3千万ベリーの恋
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シャンクスの言った通り、風は弱くなってきたようだ。
雨は相変わらず降っているようだけど。
私はシャンクスの片腕に捕まったまま。
「・・・行かなくていいの?」
「ん?」
「もう揺れなくなったし、私なら大丈夫だけど。心配して様子見に来てくれたんでしょ?」
船が揺れないなら怖いこともないし。
こういう時こそお頭ってのは忙しいんじゃないのか、と思ったんだけど。
シャンクスはにっと笑って、
「大丈夫さ。俺が居なくてどうにかなる船じゃない」
私を離そうとしない。
皆を信頼してるんだ。
そしてきっと皆もシャンクスを信じている。
「そっか。でも正直シャンクスが来てくれて嬉しかった。ありがとね」
素直に礼を言うと、シャンクスは少しだけ驚いた顔をした後、ふ、と柔らかく笑った。
「礼を言われるようなことはしてないんだがな。俺が顔を見たかっただけだ」
「それでも、シャンクス来てくれて安心したしさ」
そう言ったらシャンクスはものすごく複雑な顔をした。
何故。
来てくれて安心した。
そう言われて複雑な気持ちになった。
恐らく顔にも出ていたのだろう、アコの顔が疑問でいっぱいの表情だ。
心のうちはアコを傷つけてしまいたくて仕方ないってのに。
安心、か。
俺の中にちょっとした悪戯心が湧く。
何も言わない俺にきょとん、とするアコの身体をそのままベッドへと移動させ、
「お?おお?」
そのまま押し倒す。
「おおお!?どした!?」
先ほど以上に近づく顔と、顔。
あとほんの少し、どちらかが動けばキス出来る距離。
「・・・これでも俺は安心、か?」
さすがにこれは効くだろう。
そう、思った俺が甘かった。
驚いていたアコの顔は愛らしい笑顔となり、
「勿論」
そしてそう一言、確かに言った。
いきなり押し倒されて驚いたのは私だっていうのに、今度はシャンクスが驚いている。
「私が嫌だって言うことはシャンクスは絶対しないから」
すると今度は苦笑するシャンクス。
「甘いな、アコ。俺は海賊だぞ?」
「海賊だけどシャンクスじゃん。まあそうじゃなかったらそん時はそん時だあね」
シャンクスと過ごした時間は長くないけど、それでもわかることがある。
「・・・・何つーか、いつか騙されるぞ?」
「でも面倒くさいじゃん、裏切られるかもって考えながら生きるのって。大丈夫、うさんくさいのにはついていかないから」
そう言ったらシャンクスはよっこいしょ、と言いながらベッドから降りた。
よっこいしょ、て。
おっさんか。
続いて私も起き上がる。
「生きていることを面倒だと思ったことは?」
「ない訳じゃないけど。でも生きてるのは楽しいよ。シャンクスにも会えたしね」
「アコ、」
「あ、でも美女には騙されるかもしんないから気をつけなきゃかも」
ナミさんになら騙されてもいいとか思ったしな。
「みすみすアコを傷つけさせやしないさ」
そう言い放ったシャンクスの顔は、
私が以前泣いた時、
『任せろ』と、そう言ってくれた時の顔に似ていて。
思わず、
「任せた」
私はそう答えた。
+任せた、でしょう 終+
雨は相変わらず降っているようだけど。
私はシャンクスの片腕に捕まったまま。
「・・・行かなくていいの?」
「ん?」
「もう揺れなくなったし、私なら大丈夫だけど。心配して様子見に来てくれたんでしょ?」
船が揺れないなら怖いこともないし。
こういう時こそお頭ってのは忙しいんじゃないのか、と思ったんだけど。
シャンクスはにっと笑って、
「大丈夫さ。俺が居なくてどうにかなる船じゃない」
私を離そうとしない。
皆を信頼してるんだ。
そしてきっと皆もシャンクスを信じている。
「そっか。でも正直シャンクスが来てくれて嬉しかった。ありがとね」
素直に礼を言うと、シャンクスは少しだけ驚いた顔をした後、ふ、と柔らかく笑った。
「礼を言われるようなことはしてないんだがな。俺が顔を見たかっただけだ」
「それでも、シャンクス来てくれて安心したしさ」
そう言ったらシャンクスはものすごく複雑な顔をした。
何故。
来てくれて安心した。
そう言われて複雑な気持ちになった。
恐らく顔にも出ていたのだろう、アコの顔が疑問でいっぱいの表情だ。
心のうちはアコを傷つけてしまいたくて仕方ないってのに。
安心、か。
俺の中にちょっとした悪戯心が湧く。
何も言わない俺にきょとん、とするアコの身体をそのままベッドへと移動させ、
「お?おお?」
そのまま押し倒す。
「おおお!?どした!?」
先ほど以上に近づく顔と、顔。
あとほんの少し、どちらかが動けばキス出来る距離。
「・・・これでも俺は安心、か?」
さすがにこれは効くだろう。
そう、思った俺が甘かった。
驚いていたアコの顔は愛らしい笑顔となり、
「勿論」
そしてそう一言、確かに言った。
いきなり押し倒されて驚いたのは私だっていうのに、今度はシャンクスが驚いている。
「私が嫌だって言うことはシャンクスは絶対しないから」
すると今度は苦笑するシャンクス。
「甘いな、アコ。俺は海賊だぞ?」
「海賊だけどシャンクスじゃん。まあそうじゃなかったらそん時はそん時だあね」
シャンクスと過ごした時間は長くないけど、それでもわかることがある。
「・・・・何つーか、いつか騙されるぞ?」
「でも面倒くさいじゃん、裏切られるかもって考えながら生きるのって。大丈夫、うさんくさいのにはついていかないから」
そう言ったらシャンクスはよっこいしょ、と言いながらベッドから降りた。
よっこいしょ、て。
おっさんか。
続いて私も起き上がる。
「生きていることを面倒だと思ったことは?」
「ない訳じゃないけど。でも生きてるのは楽しいよ。シャンクスにも会えたしね」
「アコ、」
「あ、でも美女には騙されるかもしんないから気をつけなきゃかも」
ナミさんになら騙されてもいいとか思ったしな。
「みすみすアコを傷つけさせやしないさ」
そう言い放ったシャンクスの顔は、
私が以前泣いた時、
『任せろ』と、そう言ってくれた時の顔に似ていて。
思わず、
「任せた」
私はそう答えた。
+任せた、でしょう 終+