False love
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こんなつもりじゃなかったんだけどな。
・・・・シャンクスのこと、好きになるなんて。
でも私は運がいい。
付き合ってもいないのに好きな人と偽の恋人として、
恋人の真似事が出来るんだから。
・・・・シャンクスが恋人ごっこに飽きるまでは、
側に居させてもらおう。
・・・・と思えど、
偽の恋人とは言えど。
ホントの恋人でもないし、仕事もないのに四六時中一緒に居る訳でもない。
今日は何の予定もない休み。
1人でふらりと来たショッピングモール。
久しぶりに服でも買おうかと物色中。
鮮やかな赤が目に入った。
・・・・・・しゃん、くす。
「・・・わお」
なんて偶然、と声をかけようとして固まった。
シャンクスの隣に女の人が居たからだ。
黒髪美人。すっごくお似合い。
・・・誰だろう。
知らない、あんな人。
・・・・・もしかして私早々にお役御免になったりするのかしら。
恋愛成就のお守りでも買って帰ろうか、なんてらしくないことを思ったりもした。
・・・大丈夫。
まだ諦められる。
見なかったことにして、物色再開。
ふと目に止まったのは、
『注目!恋活コスメ!』
のPOP。
恋活。
・・・・・こんなのに心躍らせていいのは20代までよね。
と思いながらも手に取ってしまった。
・・・・誰かさんを彷彿とさせる、鮮やかな赤色の口紅。
こんなので両想いになるなら苦労はしないわ。
そんなことわかってる。
でも縋りたい、とも思う。
・・・・何してんだろ、私。
さっきの人美人だったなあとか。
・・・・・いやいや、考えるのやめよう。
ていうかいい歳してこれは買えないわ、と口紅を置いたところで、
「買わないのか?」
「は?」
心臓が止まったかと思った。
「てっきり買うのかと思ってたんだが」
「しゃっ」
シャンクスが何気ない顔で隣に立っていた。
「偶然だなァ。ここで会えるとは思わなかった」
「びっくり・・・・・した・・・・!!」
「ああ、俺もだ」
俺もだ、と言いながらシャンクスは驚いてる様子なんて微塵もない。
呆然としていると、
「それで、買わないのか?」
「・・・・色が気になったんだけど、まだあるから」
「・・・・・恋活、ってのはどういう意味だ?」
「え・・・・・っと、恋が叶う、とか」
何とか。
簡単に説明したら、
「・・・好きな奴が出来たのか?アコ」
シャンクスが感慨深そうに聞いて来た。
「色が気になっただけ」
なんて平気な素振りで答えたけど、
内心どぎまぎ。
「そう・・・・・か」
「そもそも買っただけで恋が叶うなら恋する乙女は皆苦労しないと思うし」
「アコらしいな」
なんてシャンクスは笑うけど。
ほんとは聞きたい。
シャンクスはどうなの。
好きな人、出来たんじゃないの。
さっきの人は誰?
・・・一緒に居なくていいの?
「・・・シャンクスは、どうしてここに?1人?」
「ああ、暇を持て余してな。来て良かった、アコに会えるとは・・・アコも1人、だな?」
「私もシャンクスと同じ。暇を持て余して」
「ここで会えたのも何かの縁だ、デートしないか?」
「・・・・喜んで」
・・・・・こんなつもりじゃ、なかったんだけどなぁ。
・・・・二股。
はないか。
そんな面倒なことするより私との関係解消した方がよっぽど楽だもんね。
あくまで偽の恋人の契約、なんだから。
ていうかシャンクスが女の人と歩いてるとこを見たって。
私がこの間ついた嘘、だったんだよね。
・・・・ホントになっちゃったなあ。
「大丈夫か?」
「へ?」
「まだ体調が良くねェみたいだが」
「そんなことない、大丈夫」
「このあと気になる予定でも?」
「ないけど。・・・シャンクスこそ平気なの?」
「言っただろう?暇を持て余してここに来たんだ」
それに予定があったら誘ったりしないさ、とシャンクスが笑った。
「そっか・・・・そうよね」
「ところで、体調はどうなんだ?」
「大丈夫。ちょっとシャンクスに見惚れてただけ」
なんて軽口を叩いたらシャンクスは目を丸くした。
それから私の額にシャンクスの大きくて温かい手が添えられた。
「・・・・何?」
「熱はねェな」
「平気って言ってるでしょ?それよりお腹空かない?」
「飯行くか」
「まだでしょ?」
「ああ、ここはレストランも豊富だ、楽しみだ」
あの人は誰、と。
聞ける立場じゃないことをわかってるから。
だから今はせめて笑顔でシャンクスの隣に立とうと、決めた。
+だから今は 終+
・・・・シャンクスのこと、好きになるなんて。
でも私は運がいい。
付き合ってもいないのに好きな人と偽の恋人として、
恋人の真似事が出来るんだから。
・・・・シャンクスが恋人ごっこに飽きるまでは、
側に居させてもらおう。
・・・・と思えど、
偽の恋人とは言えど。
ホントの恋人でもないし、仕事もないのに四六時中一緒に居る訳でもない。
今日は何の予定もない休み。
1人でふらりと来たショッピングモール。
久しぶりに服でも買おうかと物色中。
鮮やかな赤が目に入った。
・・・・・・しゃん、くす。
「・・・わお」
なんて偶然、と声をかけようとして固まった。
シャンクスの隣に女の人が居たからだ。
黒髪美人。すっごくお似合い。
・・・誰だろう。
知らない、あんな人。
・・・・・もしかして私早々にお役御免になったりするのかしら。
恋愛成就のお守りでも買って帰ろうか、なんてらしくないことを思ったりもした。
・・・大丈夫。
まだ諦められる。
見なかったことにして、物色再開。
ふと目に止まったのは、
『注目!恋活コスメ!』
のPOP。
恋活。
・・・・・こんなのに心躍らせていいのは20代までよね。
と思いながらも手に取ってしまった。
・・・・誰かさんを彷彿とさせる、鮮やかな赤色の口紅。
こんなので両想いになるなら苦労はしないわ。
そんなことわかってる。
でも縋りたい、とも思う。
・・・・何してんだろ、私。
さっきの人美人だったなあとか。
・・・・・いやいや、考えるのやめよう。
ていうかいい歳してこれは買えないわ、と口紅を置いたところで、
「買わないのか?」
「は?」
心臓が止まったかと思った。
「てっきり買うのかと思ってたんだが」
「しゃっ」
シャンクスが何気ない顔で隣に立っていた。
「偶然だなァ。ここで会えるとは思わなかった」
「びっくり・・・・・した・・・・!!」
「ああ、俺もだ」
俺もだ、と言いながらシャンクスは驚いてる様子なんて微塵もない。
呆然としていると、
「それで、買わないのか?」
「・・・・色が気になったんだけど、まだあるから」
「・・・・・恋活、ってのはどういう意味だ?」
「え・・・・・っと、恋が叶う、とか」
何とか。
簡単に説明したら、
「・・・好きな奴が出来たのか?アコ」
シャンクスが感慨深そうに聞いて来た。
「色が気になっただけ」
なんて平気な素振りで答えたけど、
内心どぎまぎ。
「そう・・・・・か」
「そもそも買っただけで恋が叶うなら恋する乙女は皆苦労しないと思うし」
「アコらしいな」
なんてシャンクスは笑うけど。
ほんとは聞きたい。
シャンクスはどうなの。
好きな人、出来たんじゃないの。
さっきの人は誰?
・・・一緒に居なくていいの?
「・・・シャンクスは、どうしてここに?1人?」
「ああ、暇を持て余してな。来て良かった、アコに会えるとは・・・アコも1人、だな?」
「私もシャンクスと同じ。暇を持て余して」
「ここで会えたのも何かの縁だ、デートしないか?」
「・・・・喜んで」
・・・・・こんなつもりじゃ、なかったんだけどなぁ。
・・・・二股。
はないか。
そんな面倒なことするより私との関係解消した方がよっぽど楽だもんね。
あくまで偽の恋人の契約、なんだから。
ていうかシャンクスが女の人と歩いてるとこを見たって。
私がこの間ついた嘘、だったんだよね。
・・・・ホントになっちゃったなあ。
「大丈夫か?」
「へ?」
「まだ体調が良くねェみたいだが」
「そんなことない、大丈夫」
「このあと気になる予定でも?」
「ないけど。・・・シャンクスこそ平気なの?」
「言っただろう?暇を持て余してここに来たんだ」
それに予定があったら誘ったりしないさ、とシャンクスが笑った。
「そっか・・・・そうよね」
「ところで、体調はどうなんだ?」
「大丈夫。ちょっとシャンクスに見惚れてただけ」
なんて軽口を叩いたらシャンクスは目を丸くした。
それから私の額にシャンクスの大きくて温かい手が添えられた。
「・・・・何?」
「熱はねェな」
「平気って言ってるでしょ?それよりお腹空かない?」
「飯行くか」
「まだでしょ?」
「ああ、ここはレストランも豊富だ、楽しみだ」
あの人は誰、と。
聞ける立場じゃないことをわかってるから。
だから今はせめて笑顔でシャンクスの隣に立とうと、決めた。
+だから今は 終+