3千万ベリーの恋
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「むー・・・・」
新世界のとある島の酒屋。
いつものメンバーで飲みに来ているものの、
目の前には店員の美人のお姉さん達がシャンクスのところに群がっている。
さっきまで隣でベンさんと話をしていたお姉さんもシャンクスの所へ。
ベンさんは静かに酒が飲めるからいい、と言ってるけど。
「気になるのか、アコ」
「だってベンさん!私だってお姉さんにチヤホヤされたい!」
「・・・・そっちか」
呆れた顔のベンさんを見ながら、聞き耳をたてる。
どんな話してんのかなー。
シャンクスにこにこして嬉しそうだし。
「宝石が一番いいと思うわ」
「宝石か・・・大きいものは好まないらしいんだ。小さい物を贈ったことはあるが」
「じゃあお花は?」
「花はないな。今度やってみよう」
「スイーツなんかもいいんじゃない?」
「ああ、それはいいな、以前アイスを喜んでた」
・・・・何の話?
「じゃあやっぱりスイーツよ。それと一緒に甘い言葉をくれたら私なら落ちるもの」
「ソレは貴女の話でしょ?簡単に落ちないからお頭さんは苦労してるんだもの」
「この間人質になった時もアイスを要求してたくらいだからな。アイスケーキなんか喜ぶかもしれないな」
「やだ何それ、面白い」
「でもアイスケーキはいいと思うわ」
・・・・人質に、って。
それ思いっきり私の話ですやん!
「でも可愛いわ、四皇の赤髪の船長さんが落とせない女なんて」
やっべえ恥ずかしいんですけど!
お姉さん達になんてことを!
すると隣からくつくつと笑い声。
「愛されてるな、アコ」
ベンさんの隣に座ってたヤソップさんだ。
「いやー私はお姉さん達に愛されたいです」
「照れんなって」
「照れてないです、マジで」
「でも実際お頭のことは嫌いじゃないんだろ?」
「・・・嫌いじゃない、っていうか普通に好きですけど」
ちら、とシャンクスを横目で見ると、まだお姉さん達と話していた。
別に羨ましいとか思わないし!
「けど?」
「けどそれは愛や恋の好きじゃない、と思うんですよ」
「だがお頭にキスされても嫌じゃなかったんだろう?」
会話の中にベンさんまで入ってきて、私は少し戸惑う。
「確かに、シャンクスは強いし優しいし、懐の広さには今まで何度も助けられて来ましたよ?」
そこに関しては感謝もしてるし、頭もあがらない。
「キスも嫌じゃなかった。でも嫌じゃなかったっていうだけです」
「・・・難しく考えすぎじゃねえのか?」
「だって私恋したことなんてないですもん。よくわかんないです」
「なんだ、男居たことねえのか」
「ないですね。だから、シャンクスの気持ちが本当なのかだってわかんないです」
軽く驚くヤソップさん達に真顔で頷く。
事実だ。
「・・・アコ、お頭は最近本を読んでいるんだ、知ってるか?」
ベンさんの唐突な話題。
何のことだか、さっぱり。
「知りません、けど」
ベンさんは優しく笑うと、
「グランドラインで過去起こったことの書いてある本を探しては熱心に読んでいる。本来の仕事もしないでな」
「・・・・それって」
「ああ、アコの為だろうな」
「・・・ごめんなさい」
「好きで帰したくない気持ちもあるんだろうが、好きだからこそ帰してやりたいってとこだろう。
・・・お頭の気持ちもわかってやれ」
「シャンクスが好きって言ってくれたら考えます。・・・たぶん」
「たぶん、なあ」
不確かな私の言葉に苦笑いする2人に私は何も言わずに、飲みかけのジュースに口をつけた。
+四皇の恋バナって 終+