3千万ベリーの恋
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「親分、赤髪が来ました!」
「ようし、1人だろうな?」
「そのようです!」
そんな会話を隣で聞いて、ほっとした。
シャンクスが来てくれた。
けれど次に聞こえたのは、
「親分!仲間が皆やられてます!」
「何だと?」
そして、足音。
黒いマントをはためかせて登場したのは、
待ちわびた人。
「アコは返してもらうぞ」
「シャンクス・・・・」
不敵に笑って立つ、姿。
・・・・四皇、か。
そして私は手にあるアイスを見つめた。
「おのれ赤髪!この女がどうなってもいぶふぉっ」
「ごめんなさーいっ」
勿体無いとは思ったけど、私は手に持っていたアイス(トリプル)を親分さんの顔に思い切り突っ込んだ。
そして、走った。
シャンクスのところへ。
「アコ、怪我はないか」
「うん、大丈夫」
シャンクスのとこまで来て、そう答えた瞬間強く腕をひかれた。
ぎゅう、と力強く抱きしめられる。
・・・・怒ってんのかな。
「無事で良かった・・・帰るか」
顔は見えないけど、怒ってないっぽい。
「ん。とりあえず今苦しいんだけども」
「おっと、すまん」
開放された身体を先ほどの場所に向けると、
「無事に帰すと思うなよ赤髪ぃ!」
アイスでべたべたになったであろう顔をタオルで拭きながら親分さん。
・・・せっかく買ってくれたアイスを、ごめんなさい。
心の中で謝罪して、
「あの、でも皆さんやられてますけど」
苦笑しつつ忠告。
今までこの場に居た数人の部下達は既に地に倒れていたから。
「何!?」
「アコ、行くか」
「あ、うん」
「おい、待て!」
くるりと背を向けた私達に、当然怒りの声。
どうするんだろう、と思っていると。
「あとは任せた」
そう一言、シャンクスが呟いた。
その瞬間、
バン!と響く銃声音。
「・・・今の、もしかしてヤソップさん?」
「ああ」
「1人で来たんじゃないんだ?」
1人で来い、って言われたのに。
「来るときは1人で来たぞ。後からはどうか知らんがな」
「・・・・・あ、そ」
ありなの、それ。
でも私を助けるために来てくれたんだし、いいか。
少し歩くと扉のとこでヤソップさんとベンさん、ルウさんが見えた。
「トリプルアイスは美味かったか、アコ?」
「それが食べれなかったんですよ・・・ってヤソップさん何故それを」
「聞いてたからな」
「俺なら肉を要求するとこだぜアコー」
「いや、肉もいいけど暑かったんですよルウさん」
「・・・無事なようだな、アコ」
「おかげさまで・・・ってかまともなのベンさんだけですか」
ふと見ると下に転がる人が目に入る。
「・・・ヤソップさん、あの人死んじゃったんですか?」
「ん?死んじゃいねえよ。しばらくは動けねえだろうが」
それを聞いて少しほっとした。
「アコは優しいな」
「違うよシャンクス。一応トリプルアイス買ってきてくれたし、駄目にしちゃったし」
「・・・だからアイスなら俺に言えば3個でも4個でも買ってやるぞ?」
「4個も食べたらお腹壊すって」
しかもトリプルを。
「・・・それに質問にもちゃんと答えてくれたし」
「質問?」
「そうそう、四皇って何ですかーって聞いたの」
何気なくそう答えたら、シャンクスの顔が固まった。
「・・・・聞いたのか?」
「聞いたけど」
「そうか。・・・で、どう思った?」
「へーそうなんだ、って」
「そう、か」
そこまで言ってハッとした。
ここはカッコイイなって思ったよとか言っておいたほうが良かったのかも。
いやでも嘘はつけまい。
「いや!あの、ごめんね?四皇ってやつの凄さ知ってからシャンクスに会ってたらすごいなあって思ったかもしんないけどさ」
嘘はつけないけど、一応フォローはしておく。
「シャンクスに会った後で四皇とか言われてもイマイチ凄さとかわかんなくて・・・申し訳ない」
素直に謝ってみたら、
「アコ・・・ほんとに大物だなァ」
満面の笑みでそう言われた。
何故。
+何故 終+