何度でも、君と
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「あ!午後ティー完売してる!」
私が高校でいつも飲んでいたのは午後ティーと呼ばれる紅茶。
ウーロン茶なんかは校内のいたるところにある自販機にたいていあるんだけど、この紅茶はあんまり入ってない。
その為たまーに完売してることもある。
「誰よぅ私の午後ティー買い占めたのは」
「あんたの午後ティーじゃないでしょうが。ほら諦めて他の買いなって。休み時間なくなっちゃう」
「うー」
一緒にご飯を食べる約束をしている友達を待たせても悪いし無難にウーロン茶でいいか、とお金を入れた時、
「これ飲むか?」
「え!?」
私の目の前に突き出された午後ティー。
持ち主は、
「シャンクス先輩?」
「好きなんだろ?この紅茶」
「いいんですか!?」
「ああ、この間の礼だ」
「この間?」
って何かしたっけ。
不思議に思いながらも有り難く受け取ることにした。
「午後からは体育か?」
「はい、そうです」
「頑張れよ、アコ」
「あ、有難う御座いますっ」
そう言ってさわやかに去って行った先輩。
それから何回か話して、
会えば世間話くらいはするようになった。
そんなことがあってから暫くして、
帰り私の下駄箱に手紙が入っていたのを見つけた。
イジメか、それとも果たし状か。
何にしても受けて立つわよ、と差出人を見れば、そこにあったのはシャンクス先輩の名前。
内容は『駅前のファーストフード店で待ってる』とのこと。
急いで指定された店に行けばシャンクス先輩は店の前で立って待ってくれていた。
「急に呼び出しちまって悪かったな、アコ」
「いえいえ、大丈夫ですよー。何か御用でした?」
「大事な話があるんだ」
2人で中に入って飲み物を注文して席に座れば先輩はそんなことを言う。
「悩み事ですか?進路とか?」
それなら私に相談したりはしないか。
「・・・いや、もっと別のことだ」
「まさかの恋愛相談ですか!?・・・・あ、すみませんお話聞きますどうぞ!」
ちょっと先走りすぎたかなと思って言えば、先輩は楽しそうに笑った。
「ほんとにお前は可愛いよなァ」
「いやいや、恐れ入ります」
「好きだアコ」
かと思えば急に真面目な顔になって、そんなことを言う。
「・・・・・・・・・・・え」
「好きなんだ。俺と付き合ってくれないか?」
「・・・・・・・・・・・・・・わ、わんもあぷりーず」
「ははっ何度でも言うさ。俺はアコが好きだ、俺の彼女になってくれ」
何これ夢?とか、あ、都合のいい妄想か。
とか考えたけど、
口から出た言葉は、
「よろしくお願いします!」
だった。
初めての恋。
初めての恋人。
それから初めて手を繋いだことも、
抱きしめてもらったことも。
・・・・・・・・・・全部、覚えてる。
初めてのキスは付き合ってから1ヶ月後。
「アコ、これ」
その日のデートで何故かプレゼントを渡された。
可愛いブレスレット。
「・・・・・・・・・・今日何かありましたっけ」
「今日だろう?1ヶ月記念日」
先輩の言葉に初めて気づいた。
その日は、私達が付き合って1ヶ月記念の日。
「・・・・・・・・・・・・はああああ!!」
「こういうのは女の方が覚えてるもんだと思ったが」
「すみませんごめんなさい!私何も用意してないです!!」
苦笑を浮かべるシャンクス先輩に必死で謝るしかない私。
「気にすんな」
「気にします!えと、これから何かプレゼント買います!」
「・・・・・・・じゃあ、言ってもいいか?」
「どうぞ!」
「キスしていいか?」
「は、・・・・・へ!?」
いきなりのことに頭がついていけない。
先輩は平然と続ける。
「今でなくていい。今日中にアコがいいと思ったら合図してくれ」
「う・・・あ・・・・ハイ」
記念日を忘れてた私が悪い。
それからその日のデートは落ち着かなかった。
ずっと、ドキドキしてた。
夕飯に何を食べたのかすら覚えてない。
ただ帰りの駅のホームで、
電車が行ってしまった後。
不意に周りに誰も居ないことに気づいた。
・・・・・・・・・あ、今しかない。
そう感じた私は先輩の服の袖をぐい、と軽く引っ張った。
先輩はすぐに気づいてくれて、
あ、と思った瞬間にはもう唇が重なってた。
軽く触れるだけの、キス。
でもそれでも私にとっては初めてのキスで。
大事な思い出で。
大事な、時間。
今でも。
+初めての 終+
私が高校でいつも飲んでいたのは午後ティーと呼ばれる紅茶。
ウーロン茶なんかは校内のいたるところにある自販機にたいていあるんだけど、この紅茶はあんまり入ってない。
その為たまーに完売してることもある。
「誰よぅ私の午後ティー買い占めたのは」
「あんたの午後ティーじゃないでしょうが。ほら諦めて他の買いなって。休み時間なくなっちゃう」
「うー」
一緒にご飯を食べる約束をしている友達を待たせても悪いし無難にウーロン茶でいいか、とお金を入れた時、
「これ飲むか?」
「え!?」
私の目の前に突き出された午後ティー。
持ち主は、
「シャンクス先輩?」
「好きなんだろ?この紅茶」
「いいんですか!?」
「ああ、この間の礼だ」
「この間?」
って何かしたっけ。
不思議に思いながらも有り難く受け取ることにした。
「午後からは体育か?」
「はい、そうです」
「頑張れよ、アコ」
「あ、有難う御座いますっ」
そう言ってさわやかに去って行った先輩。
それから何回か話して、
会えば世間話くらいはするようになった。
そんなことがあってから暫くして、
帰り私の下駄箱に手紙が入っていたのを見つけた。
イジメか、それとも果たし状か。
何にしても受けて立つわよ、と差出人を見れば、そこにあったのはシャンクス先輩の名前。
内容は『駅前のファーストフード店で待ってる』とのこと。
急いで指定された店に行けばシャンクス先輩は店の前で立って待ってくれていた。
「急に呼び出しちまって悪かったな、アコ」
「いえいえ、大丈夫ですよー。何か御用でした?」
「大事な話があるんだ」
2人で中に入って飲み物を注文して席に座れば先輩はそんなことを言う。
「悩み事ですか?進路とか?」
それなら私に相談したりはしないか。
「・・・いや、もっと別のことだ」
「まさかの恋愛相談ですか!?・・・・あ、すみませんお話聞きますどうぞ!」
ちょっと先走りすぎたかなと思って言えば、先輩は楽しそうに笑った。
「ほんとにお前は可愛いよなァ」
「いやいや、恐れ入ります」
「好きだアコ」
かと思えば急に真面目な顔になって、そんなことを言う。
「・・・・・・・・・・・え」
「好きなんだ。俺と付き合ってくれないか?」
「・・・・・・・・・・・・・・わ、わんもあぷりーず」
「ははっ何度でも言うさ。俺はアコが好きだ、俺の彼女になってくれ」
何これ夢?とか、あ、都合のいい妄想か。
とか考えたけど、
口から出た言葉は、
「よろしくお願いします!」
だった。
初めての恋。
初めての恋人。
それから初めて手を繋いだことも、
抱きしめてもらったことも。
・・・・・・・・・・全部、覚えてる。
初めてのキスは付き合ってから1ヶ月後。
「アコ、これ」
その日のデートで何故かプレゼントを渡された。
可愛いブレスレット。
「・・・・・・・・・・今日何かありましたっけ」
「今日だろう?1ヶ月記念日」
先輩の言葉に初めて気づいた。
その日は、私達が付き合って1ヶ月記念の日。
「・・・・・・・・・・・・はああああ!!」
「こういうのは女の方が覚えてるもんだと思ったが」
「すみませんごめんなさい!私何も用意してないです!!」
苦笑を浮かべるシャンクス先輩に必死で謝るしかない私。
「気にすんな」
「気にします!えと、これから何かプレゼント買います!」
「・・・・・・・じゃあ、言ってもいいか?」
「どうぞ!」
「キスしていいか?」
「は、・・・・・へ!?」
いきなりのことに頭がついていけない。
先輩は平然と続ける。
「今でなくていい。今日中にアコがいいと思ったら合図してくれ」
「う・・・あ・・・・ハイ」
記念日を忘れてた私が悪い。
それからその日のデートは落ち着かなかった。
ずっと、ドキドキしてた。
夕飯に何を食べたのかすら覚えてない。
ただ帰りの駅のホームで、
電車が行ってしまった後。
不意に周りに誰も居ないことに気づいた。
・・・・・・・・・あ、今しかない。
そう感じた私は先輩の服の袖をぐい、と軽く引っ張った。
先輩はすぐに気づいてくれて、
あ、と思った瞬間にはもう唇が重なってた。
軽く触れるだけの、キス。
でもそれでも私にとっては初めてのキスで。
大事な思い出で。
大事な、時間。
今でも。
+初めての 終+