見てるだけで時間まで同じようにゆっくり流れてるように感じる。
「確かにこれは綺麗だな」
「部屋に欲しいなあ」
何気なくぽつりと呟いた言葉に、
「・・・・うちに同じものを置いたらアコは一緒に住んでくれるか?」
などと真顔で言うもんだから、
「いやいや、先輩ならやりそうで怖いんですけど」
「返事次第だな」
せっかく意識しないようにしてたのに、私の顔は熱くなるばかりだ。
「モノ目当てで同棲なんて嫌ですよ」
「そうか、残念だ」
「あ、次あそこ行きたいです」
人が集まるその場所にいるのは、
ペンギン。
他の女性たちが、
「やーん可愛い」
「きゃあ動いたっ」
などと言っている中、
「あのペンギン兄弟っぽい!エース君とルフィ君みたいー」
これが私の感想で。
「そういえばルフィの成績はどうだ?」
「食べ物に例えると理解が早いんですけどね・・・・」
「ルフィらしいな」
「・・・・・・・・そういえばルフィ君から聞きましたけど。先輩がルフィ君を助けたって」
「ああ、前にちょっとな。まさかアコの生徒だとは思わなかったが」
ちまちまと動くペンギン兄弟を見ながらルフィ君を思い出す。
・・・・・・・・シャンクス先輩のこと、すっごい尊敬してたな。
とそこへ、
『間もなくイルカショーが始まります。ご覧になるお客様は・・・』
とイルカショーの案内アナウンスが聞こえた。
「イルカショー!?行きたいですいいですか!?」
ここの目玉でもあるイルカショー。
これは是非見たいと足を前に進めれば、
ぐい、と腕を捕まれた。
「あまり1人で行こうとするな、アコ。・・・・せっかく2人で来てるってのに寂しいだろ?」
先輩の寂しそうな笑み。
「え、あ、う」
突然のことに言葉が出てこない。
「もうちょっと俺のことを意識してくれ」
・・・・・・・もう十分に意識してますって。
「・・・・・・・・・すみ、ません、でした」
どくどくと高鳴る心臓にもう既にどうになかっちゃいそうな程意識しちゃう。
けれど先輩はそれで納得したようで、
「よし。じゃあ行くか、イルカショー」
「・・・・・・・・・・はい」
それからヒトデやら色んなところを見て回ったけど、全然集中出来なかった。
勿論イルカショーも。
「さて、これでだいたいのところは見終わったな」
「・・・・・・・ですね。そしたらお土産屋さん最後に見て帰りますか」
ぬいぐるみを中心とした水生生物の雑貨達。
「あ、これ可愛い」
目に付いたのはイルカをモチーフにしたブレスレット。
・・・・・・・・・これ、先輩が昔くれたのに似てる、かも。
ていうか可愛いけどちょっと可愛すぎるかな。
手に取ったブレスレットを私は置いた。
すると、
「買わないのか?」
「可愛いですけど、私より若い子向けかなと」
「そうか?」
言いながら先輩は私が置いたブレスレットを手に取り、そのままレジの方向へ。
「え、」
え、ちょっと。
私が呆然としている間に先輩は戻ってきた。
「俺は似合ってると思ったから、つけて欲しいんだが」
「・・・・・・・・・・・・・あ、お、お金払いますっ」
慌てて財布を出すけど、笑顔で止められた。
「俺がつけて欲しかったんだから、俺の我が侭だ。だから気にするな」
こみあげてくる嬉しい気持ちに蓋をして、
私はブレスレットを受け取った。
「有難う・・・・御座います」
そして帰りの電車に乗り、地元の駅に降りた。
「あ」
思わず声が出たのは、
ここが、
・・・・・・・初めてシャンクス先輩とキスした場所だから。
「・・・・・・覚えてるか?アコ」
「え、」
「俺達が初めてキスした所。ここだっただろ?」
・・・・・・・先輩も、同じこと思ってた。
胸が痛い。
何も言わない私をどう思ったのか、先輩は続ける。
「なあ、アコ。俺のことをどう思う?」
「・・・・・・・どう、って」
ああ、こんなこと昨日も聞かれた。
ロビンちゃんに。
「これ」
「・・・・・・・・・・・・メアド?」
目の前に差し出された紙に書かれていたのはどう見ても携帯のメールアドレス。
「アコが俺のことを少なからず良く思ってくれるなら、メールしてくれないか?」
「・・・・・・・・・・・・・そんな」
「まあ、もらえなくても俺は諦めるつもりはないが。・・・ただ、メールがあった時は、期待させてもらう」
・・・・・・・・・・どう思ってるか、なんて。
そんなの。
・・・・・・・・・・・・・・・そんなの。
+言える訳ない 終+
「相変わらずアコは面白いな」
ふと隣を見れば嬉しそうなシャンクス先輩の顔。
「・・・・・・・・まあ水族館が水汚かったら話にならないんですけどね」
素直に感想を述べただけなんだけど、さすがに今のは恥ずかしかったかもしれない。
「あっちに行ってみないか、アコ。吹き抜けの水槽があるそうだ」
「行きますっ」
ルフィ君からもらったチケットで来た水族館。
シャンクス先輩と初めての水族館、だけど。
ドキドキするけど、ここはもう生き物達に集中しよう。
「うわー綺麗!」
次に来たのはクラゲコーナー。
たくさんのクラゲがゆらゆらと動き、青色系統の光がクラゲ達を神々しく照らしている。
これがまた綺麗なんだなぁ。
「ふわー癒される・・・・・ずっと見ていたくなりますね」
ゆっくりと動くクラゲを見てるだけで時間まで同じようにゆっくり流れてるように感じる。
「確かにこれは綺麗だな」
「部屋に欲しいなあ」
何気なくぽつりと呟いた言葉に、
「・・・・うちに同じものを置いたらアコは一緒に住んでくれるか?」
などと真顔で言うもんだから、
「いやいや、先輩ならやりそうで怖いんですけど」
「返事次第だな」
せっかく意識しないようにしてたのに、私の顔は熱くなるばかりだ。
「モノ目当てで同棲なんて嫌ですよ」
「そうか、残念だ」
「あ、次あそこ行きたいです」
人が集まるその場所にいるのは、
ペンギン。
他の女性たちが、
「やーん可愛い」
「きゃあ動いたっ」
などと言っている中、
「あのペンギン兄弟っぽい!エース君とルフィ君みたいー」
これが私の感想で。
「そういえばルフィの成績はどうだ?」
「食べ物に例えると理解が早いんですけどね・・・・」
「ルフィらしいな」
「・・・・・・・・そういえばルフィ君から聞きましたけど。先輩がルフィ君を助けたって」
「ああ、前にちょっとな。まさかアコの生徒だとは思わなかったが」
ちまちまと動くペンギン兄弟を見ながらルフィ君を思い出す。
・・・・・・・・シャンクス先輩のこと、すっごい尊敬してたな。
とそこへ、
『間もなくイルカショーが始まります。ご覧になるお客様は・・・』
とイルカショーの案内アナウンスが聞こえた。
「イルカショー!?行きたいですいいですか!?」
ここの目玉でもあるイルカショー。
これは是非見たいと足を前に進めれば、
ぐい、と腕を捕まれた。
「あまり1人で行こうとするな、アコ。・・・・せっかく2人で来てるってのに寂しいだろ?」
先輩の寂しそうな笑み。
「え、あ、う」
突然のことに言葉が出てこない。
「もうちょっと俺のことを意識してくれ」
・・・・・・・もう十分に意識してますって。
「・・・・・・・・・すみ、ません、でした」
どくどくと高鳴る心臓にもう既にどうになかっちゃいそうな程意識しちゃう。
けれど先輩はそれで納得したようで、
「よし。じゃあ行くか、イルカショー」
「・・・・・・・・・・はい」
それからヒトデやら色んなところを見て回ったけど、全然集中出来なかった。
勿論イルカショーも。
「さて、これでだいたいのところは見終わったな」
「・・・・・・・ですね。そしたらお土産屋さん最後に見て帰りますか」
ぬいぐるみを中心とした水生生物の雑貨達。
「あ、これ可愛い」
目に付いたのはイルカをモチーフにしたブレスレット。
・・・・・・・・・これ、先輩が昔くれたのに似てる、かも。
ていうか可愛いけどちょっと可愛すぎるかな。
手に取ったブレスレットを私は置いた。
すると、
「買わないのか?」
「可愛いですけど、私より若い子向けかなと」
「そうか?」
言いながら先輩は私が置いたブレスレットを手に取り、そのままレジの方向へ。
「え、」
え、ちょっと。
私が呆然としている間に先輩は戻ってきた。
「俺は似合ってると思ったから、つけて欲しいんだが」
「・・・・・・・・・・・・・あ、お、お金払いますっ」
慌てて財布を出すけど、笑顔で止められた。
「俺がつけて欲しかったんだから、俺の我が侭だ。だから気にするな」
こみあげてくる嬉しい気持ちに蓋をして、
私はブレスレットを受け取った。
「有難う・・・・御座います」
そして帰りの電車に乗り、地元の駅に降りた。
「あ」
思わず声が出たのは、
ここが、
・・・・・・・初めてシャンクス先輩とキスした場所だから。
「・・・・・・覚えてるか?アコ」
「え、」
「俺達が初めてキスした所。ここだっただろ?」
・・・・・・・先輩も、同じこと思ってた。
胸が痛い。
何も言わない私をどう思ったのか、先輩は続ける。
「なあ、アコ。俺のことをどう思う?」
「・・・・・・・どう、って」
ああ、こんなこと昨日も聞かれた。
ロビンちゃんに。
「これ」
「・・・・・・・・・・・・メアド?」
目の前に差し出された紙に書かれていたのはどう見ても携帯のメールアドレス。
「アコが俺のことを少なからず良く思ってくれるなら、メールしてくれないか?」
「・・・・・・・・・・・・・そんな」
「まあ、もらえなくても俺は諦めるつもりはないが。・・・ただ、メールがあった時は、期待させてもらう」
・・・・・・・・・・どう思ってるか、なんて。
そんなの。
・・・・・・・・・・・・・・・そんなの。
+言える訳ない 終+