False love
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「いいですかシャンクス」
「ああ」
「私たちは大人です」
「そうだな」
「なので今日はこれを使います」
財布から出した1万円札。
「両替必須だな」
「そうです。今日はこれを500円玉と100円玉に両替して、満足するまで使います」
「これでストレス発散、だな」
「です!!」
大人ならではの1万円で。
大人げなく使います。
「このクレーンゲームでね!!」
やって来たゲーセン。
今日は仕事のストレス発散と言う名のデート。
ちなみにこのあとはカラオケにも行く予定。
まずは両替。
ちゃりん、ちゃりん。
「さあ!!何やる!?」
「アコはぬいぐるみは好きか?」
「可愛いのは好き」
「あと狙うとしたら・・・・」
「お菓子。買った方が絶対安いっていうツッコミは受け付けません」
「はははっ、そんな無粋なことは言わねェさ」
「シャンクスはこういうの得意?」
「どうだろうな・・・・学生の頃は何回かやってたが」
「結果は?」
「金をかければ取れる、だな」
「お金かけてとれるならいいんじゃない?」
私は学生の頃どうしても欲しかったぬいぐるみに5000円近くかけて、
それでも取れず悔しい思いをしたことがある。
「金をかけずに取れれば1番だろう?」
「・・・・まあね」
日曜日のゲームセンターらしく賑わっていて、
中にはスマホで動画を撮っているらしい若者も見かけた。
「あ、これ欲しい」
「たぬきか?」
「本気で言ってる?」
「・・・・トナカイ、だったな」
「正解。結構気に入ってるの、これ取る」
本気で取りたいから500円玉を投入。
これで6回出来る。
真剣に動かして、
「あ」
アームがぬいぐるみを掴んだ。
「いける・・・・?」
と思った瞬間、ゴール手前でぬいぐるみが落ちた。
「・・・なるほどな」
シャンクスがぽつりと呟くので、
「・・・何?」
「確立機だな」
「確立機?」
「一定の金額を入れないと取れないんだ」
聞いてみれば絶望的な答えが返ってきた。
「・・・・今ってそんなことになってるの?」
「らしいな。とはいえ、前の客が何回かやっていれば1回で取れることもある」
「あ、そっか」
「あとは知恵と腕次第だな」
「知恵と腕?」
「俺がやっても?」
「・・・・お願い」
詳しそうなのでシャンクスにお任せしてみた。
「この場合腕のところに隙間があるだろう?」
「ん」
「そこにアームを上手く持って行ってさすことが出来れば・・・・」
シャンクスは宣言通りぬいぐるみの腕の隙間に片方のアームをさし入れた。
そしてささったぬいぐるみはそのまま上に持ち上がり、
見事ゴールまで来て、
ぼとん。
・・・・落ちた。
「・・・・・・・わお」
「こんな感じだな」
「・・・・何?シャンクスって無敵?」
驚く私にシャンクスが苦笑した。
「知ってるだろう?料理は苦手だ」
「ああ・・・・そっか」
ちょっと安心した。
「欲しかったんだろう?」
「・・・・ありがと」
ぬいぐるみをもらって、嬉しい気持ち半分と悔しい気持ち半分。
余ったお金で別にゲームに挑戦。
今度はお菓子。
「今度は絶対私の力で取りたい」
「あれ美味そうだな」
「どれ!?」
「まるで餃子」
「・・・・餃子好き?」
「アコの餃子が1番美味い」
「・・・・餃子はしばらくいらない。まあでもあれなら」
保存も効くし、シャンクスが食べたいならやってみよう。
まずは普通に狙ってみる。
・・・・けど、アームはするりと抜けて掴みもしない。
え、これ無理じゃない?
いやいや、必要なのは知恵と腕。
「悩んでるな、アコ」
シャンクスが笑う。
「・・・・だってアーム弱すぎじゃない?」
「あと5回もありゃ取れる」
・・・・ヒントはあと5回。
・・・・必要なのは知恵と腕。
「・・・・わかった」
「お、さすがだな」
たぶん、だけど。
片方のアームでずらして、ずらして。
とどめはアームで突き落とす。
ゴトン。
「落ちた!!やった!!」
思わずシャンクスとハイタッチ。
したらシャンクスがそのまま、
ぎゅう。
「・・・・何してんの?」
「約束のハグを」
・・・・そういえばそんな約束してたっけ。
「今は駄目」
「じゃあ後でだな」
さらっと笑顔でそんなことを言ってくるあたりシャンクスのすごさを感じる。
「はい次。今度あれやりたい。鍵の入った・・・・ガチャガチャ?」
「景品は・・・1等が有名パークのペアチケットだな」
「3等でいい」
「ゲーム機か」
カプセルに鍵が入っていて、その鍵が合う箱に入ってる景品をGET出来るというもの。
「景品見た感じ難しそうね」
「こればっかりは運に頼るしかなさそうだな」
ということで普通にやってみる。
1回目。あ、持ち上がった。
でもすぐ落ちるんだろうな。
・・・・・と思っていたら、
ごとん。
「やったな、アコ」
「・・・・・こんなこともあるのね」
で、肝心の景品は。
・・・・1番。て。
え、これって。
「・・・・パークのペアチケット」
100円、です。
+発散DAY 終+