3千万ベリーの恋
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「・・・・・・ん、」
ふと目を覚ますと、見えたのは傷。
え、何これ。
窓を見やると外はまだ暗い。
・・・・・・ってこれシャンクスの背中じゃん。
あ。
思い出した、昨日シャンクスが宿をとってくれて。
でも一部屋しかとれなかったから同じベッドで寝ることになったんだよね。
あれ、私シャンクスにおやすみって言った覚えない。
・・・・・・言ってないわ。
お風呂あがって考え事してたらあまりのベッドの気持ちよさにそのまま寝ちゃったんじゃん。
完璧に思い出してから、目の前にあるシャンクスの背中をまじまじと観察。
広くて大きくて、傷だらけ。
・・・・ていうか何で上半身裸で寝てんのこの人。
今更だけど。
ま、いっか。
外まだ暗いしも1回寝なおそう。
そう思って目を閉じようとした瞬間、目の前の景色が変わった。
そして、
ぎゅう。
「・・・・え?」
今まで背中を向けていたシャンクスはくるりと向きを変えて私の方へ。
そこまでは良しとしよう。
そしてシャンクスの貴重な片腕は私の身体に回された。
「シャンクス起きてるの?」
小声で問いかけてみるも、
返ってきたのは、
「ぐー」
あからさまな寝息。
これ絶対起きてるよね!?
更にシャンクスの腕は私の身体をシャンクスの方へと引き寄せた。
ちょっと待て。
目を閉じてはいるけど、口元が微かにニヤついてますよこの人。
「・・・・ホントは起きてるのに寝たフリしてるだけならシャンクスの服着て寝るって約束ナシにするけど」
言った瞬間、シャンクスの目がぱちっと開いた。
「・・・アコを抱きしめる夢を見ていたようだ」
「いや、夢じゃないでしょそれ」
堂々と何言ってるんだこの人。
「そんなことよりまだ寝てていいんだぞ?」
寝てていい、なんて言いながら身体に回された手は離れない。
しかも片手なのに結構力があって、逃げようにも逃げられない。
「・・・・寝にくくない?」
「まったく。むしろ快適だな」
「・・・さいですか」
私は少し寝づらいんですけどね。
すごい恥ずかしいし。
でも、まあいいか。
昨日のお礼とお詫びに、今はこのままでいても。
「・・・シャンクス」
「ん?」
「おやすみなさい」
夜に言えなかったおやすみなさいを言って、私は再び目を閉じた。
ナミさんの夢が見れますように!
嫌がられるか、抵抗されるか。
両方もしくはどちらかはされると思っていた。
アコが目を覚ましたのをいいことに抱きしめてみたのは、ちょっとしたからかいのつもりだったからだ。
まさか受け入れられるとは思っていなかった。
・・・・参ったな。
再び夢の中へ戻っていったアコの寝顔を見ていると、複雑な気分になる。
「んにゃ・・・ナミさぁん・・・・」
・・・・・寝言か。
アコの口から出たのが男の名でなくて良かった。
こりゃ本当に寝れねえな。
ま、たまにはいいか。
キス1つ躊躇うこの関係も、悪くない。
ゆっくり落とすさ。
+愛しき人の夢を見たい 終+