False love
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「・・・・別に、シャンクスには関係ない」
アコの口から出て来た言葉に思わず面食らった。
・・・・そうか、そうだな。
アコにとって俺達は恋人同士じゃない。
だってシャンクス私のこと好きじゃないでしょ?と言われたことを思い出す。
どうやら俺が女避けの為に交際を申し込んだと思ったらしい。
アコ自身も男避けの為にいいと承諾したようだが、
生憎と偽の恋人でいるつもりは更々ない。
俺がアコのことを好きじゃないと言った覚えはねェしな。
「・・・・そうか」
このままじゃまずいな。
何も進展がない。
「夜は俺の行きつけの店に行かないか?」
「・・・シャンクスの行きつけのお店?」
「ああ、たまには俺のおススメも紹介させてくれ」
「行ってみたい・・・」
アコが興味を示してくれたので安堵した。
さて・・・どうやって落とすか。
「あら、いらっしゃい」
この店にアコを連れて来たのは初めてだと思ったが、
「く・・・・黒髪美人・・・・」
「・・・知り合いだったか?」
店員のロビンを見てアコが酷く驚いた顔を見せた。
「私は初めてお会いすると思うけど・・・」
と、首を傾げるロビンに、
アコは動揺を隠さないまま、
「は・・・・初めて、です」
と気まずさげに頷いた。
気になるところではあるが、
「ふふ、カウンターへどうぞ」
「ど、どうも」
「なかなかいいバーだろう?酒は俺に任せてもらっても?」
とりあえずは酒でも飲んで雰囲気を和らげるとするか。
「ええ、お任せする。さすがシャンクスの行きつけね」
「友人の紹介でな」
「友人?私の知ってる人?」
「いや・・・」
その友人、を思い出して口元が緩んだ。
「・・・・何か意味ありげね」
「前に車に轢かれそうになった子供を助けたことがあったんだが」
「・・・・シャンクスらしい、というか」
「その子供の紹介だ」
「このお店を!?」
「というか、彼女だな。副業で家庭教師をしているんだ、その子供の」
「・・・・なる、ほど」
「ルフィの貴方への尊敬っぷりと言ったらすごいのよ。はい、どうぞ」
「あ・・・どうも」
いいタイミングで酒が来た。
「まあそんな訳でその友人と店に来たことはねェが」
「・・・よく、来るの?1人で」
「そうだな、ここは飯も美味い」
「・・・そう」
・・・変だな。
アコの様子がおかしい。
昼間のことをまだ引きずっているのか?
「アコ、乾杯」
「・・・・乾杯」
カチンとグラスを合わせて、酒を口に含んでアコを見る。
昼間のことといい、今の反応といい。
好きな男が出来たのか・・・?
「ん。美味しい」
「そりゃ良かった」
とすれば俺が会社を休んでいる間に何かあったか。
・・・見舞いに来てくれた時は普通に見えたが。
けん制はして来た。
アコの気持ちはどうあれ今の俺達は間違いなく恋人だ。
ということはアコにアプローチするような奴は恐らく居ない。
「ねえ」
「・・・ん?」
「ストラップ、つけてもいい?」
「勿論だ、俺もつけよう」
袋に入ったままだった、お揃いのストラップ。
持っていた携帯につければ、
アコも携帯につけていた。
「前は鞄につけてなかったか?」
「うん。でもこっちの方がなくしにくいかなあって」
アコは携帯に取り付けたストラップをまじまじと見つめて、
「それにこっちにした方が本当のお揃いだし」
と、少し照れくさそうに笑った。
・・・・可愛い、と口にしたら怒るかもしれねェが。
「嬉しいことを言ってくれるなァ・・・」
この分なら好きな男が出来た線は捨てて良さそうだ。
だとしたらやはり昼間のことを気にしてるのか。
「ふふ、嬉しそうねシャンクスさん」
「ああ、恋人とお揃いなんだ」
「はいはい、良かったわね。お料理は何にするの?」
「アコ、どうする?」
アコはロビンをじっと見つめて、
「・・・おススメを」
と言った。
これは・・・・・もしかして、もしかするか?
「かしこまりました、少々お待ち下さいね」
ロビンの姿が消えたのを見てアコが、
「美人な人ね」
とぽつりと呟いた。
「顔だけ見りゃなかなかの美人だが」
「・・・・だが?」
「あれでなかなか毒舌だ」
「・・・・ふぅん」
「それにアコの方が美人だ」
「とか言ってシャンクスも彼女目当てで通ってるんじゃないの?」
当たり、だな。
確信が持てた。
アコが妬いてくれるとはな。
「酒と飯は美味いがロビン目当てで来る程じゃないさ。俺にはアコがいる」
「・・・・でも」
「・・・・でも?」
アコは一瞬躊躇って、
「・・・この間、歩いてるの見たわ」
「この間?」
「・・・・休みの日に偶然、シャンクスと会った時」
言われて思い出す。
あったな、そんなこと。
「暇を持て余して出掛けたら買い出しに来た彼女と会った時だな」
「・・・買い出し」
「妬いてくれたのか?」
なんて、揶揄い半分で聞いてみれば、
「妬いてもいいかしら」
と真顔で返って来た。
「いいに決まってる」
むしろ嬉しいくらいだ。
「・・・良かった」
ほっと安心したように笑ったアコが本当に可愛くてキスをした。
「な・・・・なに!?」
「すまん、酔っちまったみたいだ」
「・・・じゃあ仕方ないわね」
・・・・早く本物の恋人になりてェもんだ。
+本物に 終+
アコの口から出て来た言葉に思わず面食らった。
・・・・そうか、そうだな。
アコにとって俺達は恋人同士じゃない。
だってシャンクス私のこと好きじゃないでしょ?と言われたことを思い出す。
どうやら俺が女避けの為に交際を申し込んだと思ったらしい。
アコ自身も男避けの為にいいと承諾したようだが、
生憎と偽の恋人でいるつもりは更々ない。
俺がアコのことを好きじゃないと言った覚えはねェしな。
「・・・・そうか」
このままじゃまずいな。
何も進展がない。
「夜は俺の行きつけの店に行かないか?」
「・・・シャンクスの行きつけのお店?」
「ああ、たまには俺のおススメも紹介させてくれ」
「行ってみたい・・・」
アコが興味を示してくれたので安堵した。
さて・・・どうやって落とすか。
「あら、いらっしゃい」
この店にアコを連れて来たのは初めてだと思ったが、
「く・・・・黒髪美人・・・・」
「・・・知り合いだったか?」
店員のロビンを見てアコが酷く驚いた顔を見せた。
「私は初めてお会いすると思うけど・・・」
と、首を傾げるロビンに、
アコは動揺を隠さないまま、
「は・・・・初めて、です」
と気まずさげに頷いた。
気になるところではあるが、
「ふふ、カウンターへどうぞ」
「ど、どうも」
「なかなかいいバーだろう?酒は俺に任せてもらっても?」
とりあえずは酒でも飲んで雰囲気を和らげるとするか。
「ええ、お任せする。さすがシャンクスの行きつけね」
「友人の紹介でな」
「友人?私の知ってる人?」
「いや・・・」
その友人、を思い出して口元が緩んだ。
「・・・・何か意味ありげね」
「前に車に轢かれそうになった子供を助けたことがあったんだが」
「・・・・シャンクスらしい、というか」
「その子供の紹介だ」
「このお店を!?」
「というか、彼女だな。副業で家庭教師をしているんだ、その子供の」
「・・・・なる、ほど」
「ルフィの貴方への尊敬っぷりと言ったらすごいのよ。はい、どうぞ」
「あ・・・どうも」
いいタイミングで酒が来た。
「まあそんな訳でその友人と店に来たことはねェが」
「・・・よく、来るの?1人で」
「そうだな、ここは飯も美味い」
「・・・そう」
・・・変だな。
アコの様子がおかしい。
昼間のことをまだ引きずっているのか?
「アコ、乾杯」
「・・・・乾杯」
カチンとグラスを合わせて、酒を口に含んでアコを見る。
昼間のことといい、今の反応といい。
好きな男が出来たのか・・・?
「ん。美味しい」
「そりゃ良かった」
とすれば俺が会社を休んでいる間に何かあったか。
・・・見舞いに来てくれた時は普通に見えたが。
けん制はして来た。
アコの気持ちはどうあれ今の俺達は間違いなく恋人だ。
ということはアコにアプローチするような奴は恐らく居ない。
「ねえ」
「・・・ん?」
「ストラップ、つけてもいい?」
「勿論だ、俺もつけよう」
袋に入ったままだった、お揃いのストラップ。
持っていた携帯につければ、
アコも携帯につけていた。
「前は鞄につけてなかったか?」
「うん。でもこっちの方がなくしにくいかなあって」
アコは携帯に取り付けたストラップをまじまじと見つめて、
「それにこっちにした方が本当のお揃いだし」
と、少し照れくさそうに笑った。
・・・・可愛い、と口にしたら怒るかもしれねェが。
「嬉しいことを言ってくれるなァ・・・」
この分なら好きな男が出来た線は捨てて良さそうだ。
だとしたらやはり昼間のことを気にしてるのか。
「ふふ、嬉しそうねシャンクスさん」
「ああ、恋人とお揃いなんだ」
「はいはい、良かったわね。お料理は何にするの?」
「アコ、どうする?」
アコはロビンをじっと見つめて、
「・・・おススメを」
と言った。
これは・・・・・もしかして、もしかするか?
「かしこまりました、少々お待ち下さいね」
ロビンの姿が消えたのを見てアコが、
「美人な人ね」
とぽつりと呟いた。
「顔だけ見りゃなかなかの美人だが」
「・・・・だが?」
「あれでなかなか毒舌だ」
「・・・・ふぅん」
「それにアコの方が美人だ」
「とか言ってシャンクスも彼女目当てで通ってるんじゃないの?」
当たり、だな。
確信が持てた。
アコが妬いてくれるとはな。
「酒と飯は美味いがロビン目当てで来る程じゃないさ。俺にはアコがいる」
「・・・・でも」
「・・・・でも?」
アコは一瞬躊躇って、
「・・・この間、歩いてるの見たわ」
「この間?」
「・・・・休みの日に偶然、シャンクスと会った時」
言われて思い出す。
あったな、そんなこと。
「暇を持て余して出掛けたら買い出しに来た彼女と会った時だな」
「・・・買い出し」
「妬いてくれたのか?」
なんて、揶揄い半分で聞いてみれば、
「妬いてもいいかしら」
と真顔で返って来た。
「いいに決まってる」
むしろ嬉しいくらいだ。
「・・・良かった」
ほっと安心したように笑ったアコが本当に可愛くてキスをした。
「な・・・・なに!?」
「すまん、酔っちまったみたいだ」
「・・・じゃあ仕方ないわね」
・・・・早く本物の恋人になりてェもんだ。
+本物に 終+