自由を求めて三千里
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トレバーさんに恋愛相談をした次の日。
トレバーさんが渋い顔で私に近づいてきたと思ったら、
「お前お頭に何かしたのか?」
と言う。
ちら、と手元のモップを見ながら考える。
「・・・・・・・・今日は船長さんのお部屋にも入ってないですし」
そもそも会ってもいない。
「・・・・・・・そうか」
「船長さん、何かあったんですか?」
「俺が聞きてえよ、妙に挙動不審だし俺と目を合わせないようにしてる」
それってトレバーさんが何かしたんじゃ、と思うものの本人に心当たりはなさそう。
「じゃあ私聞いてきます」
「は?」
「だってわかんないなら本人に聞いた方が早いし」
「おい、アコ待て」
「トレバーさんの名前は出さないから大丈夫ですよー」
モップを置いて船長さんの部屋に向かった。
船長さん居るかな、とドアをノックしようとしたまさにその瞬間。
ドアが開いた。
「どうした、アコ?」
いつも通りの笑顔で迎えてくれた、船長さん。
・・・・・・・・・・・・・・・普通、だよね?
と思いきや、
「今日はトレバーのとこに行かないのか?」
と聞いてきた。
「・・・・・・・・トレバーさんですか?さっき会いましたけど」
「それで?」
「え」
「トレバーと付き合うと俺に言いに来たのか?」
・・・・・・・よく見れば目が笑ってなかった。
何だろ、何か怖い。
「船長さん?」
「・・・・・・俺は諦めない、と言っておく」
そしてそれだけ言って、ぱたん、とドアが閉まった。
・・・・・・・・・・何、どういうこと?
私は慌ててさっきの場所に戻った。
「とととととトレバーさん!!!」
トレバーさんは私が放り投げたモップを手に私を待ってくれていたらしい。
「呆れられたか?」
「ちちちち違うんです!」
「じゃあ嫌われたか」
「違うんですよう!!トレバーさん船長さんに何か言いました!?」
「はぁ?」
何処か怒ったように顔を歪めるトレバーさんに何て言えばいいんだろう!?
「私とトレバーさんが付き合ってるのかみたいなこと言われたんですけど!」
とりあえず頭に浮かんだ言葉をそのままに伝えれば、トレバーさんはさっきより更に顔が酷くなった。
「何だそれは!」
「心当たりないですかトレバーさん!?」
「ない!・・・・・と言いたいとこが・・・・お前昨日俺に何て言った?」
「・・・・・・・・昨日?」
昨日トレバーさんに、私は。
「優しい、とか」
「他には」
「大好きです、って」
「・・・・・・・・・・・・・それ以外にあるか?原因」
そっ・・・・そんな!
「どうしましょう・・・!?」
「誤解を解くしかないだろお前が」
「私がですか!?」
「俺が何言ったってお頭をどうにも出来やしねえよ。そもそもの原因はお前だろ」
・・・・・・・・確かに、
私が不用意に大好き、と言ったことが原因だ。
それにトレバーさんまで巻き込んじゃってる。
「わかりました!誤解解いてきます!」
「おー行って来い」
再び船長さんの部屋に行くために覚悟を決めて、
「あのトレバーさん、巻き込んじゃったことは謝ります。でも大好きって言ったのは嘘じゃないので!」
それだけ叫んで私は走った。
トレバーさんの呆れたような顔、面白かったなあなんて思うのは不謹慎だろうか。
「・・・・・・・・・さて」
船長さんの部屋の前に到着。
いざ行かねば!
さすがにちょっと緊張するけど、
「お邪魔します!」
今回はノックもせずにドアを開けた。
「・・・・・・・・・・アコ?」
船長さんは1枚の紙を手にとって読んでいて、
そのままの姿勢で私を見て目をまん丸にした。
「船長さん昨日トレバーさんの部屋の前に居ました?」
「ああ、居た」
「やっぱり!だから誤解されたんですきっと!」
「・・・・・・・・誤解?」
「私トレバーさんのこと大好きって言いましたけど付き合ったりとかはしてないです」
そう言うと船長さんは冷たい目で、
冷たく笑みを浮かべた。
「それを言いに来たのか?」
「はい!」
これですべて解決!と笑顔で頷く私に、
「は・・・・だっはっはっは!!」
弾けたように笑い出した船長さん。
「・・・・・・あれ」
「それを俺が信じないとは思わなかったのか、アコ」
「・・・・・お、思わなかった、ですね」
そ・・・そっか!
そういう事態も想定しなきゃいけなかった!
「まったく甘いな、アコ。だが・・・そういうとこも可愛い」
言いながら、うな垂れる私の頭をよしよしと撫でてくれた船長さん。
「・・・・・・・・考えるの、苦手でして」
「真っ直ぐなアコに惹かれたんだ、そのままでいいさ」
そう言う船長さんの顔はいつもと同じに戻っていた。
「有り難う御座います・・・!」
でもほっとした。
これで誤解も解けたし。
「で、何でトレバーに大好き、なんて言ってたんだ?」
「あ、それはトレバーさんに恋愛相談に乗ってもらってたので」
「恋愛相談?」
「その・・・・船長さんのこと、です」
うぅ、言いにくいなあ。
船長さんは今度はきょとん、として。
「・・・・・・恋愛相談?トレバーにか?」
「はあ、そうですが」
「あいつが?何て言ってた?」
興味津々、といった感じで聞いてくる船長さんにちょっと困惑しながら、答える。
「えーと、焦ることない、って素敵なアドバイスをして下さいました」
「ぶはっ!トレバーが・・・くくっ、恋愛相談・・・!!」
船長さんはとても楽しそうに笑ってる。
「駄目でした?」
「いや・・・・ははっアコは見る目がある!」
褒められてる気がしない!
「・・・・・誤解が解けたようで良かったです」
「しかし、ということは脈がありそうだな」
そう言って大胆不敵な笑みで私を見る。
「それはまだ・・・・わかんないですけど、でも船長さんの側に居たいなって思いますよ」
伝えた言葉は真実。
「厳しいな。今度からはその恋愛相談に俺も混ぜてくれ」
「いやいや、ソレおかしくないですか!」
「アコの本音が聞けるんだろう?」
「そりゃそうですけど・・・!!」
「それに他の男と2人きりってのはやっぱり問題だしな」
「じゃっじゃあ船長さんの見えるとこで相談ならいいですか!?」
さすがに悩みの種の本人交えて相談なんて出来ないよ!
「アコの本音が聞きたいんだがなァ」
私の反応を窺うようにじっと見てくる船長さん。
「大好きですけど、まだ焦って答えは出さないていうのが本音です」
「まぁ、待ってはやるが・・・・俺はそんなに気が長くないんだ」
「・・・・・・・覚悟しときます」
+誤解ゴカイ 終+
トレバーさんが渋い顔で私に近づいてきたと思ったら、
「お前お頭に何かしたのか?」
と言う。
ちら、と手元のモップを見ながら考える。
「・・・・・・・・今日は船長さんのお部屋にも入ってないですし」
そもそも会ってもいない。
「・・・・・・・そうか」
「船長さん、何かあったんですか?」
「俺が聞きてえよ、妙に挙動不審だし俺と目を合わせないようにしてる」
それってトレバーさんが何かしたんじゃ、と思うものの本人に心当たりはなさそう。
「じゃあ私聞いてきます」
「は?」
「だってわかんないなら本人に聞いた方が早いし」
「おい、アコ待て」
「トレバーさんの名前は出さないから大丈夫ですよー」
モップを置いて船長さんの部屋に向かった。
船長さん居るかな、とドアをノックしようとしたまさにその瞬間。
ドアが開いた。
「どうした、アコ?」
いつも通りの笑顔で迎えてくれた、船長さん。
・・・・・・・・・・・・・・・普通、だよね?
と思いきや、
「今日はトレバーのとこに行かないのか?」
と聞いてきた。
「・・・・・・・・トレバーさんですか?さっき会いましたけど」
「それで?」
「え」
「トレバーと付き合うと俺に言いに来たのか?」
・・・・・・・よく見れば目が笑ってなかった。
何だろ、何か怖い。
「船長さん?」
「・・・・・・俺は諦めない、と言っておく」
そしてそれだけ言って、ぱたん、とドアが閉まった。
・・・・・・・・・・何、どういうこと?
私は慌ててさっきの場所に戻った。
「とととととトレバーさん!!!」
トレバーさんは私が放り投げたモップを手に私を待ってくれていたらしい。
「呆れられたか?」
「ちちちち違うんです!」
「じゃあ嫌われたか」
「違うんですよう!!トレバーさん船長さんに何か言いました!?」
「はぁ?」
何処か怒ったように顔を歪めるトレバーさんに何て言えばいいんだろう!?
「私とトレバーさんが付き合ってるのかみたいなこと言われたんですけど!」
とりあえず頭に浮かんだ言葉をそのままに伝えれば、トレバーさんはさっきより更に顔が酷くなった。
「何だそれは!」
「心当たりないですかトレバーさん!?」
「ない!・・・・・と言いたいとこが・・・・お前昨日俺に何て言った?」
「・・・・・・・・昨日?」
昨日トレバーさんに、私は。
「優しい、とか」
「他には」
「大好きです、って」
「・・・・・・・・・・・・・それ以外にあるか?原因」
そっ・・・・そんな!
「どうしましょう・・・!?」
「誤解を解くしかないだろお前が」
「私がですか!?」
「俺が何言ったってお頭をどうにも出来やしねえよ。そもそもの原因はお前だろ」
・・・・・・・・確かに、
私が不用意に大好き、と言ったことが原因だ。
それにトレバーさんまで巻き込んじゃってる。
「わかりました!誤解解いてきます!」
「おー行って来い」
再び船長さんの部屋に行くために覚悟を決めて、
「あのトレバーさん、巻き込んじゃったことは謝ります。でも大好きって言ったのは嘘じゃないので!」
それだけ叫んで私は走った。
トレバーさんの呆れたような顔、面白かったなあなんて思うのは不謹慎だろうか。
「・・・・・・・・・さて」
船長さんの部屋の前に到着。
いざ行かねば!
さすがにちょっと緊張するけど、
「お邪魔します!」
今回はノックもせずにドアを開けた。
「・・・・・・・・・・アコ?」
船長さんは1枚の紙を手にとって読んでいて、
そのままの姿勢で私を見て目をまん丸にした。
「船長さん昨日トレバーさんの部屋の前に居ました?」
「ああ、居た」
「やっぱり!だから誤解されたんですきっと!」
「・・・・・・・・誤解?」
「私トレバーさんのこと大好きって言いましたけど付き合ったりとかはしてないです」
そう言うと船長さんは冷たい目で、
冷たく笑みを浮かべた。
「それを言いに来たのか?」
「はい!」
これですべて解決!と笑顔で頷く私に、
「は・・・・だっはっはっは!!」
弾けたように笑い出した船長さん。
「・・・・・・あれ」
「それを俺が信じないとは思わなかったのか、アコ」
「・・・・・お、思わなかった、ですね」
そ・・・そっか!
そういう事態も想定しなきゃいけなかった!
「まったく甘いな、アコ。だが・・・そういうとこも可愛い」
言いながら、うな垂れる私の頭をよしよしと撫でてくれた船長さん。
「・・・・・・・・考えるの、苦手でして」
「真っ直ぐなアコに惹かれたんだ、そのままでいいさ」
そう言う船長さんの顔はいつもと同じに戻っていた。
「有り難う御座います・・・!」
でもほっとした。
これで誤解も解けたし。
「で、何でトレバーに大好き、なんて言ってたんだ?」
「あ、それはトレバーさんに恋愛相談に乗ってもらってたので」
「恋愛相談?」
「その・・・・船長さんのこと、です」
うぅ、言いにくいなあ。
船長さんは今度はきょとん、として。
「・・・・・・恋愛相談?トレバーにか?」
「はあ、そうですが」
「あいつが?何て言ってた?」
興味津々、といった感じで聞いてくる船長さんにちょっと困惑しながら、答える。
「えーと、焦ることない、って素敵なアドバイスをして下さいました」
「ぶはっ!トレバーが・・・くくっ、恋愛相談・・・!!」
船長さんはとても楽しそうに笑ってる。
「駄目でした?」
「いや・・・・ははっアコは見る目がある!」
褒められてる気がしない!
「・・・・・誤解が解けたようで良かったです」
「しかし、ということは脈がありそうだな」
そう言って大胆不敵な笑みで私を見る。
「それはまだ・・・・わかんないですけど、でも船長さんの側に居たいなって思いますよ」
伝えた言葉は真実。
「厳しいな。今度からはその恋愛相談に俺も混ぜてくれ」
「いやいや、ソレおかしくないですか!」
「アコの本音が聞けるんだろう?」
「そりゃそうですけど・・・!!」
「それに他の男と2人きりってのはやっぱり問題だしな」
「じゃっじゃあ船長さんの見えるとこで相談ならいいですか!?」
さすがに悩みの種の本人交えて相談なんて出来ないよ!
「アコの本音が聞きたいんだがなァ」
私の反応を窺うようにじっと見てくる船長さん。
「大好きですけど、まだ焦って答えは出さないていうのが本音です」
「まぁ、待ってはやるが・・・・俺はそんなに気が長くないんだ」
「・・・・・・・覚悟しときます」
+誤解ゴカイ 終+