3千万ベリーの恋
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目的は達成された。
・・・・・『シャンクスとデート』は、シャンクスを元気付けるための手段であって、
目的じゃない。
「それで、次はどうするんだ?」
そんなの私が聞きたい。
にこにこと嬉しそうに話すシャンクスを見ながら考える。
やっぱあれだな、デートってのは計画練ってからでないと駄目だ。
特に目的がデートではなく、1つの手段である場合は。
・・・・シャンクスもう元気じゃん。
「そもそもデートって何すればいいんだろ」
「アコの行きたいところに行って、したいことをすればいい」
「行きたいとこって言っても服も買ってもらったしなー」
「アコは装飾品には興味ないのか?」
不思議そうに首を傾げるシャンクスに私は考える。
「アクセサリーかあ。興味ない訳じゃないけど、つけるよりは見てるだけでいいかな。邪魔だし」
そりゃ私も女だし、宝石を見れば綺麗だと思うし欲しいなあとも思うけど。
「見に行くか、宝石」
「え、でもそれだとシャンクスがつまんなくない?」
「俺が行きたいんだ。いいだろう?」
「なら、いいけど」
・・・んな訳あるかい、と思っている。
シャンクスが宝飾品に興味あるなんて思えない。
たぶん他の海賊とやり合ったりした時に戦利品とかで手に入れたりしてると思うし。
「でも何処にそんな店があるかなんてわかるの?」
手を繋いだまま迷う素振りもなく自信満々に歩いているシャンクスを疑問に思う。
「こないだ来た時に見かけた店があるんだ。アコが興味なさそうだったから言わなかったんだが」
「道、覚えてるんだ?」
「・・・さて、どうだったかな」
おい。
思わずそうツッコミを入れたくなったけど、何だかんだシャンクスは信用出来る人だと学んでいる。
私はまったくわからないのでシャンクスに任せてひたすら歩く。
・・・歩く速度も合わせてくれてるので、疲れない。
海賊で紳士ってどうなの。
「アコすまん、迷った」
「えええ・・・マジか」
信じてたのに、とはいえ仕方ないか。
シャンクスだってこの町慣れてる訳じゃないもんね。
と、思っていたら。
「冗談だ。そこの右にある店のはずだ」
「・・・・私やっぱりシャンクスがわからないよ」
真顔で迷ったと言ったかと思えばさらりと笑顔で冗談だ、と言う。
シャンクスのキャラ行方不明ですよ。
「迷ったと言えばアコとずっと居られるかと思ったんだがな」
・・・・そしてたまにこんなことを言う。
「いつまでここに居るつもりですか。明日には出航すんでしょーが」
「顔赤いぞアコ」
「・・・っそこは見ないフリして欲しかった」
「お、ここだな」
何とも嬉しそうな顔のシャンクスに案内されてたどり着いたその店は、なるほど確かに宝石店。
といっても入りにくい雰囲気とかはなくて、有り難い。
店に入るとキラキラの宝石が並べられていて、思わず顔が綻ぶ。
「あら、お兄さん達じゃないの。いらっしゃい」
そう言って店の奥から人の良い笑顔で迎えてくれたのは、先日シャンクスに誘拐の注意をしてくれたおばちゃんだった。
「え、ここの店主さんだったんですか!?」
「へえ、驚いたな」
さすがのシャンクスもそこまで知っていた訳ではないようで、驚いた様子を見せていた。
「お2人なら安くするよ、ゆっくり見てって」
「ああ、有難う」
お言葉に甘えてゆっくり見ることにする。
私達以外にお客さんも居ないようだし。
でもやっぱり大き目のものが多い。
「これなんかいいんじゃないか?」
「・・・・デカいよ。大きいのは綺麗だけど重いし邪魔」
シャンクスが指したものは大きめのダイヤモンドがついた指輪。
指輪なんて特に邪魔になるじゃん。
「そんなもんか?」
「そんなもんです」
言いながらふと目に入った、涙型のルビーのペンダントをいいな、と思った。
小さいけれど確かな存在感。
しかしここでいいな、と言おう物ならシャンクスが買ってくれるに決まってるので何も言わないことにする。
「欲しい物はあったか?アコ」
「見てるだけで満足かなー」
「そうか、残念だな」
「おばさんごめんねー」
「またいつでもおいで」
愛想良く笑ってくれるおばちゃんに手を振って私達は店を出た。
さて。
アイスも食べた、アクセサリーも見た。
・・・・・デートって次は何するんだ。
+まさかの再会