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シャンクスと2人で写真を撮る為に。
やって来たのは、
遊園地。
「プリクラといえば原宿・・・って俺の考えは古いか」
シャンクスが苦笑して言うので、
「古くはないけど・・・っていうか今プリクラなんて何処でも撮れるし」
「でもここに来た」
「プリクラ止めようと思って」
「嫌だったか?」
入口を通って、
騒がしい園内へ。
今日は平日だから人もまばら。
この間の金獅子のこともあったし、
特例の休みをくれた、とシャンクスに行ったらシャンクスも合わせて休んでくれたので。
「嫌っていうか・・・シャンクス知らない?最近のプリクラ」
「生憎とやったことがねェんで何もわからん」
「別人のように可愛くなるんだよ」
「ほォ・・・・」
「目とか大きくなったり細くなったり。まあ私はそれでもいいんだけど」
「なるほど、俺もなるのか」
「・・・・そういうこと」
・・・・本当は私も嫌、ではある。
あんまり違う私をシャンクスに持っていて欲しくない。
「それで、遊園地ってのは?キャラクターと写真でも撮るのか?」
「ううん、観覧車」
「観覧車?」
「この間の公園ではなかったけど、こういうとこの観覧車って乗る前に写真撮られるんだよ」
「有料、だな?」
「そう。でもプロのカメラマンが撮ってくれるし記念になるかなって。・・・嫌?」
我ながらいいアイディアだと思ったんだけど。
「いや、むしろそこまで考えてくれたことに感激してるとこだ」
顔を見れば確かに嬉しそうなシャンクス。
・・・・ちょっと恥ずかしい。
でも精一杯のお礼だから。
「この間夜景見たから今日夕方にしとこうかなって思うんだけど」
「アコに任せる」
「・・・じゃあそれまでは遊園地楽しみますか」
「そうだな、そうしよう」
「シャンクス絶叫系平気だっけ?」
「俺は何でも」
「じゃあアレから乗りたい!」
私が指さしたのは、
休日なら1時間は待つであろうアトラクション。
小さい船で水の上を優雅に散策しつつ、
最後にばっしゃーん。
というもの。
「よし、行くか」
シャンクスの了解も得たところで、
早速向かう。
「結構濡れるみたいだな。合羽買っておくか?」
「ううん、大丈夫」
こういうのは濡れるのも醍醐味だしね!
「・・・本当にいいのか?」
・・・・意味深なシャンクスに首を傾げつつ、
「シャンクス買う?」
「いや、俺も必要ない」
ということですんなり船に乗り込んで、
出発。
ゆらゆら揺れながらまったり水上散歩。
「あーいいねえ癒されるねえ天気もいいし」
「最後に突き落とされるの忘れてないか?」
「・・・・そこがいいんだよねえ現実に戻れるから」
しかも濡れるし。
「隣はショッピングモールだったな」
「え、そうだけど」
唐突にシャンクスが言い出した。
確かにこの遊園地にはショッピングモールが併設されていて、
洋服から雑貨、何でも揃う。
「じゃあ安心だな」
「・・・・・何が?」
「いや、こっちの話しだ」
楽しそうなシャンクスにそれ以上何も言えず、
船はラストに近づいた。
「あ、見えてきたねーどぼーん」
先に落ちた組の悲鳴も聞こえてきた。
「覚悟はいいか?」
「おっけ!」
たぷんたぷん、と優雅に揺れる波から、
一気に。
ざっぱん!!
落ちた。
「・・・・・・っっひゃあー結構濡れたね」
笑いながら隣のシャンクスを見たら、
シャンクスが私を見てにこにこ。
・・・・あれ、でもなんか、
シャンクスの視線。
・・・・・・。
自分の姿を確認して、初めて今までのシャンクスの言葉の意味を理解した。
「・・・・早く言って欲しかった」
「俺は最初から忠告してただろ?」
「っ、あんま見ないで・・・」
想像以上に濡れたせいで、透けていた服。
船から降りて、
「服、買いに行くか?」
「癪だから行かない」
「・・・いいのか?そのままで」
確かに新しく買って着替えることも考えたけど。
「・・・・だって、ちゃんと考えて来たんだもん」
シャンクスと、デートだから。
そう思って散々悩んで決めたものだから。
「・・・悪かった、ちゃんと言うべきだったな」
ぽんぽん、と子供をあやすように私の頭をシャンクスが叩く。
「でもこのままはちょっと・・・恥ずかしいかなあ」
「お化け屋敷、行くか」
「お化け屋敷?」
「あそこなら暗いから見えないだろう。出るころにはマシになってるだろうしな」
「・・・うん、そうする」
それしか思いつかなかった。
・・・・という訳で仕方なく、
お化け屋敷へ。
「暗いね・・・」
「お化け屋敷だからな。・・・・怖いか?」
「・・・すーすーする」
「風邪ひいたら大変だ、抱きしめてやろうか」
「お化けに見られるから遠慮しとく」
「・・・怖いんだな?」
「・・・・まあね」
そりゃお化けは怖いさ。
そんなものでしょう!
「もっとくっついてもいいぞ」
「・・・じゃあ遠慮なく」
ぎゅ、と腕を掴んで身体を寄せた。
すると、シャンクスの足が止まった。
「・・・・シャンクス?」
薄暗い中で、ほんの一瞬シャンクスの顔が見えた。
そして、背中に回された腕。
「怖いことなんかねェさ。俺がいる」
「・・・・呪われる」
「安心しろ。呪い返してやる」
「・・・頼もしいね」
「惚れたか?」
「うん」
「・・・・アコ?」
名前を呼ばれてはっとした。
「あ・・・・今の、忘れて・・・」
「・・・・ああ」
暗かったからシャンクスの表情は見えなかったけど、
・・・・何で私今、うん。って迷わず口にしたんだろう。
・・・・あれ、私もしかしてシャンクスのこと。
何だかパニックになっているうちにお化け屋敷も無事終わり、
服も何とか乾いた。
他の乗り物も楽しみながら、
さっきのことが忘れられない。
「アコ?」
「え?」
「そろそろ観覧車乗るか?いい時間だと思うが」
「あ、そうだね。乗ろっか」
気付けばもう夕方。
空が橙に染まり、いい頃。
予定通り観覧車に向かう。
ここで写真が撮ってもらえるのは調べてあるから問題ない。
「ご乗車の前にお写真撮らせて下さいねー」
その言葉通り、地面に貼られた立ち位置に。
並んで立って、
「はい、ちーず」
カメラのシャッター音と同時に引き寄せられた肩。
「はい、じゃあご乗車です。行ってらっしゃーい」
・・・・私驚いて変な顔したかも。
「写真、楽しみだな」
隣に座ったシャンクスは嬉しそう。
「変な顔してたら買わないで」
「絶対買う」
「・・・絶対?」
「絶対」
これはもう何言っても無駄なやつだ。
・・・・今日、お化け屋敷入った時、
キスされるかと思った。
あの口紅をつけない限りシャンクスがキスしてこないのはわかってるから、
最近はつけてない。
・・・持ってきては、いるけど。
ふぅ、と軽く息を吐いて景色を見た。
「夜景もいいけど夕焼けもいいね」
「さっきのアコの顔みてェだな」
ククッ、とシャンクスが隣で笑う。
・・・その横顔にドキっとする。
「シャンクスが・・・いつも突然だから」
告白も、抱きしめるのも。
「そうか?・・・じゃあ、目を閉じろアコ」
「・・・何するの?」
「準備だ」
その不敵な笑みに何の、とは聞けず大人しく目を閉じた。
ごそごそ、と手元で何かを探る音がして、待つこと数秒。
唇に何かを塗られたような、違和感。
え、待ってもしかしてこれって。
「開けていいぞ」
「しゃん、」
目を開けて名前を呼ぼうとしたら、
ちゅ、と唇が重なった。
シャンクスの手元には、
持っていたけどつけることが出来なかったあの口紅。
「・・・悪い、我慢出来なかった」
そう言って困ったように笑うシャンクスにどうしようもなく胸が締め付けられた。
「ご乗車お疲れさまでしたー」
観覧車を降りてすぐにあったのは、
「とっても良く撮れてますよー如何ですか?」
現像され、フレームに飾られた乗車前の写真。
目は閉じてないけど、案の定顔赤い私。
えー・・・・これどうしよう。
私はいらないかなぁ、と悩んでいると、
「2枚頼む」
「はい有難う御座いますー」
・・・・シャンクス2枚も買ったよ。
店員さんが包んでくれた写真は、
「ほら、1枚」
「え、いいの?」
「嫌じゃなかったら持っててくれ」
1枚私の元に。
・・・・恥ずかしいけど、
「・・・もらう。有難う」
本当に嬉しそうなシャンクスに、
色々あったけど来て良かったと思った。
+思い出の2枚 終+
やって来たのは、
遊園地。
「プリクラといえば原宿・・・って俺の考えは古いか」
シャンクスが苦笑して言うので、
「古くはないけど・・・っていうか今プリクラなんて何処でも撮れるし」
「でもここに来た」
「プリクラ止めようと思って」
「嫌だったか?」
入口を通って、
騒がしい園内へ。
今日は平日だから人もまばら。
この間の金獅子のこともあったし、
特例の休みをくれた、とシャンクスに行ったらシャンクスも合わせて休んでくれたので。
「嫌っていうか・・・シャンクス知らない?最近のプリクラ」
「生憎とやったことがねェんで何もわからん」
「別人のように可愛くなるんだよ」
「ほォ・・・・」
「目とか大きくなったり細くなったり。まあ私はそれでもいいんだけど」
「なるほど、俺もなるのか」
「・・・・そういうこと」
・・・・本当は私も嫌、ではある。
あんまり違う私をシャンクスに持っていて欲しくない。
「それで、遊園地ってのは?キャラクターと写真でも撮るのか?」
「ううん、観覧車」
「観覧車?」
「この間の公園ではなかったけど、こういうとこの観覧車って乗る前に写真撮られるんだよ」
「有料、だな?」
「そう。でもプロのカメラマンが撮ってくれるし記念になるかなって。・・・嫌?」
我ながらいいアイディアだと思ったんだけど。
「いや、むしろそこまで考えてくれたことに感激してるとこだ」
顔を見れば確かに嬉しそうなシャンクス。
・・・・ちょっと恥ずかしい。
でも精一杯のお礼だから。
「この間夜景見たから今日夕方にしとこうかなって思うんだけど」
「アコに任せる」
「・・・じゃあそれまでは遊園地楽しみますか」
「そうだな、そうしよう」
「シャンクス絶叫系平気だっけ?」
「俺は何でも」
「じゃあアレから乗りたい!」
私が指さしたのは、
休日なら1時間は待つであろうアトラクション。
小さい船で水の上を優雅に散策しつつ、
最後にばっしゃーん。
というもの。
「よし、行くか」
シャンクスの了解も得たところで、
早速向かう。
「結構濡れるみたいだな。合羽買っておくか?」
「ううん、大丈夫」
こういうのは濡れるのも醍醐味だしね!
「・・・本当にいいのか?」
・・・・意味深なシャンクスに首を傾げつつ、
「シャンクス買う?」
「いや、俺も必要ない」
ということですんなり船に乗り込んで、
出発。
ゆらゆら揺れながらまったり水上散歩。
「あーいいねえ癒されるねえ天気もいいし」
「最後に突き落とされるの忘れてないか?」
「・・・・そこがいいんだよねえ現実に戻れるから」
しかも濡れるし。
「隣はショッピングモールだったな」
「え、そうだけど」
唐突にシャンクスが言い出した。
確かにこの遊園地にはショッピングモールが併設されていて、
洋服から雑貨、何でも揃う。
「じゃあ安心だな」
「・・・・・何が?」
「いや、こっちの話しだ」
楽しそうなシャンクスにそれ以上何も言えず、
船はラストに近づいた。
「あ、見えてきたねーどぼーん」
先に落ちた組の悲鳴も聞こえてきた。
「覚悟はいいか?」
「おっけ!」
たぷんたぷん、と優雅に揺れる波から、
一気に。
ざっぱん!!
落ちた。
「・・・・・・っっひゃあー結構濡れたね」
笑いながら隣のシャンクスを見たら、
シャンクスが私を見てにこにこ。
・・・・あれ、でもなんか、
シャンクスの視線。
・・・・・・。
自分の姿を確認して、初めて今までのシャンクスの言葉の意味を理解した。
「・・・・早く言って欲しかった」
「俺は最初から忠告してただろ?」
「っ、あんま見ないで・・・」
想像以上に濡れたせいで、透けていた服。
船から降りて、
「服、買いに行くか?」
「癪だから行かない」
「・・・いいのか?そのままで」
確かに新しく買って着替えることも考えたけど。
「・・・・だって、ちゃんと考えて来たんだもん」
シャンクスと、デートだから。
そう思って散々悩んで決めたものだから。
「・・・悪かった、ちゃんと言うべきだったな」
ぽんぽん、と子供をあやすように私の頭をシャンクスが叩く。
「でもこのままはちょっと・・・恥ずかしいかなあ」
「お化け屋敷、行くか」
「お化け屋敷?」
「あそこなら暗いから見えないだろう。出るころにはマシになってるだろうしな」
「・・・うん、そうする」
それしか思いつかなかった。
・・・・という訳で仕方なく、
お化け屋敷へ。
「暗いね・・・」
「お化け屋敷だからな。・・・・怖いか?」
「・・・すーすーする」
「風邪ひいたら大変だ、抱きしめてやろうか」
「お化けに見られるから遠慮しとく」
「・・・怖いんだな?」
「・・・・まあね」
そりゃお化けは怖いさ。
そんなものでしょう!
「もっとくっついてもいいぞ」
「・・・じゃあ遠慮なく」
ぎゅ、と腕を掴んで身体を寄せた。
すると、シャンクスの足が止まった。
「・・・・シャンクス?」
薄暗い中で、ほんの一瞬シャンクスの顔が見えた。
そして、背中に回された腕。
「怖いことなんかねェさ。俺がいる」
「・・・・呪われる」
「安心しろ。呪い返してやる」
「・・・頼もしいね」
「惚れたか?」
「うん」
「・・・・アコ?」
名前を呼ばれてはっとした。
「あ・・・・今の、忘れて・・・」
「・・・・ああ」
暗かったからシャンクスの表情は見えなかったけど、
・・・・何で私今、うん。って迷わず口にしたんだろう。
・・・・あれ、私もしかしてシャンクスのこと。
何だかパニックになっているうちにお化け屋敷も無事終わり、
服も何とか乾いた。
他の乗り物も楽しみながら、
さっきのことが忘れられない。
「アコ?」
「え?」
「そろそろ観覧車乗るか?いい時間だと思うが」
「あ、そうだね。乗ろっか」
気付けばもう夕方。
空が橙に染まり、いい頃。
予定通り観覧車に向かう。
ここで写真が撮ってもらえるのは調べてあるから問題ない。
「ご乗車の前にお写真撮らせて下さいねー」
その言葉通り、地面に貼られた立ち位置に。
並んで立って、
「はい、ちーず」
カメラのシャッター音と同時に引き寄せられた肩。
「はい、じゃあご乗車です。行ってらっしゃーい」
・・・・私驚いて変な顔したかも。
「写真、楽しみだな」
隣に座ったシャンクスは嬉しそう。
「変な顔してたら買わないで」
「絶対買う」
「・・・絶対?」
「絶対」
これはもう何言っても無駄なやつだ。
・・・・今日、お化け屋敷入った時、
キスされるかと思った。
あの口紅をつけない限りシャンクスがキスしてこないのはわかってるから、
最近はつけてない。
・・・持ってきては、いるけど。
ふぅ、と軽く息を吐いて景色を見た。
「夜景もいいけど夕焼けもいいね」
「さっきのアコの顔みてェだな」
ククッ、とシャンクスが隣で笑う。
・・・その横顔にドキっとする。
「シャンクスが・・・いつも突然だから」
告白も、抱きしめるのも。
「そうか?・・・じゃあ、目を閉じろアコ」
「・・・何するの?」
「準備だ」
その不敵な笑みに何の、とは聞けず大人しく目を閉じた。
ごそごそ、と手元で何かを探る音がして、待つこと数秒。
唇に何かを塗られたような、違和感。
え、待ってもしかしてこれって。
「開けていいぞ」
「しゃん、」
目を開けて名前を呼ぼうとしたら、
ちゅ、と唇が重なった。
シャンクスの手元には、
持っていたけどつけることが出来なかったあの口紅。
「・・・悪い、我慢出来なかった」
そう言って困ったように笑うシャンクスにどうしようもなく胸が締め付けられた。
「ご乗車お疲れさまでしたー」
観覧車を降りてすぐにあったのは、
「とっても良く撮れてますよー如何ですか?」
現像され、フレームに飾られた乗車前の写真。
目は閉じてないけど、案の定顔赤い私。
えー・・・・これどうしよう。
私はいらないかなぁ、と悩んでいると、
「2枚頼む」
「はい有難う御座いますー」
・・・・シャンクス2枚も買ったよ。
店員さんが包んでくれた写真は、
「ほら、1枚」
「え、いいの?」
「嫌じゃなかったら持っててくれ」
1枚私の元に。
・・・・恥ずかしいけど、
「・・・もらう。有難う」
本当に嬉しそうなシャンクスに、
色々あったけど来て良かったと思った。
+思い出の2枚 終+