3千万ベリーの恋
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部屋でこの間買ったものをチェック。
衣類にタオルに小物類。
うん、オッケイ。
買い忘れた物がないことを確認して、私は覚悟を決めた。
・・・・元はといえばシャンクスが悪いとは思う。
でもシャンクスがホントに凹んでるなら。
・・・・元気出して欲しい、と思う。
シャンクスの心の広さに、
優しさに何度も助けられてきたから。
だから、
「よし!」
気合いを入れて部屋を出る。
シャンクスはまだ食堂に居るかな。
と、出た瞬間にまさに私の隣の自分の部屋に入ろうとしている瞬間のシャンクスに会った。
「あ」
・・・・しかもバッチリ目が合った。
「ちょうど良かったシャンクス、お願いがあるんだけど」
「おう、珍しいな。何だ?」
正直こうして見ていてもシャンクスが凹んでいるようには見えないんだけども。
「今日これから私とデートして」
「・・・ああ、足りない物があったのか。そしたら、」
「買い出しじゃありませんデートです」
「アコ?」
私今どんな顔してるんだろう。
シャンクスが驚いてる。
「・・・駄目なら、いいけど」
「いや、行こう。せっかくのアコからのお誘いだしな」
「ありがと。じゃあ30分後にここで!じゃ!」
それだけ言って私は再び部屋へと戻った。
・・・シャンクスぽかーんって顔してた。
そりゃそうだ。
私たぶんシャンクスを睨みつけてたもんなあ。
誘うのに必死で。
デートのお誘いにあんな顔で誘う子いないよね、うん。
こういう時ホントに自分が可愛くないなあ、と思う。
・・・さて、私はこれからデートの準備をせねばだ。
仮にもデートだしね!
服はどうしよう、このワンピがいいか。
化粧道具もこないだ買ってもらったし、せっかくだから化粧もして行こ。
30分後、部屋から出ると既にシャンクスは来てた。
「あれ、もう居たの・・・じゃなくて、ごめんお待たせしました」
「・・・・アコ、その服」
「服?この間買ってもらったやつー。せっかくだから着ようかなって。あ、似合ってない?」
黒の生地に薄いピンクの花柄が散りばめられたロングワンピース。
派手ではないしいいかなと思ったんだけど。
「いや、よく似合ってる。可愛い、な」
「・・・・っありがと」
「じゃあ、行くか」
「・・・うん」
また可愛いって言われた。
不思議な、気持ちだ。
「何処か行きたいとこはあるのか?」
「ない」
「そしたらこのへんぶらぶらするか」
町に出て、まずすることに困る訳で。
「あ、ちょっと待って。シャンクス手貸して?」
「手?」
「ん」
首を傾げながら出してくれたシャンクスの手を私は取り、私の手と繋いだ。
「・・・・アコ」
「嫌?」
「・・・いや、驚いただけだ」
「さいですか」
やっばい自分から手ぇ繋ぐのなんて初めてなんですけど!
顔赤いかな!?赤いよね!?
ふぎゃああ!
「嬉しいことをしてくれる。・・・照れてるのか?」
「・・・・そりゃ、まあ」
普通照れるでしょーが。
「アイスいかがですかー?冷たくて甘いアイスー」
「アイス!?」
突然聞こえてきた声に引き寄せられた。
「食うか?」
「食べっ・・・!」
いや待て。
ここでアイスを頼んだとしよう。
お金を払うのは誰だ。
・・・・・シャンクスじゃん。
このデートで全てのお金を支払うのって、シャンクスじゃん。
「2つくれ」
「ってシャンクス!?」
「俺が食いたいんだ。・・・駄目か?」
にこ、と微笑みかけられる。
駄目、なんて言える訳もなく。
「・・・食べる」
「シングル、ダブル、トリプルとありますがどうされますか?」
「と・・・!」
トリプルだと!?
「どうするアコ?」
いやいや!
トリプルは捨てがたいが勿論そのぶん金額も高くなるんだ。
ここは諦めて、
「シング「トリプル2つ」」
聞いた意味ねえ!
「そしたらお味を3つ選んで下さい」
「アコ、味は?」
「・・・・バニラとチョコとキャラメルで」
憧れのトリプルアイスは、
まさかのシャンクスの奢りでした。
+ああ、憧れのトリプル 終+