拝啓、取引様
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【同窓会のお知らせ】
そんな手紙が届いて、すぐに脳裏に浮かんだ笑顔。
・・・・・これ結構重症かなあ、なんて思う。
今までシャンクスのことは友達としてしか見てなかった。
高校を卒業してからは有名な会社に入ったんだ、って噂くらいしか聞かなくて。
へえそうなんだすごいなーって。
それだけだった。
今の会社での仕事でいっぱいいっぱいだったから、そんなこともすぐに忘れた。
・・・再会して、取引先になってからは頼もしいパートナー。
・・・・シャンクスの気持ちを聞いて驚きはしたけど、やっぱり企画のこととかシキのことで精一杯で、
恋とか愛とかそんなもの考える余裕なかった。
・・・・・・・はず、だった。
なのにほんの少しの隙間からシャンクスは入って来たみたいだ。
でもこれが本当に恋であり愛なのか、と聞かれると困る。
・・・・大人として、ちゃんと心が決まるまではしっかり対応しないと。
そう思った結果が、
「じゃあ最終的にはこんな感じだな」
「うん、そうだね」
「他に何か問題あるか?」
「今のとこ大丈夫」
「・・・じゃあ、休憩にするか」
「私飲み物買ってくる」
・・・・・・これだよ。
シャンクスの目を見ることも出来ず、
上手く笑うことも出来なくなった。
・・・・普通ってどうすればいいんだっけ。
シャンクスだってきっとおかしいと思ってるだろうなあ。
飲み物を買いに来たはいいけど、何だか戻りずらい。
シャンクスは・・・・珈琲、かな。
いつも飲んでるのはこのブランドだったよね確か。
・・・・って、そこまで考えて何だか恥ずかしくなった。
いつも・・・そんなに見てたっけ私。
いかんいかん、集中しなきゃ。
ここは仕事の場なんだから。
大人として!
「お待たせ、珈琲で良かった?」
「ああ、有難う」
意を決して戻ってシャンクスに珈琲を渡した。
シャンクスは普通に受け取ってくれて、2人でソファーに座った。
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
・・・・でも、会話はない。
どうしようどうしよう、何か話さないと。
でも何話したらいいかわかんないし!
「・・・・・アコ」
「・・・・何?」
名前を呼ばれてドキっとした。
シャンクスが怒ってないことを祈りながら恐る恐る返事。
「今日飯にでも行かないか?」
怒ってはいなさそう。
食事のお誘いだったことにほっとしながらも、
「・・・ごめん今日約束があるから」
「・・・・そうか」
この状態でご飯なんか一緒に出来る訳がない。
約束はないけどヤソップさんに相談したかったし、それを考えたらやっぱり目を見れないまま断るしかなかった。
「なら明日、どうだ?」
「明日は・・・・忙しいから」
「忙しいのか?」
「ヤソップさんの仕事、手伝うから」
「なら俺も手伝う」
こんなに失礼な私にシャンクスは気分を損なった風でもなく、
「大丈夫、2人で十分だから」
「あんまり無理はするなよ」
・・・・こんなに優しい言葉をかけてくれる。
罪悪感が、疼く。
「うん、有難う」
淡々とお礼を言って、私は携帯を取り出した。
もう無理。
これ以上話してたら、泣いちゃいそうだ。
私はヤソップさんあてにメールを送信した。
「じゃあ、お疲れさま」
「ああ、気を付けて帰れよ」
結局何も言えないままオーロジャクソン㈱を出た。
・・・こんな態度のまま、完成するんだろうか。
私たちの企画。
とりあえずさっきヤソップさんとの食事の約束は取り付けた。
一旦会社に戻ってヤソップさんと合流するから、
食事の時に相談しよ。
暗い気分のまま会社の前まで到着したので、
ヤソップさんに着きました、のメールを送る。
数分でヤソップさんは出てきてくれた。
「おーお疲れ。珍しいなお前から飯誘ってくんの」
「・・・ちょっと、ご相談したいことがありまして」
「相談?ますます珍しいじゃねェの」
「はぁ、ちょっと・・・」
「・・・わかった、ヒーロー様のことだろ」
「・・・・・・・・・・・・・やめて下さいその呼び方」
簡単に当てられて、一気に顔が熱くなった。
「んじゃ取引先兼恋人の男のことだな」
ヤソップさんはニヤニヤしながら痛いとこをついてくる。
「・・・・恋人じゃないです」
「何だ、まだ付き合ってないのかお前ら」
「そのあたりのことを相談したいんです。・・・駄目ですか?」
「よーし任せろ。そこのファミレスで飯でも食いながら話すか」
「・・・よろしくお願いします」
駅までのファミレスに入って、
注文もそこそこに相談開始。
「・・・・で、私無意識にうんって言っちゃって。・・・それからどうしたらいいかわかんなくて」
「簡単な話しだ、とっとと告白しとけ」
「・・・そんな簡単じゃないから相談してるんですけど」
「まあそれはともかく、今日のお前の態度は駄目だな」
「・・・・やっぱり駄目ですか」
「向こうさんはお前の気持ちなんか知らない訳だからなぁ、謝っとけ今すぐにでも」
「・・・今すぐ?」
「こうこうこういう理由で今日の態度を取った、とかよ。でないと仕事にも差し障りが出る」
それはお前にとっても不本意だろ?
とヤソップさん。
・・・・やっぱりヤソップさんに相談して良かった。
よし、謝ろう。
「・・・そう、ですね。私謝ります」
「じゃあ俺はとっとと帰るかね。何ならここに呼び出してついでに告白しちまえ」
「無茶言わないで下さい・・・」
謝るのだってすっごい勇気必要なのに!
告白なんて出来る訳ない。
・・・ほんとの、自分の気持ちわかってないのに。
「ま、とにかく悔いは残すなよ。ここは俺が出しといてやるから」
「・・・有難う御座いました」
伝票を持って颯爽と去ってしまったヤソップさん。
・・・・残された私。
告白なんて出来ないけど、ここに来てもらえたらいいかもしれない。
・・・だって一歩外に出たらこの勇気消えそうだし。
・・・・よし。
覚悟を決めて携帯を取り出し、
メールを打つ。
『急にごめんね、今時間ある?』
すぐに返事が来るとは限らないから、ドリンクバーでも頼んで時間潰そうかな。
そう思って呼び出しボタンに手をかけようとしたらメールの着信。
え、早い。
『アコならいつでも。どうした?』
・・・・もう後には引けない。
『駅前のファミレスに来てくれませんか?』
これでよし。
来てくれなくても、どこかで会えるなら頑張って会いに行こう。
そう、思ってたのに。
携帯とにらめっこしてた私の前に現れた、
「・・・・シャンクス?」
・・・・嘘でしょ?
「え、あれ、え?早くない?」
あり得ない程早い。
っていうかメールの返信ですらまだなのに!
「偶然、俺もここで飯を食っててな」
「・・・・すっごい偶然」
こんな偶然があるなんて、
運命だと言われたら信じてしまいそうだ。
「それで?何か用があったんだろう?」
シャンクスはあくまでいつも通り優しい顔で話しかけてくれる。
私今日あんなに冷たくしちゃったのに。
「・・・・・あ。あの、座ってもらっても大丈夫?」
「遠慮なく座らせてもらう」
さっきまでヤソップさんが座ってた場所にシャンクスが座った。
「・・・・・あの、えっと。さっきまでヤソップさんとご飯食べてたんだけど。あ、ヤソップさん知ってるよね?」
「ああ、知ってる。アコの上司の男だな、妻子持ちの」
「そう、その人。それでその、相談してて。結果シャンクスと話さないとってなって」
どうしようどうしよう、まだ頭の整理ついてないよ!
「落ち着けアコ。俺は逃げたりしねェから、ゆっくりな」
「あ、うん。・・・・今日のこと、謝らないとと思って」
ああ、そうだ。
今1番に言わなきゃいけないことがある。
「今日のこと?」
「・・・・私、シャンクスと目合わさないようにしてたこと。シャンクス気付いてたでしょ?」
「・・・・まぁな」
やっぱり、気づいてた。
何もないように見えても。
「それには理由があって。・・・聞いてくれる?」
「聞くよ」
きっと傷ついたはずだ。
なのにこんなに優しいシャンクスに泣きそうになる。
「この間・・・・遊園地行った時から考えてたんだけど、私シャンクスのこと好きかもって」
「・・・それで?」
「でも真剣なシャンクスの気持ちに応える程かって言われると困るし、簡単に好きになったら嫌いになるって言われたし」
・・・最低な、私。
シャンクスに合わせる顔がなくなって俯いた。
「・・・そしたらシャンクスにどんな風に接したらいいかわかんなくなっちゃって」
「謝ることはねェさ、俺を意識してくれてんのはいい兆候だ」
「・・・でも、冷たく・・・しちゃったから」
「俺は気にしてない。だから顔をあげてくれアコ」
強くて優しい声にゆっくり顔を上げれば、
やっぱり優しい笑みが見えた。
・・・この底なしの優しさに、甘えられるなら。
「・・・シャンクスのこと、本当に好きって言えるまで、もう少し待ってくれる?」
「勿論そのつもりだ」
「ごめんね・・・・有難うシャンクス」
こんなことしか言えない自分が悔しい。
・・・でも、嬉しい。
「礼を言うのはこっちだ、おかげでアコとまた会えた」
「・・・今日も会ったのに」
「仕事で、だろ?」
「・・・そうだけど」
本当に嬉しそうなシャンクスに少しずつ大きくなる鼓動。
でも一応ひと段落したとこで、思い出した。
「そういえばシャンクス同窓会行く?」
「同窓会?」
「あれ、来てなかった?手紙」
「・・・・手紙?」
「同窓会のお知らせ。来月の日曜日」
シャンクスも同級生だし来てるはずなんだけど。
「アコは行くのか?」
「うん、久しぶりに会いたい友達も居るし」
シャンクスに謝罪出来て少し余裕も出来たし。
「そうか・・・じゃあ俺も行く」
「そう?じゃあ楽しみにしてるね」
同窓会、楽しみだ。
+余裕がないので 終+
そんな手紙が届いて、すぐに脳裏に浮かんだ笑顔。
・・・・・これ結構重症かなあ、なんて思う。
今までシャンクスのことは友達としてしか見てなかった。
高校を卒業してからは有名な会社に入ったんだ、って噂くらいしか聞かなくて。
へえそうなんだすごいなーって。
それだけだった。
今の会社での仕事でいっぱいいっぱいだったから、そんなこともすぐに忘れた。
・・・再会して、取引先になってからは頼もしいパートナー。
・・・・シャンクスの気持ちを聞いて驚きはしたけど、やっぱり企画のこととかシキのことで精一杯で、
恋とか愛とかそんなもの考える余裕なかった。
・・・・・・・はず、だった。
なのにほんの少しの隙間からシャンクスは入って来たみたいだ。
でもこれが本当に恋であり愛なのか、と聞かれると困る。
・・・・大人として、ちゃんと心が決まるまではしっかり対応しないと。
そう思った結果が、
「じゃあ最終的にはこんな感じだな」
「うん、そうだね」
「他に何か問題あるか?」
「今のとこ大丈夫」
「・・・じゃあ、休憩にするか」
「私飲み物買ってくる」
・・・・・・これだよ。
シャンクスの目を見ることも出来ず、
上手く笑うことも出来なくなった。
・・・・普通ってどうすればいいんだっけ。
シャンクスだってきっとおかしいと思ってるだろうなあ。
飲み物を買いに来たはいいけど、何だか戻りずらい。
シャンクスは・・・・珈琲、かな。
いつも飲んでるのはこのブランドだったよね確か。
・・・・って、そこまで考えて何だか恥ずかしくなった。
いつも・・・そんなに見てたっけ私。
いかんいかん、集中しなきゃ。
ここは仕事の場なんだから。
大人として!
「お待たせ、珈琲で良かった?」
「ああ、有難う」
意を決して戻ってシャンクスに珈琲を渡した。
シャンクスは普通に受け取ってくれて、2人でソファーに座った。
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
・・・・でも、会話はない。
どうしようどうしよう、何か話さないと。
でも何話したらいいかわかんないし!
「・・・・・アコ」
「・・・・何?」
名前を呼ばれてドキっとした。
シャンクスが怒ってないことを祈りながら恐る恐る返事。
「今日飯にでも行かないか?」
怒ってはいなさそう。
食事のお誘いだったことにほっとしながらも、
「・・・ごめん今日約束があるから」
「・・・・そうか」
この状態でご飯なんか一緒に出来る訳がない。
約束はないけどヤソップさんに相談したかったし、それを考えたらやっぱり目を見れないまま断るしかなかった。
「なら明日、どうだ?」
「明日は・・・・忙しいから」
「忙しいのか?」
「ヤソップさんの仕事、手伝うから」
「なら俺も手伝う」
こんなに失礼な私にシャンクスは気分を損なった風でもなく、
「大丈夫、2人で十分だから」
「あんまり無理はするなよ」
・・・・こんなに優しい言葉をかけてくれる。
罪悪感が、疼く。
「うん、有難う」
淡々とお礼を言って、私は携帯を取り出した。
もう無理。
これ以上話してたら、泣いちゃいそうだ。
私はヤソップさんあてにメールを送信した。
「じゃあ、お疲れさま」
「ああ、気を付けて帰れよ」
結局何も言えないままオーロジャクソン㈱を出た。
・・・こんな態度のまま、完成するんだろうか。
私たちの企画。
とりあえずさっきヤソップさんとの食事の約束は取り付けた。
一旦会社に戻ってヤソップさんと合流するから、
食事の時に相談しよ。
暗い気分のまま会社の前まで到着したので、
ヤソップさんに着きました、のメールを送る。
数分でヤソップさんは出てきてくれた。
「おーお疲れ。珍しいなお前から飯誘ってくんの」
「・・・ちょっと、ご相談したいことがありまして」
「相談?ますます珍しいじゃねェの」
「はぁ、ちょっと・・・」
「・・・わかった、ヒーロー様のことだろ」
「・・・・・・・・・・・・・やめて下さいその呼び方」
簡単に当てられて、一気に顔が熱くなった。
「んじゃ取引先兼恋人の男のことだな」
ヤソップさんはニヤニヤしながら痛いとこをついてくる。
「・・・・恋人じゃないです」
「何だ、まだ付き合ってないのかお前ら」
「そのあたりのことを相談したいんです。・・・駄目ですか?」
「よーし任せろ。そこのファミレスで飯でも食いながら話すか」
「・・・よろしくお願いします」
駅までのファミレスに入って、
注文もそこそこに相談開始。
「・・・・で、私無意識にうんって言っちゃって。・・・それからどうしたらいいかわかんなくて」
「簡単な話しだ、とっとと告白しとけ」
「・・・そんな簡単じゃないから相談してるんですけど」
「まあそれはともかく、今日のお前の態度は駄目だな」
「・・・・やっぱり駄目ですか」
「向こうさんはお前の気持ちなんか知らない訳だからなぁ、謝っとけ今すぐにでも」
「・・・今すぐ?」
「こうこうこういう理由で今日の態度を取った、とかよ。でないと仕事にも差し障りが出る」
それはお前にとっても不本意だろ?
とヤソップさん。
・・・・やっぱりヤソップさんに相談して良かった。
よし、謝ろう。
「・・・そう、ですね。私謝ります」
「じゃあ俺はとっとと帰るかね。何ならここに呼び出してついでに告白しちまえ」
「無茶言わないで下さい・・・」
謝るのだってすっごい勇気必要なのに!
告白なんて出来る訳ない。
・・・ほんとの、自分の気持ちわかってないのに。
「ま、とにかく悔いは残すなよ。ここは俺が出しといてやるから」
「・・・有難う御座いました」
伝票を持って颯爽と去ってしまったヤソップさん。
・・・・残された私。
告白なんて出来ないけど、ここに来てもらえたらいいかもしれない。
・・・だって一歩外に出たらこの勇気消えそうだし。
・・・・よし。
覚悟を決めて携帯を取り出し、
メールを打つ。
『急にごめんね、今時間ある?』
すぐに返事が来るとは限らないから、ドリンクバーでも頼んで時間潰そうかな。
そう思って呼び出しボタンに手をかけようとしたらメールの着信。
え、早い。
『アコならいつでも。どうした?』
・・・・もう後には引けない。
『駅前のファミレスに来てくれませんか?』
これでよし。
来てくれなくても、どこかで会えるなら頑張って会いに行こう。
そう、思ってたのに。
携帯とにらめっこしてた私の前に現れた、
「・・・・シャンクス?」
・・・・嘘でしょ?
「え、あれ、え?早くない?」
あり得ない程早い。
っていうかメールの返信ですらまだなのに!
「偶然、俺もここで飯を食っててな」
「・・・・すっごい偶然」
こんな偶然があるなんて、
運命だと言われたら信じてしまいそうだ。
「それで?何か用があったんだろう?」
シャンクスはあくまでいつも通り優しい顔で話しかけてくれる。
私今日あんなに冷たくしちゃったのに。
「・・・・・あ。あの、座ってもらっても大丈夫?」
「遠慮なく座らせてもらう」
さっきまでヤソップさんが座ってた場所にシャンクスが座った。
「・・・・・あの、えっと。さっきまでヤソップさんとご飯食べてたんだけど。あ、ヤソップさん知ってるよね?」
「ああ、知ってる。アコの上司の男だな、妻子持ちの」
「そう、その人。それでその、相談してて。結果シャンクスと話さないとってなって」
どうしようどうしよう、まだ頭の整理ついてないよ!
「落ち着けアコ。俺は逃げたりしねェから、ゆっくりな」
「あ、うん。・・・・今日のこと、謝らないとと思って」
ああ、そうだ。
今1番に言わなきゃいけないことがある。
「今日のこと?」
「・・・・私、シャンクスと目合わさないようにしてたこと。シャンクス気付いてたでしょ?」
「・・・・まぁな」
やっぱり、気づいてた。
何もないように見えても。
「それには理由があって。・・・聞いてくれる?」
「聞くよ」
きっと傷ついたはずだ。
なのにこんなに優しいシャンクスに泣きそうになる。
「この間・・・・遊園地行った時から考えてたんだけど、私シャンクスのこと好きかもって」
「・・・それで?」
「でも真剣なシャンクスの気持ちに応える程かって言われると困るし、簡単に好きになったら嫌いになるって言われたし」
・・・最低な、私。
シャンクスに合わせる顔がなくなって俯いた。
「・・・そしたらシャンクスにどんな風に接したらいいかわかんなくなっちゃって」
「謝ることはねェさ、俺を意識してくれてんのはいい兆候だ」
「・・・でも、冷たく・・・しちゃったから」
「俺は気にしてない。だから顔をあげてくれアコ」
強くて優しい声にゆっくり顔を上げれば、
やっぱり優しい笑みが見えた。
・・・この底なしの優しさに、甘えられるなら。
「・・・シャンクスのこと、本当に好きって言えるまで、もう少し待ってくれる?」
「勿論そのつもりだ」
「ごめんね・・・・有難うシャンクス」
こんなことしか言えない自分が悔しい。
・・・でも、嬉しい。
「礼を言うのはこっちだ、おかげでアコとまた会えた」
「・・・今日も会ったのに」
「仕事で、だろ?」
「・・・そうだけど」
本当に嬉しそうなシャンクスに少しずつ大きくなる鼓動。
でも一応ひと段落したとこで、思い出した。
「そういえばシャンクス同窓会行く?」
「同窓会?」
「あれ、来てなかった?手紙」
「・・・・手紙?」
「同窓会のお知らせ。来月の日曜日」
シャンクスも同級生だし来てるはずなんだけど。
「アコは行くのか?」
「うん、久しぶりに会いたい友達も居るし」
シャンクスに謝罪出来て少し余裕も出来たし。
「そうか・・・じゃあ俺も行く」
「そう?じゃあ楽しみにしてるね」
同窓会、楽しみだ。
+余裕がないので 終+