自由を求めて三千里
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私は今、2つの意味でピンチな気がする。
・・・・・・・・絞ってしまえば1つだけなんだろうけど。
「あ・・・・あの、シャンクスさん?」
「シャンクスでいい」
腰に回された片腕。
迫り来るシャンクスの顔。
「しゃ・・・シャンクス」
「どうしたアコ?」
「あの、えっと・・・・ちょっと怖い、んですけど」
控えめに発言したら、シャンクスが悲しそうな顔になった。
「・・・・・アコは俺とのキスが嫌か」
「ちちち違いますっ!そうじゃなくてあの、」
1つはたぶん、貞操の危機。
そしてもう1つは、
「てめー赤髪ふざけんなよォ!」
・・・・・・命の危機。
後ろで涙ながらに訴える敵さん。
そう、この船は数分前から敵襲を受けている。
・・・・・・にも関わらず、
この船長さんは部屋で2人きりになった私を抱きしめて離そうとしない。
「悪いが邪魔しないでくれるか?今いいとこなんだ」
叫んだ敵さんをじろりと一睨み。
「なっ・・・・舐めやがって!」
でも天下無敵の四皇、赤髪海賊団の船長さん、シャンクスが居ればこっちの危機は免れるかも。
でも、そう思った瞬間後ろの敵が持っていたナイフを振りかざして襲い掛かってきた。
「ひゃっ」
思わず目を閉じたら、
「ん、っ・・・・・?」
唇にぬくもりを感じて、驚いて目を開けたらシャンクスの顔のどあっぷ。
ちゅ、というリップ音を残してシャンクスは満足そうに笑った。
「可愛いなァアコは」
「や、あの・・・・・えっと、有り難うございます」
・・・・・・・じゃなくて!
敵!敵は!?
「怖いことなんか何もないから、大丈夫だぞアコ」
「え、と。・・・・・・あれ」
はた、と床を見たらさっきまで立っていた敵さんが倒れていた。
「アコ、大丈夫か?」
「・・・・・・・・・・あ、はい」
やっぱり命の危機は去ったようで。
ほっとした途端に船がガコンと大きく揺れた。
「わ、」
でもやっぱりシャンクスが強く抱きしめてくれていて、私がどうかなることはなかったけど。
「よしよし、大丈夫だからなー」
抱きしめられたままベッドに座らされて、
腰からようやく離れた手で頭を優しく撫でられた。
・・・・・・・・・・子ども扱い?
「あの・・・一応私も海賊の娘なので大丈夫、ですよ?度胸はあります」
「ははっ、さすがだな。まあアコに度胸あるのは知ってたが」
言いながらシャンクスは再び私を抱きしめた。
「・・・・シャンクス?」
「ん?」
「・・・・・・どうしたんですか、今日」
「何のことだ?」
ちらりと見えた横顔は幸せそうに笑っていて。
・・・・・私も嬉しいし、いいんだけど。
いつにも増して激しいスキンシップ。
「その・・・・何だか、甘えてらっしゃるような」
気がしたので。
「そう見えるか?」
「・・・・・・・・・はい」
「甘えたいんだろうな」
「え?」
「アコに甘えてェんだ」
「な、何かあったんですか!?」
珍しい!
「俺は1度、アコを手放すとこだった」
「それは・・・・」
「アコが粘らなかったら俺は後悔するとこだったからな」
ぐ、と胸元に顔を押し付けられて、シャンクスの顔が見れない。
・・・・・・・・どんな顔してるんだろ。
「でも私の為、だったんですよね?」
「まあ、俺にも罪悪感はあるってことだ」
「シャンクスが優しいのは知ってますよ」
「ああ、そうだろう」
「それに何も言わなかった私にも責任はありますし」
「俺が遮ってたんだったな」
「・・・・・・まあ、そうなんですけど」
「今は言いたいことはないのか?」
「今ですか?・・・・・うーんと、私を信じてくださいってことですかね」
話を聞こうとしてくれるシャンクスが嬉しくて、
考えた結果。
言いたいことは、うん。ある。
「信じてないか、俺は」
「私は嫌なことは嫌って言います。・・・・もう、逃げません。あと」
・・・・・・・・・・・言うのやめようかなこれは。
途中で言葉を切って、少しの沈黙。
でも、
「あと?」
続きを促されて、言うことを決めた。
・・・・・・・恥ずかしいんだけどな。
「私が好きなの・・・・は、シャンクスだけってこと」
信じて欲しい。
そう言ったら、
急にシャンクスの顔が見えた。
そして今度は、
「・・・・・・・・・・ん・・・・・・・」
長いキス。
「信じよう」
「・・・・・・・・っ有り難う、御座います」
シャンクスの目がすごく優しくてドキドキした。
・・・・・・・やっぱりカッコイイ人だよなあ。
「アコ。明後日には島に着く」
「あ、そうなんですね」
「だからデートだ」
「でっデート!!」
「ああ。今回のお詫びに好きなモン何でも買ってやる」
「ええええっ!や、お気持ちだけで!」
「アコを傷つけちまった侘びだ。簡単に船を降りろなんて言ったからな」
シャンクスは申し訳なさそうに言うけど、
たぶん嘘だと思う。
簡単に、なんて。
「私は全然、気にしてないですよ」
「俺の気がすまねェってだけの話だ」
「・・・・えと、じゃあ一緒にご飯食べましょう」
「飯だけでいいのか?」
「美味しいお酒のんで、美味しいご飯。一緒に食べて下さい」
それだけで、嬉しいから。
でもシャンクスは、
「駄目だな」
「え、駄目なんですか?」
光の速さで却下した。
「それじゃ俺は納得しない」
「えええ・・・・・」
「まあ無理やりってのはもうしたくねェがな。気に入ったのがあったら言ってくれ」
「ん・・・じゃあお言葉に甘えます。有り難う御座います」
「アコはもっと甘えていいんだ」
結構十分甘えてる気がするんだけどなあ。
「あ、じゃあ聞いてもいいですか?」
「おう、何だ?」
実は気になってたことがある。
「前に私に泣け、って言われたことがありましたよね。その真意をお聞きしたいです」
「あー・・・・・アレか。あの時はアコのいろんな顔が見たかったんだ、俺だけが」
「・・・・・はあ」
よくわかんないんですけど。
「実際泣かれてたら焦ってたかもしれないな」
「・・・・これからは、ずっと側に居ますから」
たくさん見て欲しい。
私のいろんな表情を。
「ま、その侘びも兼ねてるからな。欲しいもの見つけたら遠慮するな」
「はいっ楽しみです!」
あ、
そういえば戦いはとっくに終わってみたいです。
+2つの危機 終+
・・・・・・・・絞ってしまえば1つだけなんだろうけど。
「あ・・・・あの、シャンクスさん?」
「シャンクスでいい」
腰に回された片腕。
迫り来るシャンクスの顔。
「しゃ・・・シャンクス」
「どうしたアコ?」
「あの、えっと・・・・ちょっと怖い、んですけど」
控えめに発言したら、シャンクスが悲しそうな顔になった。
「・・・・・アコは俺とのキスが嫌か」
「ちちち違いますっ!そうじゃなくてあの、」
1つはたぶん、貞操の危機。
そしてもう1つは、
「てめー赤髪ふざけんなよォ!」
・・・・・・命の危機。
後ろで涙ながらに訴える敵さん。
そう、この船は数分前から敵襲を受けている。
・・・・・・にも関わらず、
この船長さんは部屋で2人きりになった私を抱きしめて離そうとしない。
「悪いが邪魔しないでくれるか?今いいとこなんだ」
叫んだ敵さんをじろりと一睨み。
「なっ・・・・舐めやがって!」
でも天下無敵の四皇、赤髪海賊団の船長さん、シャンクスが居ればこっちの危機は免れるかも。
でも、そう思った瞬間後ろの敵が持っていたナイフを振りかざして襲い掛かってきた。
「ひゃっ」
思わず目を閉じたら、
「ん、っ・・・・・?」
唇にぬくもりを感じて、驚いて目を開けたらシャンクスの顔のどあっぷ。
ちゅ、というリップ音を残してシャンクスは満足そうに笑った。
「可愛いなァアコは」
「や、あの・・・・・えっと、有り難うございます」
・・・・・・・じゃなくて!
敵!敵は!?
「怖いことなんか何もないから、大丈夫だぞアコ」
「え、と。・・・・・・あれ」
はた、と床を見たらさっきまで立っていた敵さんが倒れていた。
「アコ、大丈夫か?」
「・・・・・・・・・・あ、はい」
やっぱり命の危機は去ったようで。
ほっとした途端に船がガコンと大きく揺れた。
「わ、」
でもやっぱりシャンクスが強く抱きしめてくれていて、私がどうかなることはなかったけど。
「よしよし、大丈夫だからなー」
抱きしめられたままベッドに座らされて、
腰からようやく離れた手で頭を優しく撫でられた。
・・・・・・・・・・子ども扱い?
「あの・・・一応私も海賊の娘なので大丈夫、ですよ?度胸はあります」
「ははっ、さすがだな。まあアコに度胸あるのは知ってたが」
言いながらシャンクスは再び私を抱きしめた。
「・・・・シャンクス?」
「ん?」
「・・・・・・どうしたんですか、今日」
「何のことだ?」
ちらりと見えた横顔は幸せそうに笑っていて。
・・・・・私も嬉しいし、いいんだけど。
いつにも増して激しいスキンシップ。
「その・・・・何だか、甘えてらっしゃるような」
気がしたので。
「そう見えるか?」
「・・・・・・・・・はい」
「甘えたいんだろうな」
「え?」
「アコに甘えてェんだ」
「な、何かあったんですか!?」
珍しい!
「俺は1度、アコを手放すとこだった」
「それは・・・・」
「アコが粘らなかったら俺は後悔するとこだったからな」
ぐ、と胸元に顔を押し付けられて、シャンクスの顔が見れない。
・・・・・・・・どんな顔してるんだろ。
「でも私の為、だったんですよね?」
「まあ、俺にも罪悪感はあるってことだ」
「シャンクスが優しいのは知ってますよ」
「ああ、そうだろう」
「それに何も言わなかった私にも責任はありますし」
「俺が遮ってたんだったな」
「・・・・・・まあ、そうなんですけど」
「今は言いたいことはないのか?」
「今ですか?・・・・・うーんと、私を信じてくださいってことですかね」
話を聞こうとしてくれるシャンクスが嬉しくて、
考えた結果。
言いたいことは、うん。ある。
「信じてないか、俺は」
「私は嫌なことは嫌って言います。・・・・もう、逃げません。あと」
・・・・・・・・・・・言うのやめようかなこれは。
途中で言葉を切って、少しの沈黙。
でも、
「あと?」
続きを促されて、言うことを決めた。
・・・・・・・恥ずかしいんだけどな。
「私が好きなの・・・・は、シャンクスだけってこと」
信じて欲しい。
そう言ったら、
急にシャンクスの顔が見えた。
そして今度は、
「・・・・・・・・・・ん・・・・・・・」
長いキス。
「信じよう」
「・・・・・・・・っ有り難う、御座います」
シャンクスの目がすごく優しくてドキドキした。
・・・・・・・やっぱりカッコイイ人だよなあ。
「アコ。明後日には島に着く」
「あ、そうなんですね」
「だからデートだ」
「でっデート!!」
「ああ。今回のお詫びに好きなモン何でも買ってやる」
「ええええっ!や、お気持ちだけで!」
「アコを傷つけちまった侘びだ。簡単に船を降りろなんて言ったからな」
シャンクスは申し訳なさそうに言うけど、
たぶん嘘だと思う。
簡単に、なんて。
「私は全然、気にしてないですよ」
「俺の気がすまねェってだけの話だ」
「・・・・えと、じゃあ一緒にご飯食べましょう」
「飯だけでいいのか?」
「美味しいお酒のんで、美味しいご飯。一緒に食べて下さい」
それだけで、嬉しいから。
でもシャンクスは、
「駄目だな」
「え、駄目なんですか?」
光の速さで却下した。
「それじゃ俺は納得しない」
「えええ・・・・・」
「まあ無理やりってのはもうしたくねェがな。気に入ったのがあったら言ってくれ」
「ん・・・じゃあお言葉に甘えます。有り難う御座います」
「アコはもっと甘えていいんだ」
結構十分甘えてる気がするんだけどなあ。
「あ、じゃあ聞いてもいいですか?」
「おう、何だ?」
実は気になってたことがある。
「前に私に泣け、って言われたことがありましたよね。その真意をお聞きしたいです」
「あー・・・・・アレか。あの時はアコのいろんな顔が見たかったんだ、俺だけが」
「・・・・・はあ」
よくわかんないんですけど。
「実際泣かれてたら焦ってたかもしれないな」
「・・・・これからは、ずっと側に居ますから」
たくさん見て欲しい。
私のいろんな表情を。
「ま、その侘びも兼ねてるからな。欲しいもの見つけたら遠慮するな」
「はいっ楽しみです!」
あ、
そういえば戦いはとっくに終わってみたいです。
+2つの危機 終+