自由を求めて三千里
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『嫌って言わない限り俺は続けるぞ、アコ』
正直、嫌なのかどうかなんてわかんない。
どうしよう、どうすればいい?
なんて考えてる間も、
ちゅ、ちゅ、と頬に額にキスされて。
その音が更に私の思考を麻痺させる。
「どうした、アコ?」
どうした、って言われても。
「どっちかじゃなきゃ・・・・駄目ですか?」
「・・・・・・・・どういう意味だ?」
私が問いかけると船長さんは動きを止めて怪訝な顔。
「だって嫌じゃないんですよ・・・・私」
「そんなこと言っていいのか?悪いが今の俺は我慢するつもりはない」
ぎら、と船長さんの目が光る。
うわ、怖い。
「嫌じゃないですけど・・・・でもちょっと困ってるんです今」
「困ってる?」
「今の船長さん怖いです。確かに強引に、とは言いましたけど、優しく、も忘れちゃ駄目ですよ!」
女の子には優しく!
と言えば船長さんはきょとん、として。
片手で頭をがしがしとした後、
苦笑を浮かべた。
「・・・・・・・・あァ、そりゃ悪いことしたなアコ」
他人事じゃなくて、
確かに自分のことであると身に沁みた。
そんな私を見透かしたかのように船長さんは笑って、
「優しくするから、もう1回だけ・・・・な」
優しい目で、優しい声で。
優しい手で。
そっと私を抱き寄せて、
唇に触れるだけの簡単なキスを1回した。
「・・・・・・・これで、おしまいだ」
それだけ言って離れた船長さんの表情が、
とても寂しそうで。
胸が、
締め付けられた。
「というか泣きたいです。申し訳なさ過ぎて」
「じゃあお前お頭の女になんのか」
「それとこれとは別です」
「・・・・・・・・・・つーかお前な、いちいち俺の部屋に来るな」
めちゃくちゃ鋭い目でトレバーさんに睨まれたけど全然怖くない。
「えー相談のってくださいよぅ恋愛相談」
「俺はそういうのは苦手なんだ」
「でも船長さんのことですよ」
ずばり、と言えばトレバーさんは大袈裟に舌打ちをした。
「だからお前はどうしたいんだ!」
「それがわからないから相談に来てるんです」
怒鳴るトレバーさんも怖くない。
「俺に聞くな、自分で考えろ」
「考えてみたんですけどね、色々と。結果船長さんのことは好きだなって思ったんです」
「なら、」
「でも恋人ってなると色々複雑じゃないですか」
「・・・・・・・・・・知らん」
「乙女心は複雑なんですよ」
「お頭は早く返事をしろって言ったのか?」
「・・・・・・・・言われてませんね」
「なら焦る必要ねえだろ」
はあ、と呆れたようなため息を吐きながらトレバーさんはぷい、と横を向いてしまった。
「でも、申し訳ないなって」
「その気もねーのに受け入れる方がよっぽど迷惑だな」
「・・・・・・・・・・・・トレバーさん」
「何だ」
「有り難う御座います!やっぱりトレバーさんとこ来て良かったですー」
何か元気も出たし!
でもトレバーさんは私とは逆に元気ないような。
「・・・・・・・お前は俺が怖くないのか?」
「全然怖くないですよ。むしろ優しいから大好きです」
「俺の何処が優しいんだ」
「だって今だって1度も追い返さなかったですよ私のこと」
帰れ、って言われなかった。
ちゃんと相手してくれて、
「ちゃんと考えて返事くれて、嬉しかったです」
感謝の気持ちを伝えると、
トレバーさんは少しの沈黙の後、
小さい声で言った。
「・・・お前ならお頭の女でも認めてやるよ。ったく、わかったらさっさと帰れ」
「すっごい嬉しいです!トレバーさん大好きっ!!」
「いいから早く行け」
心なしか顔が少し赤くなったトレバーさんに改めてお辞儀をして、
私は部屋を出た。
すぐそこに、
船長さんが居たなんて知らずに。
+申し訳ない結果に 終+
正直、嫌なのかどうかなんてわかんない。
どうしよう、どうすればいい?
なんて考えてる間も、
ちゅ、ちゅ、と頬に額にキスされて。
その音が更に私の思考を麻痺させる。
「どうした、アコ?」
どうした、って言われても。
「どっちかじゃなきゃ・・・・駄目ですか?」
「・・・・・・・・どういう意味だ?」
私が問いかけると船長さんは動きを止めて怪訝な顔。
「だって嫌じゃないんですよ・・・・私」
「そんなこと言っていいのか?悪いが今の俺は我慢するつもりはない」
ぎら、と船長さんの目が光る。
うわ、怖い。
「嫌じゃないですけど・・・・でもちょっと困ってるんです今」
「困ってる?」
「今の船長さん怖いです。確かに強引に、とは言いましたけど、優しく、も忘れちゃ駄目ですよ!」
女の子には優しく!
と言えば船長さんはきょとん、として。
片手で頭をがしがしとした後、
苦笑を浮かべた。
「・・・・・・・・あァ、そりゃ悪いことしたなアコ」
他人事じゃなくて、
確かに自分のことであると身に沁みた。
そんな私を見透かしたかのように船長さんは笑って、
「優しくするから、もう1回だけ・・・・な」
優しい目で、優しい声で。
優しい手で。
そっと私を抱き寄せて、
唇に触れるだけの簡単なキスを1回した。
「・・・・・・・これで、おしまいだ」
それだけ言って離れた船長さんの表情が、
とても寂しそうで。
胸が、
締め付けられた。
「というか泣きたいです。申し訳なさ過ぎて」
「じゃあお前お頭の女になんのか」
「それとこれとは別です」
「・・・・・・・・・・つーかお前な、いちいち俺の部屋に来るな」
めちゃくちゃ鋭い目でトレバーさんに睨まれたけど全然怖くない。
「えー相談のってくださいよぅ恋愛相談」
「俺はそういうのは苦手なんだ」
「でも船長さんのことですよ」
ずばり、と言えばトレバーさんは大袈裟に舌打ちをした。
「だからお前はどうしたいんだ!」
「それがわからないから相談に来てるんです」
怒鳴るトレバーさんも怖くない。
「俺に聞くな、自分で考えろ」
「考えてみたんですけどね、色々と。結果船長さんのことは好きだなって思ったんです」
「なら、」
「でも恋人ってなると色々複雑じゃないですか」
「・・・・・・・・・・知らん」
「乙女心は複雑なんですよ」
「お頭は早く返事をしろって言ったのか?」
「・・・・・・・・言われてませんね」
「なら焦る必要ねえだろ」
はあ、と呆れたようなため息を吐きながらトレバーさんはぷい、と横を向いてしまった。
「でも、申し訳ないなって」
「その気もねーのに受け入れる方がよっぽど迷惑だな」
「・・・・・・・・・・・・トレバーさん」
「何だ」
「有り難う御座います!やっぱりトレバーさんとこ来て良かったですー」
何か元気も出たし!
でもトレバーさんは私とは逆に元気ないような。
「・・・・・・・お前は俺が怖くないのか?」
「全然怖くないですよ。むしろ優しいから大好きです」
「俺の何処が優しいんだ」
「だって今だって1度も追い返さなかったですよ私のこと」
帰れ、って言われなかった。
ちゃんと相手してくれて、
「ちゃんと考えて返事くれて、嬉しかったです」
感謝の気持ちを伝えると、
トレバーさんは少しの沈黙の後、
小さい声で言った。
「・・・お前ならお頭の女でも認めてやるよ。ったく、わかったらさっさと帰れ」
「すっごい嬉しいです!トレバーさん大好きっ!!」
「いいから早く行け」
心なしか顔が少し赤くなったトレバーさんに改めてお辞儀をして、
私は部屋を出た。
すぐそこに、
船長さんが居たなんて知らずに。
+申し訳ない結果に 終+