False love
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何をしたの、と聞けば、
何も、と返ってきた。
一瞬であの母のご機嫌を取るなんて並大抵の人間じゃ出来ないことを知っているから。
「でもすっごくご機嫌だった」
シャンクスが帰る瞬間までにこにこで。
良かった良かった、と交際に大賛成のようだった。
シャンクスが帰ってからも、
あんたあんないい男絶対逃がすんじゃないわよ、とまで言われた程。
最初はうさんくさい、とか言ってたのに。
私がお茶を淹れてる間に。
「本当にたいしたことは言ってないんだ、思ったことを言っただけで」
「気になる。教えて」
母さんに聞いても答えは聞けなかったのでシャンクスに聞くしかないのだ。
「アコさんにも同じことを言われました、親子ですね、と」
「・・・・・・・どういうこと?」
聞いてもよくわからなかった。
「アコも俺のことをうさんくさい、と言ったんだが覚えてねェか」
「わ・・・・・・・・・私が!?いつ!?」
「入社時のオリエンテーションの時だな、お互いの印象を答える時に言われた」
笑顔がうさんくさい、と。
「・・・・・・・・・・そ、そうだった・・・・?」
「それを伝えたら大笑いされて、初対面の人に言うことじゃないとおっしゃってた」
いや自分も言った癖に何を言うんだあの母は。
・・・・って思ったけど私も思ってたわ。
「でもそんなことで母さんが心を開くなんて・・・」
「嬉しかったんだろうな、他人の目から見て親子だと言われたことが」
「・・・・そ、っか」
そう、なのかもしれない。
「アコによく似た母上だった、話しやすかった」
「・・・・よく覚えてたわね、入社の時のことなんて」
「アコのことならたいていのことは覚えてる」
と、何だか自信満々の笑みのシャンクス。
「・・・・・第1問。入社して初めて私がやらかしたミスは?」
「電話を取った時引継ぎの際保留を押さずに受話器を切った」
「・・・・正解」
え、即答されたんですけど。怖い。
「じゃっじゃあ1番最初に私に告白した人は・・・?」
「今はもういないK先輩だな」
「・・・・・すごい」
「引いたか?」
「ちょっと」
というかかなり、だけど。
シャンクスの記憶能力かなりすごい。
・・・・これが、私のこと好きで見ててくれて。
覚えてくれてたんなら嬉しいんだけど。
そんな訳ないし。
「とにかく本当に有難う、このお礼は必ずするわ」
「恋人として当然のことをしたまでだ、気にする必要はねェさ」
「とは言っても・・・・」
本当の恋人じゃない。
「アコがそこまで気にしてくれるっつーんなら、キスでも頼もう」
「・・・・それでいいなら」
と、頬にキスをした。
平日の昼間のファミレス。
・・・・恥ずかしかったけど。
「・・・・今度は唇、と指定することにしよう」
「あら失礼」
なんて平然としてるけど内心心臓がばくばく言ってる。
「何なら俺からお返しをしても?」
「時と場所をお考えになって?ダーリン」
「考慮しよう」
そろそろ戻るか、とシャンクスが立ち上がった。
「・・・・私は」
「・・・・ん?」
「私は貴方にとっていい恋人でいられてるかしら」
「どうした、急に」
「何となく不安になったの」
シャンクスがあまりにも魅力的だから。
シャンクスは再び座って、私の手の甲にちゅ、と口づけた。
「十分自慢の恋人だ」
「どのへんが?」
「そうやって俺のことを気にしてくれているところだ」
「具体的には?」
「俺のことを考えてくれてるだけで十分ってこった。少なくとも俺は今幸せだ」
「・・・・ほんと、シャンクスって」
「何だ?」
「私には勿体ないなあって」
「何度でも言おう、アコは綺麗だ」
「・・・・有難う」
何だか本当の恋人だって勘違いしてしまいそうになる。
「午後も頑張りますか」
「ああ、適当にな」
適当で出来ちゃうすごい人。
好きだなあ、と思う。
思いながらも、
仕事終わった後こっそり1人で会社を出た。
何となく1人になりたくて。
シャンクスにも教えてないバーに来た。
「久しぶりじゃない?うちに来るの」
バーの店主の美人なお姉さんとはもう顔見知り。
「・・・色々あって」
「ええ、そんな顔してる。男ね?」
「・・・・そんなとこ」
彼女はクスリと笑って、
「何か食べる?」
赤いカクテルを差し出してくれた。
「・・・青い飲み物にすれば良かった」
「あら」
色だけで思い出しちゃうなんて重症だなあ。
「これだけ飲んだらお暇するから食べ物は大丈夫」
明日も仕事あるし、シャンクスが帰った頃を見計らって私も店を出よう。
そう思ってた。
「何か食べた方がいい、強いだろう、それ」
「は」
「隣、いいか?」
カクテルと同じ色の髪。
シャンクスは彼女と同じものを、と頼んで隣に座った。
「・・・・・・怒ってる?」
「たまには1人で飲みたい時もあるだろう、アコが楽しそうなら素通りするつもりだった」
「・・・楽しそうじゃなかった?」
「素通りは出来なかったな」
「・・・・ずるいわ」
「ん?」
私だけこんなに好きにさせるなんて。
シャンクスも私のこと好きになってくれればいいのに。
私と、同じくらい。
「素敵な人じゃない?アコちゃんに捨てられたらいつでも私に声かけて頂戴」
「・・・・お客さんに手ェ出すの禁止」
「あら違うでしょアコちゃん、私の男に手ェ出すの禁止、って言いたいんじゃなあい?」
「・・・・そうとも言う、けど」
「問題ない、俺はアコ一筋だ」
ああ、もう。
・・・・・もう、諦めきれないくらい好き。
+自慢の 終+
何も、と返ってきた。
一瞬であの母のご機嫌を取るなんて並大抵の人間じゃ出来ないことを知っているから。
「でもすっごくご機嫌だった」
シャンクスが帰る瞬間までにこにこで。
良かった良かった、と交際に大賛成のようだった。
シャンクスが帰ってからも、
あんたあんないい男絶対逃がすんじゃないわよ、とまで言われた程。
最初はうさんくさい、とか言ってたのに。
私がお茶を淹れてる間に。
「本当にたいしたことは言ってないんだ、思ったことを言っただけで」
「気になる。教えて」
母さんに聞いても答えは聞けなかったのでシャンクスに聞くしかないのだ。
「アコさんにも同じことを言われました、親子ですね、と」
「・・・・・・・どういうこと?」
聞いてもよくわからなかった。
「アコも俺のことをうさんくさい、と言ったんだが覚えてねェか」
「わ・・・・・・・・・私が!?いつ!?」
「入社時のオリエンテーションの時だな、お互いの印象を答える時に言われた」
笑顔がうさんくさい、と。
「・・・・・・・・・・そ、そうだった・・・・?」
「それを伝えたら大笑いされて、初対面の人に言うことじゃないとおっしゃってた」
いや自分も言った癖に何を言うんだあの母は。
・・・・って思ったけど私も思ってたわ。
「でもそんなことで母さんが心を開くなんて・・・」
「嬉しかったんだろうな、他人の目から見て親子だと言われたことが」
「・・・・そ、っか」
そう、なのかもしれない。
「アコによく似た母上だった、話しやすかった」
「・・・・よく覚えてたわね、入社の時のことなんて」
「アコのことならたいていのことは覚えてる」
と、何だか自信満々の笑みのシャンクス。
「・・・・・第1問。入社して初めて私がやらかしたミスは?」
「電話を取った時引継ぎの際保留を押さずに受話器を切った」
「・・・・正解」
え、即答されたんですけど。怖い。
「じゃっじゃあ1番最初に私に告白した人は・・・?」
「今はもういないK先輩だな」
「・・・・・すごい」
「引いたか?」
「ちょっと」
というかかなり、だけど。
シャンクスの記憶能力かなりすごい。
・・・・これが、私のこと好きで見ててくれて。
覚えてくれてたんなら嬉しいんだけど。
そんな訳ないし。
「とにかく本当に有難う、このお礼は必ずするわ」
「恋人として当然のことをしたまでだ、気にする必要はねェさ」
「とは言っても・・・・」
本当の恋人じゃない。
「アコがそこまで気にしてくれるっつーんなら、キスでも頼もう」
「・・・・それでいいなら」
と、頬にキスをした。
平日の昼間のファミレス。
・・・・恥ずかしかったけど。
「・・・・今度は唇、と指定することにしよう」
「あら失礼」
なんて平然としてるけど内心心臓がばくばく言ってる。
「何なら俺からお返しをしても?」
「時と場所をお考えになって?ダーリン」
「考慮しよう」
そろそろ戻るか、とシャンクスが立ち上がった。
「・・・・私は」
「・・・・ん?」
「私は貴方にとっていい恋人でいられてるかしら」
「どうした、急に」
「何となく不安になったの」
シャンクスがあまりにも魅力的だから。
シャンクスは再び座って、私の手の甲にちゅ、と口づけた。
「十分自慢の恋人だ」
「どのへんが?」
「そうやって俺のことを気にしてくれているところだ」
「具体的には?」
「俺のことを考えてくれてるだけで十分ってこった。少なくとも俺は今幸せだ」
「・・・・ほんと、シャンクスって」
「何だ?」
「私には勿体ないなあって」
「何度でも言おう、アコは綺麗だ」
「・・・・有難う」
何だか本当の恋人だって勘違いしてしまいそうになる。
「午後も頑張りますか」
「ああ、適当にな」
適当で出来ちゃうすごい人。
好きだなあ、と思う。
思いながらも、
仕事終わった後こっそり1人で会社を出た。
何となく1人になりたくて。
シャンクスにも教えてないバーに来た。
「久しぶりじゃない?うちに来るの」
バーの店主の美人なお姉さんとはもう顔見知り。
「・・・色々あって」
「ええ、そんな顔してる。男ね?」
「・・・・そんなとこ」
彼女はクスリと笑って、
「何か食べる?」
赤いカクテルを差し出してくれた。
「・・・青い飲み物にすれば良かった」
「あら」
色だけで思い出しちゃうなんて重症だなあ。
「これだけ飲んだらお暇するから食べ物は大丈夫」
明日も仕事あるし、シャンクスが帰った頃を見計らって私も店を出よう。
そう思ってた。
「何か食べた方がいい、強いだろう、それ」
「は」
「隣、いいか?」
カクテルと同じ色の髪。
シャンクスは彼女と同じものを、と頼んで隣に座った。
「・・・・・・怒ってる?」
「たまには1人で飲みたい時もあるだろう、アコが楽しそうなら素通りするつもりだった」
「・・・楽しそうじゃなかった?」
「素通りは出来なかったな」
「・・・・ずるいわ」
「ん?」
私だけこんなに好きにさせるなんて。
シャンクスも私のこと好きになってくれればいいのに。
私と、同じくらい。
「素敵な人じゃない?アコちゃんに捨てられたらいつでも私に声かけて頂戴」
「・・・・お客さんに手ェ出すの禁止」
「あら違うでしょアコちゃん、私の男に手ェ出すの禁止、って言いたいんじゃなあい?」
「・・・・そうとも言う、けど」
「問題ない、俺はアコ一筋だ」
ああ、もう。
・・・・・もう、諦めきれないくらい好き。
+自慢の 終+